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IS 〈インフィニット・ストラトス〉 飛び立つ光

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代表決定

「一組のクラス代表は霧雨 閃輝君に決定いたしました!」

パチパチパチパチ、クラスの女子から拍手を浴びる閃輝

「いや~霧雨君と同じクラスで良かったよね~」
「うんうん、本当本当」
「これでクラス対抗戦は私が優勝だね!」

女子達は嬉しそうに声を上げて会話をする。箒はチラチラと閃輝を顔を赤らめながら見る
そんな視線を向けられている閃輝は、周りの事などお構い無しに読書をしていた。

「・・・(ペラッ)・・・」

現在読んでいるのは魂魄 妖夢から受け取った本である。様々な流派剣術を収録した本である
閃輝と妖夢はお互いに剣を混じり合わせて剣士として友人として心を通わせている。
料理の腕を競い合ったりもしたが、その料理は全て西行寺 幽々子が食べてしまい
自分達の分も食べられてしまったという事は当たり前の事だった

『ふぅ・・・さあどちらが美味しいのかな?』
『私は今日は良い出来だと自負していますよ?』
『確かに美味しいわ♪』
『『あ~!!幽々子様~!私達の分まで~!!(幽々子さ~ん!俺達の分まで~!!)』』

そして妖夢にとっては閃輝は気が合う友人であり自分の苦労を嫌な顔しないで聞いてくれる
大切な友人である

「とにかく頑張ってくださいね!霧雨君!」

山田先生は笑顔を浮かべて閃輝を見た。閃輝は少し遅れて反応を示し返事を返した
そして授業もスタートした、ISを使用しての実技授業である

「これより飛行訓練を開始する 霧雨、オルコット飛んでみせろ」

千冬が指名したのは閃輝とセシリアだった。まず二人はそれぞれの相棒を展開した
が閃輝の展開速度は0、0001にも満たない程の速度であった為、千冬もあまりの速さに驚きを見せた

「・・・よし飛べ」

困惑を表に出さないように、気をつけながら、指示を出す千冬。
その言葉と同時に閃輝の姿は、消え大空に吸い込まれるように上昇していく地上に居る千冬達は閃輝が上昇時に
巻き起こした衝撃波に耐えていた。閃輝が立っていた位置は軽く凹みが出来ている

ある程度まで上昇すると閃輝は腕を組んだ状態で停止した、数十秒遅れてセシリアは閃輝の右隣に到達出来た。
それ程までにPEとISとは性能差も当然あるが、それ以上に

「お早いですのね」
「・・・これで普通だ」

閃輝は空高く聳えている太陽に目を向けた

「・・・太陽と月は同じだな・・・」
『急降下と完全停止をやってみせろ目標は地表から十センチだ』

千冬から今の高度から急降下し地表十センチで完全停止をやれという指示が来た

「ではお先に行きますわね」

セシリアは先に地表に向かって降下していった
閃輝はそんな事には目もくれずに腕を組んだ体制を維持していた

「・・・行くか・・・」

閃輝は一旦目を閉じて腕を組むのを止めて広げた
そのまま一気に加速して地表に向かっていく
その様は隕石(メテオ)の様に空気を引き裂き地表に降下していく
途中で更に速度が上昇して全員が地表にぶつかってしまうと思われたが、地表まで残り1cm程の距離で停止した

「良くそこまで縮める事が出来たな霧雨」
「・・・簡単過ぎて欠伸が出る」

閃輝は体制を直し再び腕を組み直す

「では次は武装を展開しろ、霧雨」
「・・・了解」

閃輝は背後に魔方陣を素早く展開しその手には剣が握られていた

「中々の速度だな」
「・・・どうも・・・」

この後セシリアは自分の癖を注意され直せと言われてしまう
授業が終了し放課後になると閃輝はすぐさま自室に戻り調合を開始する
これは環境がまったく違う幻想郷と外界で作った薬にどの様な違いが有るかの実権も兼ねている
暫しすると箒が戻ってきて閃輝を見ると少し呆れるように肩の力を抜いた

「閃輝・・・またそれをしているのか・・・」
「・・・他にする事は無いからな」

閃輝は室内で行う事と言えば
薬の調合を行いそれを自身で試す。読書をする。音楽を聞く。寝る
この4つに分類される
そして箒は閃輝の事を一夏と呼ばずに閃輝と呼ぶ様になった
その方が閃輝は比較的に友好的に接してくれるからだ

すると閃輝は錠剤の入った小瓶を箒に投げた
箒は慌てて落とさないように小瓶を捕まえた

「危ないだろう!割れたどうする気なのだ!?・・・そしてこれは何の薬だ?」

箒は小瓶を上に掲げて瓶を透かすように見つめる

「そいつは新しく作った薬だ。
それも俺で人体実験は行っている、そしてそいつは・・・女が憧れる物だぞ?」

閃輝は外界に来てから珍しく少し笑った
箒は女が憧れる物っという言葉に強く反応した

「これは一体どんな効果が有るのだ?」
「そいつは体内で余計な脂肪分を分解して更に美白、美肌効果が有るな」

その言葉を聞いた瞬間箒の目は一段と強く輝き閃輝の肩を掴んだ
その時箒は目にも止まらぬ速さで閃輝に詰め寄った
閃輝は生身で能力に覚醒していない人間が出せる速度に驚いた

「それは本当なのだな!!?これには副作用が有るのか!!?」

箒の言葉の一つ一つはかなり強い物であり閃輝の耳は
少しキ~ンっとしていた
閃輝は少し狼狽えながらも答える

「す、睡眠作用だ。食後に飲むと就眠時と重なって良いだろう」

その言葉を聞くと箒は満面の笑みを浮かべる

「そうか!その程度の副作用なのか!!夕食の後に早速試してみる!」
「あ、ああ・・・出来れば飲んだ時の感想を聞かせて欲しい・・・」
「ああ解った!では私は食事に行ってくる!!」

箒は素早く扉を開けて食堂に向かって廊下を走って行った
閃輝はその様子を見て思わず呆れてしまった
閃輝は箒に渡した錠剤と同じ物が入った小瓶を持ち見た

「・・・魔理沙姉や妖夢とか喜んでくれるかな?」

この薬は幻想郷で何時もお世話になっている女性達に贈ろうと作った物なのである
女性が喜ぶといえば体重の減少、美白、美肌と思ったのでこの薬を製作したのだ
因みに箒に渡したのは人数分使ったのだが余ってしまった分を渡したのだ

閃輝は薬をバックに戻してベットに飛び込んだ
目を閉じた

「今日も・・・闇兄と魔理沙姉と・・・すぅすぅ・・・」

閃輝はそのまま眠りに付いた
この後、代表決定パーティに呼びに来た箒は眠っている閃輝の寝顔を見て
顔を赤くしながらそっと布団を掛けて閃輝は出席出来ない事を伝えに行った
そして閃輝は博麗神社で兄と姉と様々な人と妖怪達、神様などといった面々と
宴会をする楽しい夢を見たそうな 
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