転生とらぶる
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マクロスF
0749話
「……何? L.A.Iに?」
S.M.S前に出た俺に、ルカがL.A.Iに向かって欲しいといきなり言ってきて、それに返した言葉がそれだった。
「はい。L.A.Iには開発が完了したばかりの最新鋭機があります。それをアクセル君に乗って欲しいんです」
「最新鋭機? VF-25以外にか?」
元々VF-25自体が最新鋭機であり、新統合軍にも配備されていない機体だ。S.M.Sが使っているのは、あくまでも評価試験的な意味合いであって特例である。VF-25ですらそんな状態なのに、更に新しい機体?
「はい、性能に関してはVF-25は勿論、ギャラクシー船団が使っているVF-27すらも上回る程の機体です。ただし、量産もまだされていない本当の意味での最新鋭機ですので、1機しかありませんが……」
そこまで呟き、チラリと俺とオズマへと視線を向けるルカ。
まぁ、スカル小隊で考えてもS.M.S全体で考えてもVFの操縦技術は俺とオズマがほぼ同じレベルだ。それ故にその最新鋭機を俺かオズマに乗って貰いたいんだろうが……
「そうなるとやっぱり乗るのはアクセルだよな」
「だよな、俺もそう思った」
アルトとミハエルが当然とばかりに俺に視線を向けて来る。ただし、その表情からは俺と腕が勝ってるから俺を選んだという訳では無く……
「何しろ、物理的なダメージは受けないんだろ? なら、もしその最新鋭機が何かトラブったとしても、オズマ隊長が乗っていれば怪我をする可能性もある。それなら何が起きても平気なアクセルの方がいいだろ」
「……物理的なダメージを受けない? 何を言ってるんだ、お前等?」
俺の混沌精霊としての力を知らないオズマがそう尋ねるが、今はそれを説明している暇は無い。とにかくそのVF-25を開発したL.A.Iの最新鋭機だというのなら、俺としても乗るのに否はない。
「ま、その辺は何度も言ってるように今回の件が終わったら纏めて説明してやるよ。とにかくお前達は先に出撃しててくれ。俺も最新鋭機とやらに乗ったらすぐにそっちに向かうから」
「分かった。とにかく急げよ。今は少しでも時間が惜しいからな。お前等、行くぞ!」
オズマがそう言い、アルト、ミハエル、クランの3人を連れてS.M.Sの中へと入っていくのを見送り、改めてルカへと視線を向ける。
「それでどこに向かえばいいって? L.A.Iの本社でいいのか?」
「ええ。極秘中の極秘の機体ですから、本社の地下格納庫にあります。当然IDカードとかが無ければ入れないんですけど……いや、アクセル君には言うだけ無駄ですね」
影のゲートと言う転移魔法の存在を知ってしまったルカだけに、幾らIDカードやパスワードを使ってのセキュリティは全く意味が無くなるからな。
この辺、ネギま世界はともかくギアス世界、SEED世界、OGs世界辺りは対策必須だろう。もっとも、OGs世界だとイスルギ重工だけが魔法を使えるからな。ある意味企業スパイし放題の状況を考えればそうそう広めたりはしないだろうし、結果的には魔法が広がるのは遅くなるんだろうけど。
「こっちです、来て下さい」
そんな風に考えていると、ルカが俺を引っ張ってL.A.Iの中へと入っていく。アイランド1内の混乱が関係しているのか、L.A.I内に人は殆どいない。恐らくはシェルターか何かに避難しているんだろう。いるのは警備兵と思しき銃を持っている集団だけだ。
そんな警備兵達に軽く挨拶をしながらL.A.Iの中を進み、エレベーターの中へ。その中でもスリットに何らかのカードを通して現れたボタンで暗証番号を押すと、地下2階までしか無い筈のエレベーターはそれを超えて下へと向かっていく。
