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転生とらぶる

作者:青竹
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マクロスF
  0755話

『全機、聞こえているな。アルカトラズは意図的に海が荒れている状態に環境が固定されている。それは当然海上の風も同様だ。戦闘時にはその辺に常に気を配るようにしろ』

 オズマの声に全員が了解の返事をし、VF-25が3機に、クァドラン・レアが3機、そして俺のYF-29が1機という編成でアイランド・アルカトラズへと向かっていた。
 ちなみに、VB-6に関しては今回の作戦には色々と向いていないので、S.M.S本社で待機となっている。パイロットのカナリアは医療兵でもあるしな。
 刑務所を占拠しているのはVF-27が5機が確定。他にもキノコの部下が襲撃したのなら、その時に使った兵器の類はあるだろうし、刑務所に元々あった武器やら何やらも向こうの手に渡っているのは確実だろう。
 機体数だけで考えれば、最良でも7対5。こっちが7機だが、VF-25やクァドラン・レアの性能とVF-27の性能を考えれば互角といったところだろう。……YF-29を抜かせば、だが。正直このYF-29の性能はある意味でVF-27を隔絶したものがある。特にエネルギーを無尽蔵に使用出来るフォールド・ウェーブシステムがある限り、基本的にエネルギー切れを考えなくてもいいしな。
 そして、これまで何度かアンタレス小隊と共同で作戦をしてきて感じたのは、隊長であるブレラはそれなりに腕が立つが、その部下はそこまででも無いということか。
 いやまぁ、勿論1番腕が立つからこそ隊長をやっているんだろうが。
 つまり、それは俺がブレラを押さえておけば残り4機の小隊員機はオズマ達が有利に戦いを進める事が出来る訳だ。
 そんな風に考えながらアイランド・アルカトラズへと突入すると……

『うおっ! 確かにこの風は戦闘する上で厄介だな。特に狙撃とかだと弾丸が逸れまくるな。かと言ってL.A.Iからの試作品だと威力が強すぎて洒落にならない被害を周囲に与えそうだし』

 ミハエルの声を聞きつつ、俺もまた機体を風に逆らわないようにして安定させていく。

「確かにこの中だと実弾の類は使いづらいだろうな」

 呟き、思わず溜息。
 YF-29の武器は頭部のビームバルカンに、マクロスキャノンを小型化したかのような重量子ビームガンポッド、そしてMDEビーム砲が2門とアサルトナイフ。……アサルトナイフ以外は全てが非実弾兵器である。
 まぁ、元々が最初から対バジュラを意識して作られた機体なんだから無理も無いのだろうが。
 ああ、後は盾もあったな。一応あれは防具であって武器じゃないけど、エネルギー転換装甲を何重にも重ねて作られているんだから、ある程度打撃武器として使えない事も無いだろう。……バトロイドのみでだが。
 ただ、さすがにVF-27の重量子ビームは防げるとは思えないので、そっちは回避するしか無い。ビーム機銃や機関砲、あとはアサルトナイフといったところか。
 基本的に盾は刑務所内にある他の戦力に対する防具として使う事になりそうだな。
 そんな風に思いつつアイランド・アルカトラズの中を飛んでいると……

『敵接近! 機体の数は……4機!? ちょっと待って下さい。確認を……アンタレス1がいません! いるのは小隊員達だけです!』
『何? ブレラ・スターンはどこに……いや、今はそれを考えている場合じゃないか。全機、敵の殲滅を優先しろ! プラネットダンス!』

 オズマの指示に従い、全機がその場でバラける。それぞれが嵐のような艦内の環境に舌打ちをしつつも、俺達の方へと向かってきている4機のVF-27を迎え撃つべく散っていく。

