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ハイスクールDxD  ~最強の兵士~

作者:みやとし
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旧校舎のディアボロス
一章
  第二話  悪魔に転生しました!

そして俺は問題の日曜日を迎えた。
俺はこう見えて数千年生きてはいるが何年たってもこのデートの待ち時間は緊張するものである。数分後に少し変わった格好をした女性に「あなたの願い叶えます」という魔法陣が書かれた紙を受け取ったがあまり気にしないことにした。デートの約束時間まで三十分を切った時、俺の一世一代のミッションが開始された。

「悟志くん待った?」
「いいや、俺もさっき来たところ」

と、俺と夕麻ちゃんはデートの鉄板をやったあとデートを行った。

ここで今回のデートについて説明しよう。まずは待ち合わせ場所に行く前に俺は魔力供給をカット、これで俺は普通の人間に戻す。そのあと待ち合わせ場所に何もなかったかのように待つ。このあとは日が暮れるまでショッピングをしたり映画を見たりランチを食べたりなどして過ごす。そしてここからが重要だもし彼女が俺が本当に好きなわけでなく、何らかの理由で俺を殺しに来たのであればその後きっとあの人リアス・グレモリーがアクションを起こすはずなのだから………

          ◇―――――――――――――◇

そしてその時がやってきた。俺たちは噴水のある公園を散歩していた。

「今日は楽しかったね」
「ああ、本当に楽しかったよ」

嘘ではない本当に楽しかった…………これからあちらもそしてこちらもお互いを利用しあうと考えると胸が締め付けられるほどに………
すると彼女は噴水の前にかけていった。

「ねぇ悟志くん、私たちの初デートの記念に一つだけ私のお願い聞いてくれる?」

きた!だが慌てず冷静にいこう。

「どんなお願いだよ?俺にできることなら何でもするが?」
「ふふふ、ありがとう。それじゃあ死んでくれないかな?」

その声のトーンで分かった彼女は俺を殺す気なのだとだがここは何も知らない普通の人間のふりをしなければならない。

「え、え~と~ゆ、夕麻ちゃんって冗談も得意なんだね……うん、そっち系の人には結構受けるんじゃないかな。は、ははは……」

俺がドン引きしながら言っていると彼女は一瞬で服がはだけたが次の瞬間に漆黒の薄手の服をまとっていた。そして背中には黒い翼が生えていた。

「ごめんなさい悟志くん。貴方とのデートが楽しかったのは本当よ。でも私たち堕天使の脅威になりそうな神器(セイクリッド・ギア)を宿していた貴方が悪いのよ?買って貰ったこのシュシュ大事にするから恨まないでね?もし恨むなら神さまでも恨んでちょうだい?」

夕麻ちゃんは言いたいことを言うとあっさりとその尖った爪で俺を刺した。腹からは血がドクドクと溢れ出し今すぐにでも治療しなければやばい状況である。

「それじゃあね悟志くん」

そう言い残しながら彼女は消えていった。いいや帰って行ったのだ自分の居るべき世界に……さてここからが今日のミッションのメインだ。今のところ誰も俺に駆けつけてこない。つまり今日は監視役が居ないということになる……だが俺には先ほどもらった魔方陣の書かれた紙がある。これは微弱ながらも魔力を秘めているつまり本物である証拠である。

(だから……だったら俺のもとに来い、俺を助けろ……その為に俺にこの紙を渡したんじゃないのかよ……リアス・グレモリー‼)

その心中の中、俺は意識を失った。

「貴方はこれから私のために仕えなさい」

          ◇―――――――――――――◇

「う………ん………ここは……」

俺が目を覚ましたのは翌日の朝、自宅でベットの上でだった。

「イグニ、昨日はうまくいったのか?」
「はい、かなりギリギリでしたが私の正体もバレずマスターは悪魔に転生し転生後すぐに魔章石(ましょうせき)とのリンクを再接続。そしてリアス・グレモリーさんがこの家にマスターを転送後ベットに寝かせてくれました。なお黒歌さんはこの家に居ることはバレていない様子です」
「そうか、それは良かった。それじゃあ朝食と今日の弁当の支度でもするか」

