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フレッシュ&スウィート フルーツプリキュア!

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ラビリンス侵攻!
3人のプリキュア誕生
  第4話 前編

 
前書き
 フレッシュプリキュア!マイストーリー第4話の前編をお送りします。前編は、強敵凶悪犬怪獣「ナケワメーケ3号」の攻略ストーリーをお送りします。
 東京及び横浜への犬怪獣を利用したラビリンス軍の侵攻を食い止めるべく、キュアパインマザーがウルトラサイズに巨大化した上、キュアピーチとキュアベリーを伴って川崎へ向かっているイースとナケワメーケ3号を追います。ウルトラキュアパインが移動中、皆の心が1つになる奇跡が起こります。
 このストーリーは、本編と同じタイトルになりますので記載しておりません。ご理解とご了承願います。 

 
 荒川河川敷

 「それじゃあ、出発するよ。」 
 プリキュア隊3人は、ナケワメーケ3号の後を追って飛び立った。
 「頼んだぞ、プリキュア隊。」
 「大きなキュアパイン素敵。」

 杉並区環八通り荻窪駅付近

 「怪獣が出現したぞ!」
 「逃げろー。」
 「キャーーーーッ。」
 「ガオーーーーーーン。」
 「バチバチ。」
 「ムシャムシャ。」
 「ガオーーーーン。」
 架線を噛み切った。ナケワメーケ3号は更に南へ向った。

 赤塚公園内ドーナツカフェ

 「べらんべい。モーニング営業開始から怪獣出現なんて。」
 「ミスターカオル、それでも、国と都からドーナツ代いただけるのだから、頑張って配るわよ。」
 「ヘエ。」
 「そ、空。」
 「何でい何でい。」
 「大きなプリキュアね。」
 「まるでウルトラマンだ。」
 「おーーーーい。結果出すんでい。」
 「ありがとう。」
 「ありがとう、カオルちゃん。」
 「返事したでい。」
 「怪獣の後を追ってるみたいよ。」
 「そうかい。」

 杉並区 環八通り中央道高井戸インターチェンジ付近

 「ガオーーーーン。」
 「怪獣が中央道の高架に登ったぞ!」
 「逃げろーーーー。」
 「キャーーーーーッ。」
 「ガオーーーーーン。」
 「ピョーーーン、ドスン。」
 ナケワメーケ3号は、川崎方面へ向けて南下し始めた。

 四ツ葉町 山吹動物病院

 「大きなプリキュアが空を飛んでここに近付いているぞ。」
 「皆、外へ出て応援しましょう。」
 「はい。」
 「うん。」
 待機中の面々は、一斉に動物病院を出た。

 四ツ葉町上空

 「来たね。」
 「四ツ葉町の上空よ。」
 「動物病院のとこ見て。」
 「皆、出て来たよ。」

 山吹動物病院外側出入口

 「オーーーーイ、プリキュア。」
 「(部下)先生、圭太郎さん、あゆみ、レミ、タケシ君とそのお父さん、お母さん。」
 「大きいプリキュア。ラッキーを元に戻して。」
 「タケシ君、ラッキーは必ず元に戻して見せるわ。」
 「それまで待っててね。」
 「うん。」
 「約束するよ。」
 「私たち信じてる。」
 「ありがとう。じゃあ、後を追うからね。」
 キュアピーチ、キュアベリー及びウルトラキュアパインの3人は南へ飛び去った。

 一方

 ブッキーを運んでいる救急車は、埼玉県戸田市内にある救急指定病院に到着しようとしていた。
 「ピーポーピーポーピーポーピーポー。」
 「着いたぞ。」
 「祈里~。」
 「痛い、痛い。」
 祈里を運んでいる担架は、応急処置室へ移動した。

 世田谷区 環八通り用賀付近

 「怪獣だ。」
 「逃げろーーーー。」
 「キャアーーーーッ。」
 「ガオーーーーン。」
 「ガブッ、ムシャムシャムシャムシャ、ペッ。」
 「ガラガラガラガラガラ。」
 「ガオーーーン。」
 東名高速道路高架手前にある歩道橋を噛み砕いて破壊した。
 「ガオーーーーン。」
 イースとナケワメーケ3号は、東名高速道路の高架を潜り抜け川崎方面へ向けて再び、南下し始めた。

