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戦え!!正義の兄弟戦士ジャスティスカイザー

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第七話 安東中佐!相撲ごっつあんです!!その五

「それで、ですけれど」
「次の勝負ですけれど」
「今度は誰ですか?」
「一体」
「確か今度は陸軍衆ですよね」
「あっちから人が来るんですよね」
「そのことだが」
 悪田部も二人の言葉を受けて言う。
「君達がここに来る三分前に報告があった」
「あっ、そうですか」
「三分前にですか」
「日帝衆から果し合いの発表があったんですか」
「そうだったんですか」
「うむ、丁渡いい時に来た」
 悪田部にとっても二人にとってもだ、だがこれははっきり言えばご都合主義的展開だ。気にしてはいけないことであるが。
「運がいいな」
「ですね、その観点では」
「俺達運がいいです」
「そうだ、実にな」
「出来れば不戦勝ならいいですけれど」
「向こうが戦いを辞退してきたとか」
「それなら最高なんですけれど」
「そうしたことには」
「世の中甘くはない」
 これが悪田部の返答だった。
「そうは問屋が下ろさない」
「つまり戦わないといけないんですね」
「今回も」
「確かに不戦勝でも給料は出る」
 それは、というのだ。
「自衛隊はいるだけでもいいのだからかな」
「抑止力、ですよね」
「それで」
「そうだ、いてもいいのだ」
 だから戦わないで勝っても給料は出るというのだ。
「尚将来の就職の約束も守る」
「それは何よりです」
「俺達その為にも戦ってますから」
「それでボーナスもですね」
「出るんですね」
「勝てばそれでいい」
 不戦勝でもというのだ。
「しかしだ、日帝衆はだ」
「はい、退かないですよね」
「まさに前進前進また前進ですよね」
「あの歌にある通りに」
 歩兵の本領という軍歌である、帝国陸軍のテーマソングとも言うべき不滅の名曲の一つであり陸軍衆も愛している。
「特にこうした果し合いはですね」
「絶対に退かない」
「それで、ですね」
「今回も」
「君達は戦うことになる」
 目出度く、である。
「そして戦うからにはな」
「その時はですね」
「絶対に」
「こうした勝負は勝ってこそだ」
 そうしてこそ、というのだ。
「意味があるのだ」
「逆に負ければ、ですね」
「負ければその時はですよね」
「何の意味もないですよね」
「それこそ」
「そうだ、この戦いはスポーツと違う」
 悪田部もそこを強く言う。 
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