転生赤龍帝のマフィアな生活
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三十四話:白龍皇
前書き
始めに言っておきます。
書いてて作者の手にも負えないかもしれないと思いました。
何が?ヴァーリたんに決まってるでしょ。
それではどうぞ。
コカビエルを俺達がカッ消した後に突如現れた、ガキ
今代の白龍皇とか言うヴァーリ。開口、一番に転ぶとかどんな奴だよ?
正直言って、無視してさっさと帰りてえんだが、何となくだが帰れる気がしねえ……。
「おい、ガキ。もう一度言う、とっとと帰りやがれ」
「だから僕はガキじゃないもん!見てよこれ!!」
そう言って鎧を解くガキ、
月光に照らされて輝く長いダークカラーの銀髪をリボンで止めたツーサイドアップで
顔は誰が見ても童顔と呼ぶであろう、あどけない顔。
小柄でありながら実る豊かな胸をこれ見よがしに揺らし、
止めとばかりに形の良い尻をフリフリと俺の前で振る。
((((僕っ娘ロリ巨乳キタアアアアアアアアアッッ!!!))))
(……この熱い気持ち…っ!これが恋か!!これが萌えか!!我が世の春が来たあああっ!!!)
(私は小猫ちゃん一筋…なのに、この気持ちは抑えられないのか…っ!?)
(プリプリヒップ…だと!?)
(すいません、一誠様。ヴァーリ様をお持ち帰りしたいのですがよろしいでしょうか?)
頼むから変態共は黙れ!!
と言うかてめえらのせいで俺が興奮して叫んだみたいに見えるじゃねえか!!
俺は変態じゃねえんだ!マトモなんだよ!!
(さあ、皆さんいきますわよ!!)
(((((((ヴァーリたん!ヴァーリたん!ヴァーリたん!ヴァーリたん!ヴァーリたん!ヴァーリたん!ヴァーリたん!ヴァーリたん!ヴァーリたん!ヴァーリたん!ヴァーリたん!ヴァーリたん!ヴァーリたん!ヴァーリたん!ヴァーリたん!ヴァーリたん!ヴァーリたん!ヴァーリたん!ヴァーリたん!ヴァーリたん!ヴァーリたん!ヴァーリたん!ヴァーリたん!)))))))
何、勝手に大合唱し始めてんだよ!?
しかもいつもより明らかに変態の数が増えてやがるよな!?
どういうことだ!まさか新たな変態が生まれたって言うのか!?
「……同じぐらいの身長なのに」
「私達より…大きい…!」
そしてクロームと塔城小猫はハイライトの消えた目で
ガキの体のある部分を親の仇の様に睨み付けるな。正直言って怖い。
そして、ガキにまず言いたいことがある、それは―――
「何でてめえは下着しか着けてねえんだよ!?」
そう、鎧を解いたガキは何故か可愛い絵柄の下着以外の服を着ていない状態なのだ。
おかげで豊かな胸が今にも零れ落ちそうで非常に危ない。
何が危ねえかだと?そんなの何がしてえのかは分からねえが
全力で俺の目を潰しに来ているイリナに決まってるだろ!
『イッセー君は私だけ見てればいいのイッセー君は私だけ見てればいいのイッセー君は私だけ見てればいいのイッセー君は私だけ見てればいいのイッセー君は私だけ見てればいいの』
そんな声が聞こえてくるが全て幻聴だと信じてシャットアウトする。
取りあえず、何とか荒れ狂うイリナをなだめすかして改めてガキに向き直る。
因みに超高速で行われたためにかかった時間は二秒弱だ。
かかったエネルギーは凄まじかったがな。
「あれ?あ!また服着てくるの忘れちゃった!!」
『だから、あれ程、出かける前に確認しろと言ったではないか!ヴァーリ!』
「うう…でも僕って大体禁手状態でいるから服着てると熱いんだもん。
アルビオンも知ってるでしょ?」
『それとこれとでは話が違う!
大体アザゼルからも人前で余り肌をさらすなと言われているだろう!!』
「うーん…確かにパパも言ってたけど、僕、締め付けられるの好きじゃないから服自体、
好きじゃないんだもん。家だと基本全裸だし」
俺のライバルとなる白龍皇が露出狂とかなんの嫌がらせだよ……
やべえ、ガラにもなく泣きたくなってきた。
「にゅ!その気持ちブルーベルにも良く分かるよ!!」
「本当に!?君とは何だか仲良くなれそうだね」
何で俺の周りには変態しかいねえんだよ…っ!
大体俺の許可なく敵と仲良く喋りはじめてんじゃねえよ、ブルーベル!
ガキもガキでそんなに嬉しそうな顔してんじゃねえよ!
ちょっと可愛いと思っちまったじゃねえか!
「イッセー君、今変なこと考えなかった?」
「何も考えてねえから首元に突き付けたトンファーをどけろ」
渋々と言った感じでトンファーを下ろすイリナに内心胸を撫で下ろす。
今のはガチで俺を殺す気で突き付けてたぞ?
