| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

改正版 後悔先に立たず、後に立つべし

作者:天竜光魔
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
次ページ > 目次
 

42話

 
前書き
 大変遅れてすいません。 

 
 リュウセイを庇って砲撃の雨より守っているのですが、この現状に違和感を感じています。
 原作では一発しか放たれていないように感じました。
 しかも、ハガネに対してのみでした。それが、無差別に砲撃をしているのに違和感を感じます。
 この場面で指揮をしているはずであるテンザン・ナカジマがこのような指揮をするかどうかを考えてどうにも違和感しか持てません。
 テンザンは戦争をゲームの延長上として捕えていました。
 その言動は原作で至る所にあるので確かな事でしょう。
 原作との違いが無いかどうか、リュウセイに今までの事を聞いて確認をとっています。
 所属不明機のパイロットとして出て来た時、関門海峡に侵攻した時、そして、ウェーク島基地での戦いでも原作との違いはありませんでした。
 それならば、この状況はゲームを楽しむ感覚でやっている様には感じられせん。
 それよりも、軍人的な敵を全滅させるためにやっているように感じます。
 そう考えると辻褄が合います。
 テンザンが指揮を執っていないか、又は、イレギュラーで性格に変化がみられるかのどちらかでしょう。
 それならば、この布陣にも納得がいきます。
 本来ならこの戦いだは居ないはずのリオンがバレリオンの上空に待機しており、こちらの接近に注意しているのを偵察で確認しました。
 バレリオンの弱点である接近戦をカバーするために配置されたのでしょう。
 そして、テンザンの乗っているであろうバレリオンの横にガーリオン・カスタムらしき機体が居る事も偵察で確認しました。
 そこまで情報を整理すると指揮官は誰であるのかを考えます。
 まず、エルザムの可能性を排除します。彼はハガネに試練を与えて地球を守るための戦士を育て上げるというビアン博士とマイアーズの考えを理解し、その為に自身の全てを捧げています。
 そんな彼がこのような作戦を執る可能性は無いと思われます。
 ハガネは異星人からこの地球を守る為に必要な存在だと認識しているはずの彼が全滅させようとすることは無いでしょう。
 ならば、リュウト・ヒカワの乗るリオンに爆弾を仕掛けたトーマス・プラットの可能性はどうでしょう。
 彼もテンザンと同じようにゲーム感覚で戦争を行いますが、彼は客観的に戦況を見ることが出来ますので確かに彼ならこのような作戦を執る事は考えられますが、T-LINKシステムをとうして感じるのはどす黒い憎悪をガーリオン・カスタムから感じます。それは、強い復讐心だと思われます。
 ですが、この復讐心に該当するであろう人物はすでにアイドネウス島を離れて、別の戦線に派遣されたはずなのですが、どう考えても私達というイレギュラーの為に延期、もしくは、中止されたと考えるのが妥当と思われます。
 テンペスト・ホーカー。教導隊の一員にして「ホープ事件」のために復讐の鬼になった男。
 「ホープ事件」で妻と娘を殺されてしまい、連邦に対して復讐を誓い連邦に所属しているハガネに対しても強い憎悪を持っています。
 その為に、現在残っている教導隊の中で唯一最後まで敵対し、最後にはゲイム・システムを搭載したヴァルシオン改に搭乗して暴したところで鋼龍戦隊により最期を遂げてしまう悲劇的な男です。
 いろいろこの男に対して思う事はありますが、現在目の前にいて思う事は他所でやってくれと思ってしまうのはいけない事でしょうか。
 そんなとりとめも無い事を考えていた私に対して通信が入ります。

『戒、このままでは埒が無い。このまま前進する!』

 きっと考え事をしている時に前進したのでしょうが、いつの間にかコクチョウがウプウアウトの後方まで来ていました。

「オノデラ大尉、確かのこの程度の砲撃ならコクチョウの二層ある防御フィールドなら大丈夫だと思われますが不測の事態が起こる可能性があるのですから自重して欲しいのですが!」
『状況はそんな事を言っている事態ではない!この砲撃の嵐に耐えることが出来るコクチョウを楯にして前進する!』

 通信してきたオノデラ大尉はこの状況に焦っており、すぐにもコクチョウで突撃しそうになっていました。
 
「ちょっと待ってください!今はその時ではありません!それは最終手段です!」
『しかし、この砲撃の中では当初の作戦は使用できん!』
『落ち着け!テツヤ・オノデラ!』
『か、艦長。』
『テツヤよ!お主に命じた事を忘れておるのか!特攻せねばならんのならこのハガネが行う!しかし、それは最終手段だ!』
『しかし、艦長!防御力ではこのコクチョウの方が上です!生存率を考えれば』
『落ち着かんか!船を任されて焦るでない!こういう時こそ艦長は落ち着いて行動せんか!お主の肩にクルーの命が掛かっておるのだ!』
『艦長、すいません。』
『落ち着いた様だな。それでは、戒よ。この戦場の状況は把握しておるか?』

