Fate/staynight/the/crossovermoment
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黄昏の血で
前書き
前回の続きです。
感想が聞きたいのでコメント下さい!!
魔術封印呪縛 「影縛り」が俺の首に巻かれ数日が経っていた。
違和感を感じない程度に首に巻かれた包帯「影縛り」は俺の魔力、魔術を完全に遮断する装置だ。
魔術回路も同様で魔力供給も断たれるが、俺の魔術回路は血管なので血管を通じて血と共に少量の魔力が身体全身に流れる。生命維持が限界だが、日常的生活なら問題ない。
「バイパス・オン」
無駄と分かっても努力する。
少量の魔力で投影魔法を可能にすれば、非現実に戻れる。
元々、俺の得意魔術「イメーション・スラント」は少量の魔力で投影する特別な魔法だ。
上手く応用して発動出来れば負担は軽減され、魔術回路からバイパス経路される少量の魔力で投影が可能なら以前の俺と変わらない投影魔法が扱える。
(最強の自分、最強の自分、最強の自分、最強の自分)
生命維持に必要な分、以外の魔力は魔術回路に。
生命維持に必要な魔力は元々ギリギリで使える魔力なんて微弱で使い物にならない。
でも、少量を掻き集めて纏めれば以前と変わらない投影が可能なんだ!
「カオス・モーメント」
少量の魔力と血液が融合、投影は成功した。
魔力分配も成功、血液の配分も完璧に近い投影で成功したが?
「全然・・・・駄目だ」
以前の・・・俺の投影じゃない。
魔力分配&血液配分が上手く混ざり合えば完成度は高く想像と同一の物が投影出来る。
今回は血液配分、魔力分配は完璧に近い。なのに以前の失敗より酷い。
首元に触れ実感する。
俺は弱くなった。
以前の投影は俺の理想、想像を具現化して形を生成していたが、今の投影では形は似せても能力は似せれない。
本物を再現する魔術なので本物に比べれば性能、能力が低下なんて当然の範囲内だ。
でも、今の俺の力「魔術」では能力以前に形すら出来てない。
護る為に闘う為に支える為に修業した魔術「投影」は今の神崎 斬叶には使えない。
唯一使えた魔術「投影」が封じられた。
共に進むと決めたモオズ・アカラトに申し訳ない。
「バイパス・オン」
師匠の口癖を思い出す。
イメージするのは常に最強の自分だ。と師匠は俺が投影に失敗する度に言った。
基本を忠実に想像を現実に空想を空白に幻想を幻覚に・・・・・想像を重ね自分の本来の姿を構成する。
本来の投影は無から生み出す魔術、俺は特殊な魔術「投影」故に鉛筆とスケッチブックを使っている。
「カオス・モーメント」
発動しない。
「カオス・モーメント」
発動・・・しない。
「カオス・モーメント」
発動・・・・・・しない。
「カオス・モーメント」
発動・・・・・・・・・・しない。
絶望的で予想通りの現実が現状だ。
微弱な魔力を集めても血液配分の量を増やしても出来ない。
俺の命綱「影縛り」は俺の命を繋ぎ止める役割で俺の首に巻かれている。
命を保つ為に巻かれた鎖が・・・・俺の魔力を封じる。
「カオス・モーメント!」
無理矢理だと分かっても続ける。
生命維持で限界だと知ってても出来ないと分かっても続ける。
連続の発動は貧血に繋がる。魔力配分が少ない分、血液配分が多いため余計に貧血速度が早い。
「バイパス・オン!!」
不可能だと分かっても、死ぬ確率を高めても続けた。
成功以前の投影が何度も繰り返され最終的に生命維持のギリギリで自然と魔力供給が止まる。
「バイパス・・・・・・・・・オン」
無駄・・・・・・・・なのか?
「トレース・・・・・・・・・オン」
駄目・・・・・・・・なのか?
