ガールズ&パンツァー もう一人の転校生
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梨華が見たアンツィオ戦です(後編)
「梨華、おはよー」
「うん。おはよう」
やっぱり来たんだ。
たぶん来ると思っていたけどまさか私と考えることが同じなんて。
まぁ、みほ達に感ずかれないように白河女子高の制服で来るのは普通だけど、その上に戦車道によく着ていたジャンバーまで着て来るなんて。
この白地に青のジグザグ線が入ったジャンバーは、白色と川をデザインしたいるのです。
まぁ、昔から使っているものだから文句は言えないけどね。
「梨華は一人なの?」
「そうだよ。誰とも見る約束はしなかったしね」
亜依と絵里は仲良く二人で来たみたいだけど、私は一人でじっくりと観察しようとも思っていたしね。
とくにみほの指揮について!
「さやねと裕香はいないようだね。何をしているやら」
さやねは昨日遊びすぎて疲れたとか言っていたはず。
裕香は遅れて見に来るって言ってたけど。
『試合開始!!』
おっ!
やっと始まったんだ。
今回は一回戦を勝った勢いでどんどん進むのかな?
それともあえて慎重に来る?
どちらにせよカルロベローチェに積んであったデコイには注意しないとダメかな。
あれに気をとられてると負けるよ。
「梨華。アンツィオの行動、なんかおかしくない?」
「アンツィオの行動がおかしい?」
今のところ順調のように見えるけど・・・あっ!
そう言うことか!
確かにこれだとダメだね。
制限台数越えちゃってるし、その中にはP40もいないしね。
これじゃ、すぐにバレちゃうよ。
こんな置き方、一体誰が指示したの?
1つ言えるのは、アンチョビではないだろうと言うことだけ。
アンチョビなら、こんなへまはせずにしっかり指示を出しているはず。
まぁ、基本アホの集まりだもんね♪
「これでもみほは前進させずに止めるんだ!」
確かにビックリだけど、それでもこれはみほらしい。
それでも私は今のみほの指示は聞けない。
あれでは、100%の勝利が得られるとは考えられないしね。
「みんな、おはよう」
「裕香、もう試合始まってるよ」
裕香もおんなじ格好って、なんだか凄いよ。
「そうみたいだね」
裕香はなにか知っているようだけど、何を知っているのかな?
「あちゃ~、マカロニ作戦失敗してるじゃん」
「「「マカロニ作戦?」」」
なんで作戦名まで知っているの?
裕香って情報を集めるの得意だったっけ?
「昨日、ペパロニから教えてもらったんだ!」
相手に教えて貰えるなんて、どんだけ信頼関係があるの?
「十字路を塞ぐのはいい案だったけど、数間違えたら意味ないね」
「裕香。どこまで知ってるの?」
「どこまでって、本当は、このあと挟み撃ちにして決着をつけようとしたってところまでかな」
ほとんどすべて知ってるんじゃん!
裕香って何者なの?
「あっ!カルロベローチェが!!」
たしかにやられてるね。
でも裕香、今応援すべきは大洗だから!
「それにしても、三号とセモベンテがいい勝負してるね」
あそこまで競えるのはなかなか凄いよ。
亜依も見る目あるね。
フラッグ車はどうなってるのかな?
・・・・・・え~と、一体どうしてるこうなったの?
なんでフラッグ車が並走してるの?
それにしても生徒会チームの砲手は下手だね。
あの距離なら走りながらでも当てられるよ。
「このままだと追い込まれちゃうよ」
裕香の言う通りだけど!
追い込まれるのはアンツィオだから!
大洗じゃないから!
「あっ!」
「どうしたの?」
私は絵里が見ているところを見ると、そこには相討ちになった三号とセモベンテがいた。
そして、『試合終了。大洗女子学園の勝利!』
まぁ、見てられない試合だったけどよくやった方だと想うよ。
「梨華。このあとの食事会どおする?」
「裕香は行く気満々だねぇ」
亜依と裕香ってこう言うときは意気投合するんだね。
「二人で行ってきていいよ」
私は今日の試合に出てないしね。
「そう。でもあちらは来てもらいたいみたいだよ」
亜依の見る方向にはアンツィオの生徒がいた。
「本当、仕方がないわね」
たまにはいいかな。
こういうのも!
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