転生赤龍帝のマフィアな生活
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二十六話:はいぱーいりなちゃん
前書き
『すーぱーごさいじ』を書いた時からこのタイトルは考えていました。
それではどうぞ。
イリナと戦うために人気のない場所に移動する、
ここはボンゴレが管理してある土地なので少々暴れても問題はない。
イリナと戦う以上は手抜きは出来ねえだろうからな。
軽く景色が変わるかもしれねえが、もともと何もねえ場所だから別にいいだろう。
「私、ずっとこの時を待ってたんだよ、イッセー君。」
「……そうか。」
「イッセー君を倒して言いたかったことを言うために来る日も来る日も特訓してきたの。」
そう、感慨深げに話し出すイリナ。
見学に来ていたゼノヴィアが何かを思い出したのか顔を覆って崩れ落ち、
ユニ達に慰められていた……イリナの友達は相当辛かったんだろうな………。
「でも、やっと戦えるのね。ねえ、イッセー君。殴り愛と殺し愛どっちが好き?」
ゾッとするような笑みを浮かべながらそう尋ねてくるイリナ……。
……『あい』のニュアンスが絶対可笑しいだろ?
何と言うか今のイリナからは狂気を感じるんだが……本気で殺されそうだ。
まあ、殺られる気はねえがな!!!
「殺し合いで構わねえぜ。」
「分かったわ、じゃあ遠慮なく武器を使わせて貰うわ。」
カスザメとの戦いの時に見せたトンファーを出現させるイリナ。
……さっきから思ってたんだが、あれは……まさか―――
「おい、イリナ……そのトンファー……聖剣か?」
「そうよ、擬態の聖剣よ。」
「もう、剣の面影もねえな……。」
流石のエクスカリバーもまさか自分がトンファーとして使われるとは思ってなかっただろうな。
少し同情するぜ。
(籠手をグローブにしたり銃にしたりしている人物もいるのだが?)
さあな、俺には何の事だかさっぱりだ。
「それじゃあ―――咬み殺すわ!!!」
「はっ!!やれるもんならな!!!」
((((いらっしゃいませええええええええええっっ!!!!!))))
(イリナたんイリナたんイリナたんイリナたんイリナたんイリナたん。)
変態共の声を無視して『赤龍帝の手袋』を発動する。
その一瞬の間にイリナのトンファーは俺の顔面に迫っていた……。
……て、最初から俺の顔面狙いかよ!!?
相変わらず容赦がねえな、こいつ!!?
「当たるか!!!」
頭を下げてトンファーを避ける、風圧で俺の髪が潰される……あぶねえ…!!
「まだ、左が残ってるわよ?」
「ちっ!!」
俺の肋骨をへし折るように繰り出される左からのトンファーをバックステップでかわす。
速えな残像が見えるレベルだ……だが、このままやられっぱなしってのは気にくわねえ!!!!!
「カッ消えろ!!!!!」
右手から憤怒の炎を放射してイリナを狙う、さあ、どっちに避ける?
「熱そうね。」
そうは言うもののイリナは避けるどころか炎に突っ込んでいきそのまま―――
「邪魔よ!!!」
トンファーで軽く払うように炎を掻き消した。
「『なんだとっ!!!??』」
倍加を大してしてないとはいえ結構な威力はあるぞ!!?
俺の幼馴染みは化け物か!!!??
「くらいなさい!!!」
避ける暇が無いのでトンファーを手で抑える。
が、それは悪手だった。
「つっ!?棘か!!?」
俺がトンファーを抑えた瞬間にトンファー側面から棘が飛び出してきて俺の手に突き刺さる。
グローブを着けてなかったら貫通ものだったな…!!
「擬態のエクスカリバーがずっと同じ形状だけと思わないでね。」
「はっ!!ご忠告ありがとよ!!!」
晴の活性で手の治療をしながら次の手を考える、俺が戦闘で考えるなんざいつ以来だ?
