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ラヴ Death another story

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最終話 ハッピーエンド

ここ数日 沈黙が続く。
そりゃそうだよな....。いきなり階段から落ちてきた男に
押し倒されたんだから..... .

最近は合唱祭も近くて....放課後先生に呼ばれて
僕と翼の2人で練習してるし.....
翼を見ちゃうとどうしてもあの時のことを思い出しちゃって...
あぁ。もう。この沈黙をなんとかしてくれ。神様!!!!!!
「さ、咲希く〜ん?? あ、あの時のことは忘れて.....
い、今は合唱祭の練習しよ?? 私、ピアノ弾くから..」
あーあ。やっぱり翼、あの時のことまだ気にしてる.....
嫌われちゃったなぁ.....
そしてあの時の事を思い出し、僕の顔は赤く染まって.....
「は、はぁい!!!! 」
もちろんこの精神テンションで上手くいくはずもなく大失敗。
このままじゃ.......
「咲希く〜ん?? 深呼吸、深呼吸... ってヒャッ.....」
翼が椅子に足を引っ掛けてしまって.....。....ヤバイ!!!!!!
「咲希君!!! 肩借りる!!!!」
「え??」
翼は僕の肩に掴まろうとしたけど....僕すぐ倒れてしまいました。

って え??
これってまさか...... あの時の逆だぁぁぁ。
押し倒されちゃったよぉぉぉぉぉぉぉ..!!!!!!

「咲希 君 ....... ??」
「いててててて...... ってえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ?!!!!!!!」
翼はいそいで僕から離れました......
僕が翼を押し倒した時、翼はこんな気持ちだったんだ......
なんなんだよ。このドキドキは......
胸が痛い...... 手もブルブル震えてるし.......
そして僕はこう思った.....

このまま自分の気持ちを隠すなんて嫌だ!!!!!

「翼!!!!!!」
僕はできるだけ大きい声で翼を呼び止める。
「好きだ!!!!!!!!!」
あれ?? ちょい、十六夜咲希!!!! その前に言うことあるだろうが
おい!!! あぁ.....大失敗だよ〜
「え?? ひ?? 」
やはり翼は動揺を隠せない。そりゃそうだよね。
いきなりすぎるもんね。.
「えーと、気持ちは嬉しいけど 返事は合唱祭が終わってからでいいかな??
ほ、ほんとゴメン!!!!!!!」

ふ、振られたぁぁぁぁぁぁ.......
僕は急いでこの場から逃げ出しました。
やっぱり俺じゃダメだったんだ.....
けど、なんか心の重荷みたいなのから解放されて
心が軽くなったような.... とりあえず僕は僕にできることを.....


次の日から僕たちは変わりました。
彼女の奏でるピアノのハーモニーは力強さを増し
彼女のキレのある音色を再認識しました。
とにかく素晴らしかったんです.....
練習の完成度も高くなり これなら合唱祭いける!!!!! と思うほどでした。

そして合唱祭1日前....
僕たちの絶妙なコンビネーションは音楽室中を優しい音色で包み込み
音楽の先生もまるで子供のように私たちの音に引き込まれていました。
「明日、頑張ろうね!!!!!」
翼は僕に言いました。
「うん!!!!!!」
僕は笑顔でこう答えました。
一番近くで彼女の音色を今まで聞けたんだ。僕は幸せ者だよ....
そんなことを思いながら僕は家に帰りました。

そして当日 合唱祭です。
有名アーティストの曲を歌うクラス、
中には自分たちで曲を作ったクラスもあって.....
けど、大丈夫!!! 僕と翼なら.... できるよね!!!!!
僕は翼の方を向くと彼女はニコッと微笑んでくれました
そしていよいよ僕たちの番です。
彼女の前奏で曲は始まり クラスのみんなが歌います。
そして僕の時には力強く、時には悲しく.... バイオリンを弾きました
彼女の奏でる音色はこの霧ヶ峰学校の生徒全てを魅了したことでしょう。
練習の中でも一番の出来でした。
ピアノの弾いたときの彼女の笑顔は輝いていました。
色んなことがありすぎたけど、合唱祭大成功です!!!!!!!

そしていよいよ、順位発表!!!
「第1位 二年A組!!!!!!」
..... やった!!!!! 一番だぁぁぁ!!!!!
僕たちは歓喜に包まれました。 三年生を抜き一番になれました!!!!!
そして僕と翼が代表して表彰状を受け取りました。
この時の翼の顔はとても素敵で......
とても印象に残りました。

「けど、俺、振られたんだよなぁ.......」
半分泣き目でそう呟く

次の日、僕の上靴の中には手紙がはいっていました。
「今日の放課後、屋上でまっています 翼」
と書かれていました。

そして放課後
彼女は屋上で僕を待っていました。
「翼!!!!!!」
彼女は屋上から外の景色を眺めて....こう言いました。
「咲希君、もし、もしもだよ。私と付き合ったらあなたは死んじゃうの。
そ、それでも。それでも君は私を好きでいてくれるの??」
「もちろんだよ。翼。
ってか、俺がもし死んでも、生まれ変わった僕はまた君を好きになる。
だから、死んじゃってもさ、僕は君のこと、翼のこと、大好きだよ」
ちょっと、カッコつけすぎたかな.....
すると彼女は泣きながら僕に抱きついてきました。
「ど、どうしたの?? 」
「グスン わ、私も咲希君の事大好きだから!!!!!!!
生まれ変わっても大好きだから....!!!!」
泣きながら僕に抱きつく彼女は.....
「大好きだよ.....!!!!」
そう言って彼女は僕にキスをした。
「僕もだよ。翼。」


 
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