 練馬区 陸上自衛隊練馬基地(駐屯地)

 「瓦礫と破壊された車両の後方付けが大変だよ。」
 「重機を呼ばなくて行けないからな。」
 「隊長、空をご覧ください。」
 「おおーーーーっ。」
 「大きいぞ。ウルトラサイズのプリキュアだ。」
 「これなら、あの大怪獣を討伐してくれるかも知れんぞ。」
 「オオーーーーイ、プリキュア隊。」
 「はい。」
 「頼む。あの大怪獣を討伐してくれ。」
 「任せて。」
 「我々信じてる。」
 「自衛官の皆様ありがとう。」
 陸上自衛隊練馬基地上空を飛ぶキュアピーチ、キュアベリー及びウルトラキュアパインは、川崎へ向けて飛び去った。


 応急処置(救急救命)室

 担架からストレチャーへ移し換えた。
 「先生、祈里は大丈夫でしょうか。」
 「応急的に止血をしておりますが、油断できない状況だね。早速、手術しましょう。」
 「お願いします。」
 「大丈夫、麻酔かけるから痛くないよ。」

 環八通り野毛橋

 「ナケワメーケ3号、右へ曲がれ。」
 「ガオーーーン。」
 「ペキッ、ガブッ、ドカッ。」
 街路灯と歩道橋を破壊した。その直後、細い旧道へ入り多摩川堤防へ向った。
 
 一方、プリキュア隊は

 「いいわ。楽だわ。巨大化したキュアパインマザーの背中に乗れるなんて。」
 「こんなに広くてビックリよ。」

 救急指定病院内手術室出入口

 様々な準備を終え、手術室へ向かった。そして、手術室へ入り、扉が閉まった。
 「祈里....。助かってくれよ。母さんは、間違いなく立ち向かってる。」
 手に持っていたものは、祈里のキャリーケースに入っている携帯電話だった。

 大田区 多摩川ガス橋上流付近

 「ナケワメーケ3号、川を渡るぞ。」
 「ガオーーーン。」
 「ザブーーン。」

 再び、プリキュア隊は

 「すごい。」
 「大勢、人が集まってる。」
 「大きいプリキュアだよ。」
 「まるで戦艦が飛んでるみたいだ。」
 「頼む。あの犬怪獣倒してくれ。」
 「皆のハートが1つになって行くよ。」
 「ワーワーワーワー。」

 神奈川県川崎市川崎区富士見町

 「ナケワメーケ3号、競馬場へ突っ込め。」
 「ガオーーン。」
 「ドンガラガラドンガラガラドンガラガラグシャグシャグシャグシャ。」
 「ガオーーーン。」
 「バタン。」
 イースとナケワメーケ3号は、競馬場を後にした。

 ラビリンス首都ピョンピョン総統官邸内謁見の間

 「どうした、ノーザ。」 
 「メビウス様。日本の首都東京がすごいことになっているざーます。」
 「何。」
 「笹目橋、陸上自衛隊練馬基地、環八通り及び多摩川下流橋梁と、破壊が続き、川崎の石油コンビナートまで狙っているざーます。」
 「そこまで大破壊を行っているのか。」
 「そう、ざーます。クライン様もお呼びいただき、映像をご覧になるざーます。」
 「相分かった。クラインを呼ぼう。親衛隊。」
 「ハッ。」

 再びプリキュア隊は

 「イースの狙いは石油コンビナートよ。」
 「石油コンビナート。」
 「燃料タンクを次から次へと破壊し、東京はじめ首都圏ほぼ全域火の海にするのが狙いよ。」
 「そんなあ。」

 一方

 イースとナケワメーケ3号は川崎市川崎区水江町の石油コンビナートに到着した。
 「ガルルルルルルルルル。」
 「ヤレ、ナケワメーケ3号。」
 「ガオーーーーン。」
 「ボン、ボン、ボン、ボン。」
 「キャイーーーーン(アチチッ。)」
 「オラァ、何やってる。もっと破壊し、もっと燃やせ。」

