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転生とらぶる

作者:青竹
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マブラヴ
  0877話

 俺の前にいるのはフェイトとアリオンの2人。
 いや、正確には少し離れた場所には修羅も大勢いるんだけどな。
 その殆どがすっきりした顔をしているのは、やはりBETAとの戦いで修羅神を使って思う存分に暴れられたからだろう。
 中には修羅神を大破させてしまった奴もいるというのに、残念そうな顔をしているのは1人もいないのは修羅だからこそか。
 ちなみに、現在はハイヴを攻略してから2時間程しか経っていない。
 それでも、ニヴルヘイムに収納した修羅達が色々と暇そうにしていたので、シロガネとニヴルヘイムをマブラヴ世界に残したまま、俺がニーズヘッグでホワイトスターまで連れてきたのだ。

「いやいや。瞬転刀が使えなくなった身としては、システムXNだっけ? 転移出来るというのは羨ましいね。いや、ホント」

 アリオンが心の底から羨ましそうに告げてくるが……そう言えばそうか。ソーディアン――修羅風に言えば転空魔城――の転移装置でもある絶界宝はあの時に俺達が壊したしな。ただ……

「修羅もそれなりに人数がいるんだから、次元転移は無理でも通常転移が可能な転移魔法を習得は出来るんじゃないか? そこのフェイトだって水のゲートって転移魔法を使えるんだし」

 チラリと視線をフェイトへと向けると、戻ってきたのは呆れたような溜息。

「あのねぇ、アクセル・アルマー。転移魔法というのはそれなりに高度な魔法なんだ。修羅が覚えるのはちょっと難しいだろうね。主に勉学的な意味で」

 ……なるほど。
 実際アリオンも勉強はゴメンだとでも言うように視線を逸らしているしな。

「修羅の幹部の中でも、それなり以上に魔法を習得出来そうなのはメイシスくらいだろうね。後は修羅王とか。で、その2人共が修羅の面倒を見るので忙しいと」
「……フォルカ辺りならいけそうな気もするけどな」
「彼は駄目だね。どちらかと言えば徹底的に肉体派だ。神楽坂明日菜が魔法を覚えられると思うかい?」
「ああ、なるほど」

 その切り返しに、思わず納得してしまった俺は別に悪くはないだろう。
 何しろ神楽坂は高校に上がっても、未だにバカレンジャーのままらしいのだから。
 あそこまで筋金入りだと、もうどうしようもないよな。

「さ、そろそろ行くよ。麻帆良の方では魔法先生達が認識阻害を使って待っているんだ。あまり待たせると、干し肉の製造に遅れが出ると怒られかねないしね」
「そ、そうか」

 相変わらず麻帆良では魔法先生や魔法生徒達が、マブラヴ世界に輸出する食料を手作業で作っているらしい。 
 ちなみに、実は魔法で作られた食料という事で麻帆良印の食料はかなり珍しがられ、味も美味いってことで人気商品となっている。
 中にはその食料を買い取って分析して、魔法について調べようとしている国家や組織もあるらしいが……まぁ、無駄な事をご苦労さんって感想しか抱けない。
 そもそも魔法の効果だとしても、結果的にやっている事は乾燥とか火を通すとか、現象としてはごく当たり前の事なんだからな。
 あるいは、何らかの魔法の痕跡があったとしても、精霊を感知出来ないようなこの世界の技術じゃどうしようもない。……いや、精霊の感知となるとマクロス世界でも無理か。OGs世界でなら……どうだろうな。

「麻帆良の方もMMと縁が切れて人数的に少なくなってるんじゃないのか?」

 麻帆良にいる魔法教師や魔法生徒というのは、少なからずMMからやって来た者達も多かった。俺の知っているところで言えばグッドマンもMM出身だったな。それらの面子がMMに帰還して魔法使いの人数が減っているんじゃないかと思ったが……フェイトはそれに対して小さく肩を竦める。

「そうでもないみたいだよ。確かにMMに帰った魔法使いはそれなりにいるみたいだけど、MMに帰らずに麻帆良に所属する事を希望した魔法使いも少なからずいたし、他の世界との接点となった事に興味を覚えて麻帆良に集まってくる魔法使いも多いからね。総合的に見れば、君が麻帆良にいた時よりも魔法使いの数は増えていると言ってもいいと思う」
「……へぇ」

 さすがにそれは予想外だった。
 何しろ、最近はネギま世界の魔法使いと接する機会が多くないし、その機会にしても顔見知りの……俺がネギま世界にいた時に知り合った奴等だしな。