「随分と厳重だな」
「そりゃそうですよ。これから行く場所にあるのは、正真正銘L.A.Iの技術を結集して作った機体なんですから。機体自体の開発はVF-25と同時期に始まっていたんですが、技術的な問題や素材的な問題もあってつい最近ようやく開発が完了したばかりなんです」
「また、随分と曰くありげな機体だな」
現行機と同時期に開発がスタートしながらも、技術的な問題や素材的な問題で開発が遅れた。これだけを聞けば、SEED世界のオーブが開発しているアカツキにも似ている。……そう言えば、アカツキはどうなったんだろう。オーブ自体が戦勝国となっている以上、その辺は原作よりも短縮しそうだが……いや、そもそも開発自体が続いているのかどうかが不明だよな。
そんな風に考えていると、やがて目的地に到着したのだろう。エレベーターが止まって扉が開かれる。
「こっちです、アクセル君。僕に付いて来て下さい」
その声に頷き、ルカの後を付いていく。
そのまま窓の類が一切無く、無数の隔壁がいつでも下ろせるようになっている通路を歩き、やがて巨大な扉の前へと到着する。
網膜チェック、静脈チェック、音声チェック、IDカード、パスワードと幾つものセキュリティを解除してやがて扉が開く。
そして、扉の中には……
「これが新型機、か」
まず目に入ってきたのは、VF-19に似た形の前に突き出している主翼。いわゆる前進翼という奴だ。この形態のVFは珍しく、俺が知ってる限りではVF-19の他にはルカにVFの講習で習ったVF-9くらいしか無い。いや、もしかしたら他にもあるのかもしれないが、少なくても俺はその2機しか知らない。
そしてVF-25のトルネードパックをより洗練させたかのようなその姿は、確かにVF-25との関係性を感じさせるものだ。
機体色は白と赤と青の3色。正直、正義の味方カラーっぽくて俺には似合わない気がするが……まぁ、この辺は最新鋭機という事だししょうがないか。
「トルネードパックの影響を感じるが?」
「はい。と言うか、元々トルネードパック自体がこの機体の技術実証と性能試験の為に作られたオプションパックですから。そういう意味では、アクセル君の集めてくれたデータが結集した機体と言ってもいいかもしれませんね」
「……なるほど、どうりで似た印象を受ける訳だ」
「ただ、勿論性能に関してはVF-25とは比べものになりません。VF-27のデータを参考にして開発された専用の重量子ビームガンポッド、トルネードパックの時は常に剥き出しでしたが、ファイターの時には収容されるようになったビーム砲、機体性能自体もVF-25とは段違いに上がっています。アクセル君の反応速度にもVF-25の時より付いていけるのは間違いありません!」
自信満々に告げたルカが、機体を見ながら説明を続ける。
「そして、何と言っても最大の特徴はフォールドウェーブシステムです。これは1000カラット級の超高純度フォールド・クォーツ――通称賢者の石――から無尽蔵にエネルギーを生み出す能力を持っています。熱核タービンエンジンの性能を限界まで引き出すというこのシステムによって、VF-25と比べるとエネルギー転換装甲がかなり固くなっています。それと、ステルス機能に関してもアクセル君のトルネードパックに装備したものよりも高性能になっていますよ。……もっとも、それでもあのソルプレッサという機体には及ばないんですけど。凄いですよね、アクセル君。あんな機体を持ってたなんて」
「そうか? 俺にしては足代わりでしか……」
そこまで口にし、思わず言葉を止める。……待て。今ルカは何て言った?
