ソードアート・オンライン~狩人と黒の剣士~
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破壊と希望と神の力
『おっらぁあああああああっ!!』
全員がダーク分身体を吹き飛ばし、容赦なく<時間消滅>の装置に当てていく。
まぁ、その前に何かの結界で消滅させられて無傷なんだけど。
「あー、もうしつけぇ!!」
「同感だな」
ライトとレイトがそれぞれ言う。
「どうにかして止められねぇのか!?」
「無理だな、大元を壊さなきゃコイツら涌き出て来るぞ」
俺は言う。しかし、方法が無いわけでは無い。
思い出してほしい。この世界には何が居るか。
「全く、騒がしくて眠れやしない」
途端、横薙ぎに何かが振られ、ダーク分身体半数が消滅した。
「やぁ、ニンゲン達」
「うっわ……ダークばっか……」
「まぁ、とんでも無いですね」
アルマ、リオン、ルーグ。皆、異世界に居た一人を除いてほぼ完全チートの奴等だ。
「おっせぇぞ!」
俺を蹴って、リオン達に言う。
「遅れてすいません!!」
その隣に、ジェイダが現れる。
ジェイダは元々俺の監視役であるがゆえ、俺の神力を感知する力を備えている。……今回はそれに救われた訳であるが。
「ジェイダ、行くぞ!!」
「はい!!アルマさん達はライトさん達の援護を」
「ニンゲンの手助けとは……まぁ、仕方無いね。行くよ、リオン、ルーグ」
「おい、何で仕切るんだよ!!」
「リオン君、仕方ありませんよ。俺達も行きましょう」
アルマ達がライト達の方に行くと、俺はジェイダと共に<時間消滅>の方へ走り出した。
ライトSaid
「ハアッ!!」
エクスカリバーを振るいながら、ライト達の状況を見る。
ミヤビ……は、最初から心配はしていないが、ライト&レイトは善戦。リン&タツも善戦。ロード&ゲン&サナは……やや押され気味。
まぁ、ライダー組は言わずもがな……っと。
『スラッシュ・ストライク』
台座のエクスカリバー・キーを抜いて、ドライバーの側面にスラッシュさせて、エクスカリバーにエネルギーチャージする。
「<聖なる断罪>!!」
『コード・オン』
途端、風王結界と共に斬撃を放ち、相手にしていたダーク全盛期達を一辺に葬った。
「らあっ!!」
そこに、ライト&レイト組が出現。
相手にしていたのは……ダークライト。つまりデストの前の融合状態。
「ライト!!」
ダークライトを蹴り飛ばし、ライトとレイトの差を離した。
「大丈夫か!?」
「ああ、大した事じゃ無いが……レイトが不味い」
レイトを見ると、機械部分が露出している部分があった。何時もは自動再生される筈のレイトの身体が。
「不味いな……吸収だ」
「吸収?」
「今、レイトから自動再生の力を吸収された。彼奴を倒さねぇと不味い」
俺はエクスカリバーを構える。
途端。
「<殲滅彗星>」
ダークライトが一辺に吹き飛ばされた。
「うおっ!!」
ライト達の前に立ち、ガード体勢を取ると、風が止んだ後、そこに見たくない顔があった。
「げっ……」
「うわぁ……」
アルマ。最強にして最悪のチートを誇る凶悪プレイヤー。
その隣には、同じく最悪のチートプレイヤールスティグと、遠距離の投擲プレイヤー、リオンが立っていた。
「アルマ、テメェ何でここに!?」
「ふん、ニンゲンの分際で僕に質問するかい?」
その返答に、俺は怒りを覚えた。
「テメェ……!」
「落ち着けライト!!アルマがこうなのは今に始まった事じゃ無いから!!」
そこにリオンが介入し、俺を下がらせる。
「俺達もこの世界に飛ばされたんだよ。アインクラッドを通じてね」
「……ああ、納得」
でなければ、こんな面子は揃わない筈だ。
と、そこにダーク分身体がぞろぞろと懲りずに出現する。
「しつけぇし!!」
「やはり元を壊さねば意味は無いな」
復活したレイトの言葉に、俺は頷く。
「そうだな。おい、アルマ!!少し手伝え!!」
「僕に命令をするな!!」
アルマが手を払うと、俺を巻き込んだ強烈な焔を生み出した。
「うぉっ!!」
『スラッシュ・キーチェンジ・レーヴァティン』
すぐにコネクタからレーヴァティン・キーをスラッシュして台座に押し込み、スルトになる。当然、火の巨人族だから焔は吸収される。
「何だ、燃えなかったのか」
「テメェワザとか!!」
「まぁまぁまぁ……」
ライトとレイトが俺を両サイドから押さえる。理不尽にも程あるだろ!!