油断も隙もあったもんじゃねえな……。
あ?何だ、やけに熱い視線を尻に感じるんだが……
「うん、筋肉質でいて綺麗に引き締まったお尻だね。僕が見て来たお尻の中でも最高のお尻だよ」
「そんなことで褒められても嬉しくねえよ!!」
ポーッとした表情で熱っぽく俺の尻を見つめるガキに思わず後ずさる。
何なんだよ、こいつ!?ふざけてるのか?と言うかむしろふざけてるって言ってくれ
こんなやつと戦わないといけないとか嫌すぎるだろうが!!
『………久しぶりだな、白いの』
『久しぶりだな、赤いの』
今まで黙っていたかと思ったら突如喋りはじめるカストカゲ。
ただ、その声に確かな怒りが籠っているのはどういうわけだ?
こいつそんなに白龍皇を恨んでやがったのか?
『そちらの宿主はどうだ、白いの』
『戦闘においての才能は凄まじいぞ………ただしそれ以外がな』
『ほう、何があると言うのだ?』
『気づいているかもしれんが、かなりのドジっ子だ。しかも天然、方向音痴というコンビネーションつきだ。さらにだ、年頃の女の子なのに服を着ようとしない。家では基本全裸、それを恥じる気が一切ない。寝るときは専用の抱き枕が無いと眠れないほどの寂しがりや。ファザコン。いじられると直ぐに泣く。………一体どうしてこうなったのか……気苦労が絶えん』
………属性多すぎだろ!?
まるで思いついた属性を詰め合わせていったみてえな性格じゃねえか!
しかも、全部本当みてえだな。
顔を真っ赤にして涙目でプルプル震えてやがるから間違いねえだろ。
『気苦労だと?くっくっく……はーはっはっは!!甘い!甘すぎるぞ!!白いの!!!その程度のこと俺に言わせれば苦労でも何でもない!むしろ天国だ!!』
狂ったように笑いながら叫び始める、カストカゲ。
その様子にその場に居る全員が引いてしまうがカストカゲは構わず笑い続ける。
ついに壊れちまったのか、新しいのに買い換えないとな。
『何だと!?では赤いの、貴様の宿主はどうだと言うのだ?』
『暇つぶし感覚で俺を四分の三殺しにするような相棒だが?』
俺に突き刺さる視線、視線、視線なぜかその中に熱っぽい視線が
混じっっているような気がするが気のせいだと思いたい。
『やはり、一誠様は格が違いますわ!
……ああ、私があの一撃を受けるところを想像しただけで濡れてきますわ』
最近よく聞こえる、金髪ドリルのような幻聴も全て気のせいだ。
と言うか、トカゲを半殺しにするなんてそんなに珍しいことでもないだろ。
なんで、あり得ないものを見るような目で俺を見て来やがんだ?
小学生でも簡単に出来ることだぞ。
『相棒の意識が覚醒した時から始まった、拷問の日々。神器の形を無理やり変えられるわ、相棒の意にそぐわない発言をすればカッ消されるわ………何より辛いことが今まで苦楽を共にしてきた歴代の赤龍帝達が相棒のせいでかつての名残など一切ない状態にまで変えられたことだ……もう、死にたい。だが死ぬことも出来ん、死、程度では相棒から逃れることは出来んのだ』
ドライグ、もとい俺の『赤龍帝の手袋』に同情の視線が集まる。
ゼノヴィアに至ってはこんなとこに仲間がいたのかという目だ。
しかし、まるで俺が歴代赤龍帝を殺してしまったかのようなものいいだな
別に俺のせいじゃねえが現実はさらに酷いぞ?
(すいません、イッセー様。ちょっと、ヴァーリたんの元にイってきます)
(ボクっ娘…最高じゃ無いか!ゼノヴィアたんもいいがヴァーリたんもいい!!)
(裸族…寂しがりや…いじられるとすぐに泣く…胸が熱くなりますね、一誠様!!)
((((((おっぱい!おっぱい!おっぱい!おっぱい!おっぱい!おっぱい!おっぱい!おっぱい!おっぱい!おっぱい!おっぱい!おっぱい!おっぱい!おっぱい!おっぱい!おっぱい!おっぱい!おっぱい!おっぱい!おっぱい!おっぱい!おっぱい!おっぱい!おっぱい!))))))
泣きたい!今すぐにでも泣き出してしまいたい!!
正直言って、今までこいつらに耐えてきた自分を褒めてやりたい。
常人なら三日で精神を病むか変態のお仲間になるぞ。
いっそカストカゲに全て押し付けてしまえないだろうか?
どうせ、死んだって構わねえだろ。
『今まさに、俺など死んでも構わないからと言って生贄にしようとしているしな』
「カストカゲ、今すぐに口を閉じねえと死ぬより辛い目に合わせるぞ?」
『これで分かったか、白いの。お前がいかに恵まれているかがな。
そう言うわけで俺は間違いなくお前より先に逝く』
『赤いの………哀れだな』
『それ以上言うな!俺だって…俺だってな!うおおおおん―――ゴバアッ!?』
『赤いのおおおっ!?』
カストカゲの泣き声が余りにもうざかったので精神世界に潜り適当にカッ消す。
よし、これでしばらくは静かになるな―――ちっ!
