死亡フラグ立ってた俺は仕方なく死亡フラグ保険入ったけどなんかよくわからんことに巻き込まれ困っている
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第1話 死亡フラグ保険
「俺さ、この大会で優勝したらさ、アイツに告白したいんだ。ただの幼なじみじゃなくてさ
1人の男子としてね。」
「おっ。気合い入ってんな。頑張れよ。」
そして俺、寺門 燕は家を出る。
だが......
「プーーーーーーーーー」
大型トラックのブレーキ音。
やばい。轢かれる!!!!
刹那。時間が止まったようにトラックは静止した。
「んん〜。あなた死亡フラグが立ってます。
今、あなたができることは二つ。
一つ、死亡フラグを折らずにこのまま死ぬ。
二つ、死亡フラグ保険に加入して生き延びる。」
この世の人とは思えない赤髪の少女。
風に揺らめくその長い髪は俺を見惚れさせていた。
「あ、えぇ、と。入りゃいいんだろ。加入するよ。死亡フラグ保険」
「毎度あり〜〜」
気がつけば車は曲がり角を曲がり俺は一命をとりとめた。
そして俺は気を失った....
「おーーい。起きてますかぁ〜??」
俺はどこか古めかしい屋敷の中にいた。上の階から聞こえる熟練したバイオリンのハーモニーがそれをよく象徴していた。
「ちょっと〜、困りますねぇ。保険料払っていただかないと〜。」
「え?? 保険料??」
「貴方の死亡フラグを折って差し上げたじゃないですか〜〜。アレ結構大変なんですよ〜〜。」
「あ、」
確かに俺は一命をとりとめることができた。赤髪の少女のおかげで。
「因みに保険料はんん〜。1000万くらいですかねー。」
「え?? 高!!!!」
「そりゃ、命を助けてあげてるわけですからね〜。滞納はダメですよぉ〜」
「あの、そんな大金....」
「んん?? じゃあ...」
少女は恐ろしい言葉を口にする。
「貴方の血、頂きます。」
瞬間、俺の首筋に彼女の歯が突き刺さる。
「痛っ。」
「あっ、言い忘れてましたけど、私達、ヴァンパイアなんです。」
意識が遠のいていく。
「ぇえ?少し吸っただけなのにぃ〜。」
「うっ、 息が...」
「それにしても美味しいですねぇ。んん〜絶頂。エクスタシ〜。」
「この屋敷から出れるなんて、思わないで下さいね♪♪ 」
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