転生とらぶる
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マクロスF
0782話
エザリアの紹介が終わり、少し遅れてEX-ギアを脱いだルカがブリーフィングルームに入ってきたのを確認して、次にS.M.S側の紹介に入る。
「ここにいるのがS.M.Sのメンバーだな。もっとも主立ったメンバーというには若干人数が足りないが」
クランを始めとしたピクシー小隊や、ブリッジの3人娘、ボビーといった者達の姿も無い。
そんな俺の言葉を察したのだろう。ジェフリーは済まなさそうに口を開く。
「バジュラの件が片付いたとは言っても、まだ何があるか分からないのでね。ピクシー小隊は周辺宙域の警戒に出しているのだよ。それに、先の戦いで機体が損傷して動けずにいる者達の救助という面もある」
「……なるほど。まぁ、それならしょうがないか」
言葉には出さなかったが、周辺宙域の警戒というのは俺達シャドウミラーに対する警戒も入っているのだろう。一応俺という存在を知っており、更にはバジュラやグレイスを始めとしたギャラクシー船団の連中との戦いで共闘したとは言っても、この世界の勢力では無い事に変わりは無いのだから。その辺は軍人……と言うよりもPMCとしては当然の判断だろう。そしてこちらを警戒しているのは、S.M.Sだけではなく新統合軍も同様の筈だ。
「ともあれ、S.M.Sに関しては……より正確に言うとジェフリーとオズマに関しては俺が転移してきた時、その場に居合わせて色々と世話になったな」
俺の言葉を聞き、どこか遠い目をするオズマ。
それを見てオズマが何を考えているのかを理解したのだろう。エザリアもまた薄らと頬を赤く染めて視線を逸らす。
聞いた話によると、俺が転移した際の映像を公開したらしいからな。恐らくはどのような状況で転移したのかをしっかりと理解しているんだろう。
「ん、コホン。ではシャドウミラーのメンバーとして改めて礼を言わせて欲しい。貴方達のおかげで私達はアクセルというシャドウミラーの象徴を失うような事にならずに済んだ。これに関しては、後日謝礼の意味も含めて相応の対応をさせて貰う」
「それって、そちらの技術をこちらにも優先して提供して貰えると考えてもいいんでしょうか?」
「……ふむ、そうですね。その辺に関しても期待しても構いませんよ」
言葉を挟んできたルカに、笑みを浮かべて頷くエザリア。
それを見たルカが嬉しそうな表情を浮かべるが……こう見えてエザリアはこれまで1人でシャドウミラーの外交を担当してきたのだ。それだけに、一方的な譲歩だけというのは当然あり得なかった。
「ただし、この世界にある特有の技術や資源に関しても期待させて貰いますが、構いませんね?」
「……ええ、勿論」
だが、ルカにしてもそれは織り込み済みだったのか、数瞬の沈黙の後で頷く。
「では、こちらとしてもそちらの会社……L.A.Iとか言いましたか。そちらとの交渉を優先させるように手配しましょう」
「そんなにあっさりと……僕がこうして聞くのもなんですが、いいんですか?」
幾ら自分の要望ではあっても、エザリアがあっさりと自分達の会社と優先的に交渉すると告げたのが信じられなかったのだろう。どこか自信なさげに尋ねる。
だが、それに対するエザリアは口元に笑みを浮かべつつ頷くというものだった。
「貴方達の会社に問題があるのならアクセルから前もって何かあったでしょうし、それが無いという以上は大きな問題が無いと判断しました。……ただし、取引先である私達を裏切るような真似をした場合は、こちらとしても相応の対処をせざるを得なくなる、というのを承知して下さい」
「……はい」
相応の対処という言葉で何が脳裏を過ぎったのかは、想像するに難しくない。何しろシェリルの歌があったとは言っても、シャドウミラーだけで地上に現れたバジュラと互角に渡り合い、しかも戦線を押し上げていたのだ。戦闘の詳しいところまでは分からなくても、爆発を含む戦闘光が移動していく様子はここからでも見て取れただろう。そして何よりもニーズヘッグ。マクロス・クォーターの4倍程もあるバトル・ギャラクシーを、文字通りの意味で消滅させた攻撃を見ては敵対する気は到底起きないだろう。
もっとも、それはあくまでもあの戦闘を見ていた者に限定しての話だ。人伝に聞いた程度の奴に限っていらない火遊びをしたがるのだ。特に上層部にはそのような者が少なからずいるだろう。
まぁ、フロンティア船団の場合はそんな真似はしないと思うが、新統合政府や新統合軍の本部辺りがどう出るかは……そしてその結果がどうなるのかは、このマクロス世界の者達が自ら選ぶだろう。
