俺の知ってる作品でバトルロワイアル
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
17話:GANTZ/PSYCHO 1
「本当にぴったりだな」
雨宮一彦は自身の服を脱ぎ、支給されたガンツスーツなる物を着た。どんなものなのかは説明書にちゃんと書いてあった。スーツの入っていたケースには『サイコ』と書かれている。
ちなみに雨宮はどこかの学校の更衣室にいる。
スーツの上から服を着ながら雨宮は考える。
まずは伊園磨知のこと。
彼女がやはり、この殺し合いを企てたのだろうか。
雨宮から見ても今日の彼女は変だった。いつもの雰囲気ではない、別の誰かのような気がしたのだ。
次に、伊園美和や西園弖虎、全一といった面々。
磨知は、自分の妹を殺し合いに参加させるような女だったのか。そしてどうやってガクソのエージェントを拐ってきたのだろうか。
わからない。
わからない今、とりあえずは殺し合いから脱出することを考えるべきだ。美和とも合流するべきだろう。
雨宮はそっと更衣室から出ていった。
◆
木山春生はその学校の敷地に入った。
校門には『澄百合学園』と書かれている。
校舎の中を歩き回りながら木山は考え事をしていたが、すぐにやめた。
学園都市ではそれなりの研究者である彼女だが、今回ばかりは匙を投げざるを得ない。あんな色々な物理法則を無視した転送装置など学園都市でも聞いたことがないし、参加者名簿にはお嬢様学校として有名な常盤台中学の生徒が二人、しかもうち一人はレベル5の超電磁砲である。
いなくなったら十中八九風紀委員や警備員はおろか一般人にさえ気づかれるだろうし、なにより第三位を研究対象としている各所の研究機関が黙っていない。
早い話、学園都市を敵に回したのと同じだ。
そうなると当然、無能力者の佐天涙子や一時期多才能力を使えたとはいえ突き詰めれば一研究者に過ぎない自分が喚ばれた意味がわからない。第三位を拉致できたのなら他の強力な能力者も連れてくることができたはずだ。
あるいはただ単にランダムに選んだだけなのか。
「まあいいか」
今は自分を大事にすべきだ。
木山は近くの教室に入り、適当な椅子に座るとデイパックを開けた。
食料や地図などの基本支給品は確認済みだが、ランダム支給品とやらは奥の方に詰められていたのでのでここで初めて見る。
「まあ、アタリなんだろうな」
ランダム支給品は全部で三つ。
一つは木山も知っているものだった。
オモチャの兵隊。
既に実用化されている学園都市製のアサルトライフル。
銃器としての正式名称はF2000R。 材質は積層プラスチック、形状にも戦闘機に見られるような機能美が備わっているため、 まるでオモチャの鉄砲にも見える。 赤外線により標的を補足し、 電子制御で『最も効率良く弾丸を当てるように』リアルタイムで弾道を調整する機能を持つ。
銃身を覆う衝撃吸収用の特殊ゴムと炭酸ガスにより、射撃の反動は極限まで軽減されており、その軽反動は『卵の殻すら割らない』とすら言われる。
これならば木山にも問題なく使える。
二つ目は、改造ライター。
射程はバットほどで使える時間も短いが、意外と高火力で相手の虚をつく事ができるだろう。白衣のポケットにでも隠し持っておくとしよう。
三つ目のダガーナイフは役に立つかは疑問だが一応持っておく。
オモチャの兵隊を手に持ち、ダガーナイフをしまう。
一息つこうと椅子に寄りかかった木山の耳に、大きな破壊音が入った。
◆
出られない。
行動を開始した雨宮が最初に直面した問題はそれだった。
実は澄百合学園は表向きはお嬢様学校だが、実際は傭兵の育成施設であり、中は迷路のような構造になっていて部外者を逃がさない仕組みになっている。
そのためここに初めて入った雨宮が出口に辿り着ける可能性はほぼ無い。
そこで雨宮はスーツの試運転を兼ねて適当な壁を破壊して外に出ることにした。壁の強度事態は普通のものとさほど変わらず、楽にぶち抜く事ができる。
二枚、三枚と壁を破壊するとようやく外が見えてきた。
「まて、お前がやったのか? それ」
出ようとしたところで、白衣の女に呼び止められた。
【雨宮一彦@多重人格探偵サイコ】
[状態]:健康
[装備]:ガンツスーツ@GANTZ
[道具]:支給品一式、ガンツスーツ@GANTZ、ランダム支給品二つ
[思考・状況]
基本思考:殺し合いから脱出
1:美和は保護したい
2:目の前の女は一体?
【木山春生@とある科学の超電磁砲】
[状態]:健康
[装備]:オモチャの兵隊@とある科学の超電磁砲、改造ライター@デュラララ!!
[道具]:支給品一式、オモチャの兵隊@とある科学の超電磁砲、改造ライター@デュラララ!!、
ダガーナイフ@現実
[思考・状況]
基本思考:殺し合いから脱出
1:第三位の手を借りたい
2:目の前の男と情報交換する
ページ上へ戻る