ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories
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SAO編 Start my engine in Aincrad
Chapter-3 転機の連続
Story3-4 青い光
前書き
な、なんといきなりオリキャラ登場……
シャオンside
「シャオン、前衛お願いね!」
俺は、ミズキという金髪の女の子に頼まれて迷宮区を一緒に攻略している。
なぜこうなっているかというと………
始まりは5日前に遡る。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
34層 主街区
ちょうど、俺が『蒼の剣閃』という通り名で呼ばれ始めたころのこと。
「ねぇ、あんた『蒼の剣閃』シャオンでしょ」
「ああ、そうだけど………俺に何か用?」
「ちょっと付き合ってほしいの。
私、鍛冶屋で、護身用に片手棍の練習したいのよ。
あんた、とても強そうだしね」
「まぁ、いいんだけど………君は?」
「私はミズキ。よろしくねっ!」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
と、まぁそんなこんなで、38層、最前線より三層下の迷宮区に来ていた。
あ、レベル聞いてねえ。
「お前、レベルは?」
「41だけど」
「大丈夫なのか?」
「まあ、あんたいるからなんとかなるでしょ」
「いざとなったら、転移結晶で脱出してくれよ」
そんなこんなで何匹かモンスターを倒している。
が、ミズキのHPは4割になっている。
このままだと不味いな……
ここの宝箱、アラームトラップの確率が高い。
この状況でアラームトラップに引っ掛かったら守りきれないかもしれないな………
「やった!宝箱発見!」
「え?」
いつの間にかミズキは宝箱を開けていた。
ガチャ ジリリリ
その音と共にけたたましい音量のアラームが鳴り響いた。
なんで考えてたとおりになるんだ………
「え?何?何が起こるの?」
ミズキはパニックでこの状態を理解できていないみたいだ。
思い描いてた最悪のシナリオが実現するとは……ついてないな………
「ミズキ!俺から離れんな!」
「わ、分かっ………きゃっ!」
ミズキはモンスターに足もとをすくわれたらしく、動けていない。
くっ、近づけない……
でも、誰かを死なせるわけには……いかない!
「どけぇぇぇぇ!」
俺は左手に持っていた転移結晶を放り投げて立ち向かった。
「きゃああああ!」
「ミズキぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」
俺は持てる力すべてでモンスターたちを切り払った。しかし、モンスターが大量に湧いてきているせいでなかなか進めなかった。
「………ぁぁ………はぁ、はぁ………………」
すべてを倒し終わると、奥の方に青い光が見えた。
「嘘だろ………」
まさか……
「ミズキ………俺は……君をッ………」
頭の中が真っ白になる。
「くっそぉぉぉぉぉぉ!」
俺がもっと早く気づいていれば………
こんなこと………起こらなかったのに……
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
転移結晶を使って、ホームに戻ってきたときはもう日は暮れていた。
ホームの前に、フローラがいた。
「フローラ」
「あ、ごめん……シャオン君。
最近ここに来なかったから」
「俺、守れなかった」
「…………?」
「今日、38層の迷宮区で一人、死なせたんだ」
「…………その人とフレンド登録してないの?」
「してない。
転移結晶のストックもなかったらしいし、微かに青い光が見えたんだ。
…………フローラ、血盟騎士団に行け。そこで強くなれ」
「そんなのないよ!」
「でも、俺といるとお前も……死ぬぞ?」
「ねぇ、シャオン君…………君は悲しくないの?」
「悲しいさ」
「じゃあ、なんで平然としているの!?」
「俺が悲しんだら、みんなに余計な気を使わせるから…………かな。
多分、ミズキもそんなこと願ってないだろ」
本当はすごく悲しかった。でも、俺が涙を見せるのは…………この世界であってはいけない。
俺はその日のことはあまり覚えていない。
でも、青い光が見えた光景は今でも心に深く刻まれている。
Story3-4 END
後書き
キリトでいう『月夜の黒猫団』的な立ち位置のミズキ。
でも完全に同じではないのです。
シャオンはこの事件の後でどう変わったのか……
シャオンの成長、見続けてあげてください。
じゃあ……
フローラ「次回も、私たちの冒険に!」
シャオン「ひとっ走り……付き合えよな♪」
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