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とある3人のデート・ア・ライブ

作者:火雪
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第五章 楽園
  第6話 凜袮の家

 
前書き
これ、最後までやろう思ったら絶対200話超えるよなぁ……気長に頑張りますか。 

 
〜上条side〜

俺、上条当麻は非常に困っていた。

最近、他人のことを思いすぎの凜袮を少し気にかけていた。

それで、どうやら士道とデートに誘われたらしい。

他人思いの凜袮は自分より十香の方がいいと言った。

デートに誘われた十香はもちろんOKだった。

ここまではまだ良かったのだ。

最後の十香の言葉されなければ……

十香「よし、なら早速デートに行くぞ!四人で!」

…………四人?

いや、待て待て。一旦落ち着け。

俺がその四人の中に入ってるはずがない。士道と十香に凜袮……あと一人は……四糸乃か琴里だろう。うんそうに違いない。

十香「凜袮、当麻。ちゃんと一緒に来るのだぞ!」

だから何で俺が入ってるんだよ。

まだ凜袮はいいとしよう。二人とも士道とデートするってなるのなら不意に落ちないこともあるが一応デートとして成り立っている。

だが俺はどうなんだ?

俺もデート?誰とだ?

保護者的な立ち位置?いやいや、デートに保護者付きとかどこのマザコンかファザコンだよ。

俺は邪魔でしかないはずなのに、なんで十香は俺まで誘ったんだ?

……………いや、十香だから俺も誘ったんだ。

彼女の中のデートは遊ぶに等しいんだろうなぁ……。

と、僅か一秒で思考をまとめた上条は十香を悲しませないために一応オッケーした。



不幸だ……



ーーーー
ーーー
ーー




4人のデートを終えた俺と士道はこの後どうするか迷っていた。

士道「上条はどうすんだ?」

上条「う〜ん……ハッ!そういや今日、卵特売だったんだ!なあ、今は何時だ!?」

士道「え?三時過ぎだけど……」

上条「特売、終わってる……不幸だ……」

士道「……ドンマイ」

士道が上条を慰める。

でも特売を逃しただけで、人生の終わりみたいな顔をしなくても。

士道「……で?どうしようか……?」

上条「……俺は少し凜袮に会いたい」

士道「奇遇だな。俺もそう思ってたんだよ……ちなみに何で?」

上条「なんか……いろんな疑問があってさ……」

士道「ふ〜ん……」

上条「士道は……最近凜袮が気になるからだろ?青春してますなあ〜」

士道「へ、変なこというなよ!……じゃあ凜袮の家に行くってことでいいか?」

上条「おう」



ーーーー
ーーー
ーー




士道の隣、凜袮家に到着。

士道「凜袮の家の前まで来たのはいいんだが……」

上条「どうした?」

士道「なんか……インターフォン押しにくい……」

上条「何でだよ」

人の家の前で何をやってるんだろう、この二人は。

上条「幼馴染なんだろ?俺はともかくお前なら勝手にお邪魔しても別に問題ないだろ」

士道「そうか……そうだよな」

上条「いや……士道の変態ぶりを耳にした凜袮のお母さんなら追い出すかも……」

士道「……それやられるとリアルで傷つくから……」

上条「それはそれでいいけどな。早くインターフォン押せよ」

士道「いいのかよ!?……ったく、押すぞ」

ピンポーン。

という独特の音が響いた。

だが反応はなし。

…………

もう一回押してみるか。

ピンポーン。

…………

だが反応はなし。

士道「おっかしいなぁ……」

上条「今は出掛けてるんじゃないのか?」

士道「あ……鍵、掛かってない……」

上条「え?」

士道「……入るか?」

上条「……いやいや、上条さんはマズイだろ。入るから士道一人でーー」

言葉は最後まで言えなかった。

士道「いいから入るぞ!」

士道が上条の襟元を掴んで入っていったからだ。

上条「っ!?ちょっ!?絶対不法侵入だって!捕まるって!」

だが士道は聞く耳を持たなかった。

上条「不幸だ……」

そう言わずにはいられなかった。

士道「凜袮〜!いるのか〜?」

士道の声が家中に響いたが、返事は返ってこなかった。

上条「(何だろ……この違和感……)」

そこは、玄関に続く廊下。何の変哲もない、普通の廊下。しいて言えばかなり綺麗に掃除されているということぐらいか。

士道はそんな違和感を持った素振りもなくリビングへと続く扉を開ける。

士道「おーい、凜袮。いるの……か……?」

上条「ん?どうした士……どう……?」

二人はリビングに入った。

そこには目を疑う光景があった。

それは、



家具が何も置いていない、殺風景な場所だった。



士道「引っ越した……とか……?」

上条「聞いてないぞ……?」

士道「だよな……」

上条「それに、この部屋……士道のリビングにそっくりだ……」

士道「え……?あ、確かに……」

上条「てことは、さっきの違和感は……これか……」

士道「え……?ちょ、ちょっと待てよ……昔、ここを行き来してたんならどうして記憶がないんだ……?」

士道「それに、あいつ……いつからここに住んでたんだっけ……?」

上条「お前……記憶が、ないのか……」

その瞬間、

頭に凄まじい痛みを感じた。

士道「う……」

上条「な、何だ……?」

士道と上条は頭を抱えて膝をついてしまう。

数秒後、頭の中にとある声が響いた。

?「あなたの真実は、ここにはない……」

上条「(この声……夢の中と同じ声……ッ!)」

士道「だ、誰だ……?」

上条「くっ……そっ……」

二人の意識は、そこで途絶えた。














































今日は、6月26日。 
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