俺の知ってる作品でバトルロワイアル
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12話:患部で止まらずイスラエルにトルネードスピン!! 狂喜の佐天涙子
前書き
*タイトルと内容は全く関係ありません
結果、表記は某名作パロロワと同じようにクラッシャーで統一することとなった。
そんなことはともかく、キーボードクラッシャーと佐天涙子はファミレスから食料品を持ち去って隣のエリアに移動した。
「あれが……ラピュタ、なんですか…?」
「……」
地図を見て行き先を決めていたところ、どういう訳か6-Eにラピュタ城の名が載っていたのだ。クラッシャーはがそれを見て真意を確かめたいと言い出し、佐天も6-Dにある常磐台女子寮に用があったので(なぜ女子寮だけあるのかは不明)寄っていくことにした。
ムスカがいる可能性を指摘したところ、クラッシャーは佐天のとある支給品を指差して言った。
「そいつがあるなら逃げることはできる」
そいつとは犯バーガー四個分のことだ。
ハンバーガーではなく犯バーガー。
クラッシャー曰く、食べたら死に当たると爆発する。
説明書には『ドナルドがmugenで投げる犯バーガーを再現したもの。当たったらダメージを与えて使用後は消えるとなると多分爆発物だなと思った』と書いてあったが意味不明なので結局のところ正体はわからない。
「ラピュタはバルス一発で崩れるとはいえ兵器だからな。武器をいくらか確保できるはずだ」
「ああ、なるほど」
「ついでにムスカへの嫌がらせで燃やす」
「燃やすの!?」
そんなやり取りも懐かしい。
約一時間歩いて見つけたものは。
おびただしい数の瓦礫だった。
瓦礫だった。
瓦礫だった。
瓦礫だった。
大事なことなので三回言いました。
辺り一面を、というよりは6-E全体を埋め尽くしているのではないかとも思える瓦礫の山だった。
見ろ! ラピュタがゴミのようだ!!
「何で崩れてんだよおおおおおおおおおおおおお!!!1!!!!1 既にバルスされた後じゃねえかああああああ!!!!、1!!!」
「とりあえず落ち着いてください…」
平静を装ってクラッシャーをなだめるが、内心佐天もそりゃないわーの一言しか浮かばなかった。
「へへっ、うふ、えへへおっほっほアッー!ヒャッヒャッヒャうけるー!」
やがて大爆笑し始めたクラッシャー。
ようやく素のキャラが出たようだ。
「ムスカざまあwww( ゚∀゚)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \」
本気で反応に困っている佐天。
PCの前にいるかのように高らかに笑うクラッシャー。
そんな二人の空気を壊すかのように乱入者は突然現れた。
「オワァ!!」
暗闇から突如突き出されたナイフにすんでのところで気付き、間抜けな声を上げながらスッ転んで避けるクラッシャー。突き出ていた固い瓦礫に腰を強打した。
「痛えええええ!」
襲撃者はそんなクラッシャーに構わず無慈悲にナイフを降り下ろす。
「イスラエルにトルネードスピン!!」
が、クラッシャーはここでは終わらなかった。変な言葉を叫ぶや否や身体を激しく回転させ、その回転力で逆に襲撃者を撥ね飛ばした。
回転したままの状態でクラッシャーは起き上がる。そして今度はクラッシャーのトルネードスピンが襲撃者を襲わず安定しない足場のせいでクラッシャーはその場に転倒した。
「ぶげぇっ!?」
もちろん襲撃者がその隙を見落とさないはずがなく再度ナイフが振り上げられる。
「オワァ!! 松下さんちょっ待って!」
クラッシャーは必死で振り上げられた腕を掴む。
ちなみに襲撃者の名は松下さんではない。
「ちょま、無理無理無理無理無理無理無理無理無理!!」
抵抗もむなしく徐々にクラッシャーの顔面目掛けて下がってくるナイフ。残り十センチくらいになったところで奇声を上げ始めた。
「イヤアアアアアアアアアアアア!!!11!!1」
「ギャ!?」
クラッシャーと襲撃者は同時に声を上げた。クラッシャーの悲鳴で襲撃者の呻き声はほとんど聞こえなかったが。クラッシャーは襲撃者が頭を抱えているのと、佐天に突き飛ばされたのを見た。
「佐天さん!!」
「大丈夫ですか!?(主に頭)」
「大丈夫だ、問題ない」
頭は平気ではないが、ギリギリで死を回避したクラッシャーは佐天に返事を返す。佐天の手にはクラッシャーの支給品のヌンチャクが握られていた。どうやらクラッシャーが背負っていたデイパックはイスラエルにトルネードスピン!!を放った時に飛んでいってしまい、佐天はそれに入っていたヌンチャクを取ってきてクラッシャーを助けたらしい。
スタンガンは襲撃者の手を握っていたクラッシャーも感電する恐れがあったため、人を殺さずにすむ武器はヌンチャクしかなかったのだ。
「こ、の・・・」
襲撃者は初めて口を開いた。近くで顔を見たので相手が女性だとはわかったが、正面から改めて見るとなかなか可愛い顔をしていることがわかる。
「佐天さん、ヌンチャクを貸してくれ」
「いや、もともとあなたのですよ?」
「そうだった」
銃を抜く暇がないと思ったクラッシャーは佐天からヌンチャクを受け取り、臨戦状態に入る。
(こちらから仕掛けてやる!!)
それも一瞬の出来事。
クラッシャーは地面を蹴り、スピードに乗って勢いのままヌンチャクを振るう。扱い馴れない物を使ったせいでヌンチャクはあらぬ方向へと振るわれる。
しかし、それでも襲撃者の女を怯ませるには十分だった。
降り下ろしたあとの体型を崩さずクラッシャーはそのまま至近距離から襲撃者へと突っ込む。男女の体格差はクラッシャーの放ったタックルの威力が物語っていた。
(いける!)
