イナズマイレブン~クロスライジング~
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いざ!帝国学園!後編
前書き
帝国学園との練習試合、決着です!
「う、うぅ……」俺は少しの間、気を失っていたようだった。
ピッ、ピーと前半終了のホイッスルが鳴り響く。
俺達はボロボロになり、肩を借りながらベンチに戻った。
「大丈夫!?みんな!」とマネージャーの木野が駆け寄る。
俺達はマネージャー達から治療を受け、
俺と円堂は後半に向かう準備をし始めた
他のメンバーは地面に顔を向け、諦めの顔が伺える。
「何、落ち込んでんだよ!まだ前半が終わったばかりだぜ、これから逆転だ!」
と円堂は呼び掛けるが
返事をするのは俺と染岡、風丸だけだった。
「駄目ですよ、染岡さん、この足じゃ試合には出れませんよ!」
とマネージャーの音無が声をかける。
「くそ!俺はお荷物かよ!」
と染岡がベンチを叩く。
「目金、染岡の代わりにFWに入ってくれ」
俺はそう言ったが目金は泣きながら
「ぼ、僕はこんなのいやだぁ~!」
といい残し、ユニフォームを脱ぎ捨てて走り去った。
「お、おい!目金!」
と円堂は叫ぶが足を止めることはなかった。
「後半は10人でやるしかなさそうだな…」
風丸が呟く。
ここで俺は木の陰にいるフードの人が
雷門のユニフォーム……、目金が脱ぎ捨てた、
背番号10のエースナンバーを見ている気がした。
「気のせいか……」と呟き、円陣を組み後半へ向かった。
後半開始そうそう、帝国は前半以上の攻めを見せた。
円堂が膝を突く…。「ぐっ、くそ!」円堂は地面を叩いた。
これで帝国は22点目だ。
いまだ此方は22対0で負けている。
「まだ出ないか、それならこれはどうだ!」
鬼道叫ぶと、全員でFW、MF、DFをシュートの嵐で潰した。
俺はもう一度、最後に寺門の必殺技ジャッジスルーを受けると
地面にうずくまった。
「くそっ……円堂……」
と声にならない言葉で呟くと
いっそう、鬼道はニヤッと笑うと叫んだ。
「いくぞ、デスゾーン開始!」
その言葉が危険な事が起こる前触れと予想が出来た…。
その言葉の瞬間、帝国の佐久間と寺門、洞面と呼ばれる
三人が空中に飛び上がり回転を始めた。
すると、黒いものが出始めてボールを軸に黒い渦が出来る。
佐久間、寺門、洞面が同時にボールを蹴り落とした。
「「「デスゾーン!!」」」
その途轍もないシュートが円堂に襲いかかる。
円堂は反応する事も出来ずに顔に直接食らいゴールに吹き飛んだ。
「円堂ぉぉぉ!」と俺が叫ぶが、
円堂からの返事は来なかった……。
23対0……。
「俺たちのサッカーへの思いは、この程度だったのか……」
と、俺が諦めかけたその時だった。
「ま、まだ終わってねぇぞ!」
円堂がふらふらしながら立ち上がった。
これにはさすがの帝国学園も後退りをした。
「デスゾーンをまともに受けて立っている奴は、お前が初めてだ」
鬼道はそう笑いながら、グラウンドの中心から歩き始めた。
「ごめんな、夕香。お兄ちゃんを今日だけ許してくれ」
フードの男がグラウンドに向けて歩き出した。
鬼道が「来たな……」と笑うと
ボールを寺門に渡し、やれ!と呼び掛ける。
寺門が必殺シュートを放った。
「百列ショットぉぉぉ!」
円堂は「おおおっ!」と叫ぶと
ボールに思い切りパンチを放った。
パァァン!と音が響き
円堂は軽く吹き飛んだが何とかシュートをクリアした。
寺門は円堂を睨むと「次は決める」と言い戻っていった。
ザッザッザッ……。
マネージャーの二人がフードの男を確認した。
男は「ユニフォームを貸してくれ」と言うと
背番号10のエースナンバーを身にまとった。
周りがざわめく。
「あれ、雷門助っ人か?」
「誰だあいつ?」
「どっかで見たことあるような…」
背番号10を纏った男は
ツンツンした感じの白い髪に襟元を立てている。
彼は最近来た、転校生だった。
円堂が「来てくれたのか!豪炎寺!」と笑う。
豪炎寺は頷くとキッと前を見据える。
鬼道は豪炎寺を見て笑う。
「やっと出て来たか、見せてもらおうか、元木戸川中学の炎の天才ストライカー、豪炎寺 修也の実力を」
と言い残すと、スローイングからのボールを受け取り
「デスゾーン開始!」と叫ぶと
佐久間にパスを回した。
佐久間、寺門、洞面は飛び、それぞれ回転を始め
出来上がった黒い渦のボールを三人で蹴り落とした。
「「「デスゾーン!!」」」
だか、今度は何故か俺は円堂なら大丈夫と思えた。
俺は前に走り出した、その前には豪炎寺も走っている。
デスゾーンが円堂を襲う。
「雷藤と豪炎寺は俺からパスが来るって信じて走っている、俺はその気持ちに答えてみせる!」
すると、円堂の手のひらが光った。
円堂はそのまま手を上に上げると巨大な手が出現した。
「ゴッドハンド!」
ゴッドハンドと言う名の巨大な手の
手のひらでデスゾーンを受ける。
デスゾーンは威力が収まり、円堂の手に収まった。
「な、なにっ!」と帝国メンバーは驚きが隠せない。
「いっけぇぇぇ、雷藤ぉぉ!」
と円堂が叫びボールを蹴る。
「ナイス、円堂!」と俺は叫びボールを受けると
ボールを蹴りながら、俺は帝国のDFに向かった。
「DFは三人……。行ける!」と呟き
俺はものすごい速さで必殺技を放った。
「電光石火!!」
帝国のメンバーは何が起こったか解っていないようだった。
「決めてくれぇ!豪炎寺!」と俺が叫ぶと
俺はボールを高々と蹴り上げた。
豪炎寺は頷くと、炎の渦を巻きながら回転しシュートを放った。
「ファイアトルネード!!」
ものすごい速さと威力のシュートがゴールのネットを揺らした。
あのGK─キングオブゴールキーパー源田が触れられない
ほどのものすごいシュートだった。
ピー!と笛がなる。
23対1。ついにあの帝国から点を決めた!
その瞬間みんなが集まり
みんなは満面の笑みを浮かべた。
その時、審判が走ってきて予想外の言葉を語った。
「えー、たった今、帝国学園から棄権するとの事でした。よってこの試合、帝国学園の試合放棄で雷門中学の勝ちです」
俺たちは戸惑ったが、すぐに笑みがこぼれた。
「円堂、良かったな廃部にならなくて」
「これもみんなのお陰さ!勝利の女神は俺たちに微笑んだんだ!」
「豪炎寺もありがとな!」
円堂がそう言った時には、ユニフォームだけが残っていた。
後書き
帝国学園との練習試合終了です!豪炎寺はどこに行ったのか?次回もご覧ください!
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