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ソードアート・オンライン ~Hero of the sorrow~

作者:C.D./hack
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終幕へのカウントダウン

 
前書き
ユキのチート能力、バイクが登場。 

 
 地上

「っ、バカな!」

涼は思わず声に出した。目の前にいる戦士はアギト。

しかし隣には、戦友としての『アギト』がいる。

彼も驚きに声が出ない様子だった。

目の前にいるのは、アナザーアギト。

しかし、翔一が知るものとはかなり違う。

「グルルルルルル・・・・」

グランドフォームとアナザーアギトの中間のような姿。

体は真っ赤に燃え上がり、その姿を変貌させる。

アナザーアギト バーニングフォーム。

「まったく・・・面倒な事になったね」

横からディエンドがやって来る。

「どういう事だ?」

ギルスが問いただした。

「それは君が一番知っているだろう?葦原涼」

そうだ。ギルスは過去に戦ったことがある。

「まぁ、かなりきついだろうからね。僕は別の所に用があるし・・・」

これで許して。

そう言ってディエンドはドライバーへ二枚のカードを装填する。

『KAMEN RIDE』

『G3―X アナザーアギト』

2人の戦士が加わる。

過去からの教示。アギトになった男達、人間として戦った男。

教示を胸に、今拳を振るう――――――。


 ドーム入口


「グアアアアアアア!!!?」

カリスが吹き飛ばされる。

無数のアンデッドが湧き、ライダー達を足止めする。

カリスはその中で、戦っていた。

無数に湧くアンデッド。救援はない。

何人かが来ようとしているが、無数のアンデッドに阻まれている。

ここまでか。

いや、ダメだ。

剣崎と約束があるじゃないか。それに・・・

それに、守りたい人がいる!!

もう一度カリスは立ち上がるが、怪人達が無数の攻撃を放つ。

立ち上ることのできない状況。

諦めかけたその時――――――。



 ドーム入口前

「おい、海東!何とかしろ!!」

「始がやられる!!」

ディケイドが怪人を蹴散らしながら叫ぶ。

「わかってるさ!!」

今度装填したのは3枚。

『KAMEN RIDE』

『ギャレン レンゲル ――――――!!』

ディケイドには最後の音声が聞き取れなかった。

「おい、お前誰を呼んだんだ!?」

「さぁね、だけど・・・」

ディエンドが見ているのは、ユキ達がいる格納庫のエリアだ。

「きっと役に立つさ!」


 ドーム入口

絶望的な状況の始。

変身が解け、今度こそ諦めようとしたその時――――――。

「始」

背後からの声。あの懐かしく、親しみのある声。

後ろを振り返る。そこには。

「剣・・・崎」

戦友が立っていた。

「ごめんな、始。俺から約束やぶっちまった」

「でもさ、親友が傷つくのを見てるだけなんて、悲し過ぎるからさ」

「俺も戦うよ。だから・・・」

「始。戦おう一緒に」

「っ・・・ウウオオオオオオオオオオオッ!!」

もう一度戦う。そのために始は立ち上がる。

幻影が背後から出現し、二人が飛び出す。

「睦月、橘!」

二人はアンデッドの大軍を見て、ベルトを装着した。

そして気づいた。彼がいることに。

「剣崎さん!?」「剣崎!?」

二人の声が重なる。剣崎は笑って、睦月からベルトを貰う。

もう一度、四人で。

「「「「変身!!」」」」

4枚のカードと共に彼らは変身した―――――。


 格納室

(ユキ君は今、頑張っている―――――。ならば)

こちらもやらねば!!

「信彦・・・」

シャドームーンは無言で近づいてくる。

まだ、親友を殺す覚悟はできていなかった。

「お前は・・・まだシャドームーンなのか?」

「・・・」

無言での接近。答えは剣で返ってくる。

「・・・なぁ、光太郎」

「!?」

シャドームーンは口を開いた。

あいつと同じ声で。あの懐かしき頃と変わらぬ声で。

「俺たちは・・・」

何で戦ってるんだろうな。

「それは・・・っ」

俺が、お前を捨てて逃げて行ってしまったから。

「すまない・・・」

それしか言えることがなかった。

「あがががががっがぐが!!!?」

「くっ!」

サタンサーベルをリボルケインで弾き、そのまま抑え込む。

「信彦・・・!」

悶え苦しむ声。

「信彦ぉ!!」

叫びに呼応したかのように、『信彦』が口を開いた。

「光太郎・・・俺を」

「あああああっ!!」

光剣を突き出す。

「殺せ」

「オアアアアア!!」

ドッと言う音と共に、リボルケインが炸裂する。

それでいい。それで。

懐かしき友の声。優しさを失ってなどいなかった。

爆発などはしなかった。

シャドームーンは倒れこみ、灰となって消滅した。

「信彦・・・!」

(持って行け)

