魔法少女リリカルなのは strikers~銀拳の魔導師~
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第一話
前書き
皆様初めまして、このような駄文に付き合って頂きありがとうございます。出来るだけおもしろく出来る様に頑張っていきたいと思います。
~時空管理局本局 1015航空隊~
ここは時空管理局本局の1015航空武装隊。今日もまた、隊員達が忙しく仕事に勤しんでいる姿が目に見える。そして俺もそんな連中の内の一人である。この航空武装隊は少数精鋭の部隊だけにいつも人手不足に悩まされている。まぁ、この部隊は他に比べてそこまで人手が足りてないわけではないんだが。それでも忙しい事には変わりない。人員を増やそうにも航空隊の仕事についてこれる奴なんてそうそういないのが現状だ。さて、そろそろ自己紹介をさせてもらうとしよう。
俺の名前は檜森 駿樹。この部隊には八年前からお世話になっている。歳は二十四歳、独身、階級は三等空尉、…………ていうか、俺はさっきから誰に説明してるんだ?
「先輩、隊長が先輩の事呼んでましたよ。…………どうしたんですか?」
「あ~~いや、何でもない、おっさんが呼んでんの?わかった、今いく。」
隊長室へ向かいながら俺は自分が呼ばれた理由について考えていた。
(なんだろう?俺なんかやらかしたっけ?心当たりねぇんだけど?)
そうこうしてる内に隊長室に着いてしまった、これ以上考えても仕方ないのでとりあえずは入ることにしよう。
「失礼します。檜森 駿樹三等空尉です。」
「おぉ!来たか!まぁ入れ入れ!」
この喧しいおっさんこそが、我らが1015航空隊の隊長。"ジャルパ・ランボルギーニ"一等空佐その人である。五十歳を越えてもなお自ら現場に出て最前線で指揮をとるとんでもねぇおっさんだ。若かりし頃は軍神なんていうふたつ名もあったらしい。
「さて、今回お前さんを呼んだ理由は……………」
「はい」
「実は………………………」
「………………実は?」
やけに勿体ぶるな、そんなに重大な事なのか?
「孫娘の誕生日プレゼント、洋服とぬいぐるみどっちがいいと思う?」
コケた、そりゃもう盛大にズッコケた。
「あぁ~そういえば、誕生日そろそろでしたね。お孫さん今年でいくつですか?」
「今年で六才なるかの。」
「そうですが、それじゃ俺はこのへんで「だぁー!待て待て!!」………なんですか?俺まだ仕事残ってるんですけど?」
「冗談じゃよ、冗談。ジョーク。ちょっとした茶目っ気じゃよ。」
五十後半のおっさんが茶目っ気言うな気色悪い。
「で?本当は何の理由で呼ばれたんですか?」
「うむ。実は、お前さんにはある部隊に出向して貰う事になった。」
「出向ですか?転属ではなく?」
「あのなぁ、これ以上ここの人員減らされたら儂等全員死んでしまうわい。とにかく!期間は一年間、出向先は古代遺物管理部機動六課!」
「六課?古代遺物管理部って一課から五課までじゃありませんでしたか?」
「んん~、なんでも試験的に運用・設立された部隊らしくてな、運用期間は一年とのことらしい。今週中には詳しい資料が届くと思うから、出向までに残ってる仕事は片付けておいてくれ。他に何か聞きたい事はあるか?」
聞きたい事ねぇ………………
「そもそも、俺がその部隊に出向する理由は何なんですか?」
「部隊の新人魔導師の指導及び教育が主な理由とのことらしい。ほれ、お前さん教官資格持ってたじゃろ?」
「まぁ持ってはいますけど、それでも俺なんかよりもっと優秀な教官はいますよ?」
「まぁそれもそうなんじゃが…………なんでも新人の中に幻術魔法と召喚魔法を使う子が居るらしくての。管理局の中で教官資格を持っていてこの2つの魔法をどっちも使えるのはお前さんくらいしかおらんのじゃ。」
「………………まぁ、そうゆうことなら分かりました。」
俺、別に召喚や幻術メインで戦ってるわけじゃないんだけどな………………
「いつも迷惑かけるのぅ」
「いえ、そんなことは……………それでは失礼します。」
隊長室をあとにした俺は自分の仕事を終えて車で自宅に向かっていた
「ただいまー」
自宅に帰り、玄関を開け…………
「お帰りなさいませ、ご主人様」
バタン!!
