| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

SAO:孤独の剣聖

作者:けい。
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
次ページ > 目次
 

二十九話

 
前書き
SAOとは比べ物にならないペースでALFが消化されていく…

続き! 

 
 
 「君の腕を信用してないわけではないけど…ここはオレとジンのサポートに回ってくれないか?」

 「えっ?」 

 「俺達の後ろで回復役に徹してほしいんだ。その方が思いっきり戦えるし」

 キリトの言葉に少しだけ戸惑いながらもリーファはコクリと頷いた

 「それで策でもあるのか?」

 俺は次にキリトから発せられる言葉は予測できていた。

 「いいや、切って崩すしかないだろ?」

 「やっぱりか…」

 (SAOのころからこいつと組むといつも苦労させられる…)

 俺は諦めの入った溜息をつきもう一つだけ質問する

 「なぁキリト、そのでかい剣を振りまわすとき俺も近くにいると思うんだけどそれについては?」

 「ジンなら避けてくれるだろ」

 そういいキリトは嫌な笑みをこちらに見せる

 「相変わらず無茶苦茶だな…」

 キリトの言葉に俺はもう一度さっきより深いため息をつく…次の瞬間

 ダッ! 

 俺たちはサラマンダーのもとへと駆け出す

 「セイッ!」

 キリトの斬撃が前方にいる重戦士のサラマンダー達を襲う。どうやら前の重戦士たちは防御に専念するつもりらしいギュッと固まり盾を構えた。HPを一割ほど減らし若干後ろに押したがキリトの攻撃は防ぎ切られた。

 「ちっ!」

 後ろのメイジたちが呪文を唱えだしているのにいち早く気づいた俺はキリトを引っ張りながらバックステップを行う。次の瞬間前方の重戦士たちのHPが満タンになるのと共に無数の火球が俺とキリトを襲った

 「くっ…」

 全弾直撃は避けられたが俺もキリトもいくつかもろに当たってしまいダメージを負った

 (さすがにキツイか?)

 リーファの回復を受けながらも十二人相手に三人は無謀かと少し諦めていると

 「ジン兄さん、三十秒だけ持ちこたえてください!」

 ユイが俺の耳元に来てそう囁く
 
 「三十秒でいいのか?」

 ユイに何か案があるのだろう。それに期待し俺はニヤリと笑いかける。ユイもそれに自信の満ちた笑顔を見せ頷く 

 「了解。キリト、下がってユイの指示を受けとけ。時間は俺が稼いでやるよ」
 
 「えっ、そんなの無茶だよ!?」

 「リーファ、ここはジンに任せよう」

 「でも…!」

 「リーファは流れ弾がキリトにいかないよう頼む」

 「…もう、わかったわ!」

 リーファは俺の言葉を渋ったが結局折れた

 「さて、俺の得意な時間稼ぎだな…」

 俺はキリト達とサラマンダーのパーティのちょうど真ん中に陣取った

 「来いよ…」

 俺のその言葉と共に無数の火球が襲い掛かる

 「フッ」

 タイミングを合わせ俺は火球を切り落とす。

 「えっ?」 

 サラマンダーのパーティだけでなく後ろのリーファも驚いているようだ。

 「意外にやってみるもんだな…弾切り」

 「ぐ、偶然だろ!メイジ部隊次弾うてぇ!」

 その声と共に再びメイジのプレイヤー達が詠唱を始め、もう一度俺に火球を飛ばす

 「無駄だっての」

 先ほどと全く同じ要領で俺は火球を切り落とす

 「そんな直線的な呪文なんて避けるまでもねぇよ…てあれ?」

 火球を切り落とした後、俺は飛んでいくあるものを見た…

 (剣先?)

 そっと自分の剣を見るとそこには先端…いや中ほどまで折れた自分の剣を見た

 「耐久値低すぎだろ!?」

 当然と言えば当然である。俺の武器は初期装備なのだから。

 それをサラマンダーのパーティも好機と見たのか、メイジ部隊が再び詠唱を始める

 「ま、俺の仕事はこれで終わりなんだけどな…」

 「下がってくださいジン兄さん!」

 俺がニヒルな笑みを相手に向けたのと同時にユイより指示が出る

 俺がバックステップをし、サラマンダーのパーティから距離をとった瞬間入れ替わるように巨大なモンスターがやつらへと直進していく

 (グリームアイズ!?たぶんキリトだろうが、なんつう姿をしてんだよ…)

 SAO時代見覚えのあるモンスターへと姿を変えたキリト?がサラマンダーのパーティを蹴散らす。俺すら恐怖したことのあるその姿にさらに及び腰になっている奴らにはどうすることもできずただただその悪魔に蹂躙されてしまった

 (それにしてもキリトは全部一撃で倒すけどそれって普通なのか?)

 肩の荷が下りた俺はどうでもいいことを考え始めた

 サラマンダーのパーティが残り一人になったところで

 「キリト君、そいつ生かしといて!」

 とリーファが静止をかける

 モンスターの姿をしたキリトはそれに呼応して攻撃をやめた

 「さあ、誰の命令かはいてもらうわよ!」

 いまだに顔面蒼白にしながらも最後の一人は首を振り

 「こ、殺すなら殺しやがれ」

 「この…」

 リーファはドスを聞かせたつもりらしいが先ほどのあれを見た後では逆効果だったようだ

 その時、悪魔の姿をした巨体が黒い霧を上げながら消滅していく霧が晴れるとそこから出て来たのはキリトだった

 「いや~暴れた暴れた。いい作戦だったよ。俺一人だったら速攻やられてたなぁ」

 「ちょ、ちょっとキリト君…」

 「落ち着けってリーファ」

 キリトに食って掛かる勢いのリーファを俺は落ち着かせた

 「でも…!」

 「あいつに考えがあるんだろ」

 そういってキリトを見守る

 「物は相談なんだが君、今の戦闘で俺がゲットしたアイテムと金なんだけどな。俺たちの質問に答えてくれたらこれ全部、君に上げちゃおうかなーなんておもってるんだけどなー」

 キリトのあまーい話に生き残りのそのプレイヤーは辺りを見渡し火の玉が消えたらキリトの方を向き直り
 
 「…マジ?」

 「まじまじ」

 二人の会話を聞き俺とリーファは溜息をついた

 「男って…」
 
 「なんか、身もふたもないですよね…」

 いつの間にか俺の肩に乗っていたユイも呆れていた

 「あいつらと一緒にしないでくれないか…」

 俺達三人は取引をする二人に蔑んだ視線を送る

 そんな視線にもめげず二人は取引を成立させた
 
 

 
後書き
最近短いの続きですが終わり!

あんまり長くかく力がないのでご了承ください!

自分了承いただきすぎじゃないかな…

ヒロイン誰?というコメントをいただきました。いまだに明確にしてないのは遅いかもしれないですけど絡め方に少々悩んでいます。あとヒロインとくっつけた時に必要以上に干渉しないコンセプトを崩壊させてしまうという不安があるので慎重に進めようと思っています。質問の答えとしては秘密です!誰とくっつくんだよ!と思ってもらえると隠してる甲斐があります…
気を付けて読んでると意外と誰がヒロインなのか分かったりするんですけどねww 
次ページ > 目次
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