 ラビリンス総統官邸内謁見の間

 「ピンッ。」
 「ウオーーーーッ。」
 「これまでにない破壊ざーます。」
 「こんな大きいナケワメーケ初めて見たぞ。」
 「車や戦車を一発でペッチャンコにしたり、日本国警察及び自衛隊の銃弾受け止めた後、あんな形で反撃したり、1人のプリキュアを戦線離脱させたり、日本国治安部隊とプリキュアの戦力を、格段に落としたことは評価に値する。ノーザ、クライン。」
 「ハッ。」
 「イースに褒美をとらせことにする。良いな。」
 「ハッ。」

 川崎市川崎区水江町

 「あっ、ウルトラプリキュアだ。」
 「ヒュヒューッ。」
 「何。デカイ。」
 「すごい火災ね。」
 「あっ、いるいる。」
 「OK。空から攻撃仕掛けるわよ」
 「パインマザー。一体、何を。」
 「まあ、見てなさい。」
 「ナケワメーケ3号。今度は西側、出光ルブテクノの燃料タンクよ。」
 「ガオーーーーン。」
 「そうは行くか。プリキュア・アイビーム。」
 「キューーーーン。グサグサ。」
 「キャイーーーーン。キャンキャンキャンキャン、ドボーーーーン。」
 「何。」
 「着陸よ。」
 「シューーーーーッ、ツカッ、ドスン。」
 「うわあーーーーーーぁ。でかい。」
 キュアパインマザー、キュアピーチ、キュアベリーの3人が到着した。
 「な、何と言う巨大だ。」
 「イース、踏みつけてあげようか。それとも、握り潰してあげようか。」
 「冗談じゃないぜ。覚えてらっしゃい。」
 イースはワープして去った。

 ラビリンス陸軍本部内 廊下

 「シューーーン。」
 「あんな巨大なプリキュアがいるなんて信じられない。」
 「それは、あなたが巨大なナケワメーケを繰り出したのが原因ざーます。」
 「これは、ノーザ様。」
 「あまり巨大な怪獣を繰り出すと、巨大なプリキュアを呼び出す結果になるざーます。」
 「そうなんですか。」
 「オホホホッ。わらわも24年前に経験しているざーます。」
 「じゃあ、あの巨大プリキュアは。」
 「わらわと一線交えた経験のある先代キュアパインざーます。確か、扮している人物は山吹尚子ざーます。」
 「そうでしたか。」
 「ところでイース。」
 「ハッ。」
 「メビウス様がお呼びざーます。直ちに総統官邸内謁見の間へ向うざーます。」
 「ハッ。」
 イースは、陸軍本部を後にし総統官邸へ向い始めた。

 川崎区水江町

 「やっぱりね。」
 すると、ナケワメーケ3号が運河で犬掻きをしながら水江町の岸へ上がった。
 「ブルブルブルブル。」
 「キャッ。」
 「後、背中へ避難して良かった。」
 「弾いてくる滴が大きい。」
 「さあ、ナケワメーケ3号と戦うわ。ピーチ、ベリー、あなたたちは下がって。」
 「OK。」
 こうして、ウルトラキュアパインとナケワメーケ3号との戦いが始まった。
 「アッ。」
 「キコン、キコン、キコン、キコン。キコンキコンキコンキコン。」
 パインマザーのリンクルンが点滅し警報音(マナーモードの場合は振動)が鳴り出した。
 「パインマザー、リンクルンが。」
 「点滅している上、警報音も鳴っているわ。」
 「時間がないわ。挑発するしかないね。」 
 「やめなさい。ナケワメーケ3号。」
 「ガルルルルルルル。ガオーーーーーン。」
 「キャッ。」
 「ヒョイ。」
 「まずはこれね。プリキュア・アイフラーーーーッシュ。」
 「ピカーーーーーーーーッ。」
 「キャイン(眩しい)。」
 ナケワメーケ3号の目を一時的に見えなくした。
 「目を見えなくした。」
 「それでも、匂いで嗅ぎ分けてくるわ。」
 パインマザーは、警報音が鳴り続けているリンクルンを取り出し、必要なアイテムを呼び出した。
 「パイナップルボム。」
 そのパイナップルボムをナケワメーケ3号へ向けて投げ付けた。手前で破裂した。
 「ボーーン、モクモクモクモク。」
 「キャイーーン、ゲホゲホゲホゲホッ。」