「あ…ありのまま今起こった事を話すぜ!俺は自宅の玄関を開けたと思ったら目の前に銀髪のケモ耳ロリっ娘メイドがいた!何を言っているか解らねーと思うが〈マスター、夜間にその発言と行動は不審者に間違われる恐れがあるため早く家に上がってください〉……悪い、"ヴァリー"少しふざけ過ぎた。」
このそっけないツッコミをするデバイスが俺の相棒"ヴァリアント"通称ヴァリー。普段は銀色のアームレットの姿をしている。そして………
「ご主人、早くしないと夕飯冷めちゃうよ。」
「今日はメイドなのね………」
「うん!どう?似合う?」
「あぁぁ~うん、似合ってる似合ってる。」
「ぶ~~、何か反応がそっけない………………やっぱり裸エプロンの方が良かったかな?」
「やらんでよろしい。」
この色んな意味で危ないケモ耳幼女の名前は"ルポ"俺の使い魔、今は我が家の家政婦的存在になっている。外見は紅い眼と褐色の肌、髪やしっぽ、耳等の色は銀色で素体となった動物は狐だ。
〈ルポ、それ以上マスターを困らせてはいけませんよ。〉
「は~い、あ!そうだご主人、夕飯!」
「わかった、わかった」
我が家は二階建ての一軒家で広さは……………中の上位だ。家に上がり夕飯が用意されているであろうリビングに向かう。すると、リビングの方から黒い小さな影が俺の顔面目掛けて飛んできた。
ドゴォ!!
「あべし!!」
「ギャウ♪ギャウ♪」
「アーー!コラ!"デイトナ"ご主人から離れなさい!」
「痛っ痛い!!デイトナ!鼻!鼻を噛むな!」
〈今日はいつにも増して騒がしいですね。〉
今、俺の顔面に引っ付いているのはデイトナ………俺が卵から育てた竜だ。紺と黒のツートーンカラーに翡翠色の眼が特徴的な全長30㎝程の可愛い奴だ。
「「いただきます」」
「ギャッキャ、ギャッキャ、ギャウ!」
〈今日の夕飯はなんとも豪勢ですね……ルポ、ずいぶんと張り切って作ったのでは?〉
テーブルの上には、パエリア、シーザーサラダ、コーンポタージュ、グラタン、etc. どれも店を開いても問題ない位のクオリティだ。
「うん!今日は久しぶりにご主人が帰って来たから張り切っちゃった♪」
「久しぶりって……………………ほんの3日程度だろうに………………」
〈仕方ないのですよ。ルポはマスターと精神リンクをしていないので、この3日間………マスターがどのような状態で仕事をしていたかわからない分、心配だったのですよ。〉
「そうだよ!!本当に心配だったんだから!!………………連絡のひとつも寄越さないし。」
ルポが不機嫌そうにむくれている………
「悪かったよ、今回は未開拓の遺跡発掘チームの護衛任務でな、遺跡内だとうまく通信が繋がらなくて………………」
「ていうか、発掘チームの護衛だなんて陸の人達の仕事に思えるんだけど?」
「あぁ………一応、陸隊の人達も何人かは居たぞ。ただ……………」
〈今回発見させた遺跡は古代ベルカ文明のもので、いままでの遺跡に比べ大変規模が大きいかったため。〉
「必然的に護衛しなきゃならない人数が増えてな…………陸だけじゃ手が足りなくなったってわけだ。」
〈今は発掘作業も一段落つき、チームの大半は発掘物の解析に戻られました。〉
今頃、陸士部隊の皆が頑張ってくれていることだろう
夕飯を終え、風呂に入り疲れをとった俺はソファーにもたれ掛かりながら氷の入ったグラスにウィスキーを入れ、一杯仰ぐ。
「ふぅ……………今日は疲れたな……………」
3日間ほとんど寝ずに護衛任務をこなした後、そのまま部隊に戻って残りの事務作業と報告書の制作………これで疲れない方がおかしい………………と言いたい所なんだが、ぶっちゃけ前者の2つよりさっき風呂場に突撃してきたルポとデイトナの対応の方が疲れたな……………そういえば出向の件、まだルポに話してなかったけ………
「はぁ~~♪スッキリした♪」
「あぁルポ、丁度良かった。ちょっと話が………………!?」
「ん?どうしたのご主人?何で固まってるの?」
「なんでもなにも……………その格好どうした?」
「えへへ~~実は、ご主人がいない間にこっそり買っておいたんだ!」
今、ルポが着ている物はネグリジェだ。しかも色は黒と紫、生地も若干透けてるときたもんだ。そんな服が彼女の体型と相まって………………うん、犯罪臭しかしない。………てかさっきのメイド服といい、どっから調達してきてんだ?