「ふふっ、やっぱり。あの機体の出所はアクセル君だったんですね。薄々そうだとは思ってましたけど、これで確証が得られました」
「……薄々分かっていた、と?」
「ええ。だってよく考えて見て下さい。アクセル君がS.M.Sに入社したのと殆ど同時期にL.A.Iに引き渡された、VFとは全く違う技術体系の機体。これをただの偶然で片付けるのは色々と厳しいですよ。そして極めつけがアクセル君の使っていた……その、魔法。これらに関係性が無いと思う程に僕達は馬鹿じゃないです」
確かに魔法を見せつければその異常性に驚きはするだろうが、ファンタジーでもある魔法と科学であるソルプレッサを繋げた事の方が俺に取っては驚きだけどな。
「まぁ、詳しい話についてはこの件が終わったら教えてくれるという事ですので、ここでこれ以上は聞きません。それで、この機体についてですがビームガンポッドで使われている重量子ビームは知っての通り現在もバジュラに効果があります。……ただ、マイクロミサイルランチャーに関しては普通のミサイルになっているので、今のバジュラに対しては牽制以外に使えないかと」
「……その言い方だと何かあるように聞こえるな」
「ええ、現在開発中の……それこそ、もう数日もあれば開発が完了したであろう技術があるんですが、残念ながらそちらは使用不可能です」
「そうか、まぁ、重量子ビームが使えるのなら問題は無い。バジュラに通じるのはビームガンポッドのみか?」
「いえ。ファイターの状態では隠れていますが、トルネードパックで使われていた旋回式ビーム砲を改良した隠顕式連装MDEビーム砲があります」
「……隠顕式はともかく、MDE? 何だ?」
言うまでも無く隠顕式ってのは、ようは普段は隠してある……つまり内部に収納してあるという事だろう。だが、MDEってのが何なのかは全く意味不明だ。
「簡単に言えば新技術だとでも思っておいて下さい。詳しい説明をしている時間はありませんしね。僕としても出来る限り詳しく説明したいんですけどね」
「なるほど。他に武器は?」
「頭部の横に装備されているビーム機銃ですね。本来これは実弾になる予定だったんですけど、アクセル君の提供してくれたソルプレッサや豊富に手に入ったフォールドクォーツ、バジュラの研究のおかげでこちらの技術が予想していたよりも上昇して、フォールドウェーブシステムにより生み出されたエネルギーを使ったビームバルカンを装備可能になりました。……とは言っても、こちらの技術の関係上VF-25Sのレーザー機銃より2門減って左右1門ずつとなりましたが」
「なるほど、ビームバルカンね」
俺に取っては使い慣れている武装だ。勿論ニーズヘッグのビームバルカンとこの機体のビームバルカンでは色々と違うんだろうが。
「それと、この機体のオプションパックに関しては残念ながらまだ未完成なので、素のままで出撃することになります」
「……スーパーパックもか?」
オプションパックの中で、最も安価でそれなりに効果のあるのがスーパーパックだ。アーマードパックやトルネードパック、スナイパーパック、イージスパック等と比べても圧倒的に安価であり、VF-25を任されているS.M.Sの一般パイロット達もよく使っている。
勿論それはS.M.Sという少数精鋭の部隊だからこそ行き渡らせる事が出来る訳で、新統合軍のパイロットは基本的に使わない、あるいは使わせて貰えない者も多い。
「はい。あくまでも完成したのは機体部分のみで、その機体部分に関しても……」
チラリと視線が向けられるのは、前進翼を初めとした機体各所についているマイクロミサイルランチャーだ。
ルカの話が真実だとしたら、本来ならこのミサイルにも何らかの新技術が採用される予定だったのが、それが間に合わずに通常のミサイルになっているらしいしな。
「それでも、アクセル君が使っていたVF-25Sのトルネードパックを装備した機体より純粋に性能が上です。もっとも、だからこそ色々と行き渡らない場所がまだあるかもしれなくて、オズマ隊長を乗せるのには躊躇したんですが……」
「まぁ、それは構わない。とにかく性能がよくてきちんと動くのなら問題無いさ。それに、機体の様子を見る限りではVF-25の系列機と言ってもいいんだろ?」
その言葉に、ようやく自分がまだこの機体名を言ってなかったことに気が付いたのだろう。驚きの表情を浮かべてから改めて頷く。
「はい。この機体……YF-29デュランダルはVF-25よりも、そしてギャラクシー船団のVF-27よりも高性能の機体である事は間違いありません。設計段階から対バジュラ戦を想定されていましたから。……お願いします、この機体を使ってフロンティア船団を……アイランド1を、ナナセさんを……」
なるほど、恋する乙女じゃなくて恋する少年の底力も侮れないな。
「ああ、任せろ。この機体の存在意義をきちんと示してみせるさ」
「……お願いします!」
その声を聞きながらEX-ギアを着込み、YF-29のコックピットへと乗り込んで機体を起動させていく。
不思議とピッタリするこの感覚は、やはりVF-25の系列機だからこそなのだろう。
『アクセル君、出撃準備整いました。いつでも離陸可能です!』
「了解。YF-29、アクセル・アルマー……出るぞ!」
その言葉と共に聖剣の名前を持つYF-29は宇宙空間へと解き放たれるのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:41
PP:5
格闘:274
射撃:294
技量:284
防御:284
回避:314
命中:334
SP:1394
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
???
撃墜数:840
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