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『自分:第1章』

作者:零那
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『サービス』

11:50。
風呂溜めよ。
準備してビール飲み干した。
結局、冷蔵庫内のビール500を2本、350を2本、全部飲んでしまった。
1人で何もせずに本も無いってなると、飲む以外ムリ。
寝てしまうのは最悪やし。

12時。
起こそうと思ったら起きた。
時間ジャストで、凄いって言うより、むしろ怖かった。

『あ~!スッキリ!!ありがとぉ!湯...入りよる音する。』

『はい。脱ぎ終わって入ると調度良いくらいかと...』

『ほな脱ごか。おいで。脱がしたろ』

『あ、いえ...あ、はい...』

やっぱ慣れんなぁ、こぉゆうの...恥ずかしくて死にそう...


脱がされて、脱がして、入浴。
泡々にして体を体で洗う。
髪も、頼まれたから洗った。
自分も、お客さんが洗いたいって言うから洗って貰った。
上手だったからビックリした。

消毒フェラでフル勃起なってしまって、浴槽フェラ(モノは浴槽から出るように、体勢も決まってる)で果ててしまった。

ローション作って、お客さんの体拭いて出てベッドサービス。
基本サービス、オプション、最後は素股でイくのが要望だった。
さっきイッたのに大丈夫かな...時間もあるし...と、心配したのも束の間だった。
早々とイッてくれて正直ビックリやし、プラス助かった。


なんか、ラクさしてもろて申し訳ない感じが...

風呂でローション洗い流しながら言われた。

『てか、今の本番やんな?かまへんのか?』

『?本番はしてませんよ?』

『嘘やんか!挿入してたやろぉアレは!ちゃんと包まれてたもん!』

『ちゃんとした素股なんです。本番行為は100万円の罰金やし。ま、別料金貰って本番行為してる女は多いけど...あくまでもデリは本番行為禁止なんで零那はしません!』

『マジ?俺、素股ゆうたら女みんな挿入してきて騎乗位で本番やったわ!やから本番以外でイッたこと無いのに...』

『受け身の素股で女からの本番なら、ある意味、被害者ですね♪女を受け身にさしてお客さん攻めの素股は、危険なんでなかなか怖いですよ。ちなみに風呂場のは、お口やで?』

『忘れてたわ!!てか、客攻めの素股って?』

『正常位、寝バックでの素股です。ほぼ挿入されます。高松おった時に思わず蹴り倒した事あります。警察沙汰にされました』

『えっ!客が悪いのに?』

『あほやん、この客って思った♪警察は呆れてて店からは罰金取られてましたよ。本番禁止やのに挿入したから蹴ってしまった。傷害にはならんし正当防衛やし』

『零那ちゃん、おもっしょいなぁ!』


『何が?』

『こんな飾らん子は初めてやわ♪またコッチ来たときは呼ぶから来てなぁ♪』

『ぜひ♪また飲まして下さい♪』

『挿入せんから攻め側の素股も経験さしてくれたら嬉しいわ♪』

『解りました♪』


お客さんが先に出て、零那もすぐローション洗い流して出た。
片付けも終わった頃、生が届いた。
出てからスグ頼んでくれてたらしい。

『冷蔵庫無かったし、頼んだら起きる思て気ぃ遣ってくれたんやろ?ありがとぉ!お疲れ様♪』

『当たり前のことです。飲んでたんは零那の勝手やし、それで起こすのは筋違いやろ?』

『ほんまありがとぉ!なんかよぉ解らんけど零那ちゃんに逢えて良かったわホンマ♪完全復活した!』

『でも余計に疲れたんちゃう?』

『元気元気♪』

また来てくれる言ったのが本心なら、今の店を辞めたり変わった時どぉしようか聞いた。
名刺貰った。
でも、携帯は店用しかない。
公衆からも取るから、絶対かけてきてって。

社交辞令的な言葉じゃなく本心だったのが嬉しかった。

1000円札が2枚しか無かった。
勝手に飲んだビール代として渡した。
拒否されたけど、いっぱい飲食してるし気持ちしかないけどって零那も引かんかった。
男の立場とか言ってた。
だから、また来てくれるなら、その時の美味しいお酒と楽しい時間を楽しみにしてるって言った。
受け取ってくれた。

仕事ってゆうか...貰う額に見合ったサービスをした気がせんかったし、申し訳なかった。
次は、1万円札を1000円札に砕いとこ。

苦痛に感じる新規フリーのお客さんに対しては別。
あらゆる手段でネチッこく挿入しようとする奴は本気でムカつく。
ソープ行け!!って思う。
申し訳ないとか全然思わん。
全額貰っても良いくらいや!とか思ったりする。

客も女もお互いに色々。
単純に好みだけでなく相性もある。
抜ければ何でも良いって人も居る。
客が女だったときは、さすがに謝罪して店に帰ったけど...

ただただ、汚い闇だけが広がる世界ってワケでも無い。

 
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