「ねぇねぇどう?興奮する?今すぐにでも押し倒したくなっちゃう?」
「はぁ~~、とりあえずその格好のままでいいから話を聞いてくれるか?」
「んもぅ、つれないな~………………………で?話ってなに?」
「実はな……………………又、少し家を空ける事になった。」
「ふーん、まぁ何時もの事だからもう慣れたけどさ………………で?どれくらい家を空けるわけ?五日?一週間?十日?」
「まぁ、ちょろっと一年位。」
「………………………………………………はい?」
予想はしてたけど、まぁそうなるよな………………
「一年?」
「うん。」
「十二ヶ月?」
「おう。」
「365日?」
「Yes.」
三度確認をすると、ルポは口をポカーンと開けたまま固まってしまった。やっぱ話が急すぎたかな………………こりゃ怒られるな…………………
「……………………やだ。」
「えぇ~と、ルポ…………………さん?」
「やだ!やだ!やだ!絶っーーーー対にやーーーーだーーーー!!!」
血管ピクピクで怒って来るかと思ったら、駄々っ子の様に泣きわめいてしまった…………とりあえず泣き止ませて理由を説明せねば………
~説明中~
「…………つまり……ウッ……新しい部隊に戦技教官として一年間出向しないといけなくて…グス……だから……」
〈その部隊は24時間体制なので隊員は皆一年間、隊の宿舎に住むことになっています。〉
「そうゆうわけだから、家で留守番しててくれるか?休日貰えたら帰って来るから。」
「うぅ~~~~、じゃあ私もその宿舎に住む!ご主人と一緒の部屋に住む!」
「ギャウ!ギャキャウ!ギャウ!」
「ほら!デイトナも一緒に住みたいって言ってるよ!」
「ギャウ!!」
「ほら…………って言ってもな………こればっかりはどうにも〈マスター、ランボルギーニ
様から通信です〉…………悪い、少し待っててくれ」
涙目のルポを宥め、通信に出る
「どうしました隊長?」
「おぉ~~すまんすまん。ちと、言い忘れておったことがあっての。ほれ、お前さん確か家に使い魔と竜がおったじゃろ?」
「はい……そうですけど……それが何か?」
「流石に、一年間も離ればなれは可哀想に思えてな…………儂の方から六課の隊長に一緒に宿舎に住める様に取り計らっておいたぞ。」
「アンタはエスパーか!!!」
一応、八年間の付き合いはあるけど……………このおっさんマジで何者だ?
「まぁ、そうゆうわけじゃから……後は頼んだぞ~~。」
「え!?ちょっと……まっ!〈通信が切れました〉…………はぁ~、たっく…あのおっさんは……」
ため息まじりに通信を終え、後ろを振り向く
「~~~~~~~♪~~~~~~~♪」
めっちゃくちゃ目を輝かせておられる……
「…………今回は特別だそ。」
「やった~~~♪」
「ギャッキャウ~~~♪」
嬉しそうに跳び跳ねるルポの周りを同じく嬉しいそうにデイトナが飛び回っていた
「はぁ~~、今回の仕事……大丈夫かな?」
〈そんなこと言いながら本当は嬉しいのでは?〉
「……………………うっせ。」
〈マスターは本当に素直ではありませんね……こういうのを確かツンd「そっから先言ったら解体すんぞ。」……すみません。〉
とりあえず、夜も更けてきたので明日に備えて寝ることにしよう。途中、ルポとデイトナが俺のベッドに飛び込んで来たり、ヴァリーが嫌な音の目覚ましを仕掛けたり、ルポが男の朝の生理現象にかこつけて襲ってきたりしたが全て割愛させてもらう。
~五日後~
俺は自分のデスクで隊長から渡された機動六課に関する資料に目を通していた
「………………フム、だいたいはわかった……………けどこれは………」
〈一年間だけの試験部隊にしてはいささか戦力が大きいすぎる様にも見えますね。〉
「何かしらの理由があるんだろうな………たぶん。」
〈どちらにせよ行ってみれば分かることです。〉
「……………………だな。」
少し嫌な予感がするが、行ってみるか
後書き
なんと言うか、早足気味の第1話。このままでなんとかなるのかは分かりませんが、自分なりにやれるだけやってみたいです。
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