個人的にはこの世界は好きだし、シェリルの出身世界だという関係もあって最悪の選択はしたくないんだけどな。
「ふむ、そちらはそちらで話が纏まったようで何よりだ。ところでアクセル代表、これはちょっとした好奇心から聞くのだが、もし君たちとの交渉が上手く纏まった場合は私達も他の世界に行くという事は出来るのかね?」
話が一段落したと判断したのだろう。ジェフリーが交渉の様子を見守っていた俺へとそう尋ねてくる。
その目に強い好奇心が浮かんでいるのは俺の気のせいでは無いだろう。
けど、ジェフリーが異世界にそこまで強い興味を持つというのはちょっと予想外だったな。
「まぁ、そうだな。一応きちんとした条約を結んだ後にはなるだろうが、ゲートを使用する事は可能だろう」
「では聞きたいのだが、君達が交流を持っている世界には海がある世界はあるのかね?」
「……海? いや、普通に惑星にゲートを設置している以上は当然あるが」
「ならば、サーフィンの類も?」
「……まぁ、趣味にしている奴はいると思う」
と言うか、どうなっているんだ。普段は冷静沈着なジェフリーの目がキラッキラと輝いてるんだが。
「ほう、ほうほうほう。なるほど。異世界の海か。それは素晴らしいだろうな。いずれ行ってみたいものだ」
俺の返答に満足したのか、ようやく落ち着いた様子で頷く。
どうなっている? と、ジェフリーと最も付き合いの長いオズマへと視線を向けるが、返ってくるのは肩を竦める仕草だけ。
そんな中、やがてこれまで黙っていたキャサリンが溜息を吐きながら口を開く。
「アクセル大尉……いえ、アクセル代表。艦長の失礼はお詫びします。その、以前聞いた話によると、艦長はサーフィンが趣味らしく……」
「なるほど。それで異世界の海に興味が出た訳か」
そう言われれば納得は出来る。ただ、バジュラ本星にも当然海がある訳で、未知の海という意味ではそっちの方が随分と刺激的だと思うんだがな。
何しろ異世界の海とは言っても、ギアス世界、SEED世界、ネギま世界は全て人の手が入った海だ。それに比べて、バジュラ本星の海は自然そのままの海なのだから、どちらが魅力的なのかと言われれば、それはやはり自然の海……だと思うのは、俺の思い込みだろうか。
「ん、コホン。とにかく艦長の件に関してはこれでいいとして。……アクセル代表、シャドウミラーの代表としてお聞きします。グラス大統領と交渉すると考えてもよろしいのでしょうか? そして、フロンティア船団についてもL.A.I同様に貿易をして貰えると……」
「そうだな、少なくてもこっちから一方的に交渉をしないと打ち切ったりはしない。俺がこの世界に転移してきて、フロンティア船団が無ければ宇宙に放り出されていただろうからな。俺の場合は宇宙空間に放り出されても死なないとは言っても、やはりこうして生活環境が整っている場所の方が居心地がいいのは事実だ。その場所を提供してくれたS.M.Sやフロンティア船団に対してはある意味で恩があると思ってるから、余程無茶な事を言ってこない限りは交渉をしようとは思ってる。その辺は以前グラス大統領と話をしたようにするつもりだから安心して欲しい」
シャドウミラーの代表でもある俺からその言葉を引き出し、キャシーは安堵の息を吐く。
まぁ、大統領の娘としては俺達と関係を持てるというのは、地球に対して強く出る事が出来るカードだろうし、無理も無いか。
何しろ、フロンティア船団の最も近くにいたギャラクシー船団が今回の件の……あ。
そこまで考え、ふと思い出す。
「そう言えばブレラはどうしたんだ? こっちで回収したんだろ?」
「……ああ。グレイス達に操られていた被害者って事もあるが、それでも一応ギャラクシー船団の仲間だったからな。こっちで確保して部屋の中に入れてある。見張り付きでな」
「お兄ちゃん……」
オズマの言葉にランカが心配そうにそう告げるが、今のは何かおかしくなかったか? 微妙な違和感があるというか。
そんな俺の様子に気がついたのだろう。オズマが溜息を吐いてから再び口を開く。
「どうやらあのブレラって奴はランカの実の兄だったらしくてな。それすらもギャラクシー船団の奴等に洗脳されて思い出せなくさせられていたらしい」
「……なるほどな。ちなみに、今回の件を企んだだろうギャラクシー船団の方はどうなったんだ?」
俺が消滅させたのは、あくまでもバトル・ギャラクシーだ。バトル・フロンティアがフロンティア船団を守っていたように、バトル・ギャラクシーの他にきちんとギャラクシー船団がある筈だ。