「アルマ、テメェぜってぇ殺す!!」
「ニンゲン如きに僕が殺せるとでも?」
「よーし、俺の殺しリストにのせたかんな!!」
「落ち着けと言っている、雷獣の狩人」
ゴスッ、と腕が脳天をクリティカルに捉える。
「済まん、強すぎた」
「オメェはサイボーグなんだから加減しやがれ!!幾らライダーでも限度あんだよ!!限度!!」
俺はレイトに叫ぶと、辺り一面が凍り付く。……ミヤビだな。
「煩」
俺の頭にデッカイ氷塊がドゴッ、と致命的な音を立ててぶつかった。
「ぎゃあああああっ!!首がぁあああああっ!!首がいてぇええええええええっ!!」
首が熱を帯びてきたんだけど!?ダーク以外の扱い方が酷いよねぇ!?
「ダークはもっと簡単に避けるか砕く」
「オメェラは人外だろうが!!戦闘のプロと一般人外を一緒にすんな!!」
首をゴキゴキとならして回す。後でダークに報復だ。
と、そこにリン&タツ、ロード&ゲン&サナが此方に集まる。
「此方はあらかた終わったよー」
「此方も……ってげっ、アルマ!?」
リンが急いでレイトの後ろに行く。……無惨な殺され方したもんなぁ……。
「あれ、ダークは?」
タツが聞く。
「あん?ダークならそこら辺に……」
と、<時間消滅>の方を見ると、突撃する二人が見えた。
「あいつら、何を!?」
「……ホワイトライト・ジェイダリティ、何故ここに」
ミヤビが呟くが、今はどうでもいい!
「追うぞ!!」
「だな……」
俺とライトは走りだし、それに続いてリン達が走る。
……ただ、アルマ達はその場に立ったままだった。
ダークSaid
「壊れろ!!」
「ハァアアアッ!!」
二振りの剣がクロスするように斬撃を放つ。
しかし、結界は壊れず、中にある<時間消滅>は無傷。
「アハハハハッ!!無駄ですよぅ!!壊れるわきゃ無いじゃないですか!!」
「……くっ」
「イエローレディオばりに腹立つ奴だ」
半神化しか出来ない俺は元より、神化しているジェイダとの一斉攻撃でも、破壊できないのは、やはり奴が俺の大半の力を占めているからだろう。欠片を吸収してようやく半神化出来る俺が足を引っ張っている。
……核は壊した。後はブラッティ・リペレイターがやってくれるかどうかに掛かっている。
「もう一度!!」
「ハイッ!」
俺達は構え、放つ。
「<奪命一撃(ヴォーパル・ブレイク)>!!」
「<断罪一撃>!!」
強力な斬撃を放ち、クロス状に結界を攻撃する。
しかし、ほどなくして消滅し、結界は無傷を保っていた。
「無駄無駄無駄ですよぅ!!貴方の力がどれだけ強大か解ってるでしょう?」
「ああ……痛いほどにな……」
剣を持とうとするが、握るのがやっとの力しか込められない。
「……ここまで俺の力が厄介とは……こりゃ、敵に回したら最悪だな」
「フッフッフ……さぁ、諦めて消滅の時間を待ちなさい、ダークネスウイング、ホワイトライト・ジェイダリティ」
だが、俺達は見上げて言う。
「「嫌なこった!!」」
「何っ!?」
「先神達が築き上げ、創ってきたこの世界を諦めろ?はっ、そりゃ先神達に対する冒涜だぜ!!」
「その通りです。主が諦めないと言うのであれば私も諦めません。私は神である前に、ダークネスウイングと言う神の監視者なんですから」
それに、とダークネスウイングは言う。
「この世界、いや、この惑星の管理下は俺だ。受け継いだ俺がはい、そーですかで諦めてたまるか!!此方は此方の意地とプライドと……そして、人を守る義務がある!!」
「傲慢ですね、ダークネスウイング!!」
「傲慢でも何でも好きに言え!!」
途端、俺の周りに闇が広がる。
「ただなぁ……!俺はお前みたいなのがスッゲェ気に入らねぇんだよ!!俺の世界を、惑星を、人を、好き勝手に壊し、殺し、歴史を消滅させようとする!!そんなのが俺の本にあることが許されねぇんだよ!!」
そして、それは周りに集まったライト達にも影響が現れる。
「ライト、リン、タツ、レイト、サナ、ミザールに、ロード、ゲン、ライト、デストに、ミヤビ、んでもって神仲間のスフィアにリティーラにロウシェード、そして、ホワイトライト・ジェイダリティ!!コイツらに多大な迷惑と影響を与えた礼を、今からテメェにしっかりと与えてやる!!」
そして、大地が震えた。
「な、何だ!!何が起きている!?」
「耳かっぽじってよーく聞きやがれ!!俺の名はダークネスウイング!!破壊と、創造と、再生の神だ!!」
途端、俺を中心に闇の柱が立ち、次の瞬間、全員が神化し、俺は元の姿になっていた。
「なあっ!?」
「さぁ、断罪の時だ。第一級時空犯罪神、ウロヴォロス、お前の罪を……数えろ!!」
途端、強烈な嵐と共に、空間が書き換えられ、空間転移した。
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