 煙が消えると

 「ガルルルルルルルルル。ガオーーーーーン。」
 パインマザーはジャンプした。
 「ヒョイ。」
 「プリキュア・ドロップキィーーーーーック。」
 「ドカッ、ボキッ。」
 「すごい威力だ。」
 「身長40mのプリキュアキックだからね。あの、棘棘しい首輪を破壊したわ。」
 「これで、首輪の棘によろダメージは無くなったわ。もういっちょ。」
 「ガルルルルルルルル。ガオーーーーーン。」
 「ヒョイ。」
 「プリキュア・ソバット。」
 「キャインキャインキャインキャイン。」
 脳天にヒットした。
 「すごい威力。のたうち回っているわ。」
 キュアパインマザーはリンクルンを出した。ナケワメーケ3号に向けて怪電波を発信した。
 ナケワメーケ3号の体長が40mから20mに縮小した。更に、能力値も全て半分に低下した。
 「すごい。」
 「小さくなったよ。」
 「ピーチ、ベリー、出番よ。ジャンプして攻撃してみて。」
 「OK。」
 ピーチとベリーは、ナケワメーケ3号上空へ向けてジャンプした。そして....
 「ダブル・プリキュア・キィーーーーーック。」
 「チクチク。」
 「キャいンキャイン。」
 針を刺すような痛みでダメージを与えた。
 「いいよ。もういっちょ。」
 パインマザーは再度、怪電波を発信した。体長が10mまで縮小し、能力値も更に半分まで低下
した。
 「もう1回やってみて。」
 「OK。」
 再度、ピーチとベリーはジャンプした。そして....。
 「ダブル・プリキュアキィーーーーック。」
 「グサッグサッ。」
 「キャイーーーーン。キャンキャンキャンキャン。クーーーーン。」
 さっきより致命的ダメージを受けた。ナケワメーケ3号は泣き出した。
 「ナケワメーケ3号が再び泣いてる。」
 「パインマザー、次は。」
 「もう時間が無いわ。まず、ナケワメーケ3号をラッキーと同じ大きさするわ。そして、私も元の大きさに戻るわ。」
 パインマザーは、再度中腰になってリンクルンを取り出した。
 「キコンキコンキコンキコン。」
 「7139を押した。」
 「プリキュア・スモーリング。」
 「シューーーン。」
 「ラッキーと同じ大きさになった。」
 更に、ウルトラキュアパインもキュアパインマザーに戻るリンクルン操作を行った。
 「キコンキコンキコンキコン。」
 「シューーーーーッ。」
 「戻ったわ。」
 「キュアパインマザーだ。」
 「小さくなってから大分間合いが開いたね。近付くわよ。」
 「はい。」

 一方

 救急指定病院では手術が終わった。
 「先生、祈里は大丈夫でしょうか。」
 「命に別状ありません。傷跡がなるべく残らぬよう、縫い合わせには最大限配慮しました。」
 「さあ、お父様、集中治療室へ行きましょう。」
 「分かりました。」

 川崎区水江町

 「これから、服従確認するわよ。」
 「はい。」
 「観念したようだね。お手。」
 ナケワメーケ3号はお手を出した。
 「おすわり。」
 ナケワメーケ3号はおすわりした。
 「ふせ。」
 ナケワメーケ3号は伏せをした。
 「よし。服従を確認したわ。」
 「ピーチ、ベリー、仕上げるわよ。」
 「OK。」
 「悪いの悪いの飛んで行け。プリキュア・ラブサンシャイーーーーン。」
 「シューーーーッ。」
 「ウッ。」
 「悪いの悪いの飛んで行け。プリキュア・エスポワールシャワーーーー。」
 「シューーーーーッ。」
 「ウッ。」
 「悪いの悪いの飛んで行け。プリキュア・ヒーリングブレアーーーーァ。」
 「シューーーーーッ。」
 「ハアーーーーーーーーーッ。」
 「キャイーーーーーーン。シュワワシュワワーーーーッ。」
 「ラ、ラッキー。うはははっ。」
 「ベロベロ。」
 「うふふふっ。」
 「やったあ。」
 「ラッキーに戻った。」
 「良かった。」

