ロックマンX~5つの希望~
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第五十八話 四天王撃破
ヤコブ計画の重要拠点である月面基地はシグマパレスと呼ばれている。
人類の希望とされていた施設は今やイレギュラーの巣窟となっている。
エックス達が現れると、ガードロイドの大群がひしめいていた。
エックス、ゼロ、ルイン、ルナはそれぞれの武器を構えて突撃する。
エックス達はルナが出撃するのを止めようとしたが、本人が動いている方が何も考えずに済むというからシグナスが出撃を許可した。
ゼロ「邪魔をするなら…叩き斬るまでだ!!」
ゼロのセイバーがガードロイドに唸る。
ガードロイドはあっさりと真っ二つにされた。
ルナ「トランスオン!!アイスガトリング!!」
イエティンガーに変身し、アイスガトリングでガードロイドを複数凍りづけにする。
ルイン「羅刹旋!!」
空に浮かぶガードロイドにはルインが回転斬りを喰らわせ、迎撃する。
エックス「レーザーチャージショット!!」
高い貫通性能を持つ極太のレーザーのチャージショットがガードロイドに炸裂する。
狭い空間、もしくは相手が密集している場合、自身のチャージショットは充分な効果を発揮する。
ガードロイドを蹴散らして、一気にシグマパレスに突っ込もうとした瞬間。
ウェントス「プラズマサイクロン!!」
テネブラエ「十字手裏剣!!」
イグニス「メガトンクラッシュ!!」
グラキエス「フリージングドラゴン!!」
雷を纏う竜巻、十字型の大型手裏剣、巨大な火炎弾、氷の竜ががエックス達に迫る。
エックス「スクイーズボム!!」
咄嗟に繰り出したチャージスクイーズボムで竜巻、手裏剣、火炎弾、氷竜を何とか凌ぐ。
エックス「お前達は!!?」
グラキエス「やあ、久しぶり。ルインとルナはノアズパーク以来だね。また会えて嬉しいよ」
ルナ「俺はてめえらとは会いたくなかったけどよ」
エックス「貴様ら…よくもアクセルを!!」
イグニス「元々あのプロトタイプはお前達を殺すために造られた。私達は奴の使命を思い出させただけだ。」
テネブラエ「お前達の知る奴は、ただの異物。我々はそれをただ取り除いただけだ。」
ウェントス「だが、所詮は失敗作。やはり奴は出来損ないだということだな」
ゼロ「その口を閉ざせ。さもなくば斬る」
紅のアーマーを漆黒へと変え、金色の髪を冷たい輝きを放つ銀色に変化させる。
ルイン「失敗作失敗作って…アクセルを侮辱しないで。私はあなた達を絶対に許さない!!」
暁を思わせる朱色のアーマーから、血を思わせる紅色のアーマーを纏い、金色の髪も紅が混じった金髪に変わる。
エックスはバスター重視装備のニュートラルアーマーから機動力重視のヘルメスアーマーに切り換えるとバスターを構えた。
ルナ「てめえらがいなけりゃ…アクセルは…アクセルはあんなことにならなかった!!仇を討たせてもらう!!」
バレットを構えるとリフレクトレーザーが炸裂する。
ウェントスはそれをダブルセイバーで切り裂いた。
エックス「スプレッドチャージショット!!」
広範囲に拡散するチャージショットを放ち、テネブラエを狙うが、テネブラエは高速移動で回避。
イグニスはルインのチャージショットの連射をかわしながら、ダッシュメガトンクラッシュを繰り出す。
ルインもΩナックルを握り締め、チャージナックルを叩き込む。
Ωナックルとナックルバスターがぶつかり合い、凄まじい衝撃が互いに襲い掛かる。
ゼロ「雷迅拳!!」
Kナックルを装備し、強烈なアッパーをグラキエスに叩き込もうとするが、かわされる。
グラキエス「スラッシュハルバード!!」
ハルバードの先に作り出した大きな氷の刃をゼロに向かって飛ばしてくる。
ゼロ「この程度で!!大烈鎚!!」
ゼロはTブレイカーによる一撃で氷の刃を粉砕する。
エックス「スクイーズボム!!」
エックスはスクイーズボムでテネブラエのクナイを防ぐ。
テネブラエはクナイを構えて高速移動で肉薄するが、エックスがエクスドライブを発動し、それを回避する。
テネブラエ「!!?」
光学迷彩を併用して移動したというのに見切られてしまったことにテネブラエは動揺する。
エックス「レイジングエクスチャージ」
エクスドライブとレイジングエクスチャージの同時使用。
エックスのチャージショットで地に倒れ伏すテネブラエ。