首元「影縛り」に触れる。
コイツが俺の魔術を妨害している。
原因は分かってる。
俺の魔術は奇妙で異能で不可解で、俺の望んた幻想が具現化した異物だ。
魔術回路と血管の融合が編み出した結論は血液の加速、魔術回路「血管」が使われれば血管内の血は通常の血液巡回の4倍以上となる。
普通の人間には耐えられない血液の暴走は術者の血管を心を精神を体内を蝕む。
神崎家の人間は、ある程度の耐性が付いている為に「普通」に魔術を扱う程度なら負担は掛からない。
俺の場合、連続発動が激しい為、再生速度が魔術回路「血管」まで追い付かない。
モオズ・アカラトが生み出した結論、実は知っていた事実。
遠坂 凛とアーチャーが俺の身体を詳しく調べた結果、知っていた事実は本当に真実で残酷な現実に変わった。
「畜生、畜生、畜生、畜生、畜生!!」
未知数不明な魔術回路が俺の魔術の源だ。
その未知数不明な魔術回路に何度も救われた。
モオズ・アカラトを召喚した。宝具を生成した。非現実を与えてくれた。
「畜生!!!!」
謎の再生は俺の魔術回路の防衛能力だ。
術者の命「マナ」が限界を超え死を迎える時、魔術回路「LOST・ZERO」は真の能力を発揮する。
術者「神崎 斬叶」の魔力を血液に血液を魔力に変換、無限に等しい魔力と血液の「loop」
少量の魔力を大量の血液に変換、少量の血液を莫大な魔力に変換、少量の代償で無限の再生能力、無限の魔力が一時的に手に入る。
「畜生・・・・畜生・・畜生」
今の俺は吸血鬼に酷似した存在だ。
一時的に吸血鬼と同等の力を一時的に吸血鬼と同等の魔力を一時的に吸血鬼と同等の回復能力を。
神崎家の人間が短命な理由も「LOST・ZERO」が禁書目録の最終ページに記されている意味も分かった。
俺の魔術回路が魔力を供給する度に血液は加速、膨大な魔力が生成され最強の投影魔術師が誕生する。
自身の命を心を剃り減らし己の為に闘う。
師匠の言ってる意味が「言葉」が少し理解出来た。
力を求めた先に待つのは絶望と言う名の快楽、快楽と言う名の希望、希望と言う名の絶望。
結局、最後の終末は絶望で無意味な選択肢の選択を迫られた哀れな道化の未練だ。
俺が求めてた現実は妄想で幻想で夢幻な夢物語なら諦める決心が付いた。
だが、俺の現実は幻想は終末を迎えていない。
「まだ、まだ、終わらない」
投影が使えない魔術師、投影しか扱えない魔術師、不完全な肉体の魔術師、不可解な魔術と魔術回路を備えた人間しか出来ない。不完全な俺しか出来ない事をするんだ。
魔術回路「血管」からは魔力と血液は巡回している。
魔力が微弱でも一応、俺の魔力供給から供給はされている。
「影縛り」が俺の魔術回路からの魔力をシャットアウトしても完全に魔力供給を止めるなんて不可能、完全に魔術回路からの供給を止めたら俺の魔術回路「血管」は血液すら流さない。
膨大に流れる血液と共に微弱な魔力は俺の身体に流れ、命を繋ぎ止め人間の体を維持している。
「LOST・ZERO」の能力は完全に把握出来ている訳じゃないだ。
何がキッカケで暴走するか分かったもんじゃない。
出来る限り慎重に丁寧に限界を超えない程度で魔力供給、俺自身の魔術回路を研究すれば以前の投影魔術の実現も可能の見込、問題は俺の知識で俺自身の魔術回路は分らない。
専門の魔術師、俺と同類の魔術師で魔術回路に詳しい人間が必要だ。
記憶データの中で魔術師を検索。
更に検索欄で有益な情報のみに絞り込む。
一番最初に検索結果が師匠だ。
師匠は不完全な俺の投影を完成に近付けてくれた恩人だが半年前から行方不明だ。
勝手に消えて勝手に帰ってくる、師匠らしい。
他に検索結果に出た人物は・・・・・・・・・・
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