『アクセル、お前は敵の1機を1人で押さえろ!』
「了解した、YF-29の性能と俺の腕があれば一般兵が操るVF-27程度どうとでもなる!」

 オズマからの指示にそう返し、真っ直ぐこちらへと向かって来ているVF-27へと牽制の意味も込めて威力を弱めた――それでも機体に当たれば被害出るだろう――MDEビーム砲を放つ。
 何しろ、この環境の中だ。下手に強い威力のビームを撃って艦の外壁を壊してしまったりしたら、それこそ洒落にならない。
 こちらから放たれたビームを機体をロールさせて回避するVF-27。
 へぇ、まさか今のタイミングで回避するとはな。すかさず撃ち返された重量子ビームを向こうと同様に機体をロールさせて回避しつつ、思わず感心する。
 確かにブレラなら何の問題も無く回避出来た一撃だっただろう。だが、一般兵にまで回避されるとは思わなかった。
 ……いや、違うな。元々VF-27というのはサイボーグが操縦するのを前提として開発されている機体だ。それを考えれば、通常のパイロットが回避出来ないタイミングでも向こうにとってはそうでもないって事か。
 なら、次は近接戦闘といこうか。嵐の中の如きこんな状態だと遠距離攻撃は色々と危険だ。ならどうする? そう、遠距離からの攻撃が駄目なら近接攻撃をすればいい!
 そのままVF-27から放たれるビームを回避しつつ敵との間合いを詰め……残り僅かとなった時にファイターからガウォークへと変形し、そのまま足の底にあるスラスターを使って急激に方向転換。VF-25に搭載されているものよりも高性能なISCがGを吸収し――本来ならいらないんだが――VF-27の斜め後ろ上方へと位置取る。そのままVF-27よりも高い機体性能を活かして間合いを詰め……次の瞬間には機体の胴体へとピンポイントバリアを展開したアサルトナイフを突き刺す!
 向こうもエネルギー転換装甲を装備しているとは言ってもさすがに限度があるらしく、アサルトナイフの刃はあっさりとファイターの形態をとっているVF-27の胴体部分へと突き刺さる。本音を言えばコックピット辺りを貫いても良かったのだが、一応捕虜から何らかの情報を聞けるかもしれないしな。
 VF-27の機体データとか技術も欲しいと言えば欲しいが……ただ、YF-29が完成している以上、無理をする必要は無い。
 あぁ、でも重量子ビームを撃てるガンポッドは確保出来るならしておいてVF-25に使わせるというのはありかもしれない。
 そんな風に思いつつ、今は確保しておくような時間は無いので、海面に墜落していく機体を見送りながら周囲へと視線を向ける。
 だが……

「さすが、と言うべきだろうな」
『そうか? アクセルのお褒めに与るとは恐悦至極って奴だな』

 俺の呟きに対して、ミハエルからの通信が返ってくる。
 そう、既に残り3機のVF-27はオズマを始めとしたスカル小隊や、クランを始めとしたピクシー小隊が無力化に成功しつつあった。
 この嵐の中だというのにミハエルのスナイパーライフルで動きを牽制され、ルカのガンポッドで撃破されている。クラン率いるピクシー小隊も1機を撃墜し、残る1機のVF-27もたったいまオズマが撃破した。
 ……この辺、さすがにオズマと言うべきだろうな。1機でVF-25よりも性能が上のVF-27を撃破したのだから。

『よし、これで1番厄介な奴等は片付いた。……ただ、油断するなよ。アンタレス1がまだ見つかっていない。どこかに潜んでいる可能性もある』

 オズマの声にそれぞれが返事をしながら、アルカトラズへと向かうのだが……

「妙だな」

 刑務所を見下ろし、思わず呟く。
 俺と同じような感想を持っているのだろう。オズマを始めとして他のパイロットも訝しげな表情を浮かべている。
 そう、既に俺達はアルカトラズ刑務所の真上に来ている。なのに、建物から全く何の反応も無いのだ。
 様子を窺う者の姿も見えないし、当然迎撃態勢を整えている様子も見えない。
 これは一体どうなっている?

「オズマ、地上に降りて様子を見た方が良くないか?」
『……そうだな、頼りのVF-27がやられたというのに、ここまで何の反応も無いというのは明らかにおかしい。アクセル、頼めるか?』
「了解した。一応上からの援護を頼む。それと囚人やら何やらがYF-29に手を出さないように見張りもな」
『任せろ』

 オズマが俺に頼んできたのは、当然俺の正体を知っているからだろう。物理攻撃が無意味という特性がある以上、囚人達が何をしようとも俺に対して危害を加えることは出来ないのだから。
 そんな風に考えながら地上へと降下し、刑務所の広い場所へと着地するYF-29。EX-ギアを着たままコックピットから降りるが……やはり誰かが近付いてくる様子は無い。いや、それどころか人の気配の類も存在していない。これはもしかして……
 念の為に刑務所の中に入り、上で警戒しているオズマ達の死角に入りスライムを展開。0.01mm程度の細さにして刑務所内部を探索していく。その結果……

