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クルスニク・オーケストラ

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後書き

「やりたいことをやった」
 この作品はその一言に尽きます。読者様、エクシリア2ファンの皆様を置いてけぼりの大合奏。
 ええ、自覚はしております。おりますがやりたいストーリーを貫けたので、作者だけは感無量と言わなければいけないでしょうから、声を大にして言ってみました。やりたいことをやった。

 今作の構想は「メインキャラ組以外のエージェントって普段どうしてるんだろう?」というささやかな疑問から始まりました。
 世界の存否を裏で担っているとはいえ、会社という組織員である以上は社会人。社会人なら社会ならではの煩わしさやら楽しさが付いてくるはず。

 なので今回は「エージェント」を「会社員」として書くよう心得ました。
 リーマンぽさ、出てましたかね?

 分史対策エージェントは30人くらいいると原作で言及されています。その約30人はどんなドラマでエージェントをしてるのか。骸殻がある、というだけで激変の人生です(ルドガーとかリドウとか)。そんなものが30人近く居る。いやもう作者目ん玉剥きましたよマジで。

 よって今作には「エージェントの誰もが主役になりえたんだ!」という主張を詰め込みました。

 ええ考えましたとも。ちゃんとあるんですよ設定?
 ユリウス、リドウ、オリ主を除いて27人分の名前、性別、時計の種類、骸殻レベル、固有武器、略歴を表にしたもの作っちゃいました(テヘペロ
 さらに《レコード》になった過去の骸殻能力者の一覧も作りました(ドヤッ

 何がしたいんだと言われると、モブにも人生や心があるんだと答えたい。

 エージェントたちは因子化について知ってるんだろうか? 最期に自分がどうなるか知ってるんだろうか? カナンの地やオリジンの審判をどう思ってたんだろう? 精霊をどう思ってたんだろう?
 ルドガーたちがああしてた時こうしてた時はどうしてたんだろう?
 ルドガーたちが悩んだことを過去に悩んだりしたんじゃなかろうか?
 毎日何を思って働いたんだろうか?
 家族は、友人は、恋人は――妄想は留まる所を知りませんでした。

 それらを描きたくて、TOX2の「舞台裏」を一物書きが無駄に真剣に悩んで出来上がったのが『クルスニク・オーケストラ』です。

 どれか一人でも「このモブエージェントが気になる!」「あのモブエージェント好き!」と思ってくだされば作者のテーマは大成功と言えるでしょう。……モブなので容赦なく死人出ましたが。 
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