 救急指定病院内集中治療室

 「ブーーーーッ。」
 「いかん、着信が入った。先生、失礼します。」
 正は集中治療室を出て、着信を受けた。
 「もしもし、母さんか。」
 「そうよ。あなた、ラッキーの奪還に成功したわ。」
 「そうか。それは良かった。」
 「ところで、祈里はどうしてる。」
 「先ほど手術は終わったよ。命に別状なかった。」
 「それは良かった。後でこっちへ行くわ。」
 「そうか。待ってるぞ。」
 通話を切った。

 川崎区水江町

 「パチパチパチパチパチ。」
 「皆さん。」
 「聞いてますよ。飼い犬が凶悪怪獣にされたこと。」
 「プリキュア隊の皆様、お疲れ様です。火災の消火はお任せください。既に、怪獣が小さくなった時点で消火活動を行っております。」
 「消防の方。」
 「そうです。」
 「お任せしますわ。私たちは、怪物討伐専用の特殊部隊ですから。」
 「ハッ。プリキュア隊に敬礼。」
 「さあ、引き上げるわよ。」
 「OK。」
 キュアパインマザーは、ラッキーを抱え飛び立った。続いて、キュアピーチとキュアベリーも飛び立った。
 「パチパチパチパチパチパチパチ。」

 ラビリンス総統官邸内謁見の間

 「イースよ、待っていたぞ。」
 「ハッ。」
 「渡したいものがある。近こう寄れ。」
 「ハッ。」
 「感謝状と金一封だ。受け取れ。」
 「ハッ。」
 イースは、メビウス総統から感謝状と金一封を受け取った。感謝状をお渡しした経緯について、メビウスは話始めた。
 「イースよ。今回、初めて不幸のゲージを一気に20上げた。その理由は、笹目橋での大量殺戮行為、治安部隊の銃撃反撃行為、日本国陸上自衛隊1基地の壊滅にある。特に、自衛隊基地壊滅は、今後の日本国防衛力の低下につながる。今後、我が国の怪物兵器に恐れろこと間違いない。」
 「ハッ。」
 「イースよ。他にお望みがあるなら、聞くぞ。なんなりと言ってみろ。」
 「ハッ。まず1つは、次回の人事で最高幹部入りを果たし、国防大臣の就任を強く希望します。」
 「国防大臣か。よろしい。次回の人事異動は夏に予定している。この頃まで待つのじゃぞ。」
 「ハッ。」
 「もう1つ、金銭面で望があるかな。」
 「ハッ、給与5割増でお願いします。」
 「相分かった。来月から給与5割増にしておく。」
 「ハッ。」
 「下がって良いぞ。」
 「ハッ。」
 イースは謁見の間から去った。

 一方、プリキュア隊は空を飛び四ツ葉町へ向かっていた。

 「あんなひどい破壊、許してしまったけど、羽田空港、横浜方面への拡大は食い止めただけでも
良かった方よ。」
 「でも、大分犠牲者が車の運転者、同乗者中心に出てしまった。」
 「絶対に許せないわ。イースと言う女。」
 「イースってラビリンスの軍幹部だったね。今後も国家機密データと共にスウィーツ王国へ通じる次元トンネルも狙っているわ。」
 「ラビリンスってそうなの。」
 「ここは首都東京。一極集中で様々な全国個人情報も集まっているわ。」
 「そうなの。だから、地方よりもここが狙われるワケ。」
 「そうよ。」
 「プリキュアーーーー。プリキュアーーーー。ヒュヒュー。プリキュア隊、ありがとう。」
 「皆、手を振ってるわ。」

 スウィーツ王国首都アラモード内ナノ研究所

 「今回は大変な戦いじゃった。」
 「あの巨大な犬怪獣を繰り出し大暴れさせるとは。イースって女軍人。かなり高い魔力を持っているな。」
 「1人戦線離脱になったからのう。」
 「あの娘、犬に対して無知な部分があるな。」
 「それにしても、あの娘は優しすぎる。だから、あんなことが起こるんじゃ。」
 「就任したばかりだし、十分な説明を行う必要があります。」
 「そうじゃの。」

 板橋区四ツ葉町山吹動物病院

 「皆さん、間もなくプリキュア隊がラッキーを連れて当院前へ到着します。外へ出てみましょう。」
 「やったあ。」
 「ラッキーが元に戻ったみたいね。」
 「うん、楽しみ。」
 待機していた面々が一斉に外へ出始めた。