サタンサーベルと謎のチップがそのまま残っていた。

サタンサーベルとリボルケインを持つ。

「優しさを失っていなかったな・・・」

ユキの方を向くとユキは言った。

「光太郎さん!キリトさん達の所へ!!」

「わかった!!」

信彦――――光太郎は、友と共に。世界を駆ける。




 格納庫前

「おう、いい加減にしやがれ」

現状を報告しよう。クライは地に伏せていた。

「それ以上自分を傷付けても、何も起きやしないぜ?」

「いや・・・だ、ね」

「全ライダー・・・sorrowを殺すまで、俺は死なない」

「何より・・・あいつに・・・言っちゃいねぇんだ」

「好きだってことをよ・・・馬鹿だよなぁ・・・俺」

「・・・前言撤回するぜ、クライ。お前が背負っているモノも重い」

「だからよ・・・退け。このままだとマジで死ぬぞ」

「嫌だねぇっ!!」

加速からのブレード。連撃による、二回の衝撃と斬撃。

「馬鹿・・・野郎がっ!!」

電パンチ。閃光が周囲を照らす。クライが大きく仰け反った。

その内に電気エネルギーを最大まで高め、一気に放出する。

「チャージ、アップ!!」

ストロンガーの体が白く染まる。

全身から白い雷を放ち、竜巻として形を成させる。

「超電ウルトラサイクロン!!!」

(っくそが・・・体が動かねぇ)

竜巻が迫って暗闇を照らす。

(ああ・・・最後までバカだったな)

