男子校の恋愛事情
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
男子校の恋愛事情④2-2
前書き
久しぶりだ…
とある放課後
旭鳴拓真がいつものように話しかけてくる
「なぁ、月宮」
「ん?」
「今日、図書室よってこぜ」
中学にあがってもコイツとは、よくつるんでいた
というか、向こうが勝手にくっついてくる
いつも旭鳴と登校して下校する…
それはもう決まりごとのように続いていた
「ああ…用もないしいいけど、本でも借りんのか?」
「おー」
旭鳴は曖昧に返答した
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
小学生の頃と変わらず
図書室には、人が少ない
「えっと…」本を探し出した
「お前、今は何読んでんだ?」
「漱石」
『漱石って《夏目漱石》か…』
さすがの俺でも夏目漱石くらいは知っている
ちなみに、読んだことはない
「…」
「…」
だんだん人がいなくなり、最後には俺たちと先生だけになった
「おーい、旭鳴と月宮、先生もう閉めたいんですけどー」
「あ、はーい」
そんな、ことを言っているとどうやら旭鳴も本を見つけ出したようだ
「おい、旭鳴もー帰ろっ」
「ごめんな、月宮」
俺たちは、図書室をあとにした
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
下駄箱まで来ると、どうやら雨が降りだしたようだ
「うえっ!まじかぁ…」
どうやら今日はついていないようだ
「俺、傘持ってるから月宮使えよ」
俺の前に1本の傘がズイっと出される
「ええ!!いいよいいよ」俺は手をブンブン振って
目の前の傘を押し返した
「でも…あ!そうだ、お前が入れよ」
急に手を握って傘の中に引っ張り込まれた
「!!」
「どうした?」
サラッと握られ、小学生の時、図書室での出来事を思い出した
『可愛くって』
まだ、微かに耳に残っている
『今更だけど、何であんなこと…』
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
高校で急な告白
気づく
コイツはもしかして
ずっと、俺のことが好きだったのかもしれない…
……。
俺は考えることをやめた
後書き
短くなったけど一旦現在に戻りまーす
感想欲しいです!
ページ上へ戻る