ドリトル先生と学園の動物達
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第三幕その五
「協力させて頂きます」
「そちらもですか」
「診察を優先させて頂きますが」
それでも時間があればというのです。
「そうさせて頂きます」
「有り難うございます、その時は」
日笠さんもこう返しました、そのやり取りからです。
日笠さんは先生達に一先ずのお別れの時を告げてです、そしてでした。
そのうえでなのでした、先生は皆と一緒に動物園のベンチに座ってでした。そこでトミーが作ったお弁当を食べるのでした。
王子は執事さんと一緒にご自身のお昼を食べに行きました、一緒にいるのはトミーと動物の皆です。お弁当は和食でした。
海老を煮たものをおかずにして御飯を食べながらです、先生は作ってくれたトミーににこにこととしてお話しました。
「うん、お醤油の味付けがね」
「それが、ですか」
「絶品だよ」
かなり美味しいというのです。
「お野菜のお浸しもね」
「それは何よりです」
「トミーどんどん和食の腕が上がってるね」
「いつもレシピを読んで作っているんです」
「和食のだね」
「他のお料理もそうですが」
和食以外もというのです。
「レシピを読んで」
「そうしてだね」
「はい、作っています」
そうしているというのです。
「日本のレシピの本は内容がいいんですよ」
「イギリスのものよりもだね」
「だからそれ通りに作りましたら」
「こんなに美味しいんだね」
「はい、そうなんです」
こうお話するのでした。
「お弁当にしましても」
「お弁当もなんだ」
「日本ってお弁当も凄いんですよ」
こちらのお料理もというのです。
「一杯ありまして」
「そしてその一つ一つがなんだね」
「とても美味しそうで作ってみたくなるんですよ」
お弁当のレシピを読んでいると、というのです。
「ですから僕も」
「作ってだね」
「はい、楽しいんですよ」
そのお弁当を作っていてというのです。
「それもかなり」
「そうなんだね」
「そうです、ところで」
今度は日笠さんから言ってきました。
「さっきの方ですけれど」
「日笠さんのことかな」
「あの人お綺麗ですよね」
「そうそう、かなりね」
「綺麗な人だよね」
「知的でね」
「しかも礼儀正しくて」
ここで動物達も言うのでした。
「先生のことも嫌いじゃないみたいだし」
「ひょっとするとね」
「あの人とね」
「仲良くなれるかもね」
「あれっ、そんなことはないよ」
先生は言われてもこうした感じでした。
「日笠さんはただお仕事を依頼しに来ただけだから」
「仕事仲間っていうの?」
「ただの」
「そうした人じゃないし」
それに、と言う先生でした。
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