 上空

 「ねえ。四ツ葉町へ近付いたわ。」
 「どこで着地するの。」
 「もちろん、私の家の近くよ。」
 「OK。」
 キュアパインマザー、キュアピーチ、キュアベリーの3人は着陸体勢を取った。そして、着陸した。すると、正の部下たちをはじめ、タケシ君とその両親及び桃園両親と蒼乃レミが山吹動物病院から出て来た。
 「お疲れ様です。先生から聞いております。」
 「ラ、ラッキー。元に戻ったんだね。でも、目が見えてない上、あっちこっち怪我しているみたいだけど。」
 「仕方ないわ。あれだけ大暴れしたから。先生。」
 「はい。」
 「目薬を持って来て。」
 (部下)獣医は、病院内へ入り目薬を取りに来た。
 「お姉ちゃんたちがプリキュア隊。」
 「そうよ。」
 「プリキュア隊が元に戻してくれたんだね。」
 「そうよ。」
 「ねえ、皆さんの名前教えて。」
 「私はキュアパインマザー。」
 「マザーだって。オバサンだね。」
 「おばさん。」
 「まあまあ。私はキュアピーチよ。」
 「あたしはキュアベリー。」
 「覚えておくよ。僕はタケシ。プリキュア隊の皆さん、ありがとう。」
 「キュアパインマザー。」
 「ちょっと、こっちへ。」
 「うん。」

 数歩進んで

 「ここなら、聞こえにくいからいいでしょ。」
 「尚子ね。」
 「分かってた。」
 「そうよ。あたしたち2人以外、誰が伝説のプリキュアたって言うの。」
 「よくやったわね。」
 「あの巨大怪獣討伐して、飼い犬を奪還するなんて。」
 「この任務、私しかできないと判断したの。」
 「それであたしたちは四ツ葉町の守備に。」
 「そうよ。大きいのが3体もいたら、余計被害が拡大してしまうわ。」
 「それもそうね。」

 ラッキーのいる場所

 「タケシ君ごめんね。」
 「目の見えない状態で運ぶしかなかったの。」
 「興奮されて落としてしまうと、大変なことになるからね。」
 「うん。僕は何もかも信じてるよ。」
 「もうすぐ、先生が目薬を持ってくるからね。」
 「うん。」
 すると、獣医は目薬を持って動物病院から出て来た。
 「目薬、点眼するよ。」
 「ポトン、ポトン。」
 「クウーーーーーン。」
 「ラッキー、僕が見えるかな、タケシだよ。」
 「ベーーーロ、ベーーーーロ、ベーーーーーロ、ベーーーーーロ。」
 「良かった。気が付いてくれた。」
 「タケシ君、ラッキーの目が見えるようになったでしょ。」
 「うん。」
 改まって
 「ありがとう、プリキュア隊の皆さん。」
 「幸せゲットだよ。」
 「フフフフフフッフッ。」
 「ハハハハハハハハハッ。」
 「ピーチ。その前に、タケシ君、皆を信じてずっと我慢してたんだよ。」
 「それで、生まれた言葉があるわ。」
 「はい、行くとき聞いたわ。」
 「では、皆で言おうね。」
 「はい。」
 「私たち、信じてる。」
 「この言葉、ブッキーに聞かしてやりたいよ。」
 「そうだね。」
 「それでは私たちプリキュア隊は、これから祈里姉ちゃんが入院している病院へ行くわ。先生に来てもらって怪我の治療もしていただくからね。」
 「うん。」
 「ピーチ、ベリー行くわよ。」
 「OK。」
 プリキュア隊は山吹動物病院を後にした。
 「さようなら、プリキュア。」
 「タケシ君とそのお父さんとお母さんは、ラッキーを連れて院内へ来てください。他に治療すべき場所とお話したいことがあります。」
 「はい。」
 「他の皆様は、もう怪獣などの襲撃はありませんので解散します。」
 「はい。」
 「それでは解散。」
 圭太郎、あゆみ、レミの3人は家路へ向かい始めた。

