戦え!!正義の兄弟戦士ジャスティスカイザー
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第九話 大室中佐!格闘茶道!!その十一
「結構なお手前で」
「いえ」
「この茶の腕ならだ」
「ジャスティスカイザーに勝てる」
「茶道で貴官の上の者なぞいない」
「あの二人が茶道を知っているかどうかは知らないがな」
ちなみに二人共茶道は知らない。
「間違いなくだ」
「勝利は貴官にある」
「さすれば」
大室は静かに頷きだ、そのうえで。
彼は出陣した、今回の戦場はというと。
「彦根城かよ」
「ひこにゃんか」
ジャスティスカイザーの二人はハングオンで滋賀県まで向かいながら話をしていた。今回はワープは使っていない。
「あと幕末の井伊直弼か」
「日本の歴史上最高の悪役の一人だな」
「どの漫画や小説でもボロクソ書かれてるからな」
「アニメでも何でもな」
その不人気さはそれこそ源頼朝に匹敵するであろう。
「けれど彦根では人気あるらしいな」
「そうらしいな」
「その辺り吉良さんと一緒だよな」
「忠臣蔵のな」
吉良上野介は実は名君であり領地では今も絶大な人気がある。実際に悪人ではなかったらしい。
「首取られて死んでな」
「それで喝采浴びた様な人だろ」
「生前から何処まで不人気なんだよ」
「人気なさ過ぎだろ」
「まあ俺達よりましだけれどな」
「そうだな」
二人が言いながら進むその左右の道からだ、国民達がいつもの様に声援を送っていた。
「負けろ!」
「今度こそ負けろ!」
「そのまま事故ってリタイアしろ!」
「何なら俺達が御前等をやっつけてやる!」
「勝負しろ!」
子供の中にはこんなことを言う子もいた。
「悪い奴は僕が成敗してやる!」
「そうだ、その意気だ!」
「悪い奴は許すな!」
「ああいう大人にはなるなよ!」
「人間ああなったら終わりだからな!」
「俺達戦極プロフェッサーより悪い奴って思われてないか?」
「脚本家さんが言うには作品中一番の悪って言われた奴以上にな」
見事に転落死した、演じる役者さんも大変だ。
「俺達あそこまで悪くないだろ」
「というか正義だぜ、正義」
「タイトルにもあるだろ」
「俺達は正義の兄弟戦士なんだよ」
この作品のタイトルの話もある。
「正義で何でだよ」
「あのプロフェッサーより嫌われてるんだよ」
「壁にめり込んでから転落死しろ!」
そのプロフェッサーの死に方をしろという言葉も来た。
「さっさとな!」
「それか圧死しろ!」
「首ゴキもいいからな!」
「どれも悲惨な死に方だな」
「というか平成ライダーの死に方だな」
「どれも嫌だからな」
「死ぬのなら老衰だろ」
つまり天寿を全うしての大往生がいいというのだ。
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