| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

戦え!!正義の兄弟戦士ジャスティスカイザー

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第九話 大室中佐!格闘茶道!!その九

「だからだ、日帝衆はこのことについては正しい」
「ですか、日帝衆も悪じゃない」
「そうでもあるんですね」
「むしろ善だがな」
 悪田部も日帝衆をこう評する。
「彼等は」
「ですか、じゃあ」
「その善と戦う俺達が正義なのは」
「何かちょっと矛盾してません?」
「善と正義がぶつかり合うのは」
「善も正義も一つではない」
 これが悪田部の二人への返事だった。
「君達も善、正義でありだ」
「日帝衆もですか」
「善であり正義であるんですね」
「百人いれば百人の正義がある」
 まさにそれぞれでありだ、一つではないというのだ。
「だからだ、胸を張っていい。君達もな」
「よし、じゃあ今度は壇蜜さんで」
「壇蜜さんのをゲットします」
 二人は意気込み悪田部に言う、今も煩悩全開だった。
 その二人に対して西郷は極めて禁欲的であった、座禅を組んだ後でだ。
 褌一枚で滝に打たれてからだ、服を着て迎えに来てくれた源田とハルトマンに迎えてくれたことへの礼を述べてから言った。
「こうして心を清めるとでごわす」
「そうすればですね」
「仕事にもですね」
「身が入り。身体の鍛錬にもでわす」
 日々続けている素振り等もである。
「余計に身が入るでごわす」
「そうしてさらに己を高めていく」
「そうなっていくのですね」
「そうでごわす、禅はいいものでごわす」
 それについても言うのだった。
「こうして日々座禅を組んでいるでごわす」
「では我々も」
「後でさせて頂きます」
 二人も言うのだった、そしてだった。
 源田とハルトマンはだ、西郷にあらためて言った。その言ったこととは。
「それでなのですが」
「次の作戦ですが」
「大室中佐がです」
「既にジャスティスカイザーへの果たし状を発表しています」
 戦いは常に正々堂々と、これが日帝衆の掟だ。その大室もまた掟を破ることはしないのだ。それも絶対に。日帝衆の掟即ち軍規軍律は絶対なのだ。
「茶道で、です」
「日帝衆を懲らしめてくれます」
「茶道、実に素晴らしいものでごわす」
 西郷は着物の袖の中で腕を組み目を閉じて言った。
「心が清められるでごわす、あれもまた」
「元老も茶道がお好きですね」
「それもかなり」
「素晴らしいものでごわす、そして大室中佐は」
「日帝衆一の茶人です」
「これ以上はないまでの」
 そしてその大室をというのだ。
「それ故にです」
「茶道で、です」
「日帝衆を成敗し」
「その心を正しくしてくれます」
「そうでごわすな、では吉報を待つでごわす」
 今回も部下を心から信頼してこう言う西郷だった。
「修行を続けながら」
「では我々も」
「共に」
「筆を取ってでごわす」
 仕事をして、というのだ。
「鍛錬をするでごわす」
「仕事は人を磨くもの」
「そうでもあるますね」
「ただ日々の糧を手に入れるだけではないでごわす」
 それ以上のものがあるというのだ。
「それは趣味、正しき遊びもでごわすが」
「人の心を正し」
「鍛錬にもなりますね」
「だからでごわす、おいどんもでごわす」
「修行をされますか、今日も」
「いつもの様に」
「では仕事でごわす」
 それで、というのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