「1人も存在していない、か」

 より正確には生きている人間は1人も存在していない、というのが正しい。とある場所から聞こえて来る、ポタポタとした水が落ちるような音。それが何なのかは考えるまでも無い。
 そもそも、刑務所の中にいた囚人達はともかく看守が1人も残っていないというのはおかしいのだ。……まぁ、普通に考えればどうなったのかは明らかな訳であり。

「オズマ、刑務所の中に囚人は1人もいない。恐らくは……」
『三島が連れ去った、か。だが何の為にだ? 戦力か?』
「普通に考えればそうだろうな。重犯罪人の類が収容されている場所だ。それ相応の経歴の持ち主が多いだろうし、もしそうじゃなくても数合わせの使い捨てとしては使えるしな」
『ちっ、胸くそ悪い。確かに囚人にしてもここで捕まっているよりは自由に暴れる方を選ぶだろうしな。……ご苦労だった。すぐ政府に連絡を入れるから戻って来てくれ』
「ああ。……それと、看守は全滅だ。南の方にある一室に死体が詰め込まれている」
『……了解』

 その言葉を聞き、俺は機体へと戻っていく。
 生きている人間が1人も残っていない以上、機体を警戒する必要も無いのだろうが……まぁ、念の為にとミハエルの機体が近くで待機しているのを見ながらコックピットへと乗り込む。
 そのまま政府とやり取りをしているのだろう。20分程して、オズマからの通信が入ってくる。

『向こうと話が付いた。すぐにこっちに人を寄こすそうだ』
『じゃあ、僕達はもう帰ってもいいんですか?』
『いや、向こうから人が来るまで一応ここにいて欲しいとの事だ』
『けど、隊長。ここに捕らえられていた囚人が連れ出されたのなら、早いところ探し出した方がいいんじゃ? 何しろフロンティア船団内に潜伏している以上は……』
『ミハエル、お前の気持ちも分かるがそれに関しては俺達の仕事じゃない。新統合軍が動くらしい』

 なるほど。まぁ、新統合軍……と言うか、政府にしても面子を潰されてる以上は自分達で今回の件を解決したいんだろう。
 だが、それは難しいと思う。何しろ相手にはVF-27が最低まだ1機は残っているのだから。しかも、アンタレス小隊の小隊長でもあるブレラ・スターンの操る機体が。他にもテロ行為を行ったキノコの部下達がいる事を思えば、ある程度纏まった戦力があるのは確定だろう。
 ……あのキノコ、無意味に根回しは上手そうだしな。いや、人の欲を煽るのが上手いと言うべきか。
 とにかく、ブレラ・スターンという駒があるだけで新統合軍は手も足も出せなくなる。機体性能が違い過ぎるし、何よりもあの重量子ビーム砲だ。
 もっとも、それを判断した者――大統領か、あるいは政府上層部か――はその辺を理解しての行動なのだろうが。
 そんな風に考えていると、ぼやくような形でミハエルが呟く声が聞こえて来る。

『そう言えば、結局アルトの奴はこっちに姿を見せなかったけど……どうなってるんだろうな? オズマ隊長、その辺の事を何か知ってますか?』
『いや、全く連絡が無い。こっちから連絡をした時はすぐに来ると言っていたが……確かにこの状況で連絡が無いというのは色々と不安だな。あいつはそう簡単に任務を投げ出すような奴じゃないし』
『アルト先輩……どうしたんでしょう? もしかして、テロに巻き込まれて』

 心配そうなルカの声だが、確かにその可能性はある。キノコを救出する為……即ち、このアルカトラズを襲撃する為に色々と騒ぎを起こしている連中だ。それを考えれば……
 いや、だが以前ならともかく今のアルトがそう簡単にテロでどうにかなるとは思えない。S.M.Sへと入隊してから、オズマを始めとして色々な奴に鍛えられているしな。それにテロが終わった後でオズマ自身が連絡を取っているのだから。
 ちなみに、俺も若干だが戦闘訓練を付けた。
 オズマ曰く『圧倒的な敵に出会った時にそれでも心を折られずに立ち向かう気持ちを持つ為』との事らしい。
 ……まぁ、結局色々と絶望的な顔をしたアルトが強く印象に残っているが。





 皆でこうしてアルトの心配をしながら、引き継ぐ者達が来るのを待ち続け……それが終わってS.M.Sへと戻った俺達は、アルトとランカがブレラ・スターンによって襲撃され、ランカが連れ去られたと聞かされる事になる。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:41
PP:685
格闘:274
射撃:294
技量:284
防御:284
回避:314
命中:334
SP:1394
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???
    ???

撃墜数:976 
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