たく、やっぱこいつは規格外だぜ。腕がなる!!!
(カストカゲ!!!『赤龍帝の二丁拳銃』だ!!!)
(了解した!!!)
さっきの攻撃でダメならさらに威力を上げるだけだ!!!
「銃?初めてみるわ。」
「てめえと会ってねえ間にこっちも成長してんだよ!!!怒りの鉄槌!!!!!」
憤怒の炎を房状の形にしてイリナに向けて直線状に連射する。
灰も残さずカッ消えやがれ!!!!!
「やっぱり、イッセー君はすごいね。でも―――私が勝つ!!!」
爆炎の中から宙に飛び上がるイリナ、馬鹿が!!隙だらけだ!!!
「怒りの暴発!!!!!」
極太の炎のレーザーをイリナをカッ消すように放つ―――っ!?
いや、あれは違え!!!
「騙されたわね!!!」
「がっ!!?」
突如、目の前に現れたイリナに胸部への強烈なパンチを貰う……どうなってやがる!?
胸が圧迫されて呼吸が出来なくなりながらも何とか距離を取り宙に浮いていた『イリナ』を見ると
トンファーに変化してイリナの手に再び戻ってきていた。
「擬態の聖剣を自分に擬態させやがったのか!!?」
「せっかくの能力なんだから存分に使わないとね。それにさっき忠告したよね?」
そう言って悪戯っぽく笑うイリナ……舐めやがって…!!!
「ふざけんな!!!!CHAOS SHOT!!!!!」
地面に光弾を撃ち込んでイリナの足元から頸動脈を狙う。
こいつでどうだ!!!
「面白いけど、私には効かないわよ?」
はなから俺の攻撃がどこから来るか分かっていたかのように慌てることなく
トンファーの先端から玉鎖を出し攻撃範囲を広げて俺の光弾にぶつけて相殺していくイリナ。
おいおい、マジかよ!?ホントにどうなってんだあいつ!!?
(相棒、全力を出せ!!!イリナはかつてのイリナではない!!!今や相棒と肩を並べてもおかしくない程の実力の持ち主だ!!!!!)
(ちっ!!………認めたくねえが、仕方ねえ。)
再び『赤龍帝の手袋』に戻す。
「どうしたの、もう終わり?」
少し驚いたように聞いてくるイリナ。
けっ、誰がこんなとこで終わるかってんだよ!!
「はっ!!安心しな……こっからが―――本番だ!!!!!」
『Welsh Dragon Balance Breaker!!!!!』
『BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost!!!』
「ワオ。」
俺の『赤龍暴君のマント』を見て感嘆の声を上げるイリナ。
「本気でいくぜ、後悔すんじゃねえぞ!!!」
「望むところよ!!!」
両方が同時に近づき真正面からの拳とトンファーの激しいぶつかり合いを繰り広げる。
俺の拳がうなりをあげイリナの腹部にのめり込んだかと思えば
イリナのトンファーが俺の頭部を捉える、そんな激しい殺し合いを続けていく。
「やるわね、イッセー君!!!」
「てめえこそな!!!カッ消えろ!!!!!」
『XBURNER!!!』
「っ!!?」
超至近距離からの『XBURNER』を放つが紙一重のところで避けられる。
ちっ、あれで決める予定だったんだがな……次は外さねえぞ!!!
「はああああっ!!!」
「蹴りか!!?」
上段回し蹴りを屈んで避ける。五歳の時よりもはるかにキレが増してやがるな。
一瞬首が刈り取られるイメージが湧いたぞ。
だがいくら強くなろうが所詮はカスだ!!!
「くらいなっ!!!」
「きゃっ!!?」
屈んだ反動を利用してイリナの顎に強烈なアッパーをお見舞いしてやる。
よし!!トンファーを落として足がふらついていやがるな、ここで決める!!!
『BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost!!!』
『BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost!!!』
拳に全ての炎を集中させて叩きこむ!!!!!