突如、飛んできた魔力弾を片手で吹き飛ばす。
「……どういうつもりだ。ガキ」
「ねえ、イッセー君。僕と戦ってよ…後、何度も言うけどガキじゃないもん!」
「ガキと戦う気はねえ、失せろ」
「え?ね、ねえ待ってよ。僕と戦ってよおおお!!」
戦えと言う割には神器を発動させることもなく背を向ける
俺に抱き着いて来るガキ。邪魔なのとイリナの目からハイライトが消えて俺に
災いが降り注ぎそうなので引きはがす。
「うぜえ!露出狂は離れろ!!」
「ひぐっ!?うえーん!」
俺が引きはがすと何故かすぐに泣き始めるガキ……こいつは本当に敵なのか?
と言うか俺は全く悪くないはずなのにお前が泣かせたんだから何とかしろよ的な目で
リアス・グレモリー達が見てきて居心地が悪い。
アーシアですら俺を非難するような目で見て来るので心が折れそうだ。
『はあ……『赤龍帝』―――兵藤一誠、ヴァーリは戦いたいのではなくお前に構って欲しいのだ』
「構って欲しいだと?白トカゲ。後、何で俺の名前を知ってんだ?」
『し、白トカゲ……ま、まあ、いい。ヴァーリは俗に言う『構ってちゃん』なのだ。そして素直に構って欲しいと言えないのでイタズラして気を引こうとするのだ……ヴァーリの生い立ちから考えれば無理のないことなのだ』
そう言えば、幼い時に親の愛情を受けてねえ奴は偶にそうなるって聞くな……
例えば、某忍者漫画の九尾を宿した主人公とかな。
「…………で、なんで俺の名前を知ってんだ?」
『何でもなにも、昔ヴァーリと会ったではないか?相棒』
「もう復活したのか、カストカゲ………と言うか会ったのか?記憶にねえんだが」
「えぐっ!酷いよ!僕はイッセー君に貰ったリボンをずっと大切に持ってるのに!!」
泣きじゃくりながら髪を纏めてあるリボンを指さすガキ。
そして、冷たくなる俺を見つめる視線の数々。
一つだけ『言葉責めも良いですわ!』というのがあるが無視だ。
そしてイリナは
『私はプレゼントなんか貰ったことがないのに…!こうなったら奪うわ!!』
と言っているので素直に怖い。今度イリナには何かプレゼントをやろうと固く決意する。
「イッセー君のバカバカバカバカバカバカバカバカ!!」
何やら叫びながら俺の胸をポカポカと殴り続けるガキ……はあ、面倒くせえな。
諦めて、ガキ―――ヴァーリの頭を撫でる。
「ふぇ?」
「忘れてて悪かったな、ヴァーリ。謝るから泣き止め」
泣いていたので涙目上目づかいで俺を見上げるヴァーリ。
……この仕草は強力だな。クロームも偶にやるがこれには逆らえねえからな。
「もう、てめえの事は忘れねえから機嫌直せ」
「本当?」
「約束は破らねえ」
ジーと見つめてくるヴァーリの頭をなおも撫で続けるとその内気持ちよさそうに
目を細めて俺の方に寄りかかってきたので受け止めてやる
………確かに胸だけはガキじゃねえな。
「ありがとうね、イッセー君」
しばらくして気が済んだのか顔を赤らめながら俺から離れるヴァーリ。
はあ……これで厄介事が一つ終わったな。
「今日はイッセー君と敢えて嬉しかったよ……えへへ。それじゃあ、またね」
「………けっ、てめえが生きてたらな」
「イッセー君とまた会うまでは絶対に死ねないもん。行くよ、アルビオン!」
それだけ言い残して再び鎧に身を包み飛び立っていくヴァーリ。
まあ、何だかんだ言って嫌いな奴じゃねえな、ただし―――
『ヴァーリ、そっちの道は逆だ!』
「え?僕、また間違えちゃったの!?イッセー君、助けて!」
「白トカゲにでも聞け!!」
凄まじく面倒くせえ!!
はあ………疲れた、コカビエルを相手にするより絶対疲れた。
厄介事は終わったんだ今日はとっとと帰って寝るか―――
「イッセー君、ちょっと校舎裏まで来てくれない?」
「イリナ……分かったから、まず殺気を抑えてトンファーを下ろせ、話はそれからだ」
訂正、一番やばそうなのが残ってた。
後書き
書いたぞ!これ以上無いほどのキャラ崩壊を書いたぞ!
ただ、これでもまだ萌えを出し尽くしてないのがヴァーリたんの恐ろしい所です。
さて、次回はイリナと後日談を書きます。
そしてその次は番外編です。
多分ですが、『俺の幼馴染みがこんなに可愛いわけがない!』
か『俺の…子供だと?』のどちらかのタイトルの話を書くと思います。
それではここまで読んでくださった皆様ありがとうございました(^_^)
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