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”滅”の力を宿した男

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笑顔をなくした一部

俺は今非常に困っていた
何故かというと、船が来ないのだ。ガレオン船が
早く無人島からさっさと出たい
だから浜辺にいるのだが……来ない
来るのはちょこんとした船だけだ
幸いここには大型動物がたくさんいるから食料には困らないが
だが早くここから出たかった
「………船はもう使いものにならない…。泳いでいくのも無理がある」
どうすればいいのだろうか
唯一思いつくのはあの方法だけだ
だけど、あの方法はあまり使いたくない
……しかし
「…………………」
俺はつい新聞を開いた
まだ見ていないページがあるので、それを見るためだ
……何もないな
「特に何もない……か」
俺は暇になったのでまたルインシックの手入れをした
ちなみに俺が早く出たい理由は


マリンフォードが近い


そう、近いのだ
仮にも俺は賞金首
見つかる訳には行かない
監獄で逝くのは嫌だ。せめて外で逝きたい
それに、俺が認めたやつに俺を殺してほしい
……すまない、暗くなったな
はっきり言って俺が言ったもう一つの方法は第三者から見れば大掛かりだ
下手したら誰か死ぬかもしれない
……考えていたら眠くなってきた
俺は見つかりにくい所に身を潜め、眠りについた







俺には親友と呼べるやつがいる
そいつは明るくて、いつも周りを和やかにしていた
だけど
次に会った時のあいつは、無理に笑っていたような気がした
周りの人々も、そいつの笑顔を見て顔を歪めていた
そして次の日
あいつは中々笑わなくなった
また次の日
あいつは微笑むだけだった
だけどあまり喋らなかった
皆もどうしたのだろうと心配し始めた
そんな事が一週間続き
ついには

あいつは笑わなくなった

死んだような眼をしていた
皆はあいつはどうしたのだろうと、何かを聞き出そうとした
だけどあいつは何も答えてくれなかった
心が傷んだ
そしてあいつの眼差しは、ただ一つの感情を感じられた
それは、”悲しい”という感情だった




そしてあいつは姿を現さなくなった


なぁ


お前は今何処にいる?


何があったのか知らない。お前の親も何も話してくれない


だから


一人で抱え込まないでくれ


だから


戻ってきてくれ




クロノ… 
 

 
後書き
力尽きた 
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