「BURNING AC―――」
「まだよ!!!」
突如、復活したイリナに両方の腕を掴まれる。
くそっ!!動かせねえ!!!
「あの時の仕返しよ!!!」
「なっ!!?」
全体重を乗せた頭突きが俺のでこに突き刺さり景色が歪む。
ぐっ!!倒れちまう………!!!
「止めよ!!!」
倒れていく俺にイリナが止めとばかりに殴りかかる。
くそ…………まさかこの俺が―――
―――奥の手を使うことになるとはな。
「え!?」
イリナの手を掴み踏みとどまる。
「少し、眠ってろ。」
受けてみな!!ボンゴレに受け継がれし奥義!!!
『死ぬ気の零地点突破・初代エディション!!!』
「きゃああああ!!!??」
叫び声を上げながら腕から徐々に氷漬けになっていくイリナ。
そして完全に氷漬けになるイリナ……はっ!!
「これで俺の―――勝ちだ!!!」
勝負も終わったのでイリナを解凍して一先ず家に帰る。
それとゼノヴィアがイリナを解凍する時に
『このままの方が私にとっては平和なのでは?いや、しかし……』
と言っていたのは黙っておいてやるとしよう。
別に俺も一瞬それもいいかもしれないと思ったからじゃないぞ?
「今度よ!!今度は絶対勝つんだから!!!」
俺を睨みつけながらそう宣言するイリナ。
「はっ、期待しねえで待ってるぜ。」
口ではそう言うが正直言ってもうやめて欲しい。
いや、こいつ倒すたびに強くなって甦って来るから怖いんだよ。
お前はサ○ヤ人かってんだよ。
「それで、結局てめえらはなんで日本に来たんだ?聖剣使い共。」
「それは………秘密事項だ。」
「ボンゴレX世が命ずる、話せ。」
ボンゴレX世と言う言葉に驚いた表情を見せる二人。
何だ?こいつらは教会関連でボンゴレX世である俺を訪ねに来たんじゃねえのか?
まさか、イリナがただ単に俺と戦うために訪ねて来たのか?………あり得るな。
「えっと……ボンゴレってあのマフィアのボンゴレだよね?イッセー君。」
「やっぱり、知らねえのか。俺は正真正銘、ボンゴレX世だ。この指輪がその証だ。ゼノヴィア、てめえも知らずに家に来たのか?」
イリナとゼノヴィアにボンゴレリングを見せる。
「あ、ああ……私はいつもの様にイリナに連行されてきただけだからな……イリナからは幼馴染みとしか聞かされていない。」
結局イリナのせいか……ゼノヴィアの奴、苦労しているんだな。
耳があったら恐らくペタンと倒れているだろうという表情だ。
(どうしてお仕置きを素直に受け取れないのでしょうか?嘆かわしい限りです。)
(どうにかして彼女も一誠様のお仕置きのすばらしさに気づいて頂ければ。)
(イッセー様、ゼノヴィア様にもお仕置きを。)
(ゼノヴィアたんクンカクンカ、ゼノヴィアたんペロペロ。)
(イリナたん!!自分も咬み殺してください!!!冷たい言葉も添えてもらえるとさらに嬉しいです!!!)
変態共は黙ってろよ!!!
後、会う奴全員を変態にしようとしてんじゃねえよ!!!??
もしなっちまったら俺が大変だろうが!!!!!
それとイリナまで守備範囲に入れてんじゃねえよ!!!!!
「しかし……ボンゴレと言うとヴァチカン教会と共存関係にあると聞く、そこの次期ボスと言うなら話してもいいか。」
ゼノヴィアがそう言うとアーシアが驚いた声を上げる。
「はう!?イッセーさんはそんな凄い人だったんですね!!!私がまだ教会に居れた時にイッセーさんと会えてたら……。」
「アーシア……。」
そう言えばアーシアは聖女と崇められていたってのに、悪魔を助けたってだけで
魔女として教会から破門されたんだったな……ドカスが!!!
