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ドリトル先生と学園の動物達

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第三幕その三

「そうしたところも見ると面白いよ」
「そうだね、僕も聞いていて面白くなったよ」
 こう言うのでした。
「日本っていっても場所によって生きものが違うんだね」
「多少の差だけれどね」
 そうなっているというのです。
「あと沖縄も違うからね」
「沖縄ってあの南の」
「そう、島だよ」
 そこもだというのです。
「また違うよ」
「そうなんだ、沖縄は蛇が特徴的なんだ」
「ああ、蛇は暑い場所に多いからね」
 沖縄が暑い場所にあることはです、王子も知っています。
「アフリカにも多いよ」
「そうだね、それでその沖縄の蛇達だけれど」
 彼等はといいますと。
「ハブという蛇が有名でね」
「ああ、毒蛇だよね」
「他にもヒャン、ハイという蛇もいるよ」
「何か色々いるんだね」
「そうだよ、ただヒャンやハイは数がとても少ないんだ」
 そちらの蛇はというのです。
「だから見付けられたら運がいいよ」
「ヒャン、ハイはだね」
「王子が沖縄に行った時はそうしたこともね」
「頭の中に入れておくといいんだね」
「是非ね、それで話を戻すけれど」
 ここでこう言った先生でした。
「ツキノワグマだけれど」
「この子達だね」
「熊の中ではかなり大人しいんだよ」
「うん、僕達はそうだよ」
「自分達でもそう思っているよ」
 そのツキノワグマ達の言葉です。
「食べるものも果物とかが多いし」
「山のね」
「特に蜂蜜が好きだよ」
「あれが一番だよ」
「そうだね、君達はそうした性格だよね」
 先生も目を細くさせてツキノワグマ達に応えました。
「大人しいね」
「そうだよ、それに小さいから穴も見付けやすいし」
「冬もぐっすり寝られるしね」
「人間さん達にもね」
「そんなの襲いかかることはないんだけれどね」
 それでもというのです。
「やっぱり縄張りに入られるとね」
「僕達も怒るから」
「そうしたこともあるけれどね」
「面白く過ごしているよ」
「この動物園でね」
「この子達とヒグマ君達はまた違うんだ」
 先生は王子に今お話したかったことをお話しました。
「亜種というよりも離れていてね」
「あっ、そうなんだ」
「特に大きさがね」
「そこが違うんだ」
「ヒグマは大きいよ、むしろ種類としてはね」
 熊のそれは、といいますと。
「グリズリーだからね」
「グリズリーは怖いよね」
「だから気をつけていてね」
 ヒグマと会った時はというのです。
「力がとても強いからね」
「機嫌が悪い時に会ったら」
「厄介なことになるからね」
「この動物園にもヒグマがいるよね」
「あそこの彼等は大人しいけれどね」 
 それでもというのです。
「野生の子にはね」
「うん、そうするよ」
 気をつけると答える王子でした、そうしたお話をしてです。
 先生はツキノワグマ達の歯の治療もしました、それが一段落して先生達がツキノワグマのコーナーから出て来た時にです。 
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