 この状況でダイテツ艦長が私に情報を求めてくることに疑問を感じますが、その事を問う状況ではないのでその事は置いておき敵部隊の情報を話します。

『敵部隊は水中に潜水艦であるキラーホエールらしきモノが5、外に展開されている機体はバレリオンらしきモノが50、その上空に護衛らしきリオンらしきモノが40、その後方に指揮官らしき機体が2、存在します。』
『オイオイ、お前さんは千里眼でも持っているのか?どうしてそこまでの事が把握できるんだ?』

 そんな事を聞いてきたイルム中尉に偵察の事はぼかして答えます。

「相手の感情を読んだんですよ。潜水艦は水中で人が多く一か所に固まっている所が五ケ所有るので予想しました。バレリオンは攻撃的な感情を感じたのでその事で判断しました。リオンは警戒心を感じたので判断しました。そして、後方の離れた位置にいる2体が指揮官機と予測したのですが。」
『し、信じられない!これだけの距離があるのに詳しく把握するなんて!』
『アヤでも無理なのか?』
『私だとそこまで詳しくは分からない。大勢の敵意としか感じないもの。』
『俺も似たようなものだからな。』
「リュウセイ、あまりいいモノではありませんよ。」
『そうなのか?』
「相手の最後の思考や断末魔は敵だと割り切っていてもくるモノがありますから。」
『例えば、どのようなモノがあるんだ?』
「…………聞いても意味がありませんし聞かない方がいいモノですよ。それでも聞きたいですか?」
『ああ、聞きたい。オレも少なくない戦闘機や戦車、人型機動兵器を撃墜してきた。だからこそ聞きたいんだ。オレが撃墜した人たちが何を考えていたのかを?』
「戦えなくなるかもしれません。聞いた事を後悔するかもしれません。それでもいいのですか?」
『ああ、構わない。』

 その言葉に友軍機全員に通信を繋げます。

「最初に言っておきます。DCを称えて死ぬものは稀です。人間の最後の思考なんて単純です。大半が残していく恋人、友人、家族に対する心残り、懺悔、果たせなかった約束に対する思いや死にたくないという生への渇望なのが大半です。中には現政府に対する憎悪などもありますが、それほど多くありません。結局はほとんど者は周りに居る者を守りたいのでしょう。ですが、言葉にしたところで本当の意味では分からないでしょう。体験しなければわからないモノです。」

 その時、感じた私の精神を犯しそうな死者たちの声を忘れることは出来ません。
 戦場で一瞬、動きを止めてしまったほどですから。
 それでも動く出来たのはアーニャがいたからでしょう。
 その後はただ必死で操縦していましたが、後で震えが止まらないほどの恐怖に襲われてしまいました。
 そう考えると次の戦場であるヴァルシオン戦では感じる事があっても精神の負担にならなかったのはは精神耐性があったおかげなのかもしれません。

『…………戒。お前さんはそれを感じて何を思った?』
「上の方はともかく、末端の兵士にとって家族を守りたいという気持ちか、生を求めている部分が強い事がわかりました。そして、戦争は正義が無いのかもしれません。」
『そんな事ないわ!私達は戦争を止めようとしている!正義は私達にあるわ!!』
「言い方が悪かったですね。戦争はそれぞれの正義のぶつかり合いだという事ですよ。彼らにも正義はあるのですよ。心の中に秘めた正義はね。だから、絶対的な正義は無いんでしょう。こちらもリオの信じる正義を政府上層部が持っているとは思えませんから。彼らはさっさとこの戦争を終わらせて降伏したいんじゃありませんか。今までの出来事がそれを物語っていますが。」
『そ、それは……。』
「それよりも、この状況を何とかする必要があるのと思うのですが?」

 そう言うと敵の動きに注意します。
 バレリオンは25体ずつの2列になり、一定間隔で砲撃を行い撃ち尽くすと海上のキラーホエールに補給に戻り、その瞬間キラーホエールの中から補給されたバレリオンが出撃してきます。
 その事からバレリオンは少なくとも75体は居ると考えられます。
 そのために、この状況を打破するためにはバレリオンの砲撃のサイクルを止める必要があるのでしょう。
 そして、止める為にこちらが突撃すれば、上空のリオンが体を張って止めるでしょう。
 そして、テンザンはもちろん、復讐に固執しているテンペストもリオンごと砲撃して来ると予想されます。
 私の思い浮かぶ方法は2つ、このまま弾切れを待つか、高速で移動する機体でバレリオンの陣形を崩すかの1つでしょう。
 そんな事を考えているとダイテツ艦長が通信してきます。

『それで付け入る隙はあるのか?』
「砲撃手が交代する時にわずかながらの時間のロスがあります。その瞬間に高機動タイプで突撃して陣形を崩すか、このまま弾切れを狙うかの2つしか思い浮かびませんよ。」
『フム、どちらもリスクがあるな。』