 赤塚公園南の森

 プリキュア隊は変身を解いた。
 「もう一度、動物病院へ車出しに行くわよ。」
 「祈里が入院している病院へ行くの。」
 「そうよ。ここには、パパもいるからね。」
 「行こう。ブッキーに会いに。」

 山吹動物病院内車庫

 「着替えてくるからここで待って。」
 「はい。」

 病院内集中治療室

 執刀医が着替えて再び現れた。
 「お父様。」
 「これは先生。」
 「紹介しよう。今日から、お嬢さんのお世話をする家政婦さんだ。」
 「獣医の山吹正と申します。」
 「この娘のお父さんかい。」
 「あなたは、もしかして誰かに似ているような。確か、赤塚の駄菓子屋さんの。」
 「その駄菓子屋の妹だわさーー。」
 「だわさって。」
 「お父様。これからも、よろしくお願いしますよ。」
 「は、はい。」

 山吹動物病院内車庫

 セカンドカーの軽自動車で行くわよ。乗って。
 「はい。」
 「バタンバタン、ガラガラガラバタン。」
 車を出し、埼玉県戸田市にあります、救急指定病院へ向かった。
 「ブッキー、どこへ入院しているのだろう。」
 「埼玉県戸田市にあるわよ。笹目橋不通になってるから、戸田橋を渡るしかないわ。」
 尚子は車を飛ばした。

 救急指定病院内集中治療室

 「おっ、気が付きそうだわさ。」
 「エッ。」
 「ウッ、いたっあーーーい。」
 「祈里。」
 「お目覚めだわさ。」
 「目が覚めたか。」
 「パパ、他の2人は。イタタタタタタッ。」
 「祈里。」
 「私は君の主治医。それと、専属の家政婦さんだ。」
 「家政婦さんって、駄菓子屋のお婆ちゃん。」
 「その妹だわさー。」
 「そうなの。」
 「どうやら、痛みが引いてきたようだ。病室へ移動しますか。」
 「お願いします。」
 「307号室へ移動します。それでは、準備しましょう。」
 「はい。」
 すると、医療スタッフがたくさん入って来た。
 「さあ、病室へ移動するぞ。」
 祈里は、ストレッチャーに乗せられ病室307号室へ向かった。

 病院内307号室

 祈里はベッドに乗せ換えられた後、主治医の話を聞いた。そして.....
 「祈里、病室の居心地はどうかな。」
 「うん、いいね。」
 「そうですか。それでは、私はここで失礼するからね。」
 「先生、ありがとうございます。」
 主治医は病室から去った。

 桃園家ラブの部屋

 「ショコラはんからのテレビ電話着信や。」
 「プリーーーッ(パパ)。」
 「タルト、シフォン。パパの姿見えるか。」
 「ヘエ、見えてまっせ。」
 「キュア。」
 「今回の有事は解決した。」
 「ほんまでっか。」
 「キュアキュアー。」
 「長い戦いだった。イースの魔力には、恐ろしく高かったよ。」
 「そうでんなあ。あの巨大犬怪獣やさかい。」
 「ピーチはんとベリーはん、長くプリキュアでいたんやし。」
 「キュアパインマザーと併せて3人には『お疲れ様。』と、言いたいですよ。」
 「ヘエ。」
 「どうだ。これまでの映像を見るか。」
 「ヘエ。」
 「キュア。」