「もっとも、だからこそ修羅達を援軍としてこっちの世界に派遣する事が出来たんだけど」
「ああ、なるほど」

 認識阻害を何重にも広範囲に掛けて、図書館島のゲートから女子寮の裏の丘にあるゲートの施設まで修羅神ごと移動してきたんだ。やっぱりその辺は必要になるか。

「あー……ところで、そろそろいいかい? うちの奴等もいい加減暇で飽きてきたっぽいんだけど」

 俺とフェイトが会話をしていると、アリオンがそう声を掛けてくる。
 その言葉に視線を修羅達の方へと向けると、確かにそこでは暇のあまり修羅同士で険悪なムードになっている者が何人か存在していた。
 相変わらず短絡的というか、我慢が利かないというか、本能のままに生きてるというか……
 ま、確かにここでこうして話していてもしょうがないな。

「分かった、じゃあこの辺でな。……今回は助かった。援軍の礼に関しては、後日何か届けるよ」
「ああ、そうしてくれれば嬉しいな」

 アリオンと短く会話を交わし、量産型Wに合図をしてシステムXNを起動。次の瞬間にはネギま世界へと送り込んで修羅達の帰還は完了する。
 ……さて、俺もそろそろ行かないとな。鉄原ハイヴに他の面子を残したままだし。逃げ出したBETAの処理の類も気になるし。

「マブラヴ世界に転移してくれ」
「はい、分かりました」

 その言葉と共にリュケイオスが起動し、俺の姿は再びマブラヴ世界のオーストラリアにある基地へと転移するのだった。





 鉄原ハイヴのモニュメントが残骸となっている場所の近く。現在そこにはニヴルヘイムの姿しか存在していない。
 それを疑問に思い、取りあえずニヴルヘイムへと通信を入れる。

「ニヴルヘイム、こちらアクセル・アルマーだ」
『アクセル? 修羅の方はもういいの?』

 通信に出たのは、現在のニヴルヘイムの指揮官でもあるエザリア。
 そのエザリアが、不思議そうな表情を浮かべつつ尋ねてくる。

「ああ、それよりもシロガネはどうしたんだ? どこか別の場所に移動したのか?」

 そう問い掛けると、次の瞬間にはマリューが映像モニタに映し出されて首を横に振る。

『違うわよ。もうハイヴの攻略も成功したし、残敵掃討に関してもメギロートやイルメヤ、シャドウが頑張ってくれているからね。わざわざシロガネを出す必要が無いから、今のうちに補給と整備を兼ねてニヴルヘイムで休憩中なのよ』

 確かに最も忙しい時間帯は過ぎた以上、ニヴルヘイムとシロガネを出し続ける必要はないか。
 マリューの言葉に頷いていると、再びエザリアが画面に映し出されて口を開く。

『それはそうと、この鉄原ハイヴに関しては大東亜連合からいつ撤退するのかって話がきてるんだけど、どうするの? 外交担当としては、ここで得られるものがこれ以上無いのなら、もう戻ってもいいと思うんだけど』

 早速か。……大東亜連合というよりは韓国のゴリ押しだろうな。
 少しでも早く俺達をここから追い出して、G元素があるかどうかを……ああ、そう言えば。

「マリュー、G元素の方はどうだった? フェイズ2だから期待は薄いが……」

 その問い掛けに、通信映像に映ったマリューはある意味当然の如く首を横に振る。
 やっぱりか。となると、本格的にこのハイヴでもう入手するべきものはないな。
 反応炉はこっちで確保したし、母艦級の死体に関しても同様だ。
 となると、これ以上ここにいる必要はなんだが……そう、ただ1つの問題を除いて。

「俺達が撤退するのはいいが、今やっているBETAの残敵掃討はどうするんだ?」
『さぁ? その辺は心配していないんじゃない? BETAから国土を奪還した、世界で最初の国って名誉が欲しいみたいよ』
「……マジか?」
『ええ。少なくても私とエザリアが通信で話した相手は言葉の端々にそんな風に匂わせていたけど』

 いやまぁ、確かにこの世界で最初にBETAから国土を取り戻したというのは事実だろう。だが、それをいかにも自分達がやったかのように見せつけるのは……そんな事をしても、この攻略作戦自体は各国が見守っていた訳で、更に観戦武官もいる。その状態でどうこう言ったとしても、恥を掻くだけだと思うんだが。

「大東亜連合からそういう要請が出ているんなら撤退すべきか? 実際ハイヴ攻略が終わってから数時間経っているんだし、既に残敵も殆ど残っていないだろうからな」

 にしても、この鉄原ハイヴを韓国が得たとして……どうするつもりなんだろうな? まさかここに住民を住まわせる訳にもいかないだろうし。となると、BETAに対する前線基地として使う? ああ、確かにそれならありそうだし、実際地理的にもかなりいい場所にあるのは事実だ。