だが、オズマはそんな俺の言葉に黙って首を振る。ジェフリーも先程の目をキラッキラさせていたのが嘘のように目を閉じて黙り込んでいた。
「一応地球の新統合政府や新統合軍本部の方には連絡を入れてあるし、バトル・フロンティアの機体が周囲を探索しているが、ギャラクシー船団の行方は一切掴めないらしい」
「なるほどな、雲隠れしたか。けど、現状でそんな真似をしても破滅を少し先延ばしにするだけだろうに。奴等が求めて止まなかったバジュラは既にいないし」
「ああ。だが、だからこそ奴等がどんな手段を打ってくるかは不明だ」
「カイトスとダルフィムは?」
「そちらも現在新統合軍が事情聴取中だよ。グレイス・オコナーやレオン・三島がフロンティア船団から逃げ出す時にシャトルを提供した件もあって、相当に絞っているらしい。事実、今回の戦いでバトル・ギャラクシーという象徴が文字通りの意味で消滅した映像を見せられてボロを出した奴もいる」
「……だろうな」
さすがに戦艦2隻分もの乗員がいれば、その中にはギャラクシー船団の手の者がいるのは当然か。いやまぁ、グレイス達がシャトルを奪っていった時点で予想されてしかるべき内容ではあったがな。
「そうなると、ギャラクシー船団の奴等は本気でもうどうしようも無いんじゃないか?」
「ああ。……ただ、それだけに妙な風に暴発する可能性も否定出来ない。マクロス・ギャラクシーのスポンサーでもあるゼネラル・ギャラクシー社も捜査をうけているらしいしな」
「……そうか」
個人的にはマクロスプラスに出てくるYF-21やその正式採用機のVF-22は好みの機体だ。VF-27にもゼネラル・ギャラクシー社が関係している以上、その系譜が引き継がれてはいるしな。
俺としてはゼネラル・ギャラクシー社の方はあくまでもスポンサーであり、傷がなるべく深くならないように祈るだけしか出来ないけどな。
……いっそ、このマクロス世界で利益を確保して企業買収でも仕掛けるか? そんな風に一瞬思ったが、現在シャドウミラーのパートナー企業としてはL.A.Iがいる以上はあまり勝手な真似も出来ないか。
概念的にT-LINKシステムに似ているVF-27のBDIシステムは、レモン辺りなら興味を持ちそうなんだけどな。
ただ、サイボーグしか使えないようになっている辺り、結局はVF-22で採用された劣化版しか使えなさそうな気もするが。
取りあえず話に関しては一段落したと思ったのだろう。次は自分の番だとばかりにこれまで黙って話を聞いていたシェリルが口を開く。
「さて、じゃあそろそろいいかしら? アクセル、あたしをシャドウミラーに連れて行ってくれるんでしょう? 色々と……そう、色々と話さないといけない事があるしね」
「おいっ、シェリル!?」
シェリルの言葉は予想外だったのだろう。反射的にアルトが声を上げる。
いやまぁ、確かに未知の勢力でもあるシャドウミラーに行くと……しかも色々な意味で重要人物であるシェリルが言っているのだからしょうがないが。
「何よ、恋人の家に行くだけよ? 何か文句あるの?」
「いや、それは……オズマ隊長!」
言葉に困ってオズマへと頼るアルトだが、肝心のオズマは小さく首を振る。
「ほら、文句無いでしょ? なら早速行きましょ。色々と忙しくなりそうだし」
そんなシェリルの勢いに押されるように、結局は済し崩しにシャドウミラーへと向かう事が決定した。
何だかんだ言って、この世界で初めてシャドウミラーの勢力圏に向かう人物になったって事だよな。考えるまでもなく、教科書に載る人物……いや、シェリル・ノームという時点で教科書には載るか。
「あのっ、アクセル君。YF-29って……」
あぁ、そう言えばまだ空間倉庫に入ってたな。ルカには悪いが、取りあえず魔法球辺りで解析はさせて貰ってから返すとしよう。
「悪いがホワイトスターに置いてある。何しろニーズヘッグで出撃してきたからな。あの機体に関しては、後日改めてって事で」
そう告げ、エザリアとシェリルを連れてブリーフィングルームを出るのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:42
PP:1405
格闘:278
射撃:298
技量:288
防御:288
回避:318
命中:338
SP:1402
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
???
撃墜数:1114
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