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転生とらぶる

作者:青竹
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マブラヴ
  0849話

『じゃあ、ニヴルヘイムはレモンに任せてホワイトスターに戻してもいいのね? それで私はシロガネでニューヨークにある国連本部ビルに同行、と』
「ああ。技術班の連中もイルメヤと同様にデータを欲しがっているだろうから、そっちにまわしてくれ。外交に関しては、エザリアがいないと色々と不味い」

 ニヴルヘイムからエザリアが送ってきた通信にそう言葉を返す。
 取りあえずBETAもある程度捕獲してあるし、攻めてきた15万を超える数のBETAは全て殺したし、その死体もある程度は回収した。ニヴルヘイムとイルメヤの実戦データも取れたし、マブラヴ世界の住人達に俺達シャドウミラーの実力を見せつけ、最終的にはアラビア半島の防衛も叶った。
 まさに万々歳ってところか。
 国連軍とアフリカ連合軍、中東連合軍に対して俺達の機体のデータを多少なりとも収集されたってのと、フレイヤの存在を向こうが問題視しているのは難点だが……
 ああ、それとメギロートとイルメヤが大破になったのが何機かいるってのもあるか。
 ただ、メギロートとイルメヤは俺達にしてみれば所詮消耗品でしか無いのを考えると、やっぱり圧倒的にリターンの方が上だったな。
 損傷を受けた分に関しても、他の世界からの産業廃棄物やデブリなんかを使えばキブツですぐに賄えるし。
 こうして考えてみると、BETAってのは新兵器の標的としては意外と使える相手かもしれないな。ただし、戦闘機に対して光線級を出してきた事を考えると、的として使うにしても遭遇したBETAは1匹残らず全滅させなきゃいけないが。
 そうなると自然と大掛かりになるし、コストパフォーマンスは良くないな。

『ニヴルヘイムに関しては任せてちょうだい。色々と不具合が無かったかどうか、しっかりと調べておくから』
「……BETAはもういいのか?」

 いつの間にかニヴルヘイムの司令室へとやってきていたレモンが通信に映ったので、思わずそう尋ねる。
 だが、それに返ってきた答えは、小さく肩を竦めるというものだった。

『さすがにニヴルヘイムの中だと、簡単にしか調べられないしね。本格的な調査に関しては、ホワイトスターに戻ってからになりそうよ』
「そうか、ならBETAの解析に関しての報告は楽しみにしてるよ。量産型Wにエザリアをこっちに送らせてくれ。……いや、イザークにしておいた方がいいか。それと希望者がいるなら、こっちに来ても構わないぞ。観戦武官もこっちに移すのを忘れないでくれ」

 正直、こうして言えばある程度の人数は来るだろう。……オウカ辺りは確実に来そうだな。
 俺としては、オウカの気持ちに応える事は出来ないんだから、早いところ新しい恋をして欲しいというのが本音なんだが。
 そんな風に思いつつ、ニヴルヘイムから向かってきたシャトルや機体の受け入れが完了すると、早速とばかりにレモンと軽い通信を交わし、システムXNを使ってオーストラリアへと向かって転移していく。
 それを見送ると、シロガネもまたこの地に残る国連軍、アフリカ連合軍、中東連合軍の3つと短く言葉を交わしてからニューヨークへと向かって転移する。
 ちなみに、その3つの勢力は恐らく俺達が消えた後で俺達が占領していたこの戦域へとやって来て、少しでもメギロートやイルメヤのパーツを探すのだろうが……ほぼ全てのパーツは既に回収しているので無意味に終わるだろう。
 あるいは、国連やオーストラリアからの報告で早速とばかりにBETAの死体を収集して、キブツに使用するか。
 ただ、BETAは死体になるとかなりの悪臭を発するようになるって話だから、その辺もしっかりしないといけないだろうな。
 何しろ、ゲートがあるのがオーストラリアの中でも沿岸に位置するシドニーから暫く内陸に向かった方だというのを考えると、色々な配慮が必要になるのは間違いない。
 具体的には、BETAの悪臭で住民のクレームが付かないように専用の港そのものを新しく作る必要がある。そして各国でBETAの死体を多数持ってくる以上、その死体が入っている入れ物についても各国によっては違うだろう。それを港でシャドウミラーが用意した統一規格のコンテナか何かに移し替え、輸送機でゲートまで運び、ホワイトスターへ……といった流れか。
 輸送の手間に関しては、シャドウミラーから出すしか無いだろうな。
 まぁ、輸送機そのものは何機か死蔵しているのを使えばいいし、最悪BETAの死体をキブツで資源に変換して新たに生産すればいい。
 シャドウミラーからの持ち出し自体はある程度必要だろうが、BETAの死体の量を考えれば投資した資金を回収するのはそう難しく無い筈だ。
 何よりこの世界の住人には大きな利益を与えるのだから、各国家から資金を引き出す事も出来るだろう。……特にオーストラリアは最も利益を得る以上、当然相応に資金を出して貰う必要がある。
 ああ、それと一応港には護衛戦力も必要だな。メギロートとイルメヤをメインにシャドウを少数といったところか。
 ……この辺の戦力に関しては、基本的に無人機と量産型Wだからシャドウミラー的にはそれ程のリソースを割く必要は無い。
 エザリアやレオン辺りにこれを骨子として話を進めさせて貰うか。