勝利を確信したクラッシャーはさらに攻撃を重ねようと踏み込むが、ここで三度目の不運が彼を襲った。
「ホワア!?」
ズボ、とクラッシャーは崩れた足場にできた穴に見事に嵌まった。
小太り体型の彼はなかなか抜け出せない。
今度こそ殺される、と感じたクラッシャーはやはり向かってくる女に恐怖しながら奇声を発した。
「えい!」
バリバリバリバリバリ、と音がした。
佐天涙子が、襲撃者の女にスタンガンを押し当てた音だった。
クラッシャーは動けなかったが、佐天はスタンガンを取り出す暇があった。それに先ほどとは違い、クラッシャーと女は離れていたからこそ躊躇なくできた。
ただひとつ計算外だったのは、スタンガンの威力だ。
スタンガンを当てられた襲撃者の女は白目を剥いて口を大きく開いて、体全体が、まるで大きく跳ねているようにガクガクと震えていた。当然だが普通のスタンガンではこうはならない。その様子をやはりただ事ではないと感じたのか佐天はスタンガンを襲撃者の女の体から離し、スイッチから指をはずした。
襲撃者の女は崩れ落ちた後も体がビクビク震えていた。
「な、なにが……?」
佐天が思わず漏らした言葉に反応するように一枚の紙切れが風にのって彼女の足元に運ばれる。それは何かの拍子にデイパックから漏れたスタンガンの説明書だった。
『哀川潤のスタンガン
人類最強の請負人哀川潤が使用するスタンガン。リミッターを外した最大出力は絶縁体物質七〇パーセントの衣類ぐらいなら無視して全身を焼き焦がして心臓も止められる威力』
アカン。
佐天はそう思った。下手な銃器よりも強いスタンガンなぞ見たことがない。
「佐天さん、ちょっと手伝ってくれ…自力で抜けられない」
「あ、はい!!」
佐天の協力を得て五分掛かりで穴から這い出るクラッシャー。
中学生の女子が小太りの少年を穴から持ち上げるのはキツかったようで、佐天は荒い呼吸をしながら両手で地面をついていた。
そんな彼女がぜえはあ言ってる間にクラッシャーは襲撃者の女のナイフを回収して自らのデイパックに入れる。続いて女のデイパックを発見し、それを持ち上げて佐天のところに戻る。
「さっきの人のですか?」
「ああ、とりあえずあんたがいるから殺しはしないが武器は奪わせてもらう」
本当を言うとこの場で殺しておきたいクラッシャーだが、自分のスタンスが対主催であることに加え、善良な一般人の女子中学生(しかも武器は強力)の前で人を殺すことのリスクが高いことは彼でも判断できた。
それにスタンガンの性能的に考えて放っておいてもしばらくは起きないだろう。
「食料と水ももらっとこう。既に口はつけられてるかもしれんが我慢してくれ」
「まあ、そうですよね」
言いながらクラッシャーは女のデイパックを開けて食料と水、支給品と思われるもの二つを自分のデイパックに移した。
あとはまあ、せめてもの情けで女の頭と瓦礫の間に食料と支給品を抜かれたデイパックを挟んで枕代わりにしてやったぐらいで二人はその場を去った。
≪チーム名:only mad railgun≫
【キーボードクラッシャー@ニコニコ動画】
[状態]:身体中に擦り傷と軽い打撲、腰に強い打撲
[装備]:拳銃を腰のベルトに挟んでいる。暴発しないために安全装置はかけている
[道具]:基本支給品、西園弖虎の拳銃@多重人探偵サイコ、グリフォン・ハードカスタム@戯言シリーズ、
伸縮サスペンダー@名探偵コナン、舞園のランダム支給品二つ
[思考・状況]
基本思考:佐天と行動を共にする
1:とにかくここを離れる
2:ドナルドとムスカを殺す!!
3:あと脱出
4:佐天さんの友達を探す
5:ラピュタが滅んだのは何故だ?
【佐天涙子@とある科学の超電磁砲】
[状態]:健康
[装備]:哀川潤のスタンガン@戯言シリーズ
[道具]:基本支給品、哀川潤のスタンガン@戯言シリーズ、犯バーガー四個分@ニコニコ動画
ランダム支給品一つ
[思考・状況]
基本思考:キボクラと一緒に美琴と白井を探す
1:さっきの人は一体…
2:スタンガンの威力を調整した
3:御坂さんと白井さんは大丈夫ですかね?
4:木山さんもいるのか…
超高校級のアイドル舞園さやか。
クラッシャーと佐天には襲撃者の女として認識されていた少女である。
彼女が出会い頭に二人を襲った理由は舞園さやかの精神状態の限界に他ならない。彼女はモノクマによって開催されたコロシアイ学園生活の冒頭で見せられたDVDにもっとも強くショックを受けた者だった。
彼女が見せられたものからは絶望しか感じられなかった。絶望を延々見せておいて、同じグループの仲間に何が起きたのかは見せないままDVDは再生をやめた。
そして彼女の記憶はそこで途切れ、気がつくとあの会場にいたのだ。
今はまだ気絶中の舞園だが、目が覚めたら何らかの行動を起こさなければならない。その選択が舞園さやかの絶望を和らげるのか加速するのかは、誰にもわからない。
【舞園さやか@ダンガンロンパ】
[状態]:気絶中、麻痺
[装備]:
[道具]:食料を抜き取られた基本支給品
[思考・状況]
基本思考:とにかく外の世界に戻る
1:気絶中
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