『じゃあ、撤退する?』
「ああ。ここで変に居座って難癖を付けられたくない。下手をすると俺達がここを占領しているから賠償金を寄越せとか、普通に言いかねないからな。いや、あるいはBETAがここにハイヴを作ったのも俺達のせいだ、とか」

 色々と問題のある人種だけに、普通にそう言いかねない。
 更に悪い事に、この鉄原ハイヴが作られたのは俺達がこのマブラヴ世界に転移してきた直後なのを考えると、どういう理屈でもねじ曲げられかねないのは事実なんだよな。
 まぁ、普通に考えて俺達とBETAに関係がある訳がないんだが……
 正直な話、ハイヴ攻略の予行演習的な意味でフェイズ2のハイヴを攻略するという時に候補に挙がったのは、この鉄原ハイヴ以外にもソ連のブラゴエスチェンスクハイヴがあった。
 この2つはほぼ同時期に作られたハイヴであり、フェイズも同様の2。
 それでもこの鉄原ハイヴを選んだのは、日本のすぐ近くにある場所だからという理由が大きい。
 極東防衛の要とも言える日本が崩れると、下手をすると一気に世界中がBETAに飲み込まれかねない。更に、韓国、日本、インドネシアを通ってオーストラリアまで来る可能性もある。
 それらを総合的に考えた結果が鉄原ハイヴの攻略だったんだが……早まったのかもしれない。
 これで韓国が変な特権意識を持ってしまったりしたら、かなり不味い事態になるかもしれないな。
 ……まぁ、その辺に関しては国連や大東亜連合辺りに任せておけばいいだろう。恐らく向こうだって何らかの手段は取るだろうし。
 あっさり丸投げする事を決めると、既に撤退の指示を出し始めているエザリアやマリューと簡単な打ち合わせをしてから通信を切る。
 一応残敵掃討に関しては切り上げているので、今は続々とメギロートやイルメヤ、シャドウがこっちに集まってきているんだが……空を飛べないイルメヤはニヴルヘイムの中に収容出来ないんだよな。
 ホワイトスターにあるような、ニヴルヘイム用の施設があれば話は別だが。
 なので、イルメヤは転移フィールドに巻き込んで一緒に転移させる事になった。
 ともあれ、それでも出撃していた機体が全て戻ってくるまではある程度の時間が掛かる以上、出番があるまで一休みするとしよう。そう思ってニヴルヘイムの中にある食堂に向かったんだが……

「アクセル代表! シャドウミラーの戦い、素晴らしいものがありました。帝国の喉元に突きつけられた鉄原ハイヴを、こうも短時間で攻略するとは……見事としか言いようがありません」

 食堂の中にいた観戦武官の中の1人が俺の姿を見るや、近づいてきて敬礼をしながらそう告げる。
 眼鏡を掛けており、短く切りそろえられた髪。その顔つきや言動から考えて日本から派遣されてきた観戦武官の1人だろう。

「そうか、満足して貰えたようで何よりだ。俺の事は知っているようだから挨拶は省かせて貰うが、お前の所属とかを聞かせて貰えるか?」

 その言葉に、自分がまだ自己紹介をしていなかった事を思い出したのだろう。小さく頭を下げて口を開く。

「すいません、私は日本帝国本土防衛軍帝都守備第1戦術機甲連隊に所属している沙霧尚哉大尉であります!」
「やっぱり日本人か。なら、確かに目と鼻の先にある鉄原ハイヴは邪魔だっただろうな」
「はっ! ですが日本帝国軍人として、異星起源種共が日本にその魔の手を伸ばしたのなら、我が身命を賭して愛すべき祖国を守り抜く次第です!」
「……何と言うか、硬いな。以前に会った日本人の軍人もそうだったが、もう少し柔らかくしてみたらどうだ?」

 月詠といい、この沙霧といい、このマブラヴ世界の日本人ってのは全員が全員こうなのか? ……いや、夕呼や斑鳩の例もあるのを思えば、偶然俺が会った軍人が硬いタイプが多いって事なんだろ。

「その、申し訳ありませんが性分でして」
「そうか。ならしょうがないな」

 短く言葉を返す。

「アクセル代表、よろしければハイヴ攻略について色々とお話を伺えないでしょうか?」
「……まぁ、いいか。機密にならない範囲でなら話してやる。ただ、もう少しでここからオーストラリアに戻ることになるんだが、日本に帰るなら降りた方いいんじゃないか?」
「いえ、アクセル代表から聞かせて貰える話に比べれば……」

 本人がいいなら構わないか。
 それと同時に、こちらへと視線を向けている他の国の観戦武官達も呼んで、母艦級や反応炉といったような機密にならない部分の話を聞かせてやるのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:42
PP:55
格闘:301
射撃:321
技量:311
防御:311
回避:341
命中:361
SP:1402
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???
    ???

撃墜数:1120 
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