『アクセル、国連本部からの通信が来てるけど、どうする?』
「すぐにそっちに向かおうと思っていたんだがな。……まぁ、いい。出してくれ」

 マリューからの通信にそう答えると、次の瞬間には映像が切り替わりビルの顔……ではないな。これはオーストラリアの代表か。
 ともあれ、見覚えのある顔が映し出される。
 背後に映し出されているのは会議場じゃなくてどこかの個室だな。恐らく俺達が戻ってくるまで一旦休憩となったんだろう。
 事実、アラビア半島での戦闘をここから見ていたとなると数時間は休憩無しで映像を見ていたんだろうから、無理もない。
 オーストラリアの代表が、どこか困惑したような感じで口を開く。

『アクセル代表、もうニューヨークに戻っているというのは本当ですか? それに、あの巨大な空中を飛んでいた建造物もオーストラリアに姿を現したという情報が入っているのですが』
「ああ、転移装置を使ってな。あの建造物……ニヴルヘイムに関しては既にホワイトスターに戻っている筈だ」
『転移装置、ですか。ともあれ国連総会の方で各国代表が待っていますので、早く来て欲しいのですが』
「分かっている。これからすぐに向かうよ。外交担当のエザリアと観戦武官達を連れてな。……それよりもレオンはどうしている?」

 俺達がアラビア半島の戦闘でこの世界の指揮権に入らなくても済んだのはレオンの交渉のおかげだ。もし下手に国連軍辺りの指揮下に入っていたら、機体情報の提供……下手をしたら機体そのものを提供しろと言ってきてもおかしくないしな。
 この世界がそれだけ追い詰められているのは分かるが、だからと言ってそれに応じるかと言われれば答えはNoだ。
 そうなれば、下手をしたらシャドウミラーVS国連軍となっていた可能性もある。
 それを起こさせなかったレオンの手柄は認めるべきだろう。
 ……まぁ、シャドウミラーとしての技術力やら何やらを盾にして交渉したんだろうが。

『三島氏でしたら、先程まで我が国の外交官と会談をしていましたが、現在はアメリカの政治家と接触している模様です』

 その顔に苦々しげな色が浮かんだのは、やはりアメリカからの横槍があったからこそだろう。
 オーストラリアとしては、当然アメリカにシャドウミラーとの関係における利益をあまり持っていかれたくは無いだろうし。
 そんな風に考えつつ、5分程話してから通信を終えるのだった。





 オーストラリアの代表と通信をしてから1時間程。現在の俺は再び国連総会の会議場に立っていた。
 エザリアや護衛の量産型Wも連れてきたが、そちらはレオンと合流して独自に動き出している筈だ。
 そして俺はアラビア半島防衛戦についての質疑応答をしている。

『ではアクセル代表が使った、突撃級のほぼ全てを消滅させた兵器は我々の知っている核兵器ではないと考えてもよろしいのですね?』
「そうなる。少なくても放射能の類は一切存在しない、完全にクリーンな兵器と考えて貰ってもいい。……個人的には、劣化ウラン弾を大量に使っているというのに放射能を気にしているのを疑問に思うが」
『それは……いえ、今はシャドウミラーが使用した兵器についての質疑応答ですので』

