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願いを叶える者(旧リリカルなのは 願いを叶えし者)

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俺と蒼也と才斗

さて、その後の話をしよう。

前回の中心人物っあった平賀才斗は無事、バニングスを救出した。
その最中、才斗の戦い方は中々に良いものを持っていると見た。
例えるなら出会った頃の蒼也と同じくらいの光だったと思う。
バニングスは泣きじゃくりながらもお礼を言い、才斗と良い雰囲気だったと言える。

そんな彼だが、持ち前の能力であるガンダールヴの力を今一つ発揮できていないと見た。
それは能力が進化したことによる戸惑いなのかもしれないが。

事を無事に解決へと持っていった後、家に帰って説明をする。
俺の騎士となったこと、能力の進化、俺の人柄と仕事。
其々に言い終わった後は必ず頭から湯気を出していたことを記す。
どうやら頭は良くないらしい。
因みに進化した能力は"あらゆる武器を使える能力"から"あらゆる武器を使いこなす能力"になった。
名前事態は変わらないものの、その能力は元々の2倍。
強いては実力が伴えば更に強くなることが理解できる。

そして最後、実力の向上について修行するかしないかを訪ねたところ、
即答でyesと答えたことはこれから先の展開にも期待が胸熱だろう。
そんな才斗には、この世界に持ち込んだ『デルフリンガー』と言う剣をデバイスに改造して渡してやった。
まぁその改造が色々とぶっ飛んでいることは内緒だ。


そんなことがあってから3日ほどたったある日、
ゼウスが再び現れ、俺を見た瞬間に開口一番でこう言った。

「学校行けよ…」

正直忘れていたとしか言いようがない。

「まぁ、ホグワーツだかには行きたくなかったし、蒼也が行くから問題ないだろ?」

「お前が行かなきゃ意味がないだろう…」

「ほら、俺ってば4000年生きてるし?
今更学校なんて…なぁ?」

「いや、僕に振られても…」

「俺、考えてみたら中退だった…」

実際に学校に行っても学ぶことなんて何一つない訳なんだから…。
まぁ才斗が行く分にはなんら問題も無いんだけどな。

「そうか…どうしても行きたくない…か」

「ふっ…俺は一度言った言葉は曲げないぜ」

「ほう…なぁ平賀才斗」

「はい?」

「学校…行きたくないか?」

なっ!?こいつ外堀から埋めていくつもりか!
だがやらせはせんよ!

「才斗!今は生きていくなかで大切な時期だよな!
だったら学校よりも修行に回したほうが良いと思うよな!」

「え……あぁうん…」

「学校は只学ぶためだけに在るわけではない。
友と語らい、泣き、笑い…そうして積み上げた思い出が青春となるのだ!」

「青春なんて嘘だ!悪だ!」

「それは友達がいないボッチの心境だ!」

コノヤロウ!
何か言えば的確な返しをしやがって!
全知を唱うだけはある。が、俺だって負けられない!

「学校よりも生き方だよな!才斗!」

「将来は勉学と青春の積み重ねだよな!平賀才斗!」

「え?…あ、いやぁ…」

「おいゼウス!
ここは住居の提供をしている俺の顔を立てるべきだ!」

「馬鹿を言うな!
俺だって転生をさせた功績がある!
俺の顔を立てるべきだ!」

お互いに譲り合わない事で場の空気が険悪になり、
その話題の才斗は話についていけずに挙動不審。
蒼也は蚊帳の外である。

「「さぁ!どっちだ!」」

「えっと……じゃあ、学校で…」

「よっし!」

「ガッテム!」

ガッツポーズで勝ち誇るゼウスと頭を両手で抱え天を見上げる俺、
しかしこうなっては仕方がない。
高町とかと同じ学校に通わせるようにするか…。
まぁ俺は行かないけど。

「あ、決まった?」

闘論が終わると同時に蒼也が話に入ってくる。

「おい、ユウジ」

「………ちっ」

ゼウスが俺に小声で声を掛けてくる。
俺は舌打ちしながら懐からツマラナイモノを渡した。

「何本人の前で賭博してんの!?
賭けの対象ショボすぎない!?」

「そんなことはない。
学業か修行か。この二つのどちらかを選ぶことで今後のスケジュールが
決まると言っても過言ではなかったんだぞ」

「渡したものは何だ!」

「それはお前………なぁ?」

「あぁ……」

「「ツマラナイモノだ」」

「理解できない!」

「……」

才斗は話についてこれないようだ。
ふむ、突っ込みの才能は無いのか?

「俺にそんなの求めないでくれよ…。
蒼也が居れば事足りるだろうし…」

「裏切りの瞬間!俺のたち位置が明確に!?」

その後も幾らか蒼也を弄り、その日を終えることになった。









「あ、お前の学校は俺が決めといたから」

「何してくれてんの!?」 
 

 
後書き
さて、次回からはまた別の世界へと旅に出ますが、
今はまだ決まってません。
学園に関係のある世界にしたいと思いますが…。 
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