仮想空間の歌う少年
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28ーエキストラトラック (氷帝、今宵、狂詩曲で死神と舞う)
前書き
今回は絶炎さんの『氷刃の殺人者』のクロウ君とコラボ!
タイトルが長い?いやいや、これしか思いつかなかったんです。
それでも問題ないぜ!という方はどうぞ!
「と、言う訳で1層まで来て見た訳だけど…」
僕はただいま1層、真夜中の始まりの街に行ってみると毎度おなじみの大きな鏡があった。
「はいはい。今回はアレだね…。
まるで家の玄関にさりげなく通るように突っ込もう。」
過去、シオン君の世界に行った時は
タックル→転ぶ→気絶。
そしてライト君、リン君の世界に行った時は、
手をそっと入れる→ライト、リンに引っ張られる→気絶。
だからもう迷わない!僕は家に入るように鏡に入る。
「さっ!行こう!誰か居ませんか?」
僕は鏡の中へと入って行くと…
「はい!今回は簡単だった!」
見事な着地成功!…でも…
「と、言うかここ…1層の原っぱじゃん…」
なんでこんな原っぱに…と思ったその瞬間。
ソードスキルの発生音がしたと思うと足元がいきなり氷ついた。
「⁉︎」
慌てて後ろに飛んで回避する。今までいた場所は大きな氷柱が飛び出している。
⁉︎これは…魔法⁉︎いや…ソードスキルの発生音がしたということは原理は別…?
真夜中のため暗くて見えないが僕は索敵スキルを950まで上げている。
すると…
「…」
「…みーっつっけた♪」
僕は後ろにいたマントの男を見て。笑顔で大鎌を構え向かって行った。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
俺は今1人で1層の原っぱをうろついていた。今日は星が綺麗だ。…あいつらがいたらきっと…
「アキ…。ヒカル…。ミナ…。」
今日も奴にPKを命じられている。
俺はたまに真夜中の1層に行く…そして…いつも真夜中に軍の弱い奴がイノシシ型モンスターを狩っている。その相手を。
…狩られる相手もかわいそうだがそこでPKをしている。
「…いた。」
今日もいた。…残念ながら獲物が。
紅いコートを着た少年がいた。その少年は…敵を探しているのだろうか?周りをキョロキョロと見ている。
俺はその少年に音もなく近づき…
「…許せ。」
ソードスキルを発動させ。後ろから『氷塊剣』を発動させるが…
「…!」
かわした。完璧な不意打ちを。
こいつ…PK慣れしてる!
そしてその少年が取り出したのは…
「大鎌…?」
この世界では珍しい大鎌をその少年は持った。そして俺の方を見て笑顔で…
「…みーっつっけた♪」
大鎌を構え。向かってきた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「世界は優しく君を包み込んでいるから♪不安にならないで♪」
僕は6連撃大鎌ソードスキル『ジャスティスラプソディ』を放つが…
「…」
「…へえ。」
マントの男は僕の6連撃を綺麗に弾くと思うと。
「はっ!」
「おっと♪」
カウンターで片手剣で攻めてくる。しかも氷のサブウェポン付きだ。
氷漬けや氷で串刺しは嫌なので一旦距離を取る。
「…」
「君…強いね。さっきの不意打ちも良かったよ!」
僕はにこやかにマントの少年の…レッドギルド『ラフィン・コフィン』を示すエンブレムをみて、話しかける。
「それなのにラフコフか〜!POHもいたら楽しい演奏会になったのに…」
「…」
僕が喋るのを隙だと思ったのかソードスキルと共に氷柱が襲ってくる。
「君の氷。僕が溶かしてみせるから♪…bis♪」
僕は8連撃のソードスキル『チャリオットドライブ』と『奏剣』スキルをつかい2回連続ソードスキルで氷柱と相手のソードスキルをさばく。
「⁉︎」
しかしなんとマントの少年はそれを…
空中を2回片手剣で振ったかと思うと氷の刃を2つだし。
僕の大鎌に出すことで止めたのだ。
「がはあ…⁉︎」
そして相手のソードスキルが見事に僕を捉える。
…残りHPは4割。まずい。しかもダメージと氷が張り付いていて立てない。
ゆっくりと近づくマントの少年。
ああ…僕…死ぬのか…詩乃に謝らず…
…いや。僕は!
俺の出番か?
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「終わりだ。」
手こずったが。赤いコートの少年は氷に張り付いて動けない。
トドメの一撃を与えようとした瞬間。
「終わったと…思ったか?」
その少年の雰囲気が変わった。次の瞬間。僅かに大鎌の軌道が見え、咄嗟に片手剣でパディングする。
その少年は今までの雰囲気とは違う…威圧感があった。
「俺の『デビル・ゼロ』を弾くなんてやるじゃないか…大変だ〜♪てね?」
「お前…誰だ?」
「ああ、名乗って無かったな。」
その少年は後ろに飛び、大げさな挨拶で。
「音の死神。スノードロップ。親しみをこめて俺の事をスノーとよんでくれ。お前は?」
「俺は…」
片手剣を構え
「ーーー。」
「へえ…嘘くさい名前だね。」
そう、スノードロップが言った瞬間。お互い同時に突っ込む。片方は『氷帝』もう片方は『音の死神』の異名を持つ少年同士。
「おしまい?君に捧げる狂詩曲を♪‼︎」
「はああああああああ‼︎」
カキィン‼︎
両方ともすれ違い…甲高い金属音がしたと思うと2人の周りに氷の壁が出来上がる。
「…」
「…」
そして2人の武器は。
お互いファンブルして自分の前に刺さっている。
「引き分けか…」
俺は片手剣を持つ。しかし片手剣はもう破損寸前だった。
俺は武器をしまい。
「…ひさしぶりに楽しめたよ。」
「なら良かった♪
…まさか『俺』を出すほど本気にさせるなんて。僕もびっくりしたよ。」
その少年…スノードロップはさっきほどの殺気はまるで嘘だったかの様に。ニコニコしていた。
「次は…倒すぜ。スノードロップ。」
「親しみをこめてスノーって呼んで?って言ったよね。」
俺は少しーーーほんの少し笑い。こう言った。
「ああ…スノー。次は倒す。」
するといつの間にか俺の手が光ったと思うと右手にはクリスタルが握られていた。
同じ様にスノーの手にも握られている。
「へえー?君にも出たんだ…殺し合いしたのに…
後でスキル欄を開いてみ…ふあ…おやすみ!」
そういうとスノーはパタンと寝てしまった。この場は氷の壁でモンスター、プレーヤーも入って来れない。
今なら邪魔せず殺せるが…
「…もう腐れ縁か。」
俺は転移結晶で転移する。
右手に握ったクリスタル。それはーーー
『時空を超えた絆』
後書き
お疲れ〜!
スノー「…し、死ぬ…『俺』でようやく相打ちって…」
あ、次こそは紅蓮の帝だよ!
スノー「あ、ゼツ君手伝って!」
ゼツ「俺がか⁉︎…ごほん。」
スノー&ゼツ「「次回もよろしくお願いします‼︎」」
クロウ「…よろしく。」
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