 救急指定病院一般車駐車場

 「着いたわ。正面入口へ向うわよ。」
 「はい。」
 「バタン、バタンバタン。」

 救急指定病院内受付

 「山吹祈里さん、どこの病室ですか。」
 「ご家族ですか。」
 「はい。」
 「現在、307室です。」
 「ありがとうございます。行くわよ。」
 「はい。」

 病院内307号室

 「コンコンコン。」
 「はい、だわさ。」
 「ガラガラガラ。」
 「こんにちは。」
 「おおっ、母さん。ラブちゃんに美希ちゃんも。」
 「ママ、ラブちゃん、美希ちゃん。うっ。」
 「祈里。あまり動いたらダメよ。」
 「ちょっと、家政婦さん。席を外してくれませんか。」
 「はい、だわさ。」
 家政婦は病室から外へ出た。
 「それとあなた。」
 「何だ、母さん。」
 「ラッキー診てもらえない。」
 「エッ、ラッキー元に戻ったの、うっ。」
 「そうよ。」
 「巨大なプリキュアになってさ。」
 「元に戻したんだよ。」
 「すごい。」
 「近々、法医学の先生が当動物病院へ来るのよ。政府からの要請で。」
 「何、国からか。」
 「ラッキーが怪獣にされたからね。」
 「なるほど。」
 「これ、車の鍵。乗ってきた車で帰って。」
 「分かったよ、母さん。ところで、帰りはどうするのか。」
 「埼京線の電車に乗って帰るわよ。」
 「そうか。公共交通機関で帰るのか。」
 「そうよ。じゃあ、持って。」
 「分かった。」
 正も病室を後にした。
 「ママが本当にナケワメーケ3号からラッキーに戻したの。」
 「そうよ。さっき、ラブちゃんが言った通り、ウルトラサイズのプリキュアに超変身して。」
 「ウルトラサイズ。」
 「あれだけ巨大だと、通常サイズでは無理だわ。」
 「あのキックだけでは、微々たるダメージしかないのね。」
 「その後、『悪いの飛んでけ!』って言っても通用しないわ。明らかに討伐を焦ってる。」
 「そうなの、ママ。」
 「それと、なぜ、ナケワメーケ3号を操る犯人を排除しようとはしなかったの。」
 「どこにいるか分からなくて。」
 「警察の皆様もいたワケだから、協力して犯人を捕まえるように。」
 「それもそうだね。」
 「だから、ブッキーは、何度も危険な目に遭わせてしまったよね。」
 「そうよ。だから、犯人に操らせないようにするのもプリキュアの使命よ。」
 「申し訳ございません。そこまで頭に入っていませんでした。」
 「これからは、怪物兵器を用いる犯人の動向にも注意しなさい。」
 「はい。」
 「これから、ラッキーをどうやって戻したのか。テレビでも見せてあげましょう。」
 「あたしたちの活躍をね。」
 「大きいプリキュアね。」
 「私が巨大化するしかなかったわ。」
 「パチッ。」
 スウィーツ王国から提供された録画映像を見始めた。
 「このおかげで警察、自衛隊、消防隊まで信用を勝ち取ったわ。」
 「皆、プリキュア隊と呼ばれるようになったわ。」
 「でも、あそこで食い止めれなかったのは悔しいけど。」
 「祈里は優し過ぎるのよ。いくら説得しても、操る犯人を押さえ込まないとダメよ。」
 「それができたら、ブッキーの説得が通じ、川崎へ行かれなくても済んだのね。」
 「そうなの。」
 「そうよ。」
 「ところで、ブッキー。退院したらダンス一緒にやらない。」
 「でも、やっぱり私、ダンスもプリキュアも向いてないわ。」
 「ブッキー、そんな風に考えないで。」
 「エーーーン、エーーーーン、エーーーーン、エーーーーン。」
 「ねえ、ブッキー、あの説得、警察隊及び自衛隊の人たちも驚いていたのよ。」
 「祈里、肉弾戦だけが戦いではないわ。魔法や飛び道具だって必要だわ。弱点を見つけ、作戦を立てるのもあなたの任務よ。」
 「そうなの。」
 「そうよ。」
 「ブッキー、私とミキタンの知恵袋よ。」
 「だから、プリキュア隊の一員として今後もやって行こう。」
 「祈里、これで分かったわね。君にも、プリキュア隊の一員として使命があるって言うこと。」
 「はい、ママ。」
 「後日、スウィーツ王国から使者に来てもらって、プリキュアに関して詳しい説明を聞いていただくからね。」
 「はい。」
 「ねえ、おばさん。使者って。」
 「シフォンの母親でパフェさんよ。」
 「タルトじゃないんだ。」
 「タルトってフェレットでしょ。説明させるワケには行かないわ。それと、あゆみさんが怒っていたよね。」
 「結構、デタラメな説明するからね。」
 「だから、パフェさんなの。」
 「そうよ。」
 「ブッキー、フェレット苦手なの。」
 「うん。」


 前編 完
 後編へ続く 
 

 
後書き
 前編の犬怪獣ナケワメーケ3号の討伐は終了しました。最後、祈里がフェレットが苦手であることが判明しました。ここから、第4話の本来のストーリーへ入ります。 
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