 苦しい所を突かれたのか、どこぞの国の代表は言葉を濁す。
 それ以上は何を言うでもなく、他の国の代表と代わる。

『率直に伺いますが、あの巨大な空飛ぶ城のようなものはシャドウミラーのいる世界では普通に存在する物なのでしょうか? 我が国から派遣された観戦武官の報告によると、まるで1つの基地その物が動いているようだった……と聞かされていますが』
「あれは機動要塞ニヴルヘイム。シャドウミラーの軍事機密だから詳しい性能は説明出来ないが、今の言葉にあったように自由に移動が可能な前線基地という認識でいてもらって構わない」

 今回の戦いでニヴルヘイムが使ったのは、重量子ビーム砲とG・インパクトキャノンの2つだけだ。ニーズヘッグが使用したフレイヤを使用可能だという事や、あの巨体を活かした体当たり攻撃がある事、そして何よりもニヴルヘイム最大の武器でもあるエーリヴァーガルに関しては予想も出来ないだろう。
 ……まぁ、エーリヴァーガルはその莫大な効果範囲と威力で、地上で使うには色々と難しい武器なのは事実だが。
 今回のアラビア半島防衛線でも、BETAの後方に現れた位置関係から、もし使っていたら下手をすればまだ生き残っている人間の街や都市に大きな被害を与えていた可能性もある。
 それを思えば地上では使い道があるのかどうか、非常に微妙ではあるな。

『そのニヴルヘイムと仰いましたか。そのニヴルヘイムはこれからもこの世界……マブラヴ世界で使用していく予定はあるのでしょうか?』
「ある。さっきも言ったように、ニヴルヘイムは機動要塞。自由に移動可能な前線基地としての機能を持たせている。シャドウミラーがこの世界で活動する上ではオーストラリアにあるゲートを設置した軍事基地と同様に……あるいはそれ以上に重要な拠点としても使用出来るだろう」
『なるほど、非常に興味深いお話ですね。……では、そのニヴルヘイムを他国に貸し出す、という可能性は……』
「無い」

 最後まで言わせずにキッパリと断る。

「繰り返すが、ニヴルヘイムはシャドウミラーでもかなり重要度の高い機密だ。さすがにそれを他国に貸すという事は出来ない」
『それでは……それでは、シャドウミラーの力があれば救える、この世界の住人達をアクセル代表は見捨てると言うのですか?』
「そこまでは言ってないさ。どうしても俺達の力を借りたいのであれば、ニヴルヘイムだけではなく、俺達そのものを傭兵として雇えばいい」

 その言葉にザワリとする会議場。
 俺達が傭兵的な活動をするというのは、オーストラリアを通して伝わっていた筈だ。所詮は1国とでも思っていたのか? だが、今回のアラビア半島防衛線で俺達の戦力をその目で確認し、考えが変わった……といったところだろう。

「他にも、後で外交担当の者から各国家に伝えさせて貰うが、BETAの死体の処分を引き受ける用意がある。同時に、そのBETAの死体を持ってきた国家に対しては資源や食料を優先的に融通するというのも先に言った通りだ」
『うおおおおおお』

 ざわめきと言うよりは、雄叫び。そんな声が会議場へ響き渡る。
 ……仮にも一国家の代表が上げる声じゃないと思うんだが。いや、それだけ各国家とも厳しいのか。

「これも先の発言を繰り返す事になるが、シャドウミラーと交流を持っている世界からは食料品の類を輸出してもいいとの内諾を得ている」
『そ、それは……その、天然物と考えても?』
「ああ。それと軍用食、いわゆるレーションと言われているものもあるな。数年単位で日持ちする食料で、こう言っては何だがこの世界の合成食とは比べものにならない程の味だ。あるいは、マクロス世界という世界では移住する惑星を求めて銀河中へと移民船が散らばっているが、その移民船で作られている合成食の味はこの世界とは比べものにならないな」

 そう呟いた時だった。何故かアメリカの代表の表情が驚愕に染まるのが見える。
 ……何だ? 
 だが、そのアメリカの代表は特に何を口にするでも無く、そのまま暫く質疑応答は突き、国連総会でのやり取りは終了するのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:42
PP:25
格闘:301
射撃:321
技量:311
防御:311
回避:341
命中:361
SP:1402
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???
    ???

撃墜数:1114 
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