もし俺がその場に居合わせていたら間違いなくヴァチカンごとカッ消してたな。
けっ、運のいいカス共だ。
「アーシア・アルジェント……確か『魔女』として追放されたのだったな。」
「は……はい。」
ゼノヴィア、アーシアを断罪するとでも言ってみな、俺が灰すら残さずにカッ消してやるからな。
まあ、ゼノヴィアの表情を見る限りは特にそう言ったことは言いそうにねえがな。
ん?どんな表情かだと?それはな―――
「ふ、いっそ私も破門された方がこのサンドバック生活から解き放たれていいかもしれないな。」
―――軽く悟りを開いてそうな顔だ。いや、宗教が違うけど本当にそんな感じなんだよ。
あ、うるうると目に涙を溜めて必死に耐え始めた。
恐らくは今までのイリナの凶行を思い出しているのだろう。可哀想な奴だ。
カストカゲと違って何も悪くないのにサンドバックになっていたのだろう。
(まて、俺も何もしてないぞ?)
(お前は存在自体がカッ消すに値する。)
(ふっ、そろそろ自殺する頃合いか?)
こちらも何やら虚ろな声で呟いているが俺には関係ないな、
大体死ねるんならとうの昔に死んでいるような気がするのだが?
トカゲは再生能力が高いからか?
「大丈夫ですよ、辛いかもしれませんが主はあなたのことを必ず見ていてくださいます。」
「うう……ありがとう。君は本当の意味での聖女だな。」
「そんなことないですよ、私はただ誰かの力になりたいだけですから。」
アーシアに頭を撫でられて涙を流すゼノヴィア。
あれだな……険悪な雰囲気になると思ったがそうでもなかったな。
これはある意味イリナのおかげなのか?暇そうにしているイリナの方をチラリと見る。
「何?」
「いや………で、結局てめえらは何しに来たんだ?」
「エクスカリバーがコカビエルとか言うおっさんに盗まれたから咬み殺しに来たの。」
事もなげにかなり重要そうなことをさらりと言い放つイリナ。
だが直ぐにゼノヴィアからのツッコミが入る。
「まて、イリナ、そうではなくエクスカリバー奪還もしくは破壊だろう。」
「どっちでも同じでしょ。」
まあ、良く分からないがコカビエルとか言う奴をカッ消しに来たんだな、イリナ達は。
イリナの説明の方がシンプルで分かりやすい。
(似た者同士だな……相棒とイリナは。)
(おい、それだとまるで俺が暴力的な人間みたいじゃねえか。)
(逆にどうみたら相棒が暴力的でない人間に見えるのだ?)
はっ、どうやらこのカストカゲは死にてえらしいな。
良いだろう、望み通りに殺してやる。
(な!?あれはゴ○ラか!!?)
(やれ。)
(ヌオオオオオオオオッッ!!!??)
((((カミカミされてからの食いちぎりイイイイイイッ!!!!!))))
何だか分からないがゴモ○が俺の精神世界に出せたので出してみたが効果てきめんだな。
トカゲと変態達をこのまま殺してくれれば楽なんだがな。
「イッセー君は手伝ってくれないの?」
「あ?なんだって俺がそんな面倒なことをやらねえといけねえんだ?」
「イッセー君は手伝ってくれないの?」
この壊れたCDのような反応はまさか!?
「おい、この展開に覚えがあるんだが?」
「イッセー君は手伝ってくれないの?」
「おい、やめろ!!!」
これ以上は俺の精神が持たねえ!!!
頼む!!ここでやめてくれ!!!
「ネエ、テツダッテヨ。」
「手伝えばいいんだろ!!!手伝えばよ!!!!!」
もういやだ、俺の幼馴染みが怖すぎる……!!?
後書き
正直、今回のタイトルは『ヤンデレイリナちゃん』にしようかとも思いました。
別の回で使おうかな?
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