愛した人の笑顔が浮かぶ。

「あ・・・い・・・」

雷の竜巻がクライを包み――――――。

ストロンガーは黙って立ち去った。



 格納室

「アルゴさん・・・戻れ」

アルゴの意識が元の体に戻ったことを確認すると、マフラーを巻きなおす。

「さぁ・・・ありがたく受け取ってくださいよ」

黒いライジングペガサスボウガンとアマノ・アズサを出現させ、同時に撃つ。

疾風の弾丸と水晶の矢は確実にショッカーオーズの体――――否、メダルを抉っていく。

「次はタイタン・・・!」

二刀のライジングタイタンソードを展開し、重く鋭い一撃を与えていく。

「『加速』最大出力」

超越された加速。因果の法則も時間も関係ない―――――。

「『粒子(タキオン)』」

光を超え、世界を超える。

「ライジングドラゴンロッド・・・!」

二本を同時に展開、ドラゴンスプラッシュで突き刺して上空へと放り投げる。

ライジングペガサスボウガンで上空のショッカーオーズへとブラストペガサスを放つ。

体制を崩した所を見て、ダブルライジングカラミティタイタンを放つ。

「終わりだ・・・!」

最大出力の『粒子(タキオン)』を一瞬だけ発動し、究極のライダーパンチを放つ。

「基本型・・・!」

「SPIRITS・ライダーパンチ!」

左の拳の一撃。いや、一撃ではない。

SPIRITS・ライダーパンチ。その合計の連撃数は1971。

全ての始まりの数字である。

「一点集中型・・・!」

右の拳の『一撃』。

膨大なエネルギーが周囲に解き放たれ、次元を隔離し、ブラックホールを造り出す。

ショッカーオーズは無言のまま、暗闇に飲み込まれた。

「・・・っ・・・まだ少し慣れないな・・・」

そう呟くと、ブオンと音を立てながら、それはやって来た。

「これは・・・」

バイクだった。かなり無骨で、ビートチェイサーを骨太にしたようなバイク。

「スーリールシーカー3000・・・」

笑顔を求める者と名付けられたそれにユキは跨り、一気に上へと上がった。


 地上

「津上っ!!決めるぞ!!」

「はいっ!!」

「撃ったら行ってください!!」

ケルベロスファイヤーが火を噴く。バーニングアギトはそれをバーニングライダーパンチで粉砕するが、爆炎が晴れると、ギルスがヒールクロウを突き刺す。

「オオおおオオっ!!!!」

シャイニングフォームへとなったアギトは、強化シャイニングライダーキックを放つ。

アナザーアギトがそれを共に潜り抜け、ライダーキックを放った。

アナザーアギトはそれを受け、断末魔を上げて消滅した。

「三人とも・・・」

「負けるなよ」

そう言うと、『木野』は爆炎と共に去って行った――――――。


 ドーム入口前

「始、橘さん、睦月!一気に決めよう・・・」

ブレイドがキングラウザーを構えてカードを挿入する。

「ああ!」

始達もそれぞれのカードを挿入し、構える。

『ROYAL STRAIGHT FLASH』

「「「「オオオオオオオッ!!!」」」」

光がアンデッドたちを飲み込み、全てのアンデッドを消し飛ばした―――――。



 頂上

「このクソッタレが・・・!なんで斃せねぇ!!」

「待ちたまえ、翔太朗。検索結果が出る」

星の本棚を使い、検索する中、キリトと巧は触手を払っていた。

「出た!あいつはCOREと同じようだ」

「COREと・・・?じゃあ、核がどこかにあんのか!?」

「そこまでは・・・・!」

くそっと舌打ちすると、Wはプリズムソードを抜き、斬りかかる。

「ハハハハハハハッ!!君達では僕に・・・」

須郷の言葉が止まる。背後から突き刺されたからだ。

「キサ・・・マ」

背後に立っているのは、RXだった。

そして、閃光が須郷に飛び込み、八つ裂きにする。

「許さんぞ・・・貴様!」

真だ。

「馬鹿だねぇ・・・それ位、すぐに再生するの・・・」

激痛は消えなかった。残ったままだ。

「馬鹿な・・・なぜ再生しない!?」

「俺の・・・友が残してくれたからだ」

『光太郎』が口を開いた。

「お前には分からないだろう・・・人の優しさを知らない貴様には!!」

サタンサーベルとリボルケインを同時に突き刺し、切り刻んでいく。

信彦が残したチップ――――それには、核のある場所が記されていた。

そして真と遭遇し、共に核を破壊した。

「一気に決めるぞ!!」

「ああ・・・!」

ファイズブラスターにファイズフォンを装着する。

Awakening

ブラスターフォームへと変身したファイズは、143ENTERを入力、フォトンブレイカ―を発動する。

「フィリップ、俺達も!」

「ああ!」

プリズムビッカーにメモリーを挿入していく。

『トリガー!!マキシマムドライブ!!』

『ヒート!!マキシマムドライブ!!』

『サイクロン!!マキシマムドライブ!!』

『ジョーカー!!マキシマムドライブ!!』

ビッカーを向ける。

「ビッカーファイナリュージョン!!」

赤・青・緑・黒の光が須郷の体を包み込む。

「キリトさん!」

「ユキか!?」

「僕も・・・!」

ユキは三枚のメダルを取り出し、咀嚼する。

「タカとイマジンとショッカー・・・」

ターマシー タマシータマシー!! ライダアァァァァダマシー!!

「ライダー・・・!」

「魂ボンバー!!!」

莫大な火球が光と共に須郷を焼く。

ライダー魂ボンバー。リ・マジネーション魂ボンバーともいうべき技。

全てのライダーの技が内包されており、連撃数は―――――計測不可。

リボルケインとスパインカッターが、須郷の身を傷付けていく。

「オリャアアア!!」

さらに、ファイズのフォトンブレイカーが襲い掛かる。

「さぁ・・・決めろよ」

巧が呟くと、黄金の光が須郷に肉薄した。

「くっ・・・ガキがああアア!!!」

須郷がそう言った瞬間だった。

二つの剣が須郷を切り裂いたが、剣はエネルギーに耐えられずに二本とも吹き飛んだ。

しかし、HPバーが少量だけ残っており、決定打がまだ打てていない。

「「「受け取れ!和人!!」」」

「・・・っ!」

黒の剣士が、飛んできた二本の剣を掴む。

赤い閃光と緑の閃光。

二つのエネルギーが須郷のHPバーを残らず奪い去った。 
 

 
後書き
戦いがすべて終わりだと思っても、まだ終わっておりません!!
次はユキの能力解説をしようと思います!!
ユキ「ずいぶんと強くなりましたね・・・僕」
ええ、強くなりました!!

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