エクスドライブはヘルメスアーマーの能力を飛躍的に高め、更にレイジングエクスチャージの併用により、更に能力が跳ね上がる。
エネルギーセンサーはどんなエネルギー反応も見逃さず、ダッシュの瞬発力はテネブラエの速度さえ凌ぐ。
精神と身体に掛かる負担は桁違いに重いが、エックスにはさしたる代償ではありはしない。
レイジングエクスチャージによってチャージ無しのスプレッドチャージショットがテネブラエを襲う。
咄嗟にテネブラエは曼陀羅手裏剣で防御しようとするが、スプレッドチャージショットが曼陀羅手裏剣を掻き消す。
スプレッドチャージショットがテネブラエに直撃した。
テネブラエ「ぐはっ!!?」
イグニス「テネブラエ!!?」
ルイン「戦闘中によそ見はいけないよ?アースクラッシュ!!」
エネルギーを収束させた拳をイグニスの腹部に叩き込むルイン。
アースクラッシュの拳をまともに受けたイグニスもテネブラエ同様吹き飛ぶ。
ルナ「トランスオン!!ドリフトダイヤモンド!!」
ルナもイエティンガーに変身すると、ドリフトダイヤモンドでウェントスの下半身を凍らせる。
ウェントス「しまった…!!」
ルナ「追撃の…氷龍昇!!」
身動きが取れないウェントスに氷属性の強烈なアッパーを喰らわせた。
ウェントス「がは…っ!!」
氷属性が弱点であるウェントスに効果は絶大で受け身も取れずに倒れる。
ゼロ「(弱点は以前と変わっていないのか…なら…)」
グラキエス「アイススティッカー!!」
氷の破片がゼロに迫るが、ダブルジャンプで回避すると、セイバーを下に構えた。
ゼロ「焔降刃!!」
炎を纏わせたセイバーの一撃をグラキエスに浴びせるゼロ。
グラキエス「っ!!」
弱点の炎を受けたグラキエスのボディに痛々しい傷が入る。
徐々に押されていく四天王。
エックス達はレッドアラートの戦いから大幅にパワーアップしていたし、あの時の戦いでは使わなかった強化形態も使っているため、当然と言える。
ルイン「雷光閃!!」
電撃を纏わせたセイバーによる高速の斬撃でイグニスを切り裂いた。
咄嗟にイグニスは身体を逸らしたために、致命傷を避けた。
ルナ「クリスタルウォール!!」
トリロビッチに変身したルナはクリスタルウォールを出現させ、バウンドブラスターを放った。
クリスタルウォールに反射するバウンドブラスター。
反射による軌道が読めず、ウェントスはバウンドブラスターを全弾を受け、撃墜された。
ウェントス「ば、馬鹿な…!!?」
膝をつく四天王。
エックス達は武器を構えてウェントス達を見下ろす。
ルナ「ここを通してもらうぜ」
ルナが通ろうとした時、真上から光弾が降り注ぐ。
エックス達は何とかギリギリで回避したが、ダメージにより動けなかったウェントス達は光弾の雨をまともに浴びる。
イグニス「な…何が…」
光弾はウェントス達の命こそ奪えなかったが、彼らに瀕死の重傷を負わせていた。
アーマーは砕け散り、至る箇所で火花が発生している。
内部損傷も激しいのか目が霞み、ノイズが絶え間なく鳴り響く。
全身が悲鳴を上げ、痙攣は一向に治まる気配を見せない。
グラキエス「がっ!!?」
ルイン「!!?」
グラキエスの胸から暗緑色の腕が生えていた。
VAVA「こいつらを倒せて嬉しいか?」
腕を引き抜き、絶命したグラキエスからDNAデータを抜き取るVAVA。
次にテネブラエに光弾を放ち、息の根を止め、DNAデータを抜き取る。
イグニス「ぐっ…VAVA…貴様…」
ウェントス「う、裏切るというのか…!!?」
VAVA「違うな。お前達が役に立ちそうにないから、俺が有効利用してやろうとしてるんだよ。俺の力の一部となってなあ!!」
ウェントスとイグニスの胸を穿ち、DNAデータを抜き取る。
VAVAの掌には四天王のDNAデータが。
ルナ「てめえ…仲間を…」
エックス「お前はシグマの仲間ではないのか…?」
VAVA「仲間?そんなもの俺にはない。今も…そして昔もな」
四天王のDNAデータを取り込む。
それはかつてレッドアラートの戦いで使われた非合法のパワーアップ。
VAVA「唯一確かなのは…エックス…お前達が俺の敵だってことだ!!」
四天王のDNAデータを吸収し、パワーアップしたVAVAがエックス達にキャノン砲を向けた。
こうしてエックス達とVAVAとの永きに渡る戦いも終わりを迎えようとしていた。
後書き
四天王あっさり撃破されたような…。
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