 リスクはどちらにもあります。
 突撃する場合は突撃する機体にリスクが集中します。
 突撃する際の敵からの攻撃が集中し、更にその場にとどまるなどしてバレリオンがこちらが近づくまで陣形を整えるのを防ぐ必要があります。
 このまま防衛する場合は部隊全体にリスクが分散されますが、この場所から動く事が出来ず相手の動きに対応することが出来ない事です。
 ですが、私が突撃する事でリスクはかなり低くなるはずですから突撃にするべきでしょう。

「ダイテツ艦長、私のウプウアウトならリスクを低くすることが出来ます!私が突撃します!」
『危険が高い事だ。我々の方でしたいのだがそれしかないか。』

 その時、リュウセイから通信が入ります。

『待ってくれ!オレのビルトラプターもかなりの速度が出る!だから、頼む!オレに任せてくれ!』
「リュウセイ、この場合は更に高速性に加え防御力の高い機体がベストです。この条件に該当するのはウプウアウトでしょう。ビルトラプターは確かに高機動タイプですが、防御力は高いとは言えません。リュウセイの乗るビルトラプターの念動フィールドでは敵の砲撃を防ぎきれません。」
『だが、戒は軍人じゃないんだろ!オレは軍人だ!危険があるのならオレがする!』
『待て、リュウセイ!ここはオレが行こう!』
『ライ、何でだ!』
『オレの機体なら問題ない!ヒュッケバイン・カスタムなら十分に条件を満たすことが出来る!それにオレも軍人だ!』
「しかし、あなたはヒュッケバイン・カスタムでの初実戦でしょう!それならば、私の方が適任です。」
『オイ、テメーら!オレの事を忘れてねぇか!オレのサイバスターならサイフラッシュで砲撃してるやつらを全員攻撃できる!速度も風の魔装機神をなめるなよ!』
「ですが、サイバスターは修理ができません!このようなところで『任せたまえ!もしも、砲撃を受けたりすれば、私が責任を持って修理しよう!』ジェイル!あなたは諦めていなかったのですか‼」
『オレを舐めるんじゃねぇ!かすり傷もつけるかよ!』
『じゃあ、かすり傷つけたら僕達にサイバスターを解析させてくれるよねぇ。自信あるんだから。それとも、自身が無くてもそんな事を言っちゃうざ~んねんな人間なのかな~?』
『そんなはずはねぇ~。いいぜ、その賭けのってやるよ!』
『ならば、こちらはかすり傷をつけなければ、修理はこちらで受け持とう!』

(それって、どちらにしてもサイバスターを調べることが出来るという事ですよね!マサキ、騙されていますよ!うちのマッド共に!それにセシルさん!あなたもそんなに期待した顔をしないでください!
あの2人のストッパーなんですから!)

「マサキ!なんてことを約束するんですか!ジェイルはサイバスターを分解しようとしたんですよ!」
『オイ、マジか!』
「ロイドも変な賭けをしないでください!私の苦労が増えてしまいます!」

 砲撃は続いているのですが、口論は激しくなっていきます。
 そんな中、通信が一斉に開かれます。

『バカ者どもが!!!!!!落ち着かんか!!!!!!!!』

 ダイテツ艦長のカミナリが私達に落とされます。
 その怒号により口論していた全員が黙ります。

『イングラム少佐、先ほどまでの話を聞いて何か作戦はあるか?』

 画面にイングラム少佐が映されます。

『ハッ、ならば、ビルトラプター2機に突撃してもらいます。その際にウプウアウトとヒュッケバイン・カスタムに援護射撃をしてもらいながら前進し、2機のビルトラプターにより陣形が崩されれば、全速力で突撃してもらいます。最後にサイバスターが全速力で突撃し、敵の中心でサイフラッシュを使用してもらいます。私が立案する作戦は以上となります。』
「この状況から考えればベストな作戦ですね。」
『確かにな。』
『でも、援護射撃をするのなら危険なはずだ!』
『突撃するのも危険だ。それぞれがリスクを背負う。オレたちを信じろ。』
『わかった、ライ。ラトゥーニもいいか。』
『命令なら従う。』
「マサキもいいですね!」
『仕方ねぇな。一番は譲ってやるぜ!』
「ならば、私が砲撃の交代の際、合図を送ります。リュウセイ、ラトゥーニ!準備は良いですか?」
『ああ、いつでもいいぜ!』
『任せて!』

 2人の力強い返事を聞き、前方に集中します。
 ベストなタイミングを計る為に。
 これから反撃開始です。 
 

 
後書き
名前:天王寺 戒
LV:15
PP:130
格闘:186
射撃:154
技量:159
防御:186
回避:199
命中:200
SP:136
性格:冷静(超強気)
エースボーナス:???
成長タイプ:格闘・特殊
空:A
陸:A
海:B
宇:A
精神:偵察 1~  
   幸運 40
   直感 20
   ??
   ??
   ??
スキル:※エヴォリュダー(勇者LV9&底力LV9&戦意高揚)
    ※サイコドライバーLV3(念動力LV10&SP回復&予知)
    ※完全記憶能力
     精神耐性
     ???
     ???
GP:169800
秘密基地(197/201)
撃墜数:20
 
次ページ > 目次
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