そう言って俺はベットから出てキッチンへと向かった。しばらくすると黒歌が起きてきた。たぶん匂いにつられてだと思う。

「おはようだにゃあ~主様~ふあぁぁぁ」
「おはよう黒歌。もうすぐ朝食ができるから先に顔洗ってきな」
「は~いだにゃあ」

そう返事をしながら黒歌は目をこすり洗面所へと向かって行った。黒歌は見た目も年齢的にも大人だがこういう時だけ子供のような気がして俺は少し安心する。今日も平和だな~と……

俺と黒歌は朝食を済ませると俺は片づけを済ませ学校へ行く準備を済ませた。

「黒歌!俺はもう行くけど昼食はいつものところにあるから適当な時間になったら残さず食べるんだぞ~」
「はいにゃ!主様も今の体は人間じゃないんだからはぐれ悪魔狩りには気を付けるにゃよ?あいつら適当なこじ付けで襲ってくるからにゃあ」
「分かった。それじゃあ行ってきます」
「行ってらっしゃいにゃあ~」

そして俺は学校に着くと取り敢えず松田と元浜に「天野夕麻という女性の名に聞き覚えはないか?」という質問をしてみるが二人は口をそろえて知らないと言った。そこで理解した彼女は俺を殺した後に自分に関係する出来事の記憶を消したのだと……
放課後になり俺は特に匙から手伝いを頼まれたわけではないが生徒会室に向かった。

「おう、悟志!どうしたんだよ今回は何も頼んでないよな?」
「ああ、そうなんだがお前に聞きたいことがあってな」
「聞きたいことか?なんだよお前にしては珍しいじゃねぇか」

かかった!と思った。俺は取り敢えずこのまま自然に質問することにした。

「珍しいは余計だっつーの、それよりも数日前に俺がお前に彼女がいるって話してなかったか?」
「い、いいや、し、しらねぇなぁそ、そんな話……」

そう言いながら匙は首をキキキと機械音を立てるかのような感じで首を横に向けた。なぜ匙にこのような質問をしたかというと匙は嘘を付けれるがすぐに顔や態度に出てしまう。今回は両方に出ている、つまり匙は天野夕麻という女の名は知らないがそういう女性が居たことは知っている。というか名前は教えてないから知るはずがない。

「そうか、そうだな。悪かったな変なこと聞いちまって、今日はもう帰るわ」
「いや別にいいけど悟志、夜道は気を付けろよ」
「おう、会長にもよろしくな」

そう言って俺は生徒会室を後にし昨日彼女とデートした場所をゆっくり回ってみることにした。そして日が落ちてきたころ俺はあの噴水のある公園についた。
俺は昨日彼女が立っていた場所に手をつき考えてみることにした。まずはなぜ彼女は俺を殺したのか?それは俺に宿っている神器が堕天使陣営に多大な影響を与えるからである。それではなぜ異世界から来た俺は神器を宿しているかである。神器とはあくまで元々生まれ持って持っているかもしくは外から無理やりつけられるかだが、俺は前者も後者も不可能であるなぜならまず、俺はそんな物無理矢理付けたもしくは付けられた覚えはない。そして俺の居た世界はここの世界との因果関係は皆無なのだから前者も後者もありえないはずである。
そうやって考えていると後ろから複数の気配があり、振り向くと一人の男性が立ってこちらを見ていた。

「警察官が補導に来たわけでも外国人観光客が迷い込んだ訳でもなさそうだな。貴方は何者ですか?」
「そういう貴様こそ何者だ?……まぁ良い近くに仲間の気配も主の気配もしない。つまり貴様ははぐれか。ならば殺しても何の問題もあるまい」

そういうと男は俺に光る槍を持って襲い掛かってきた。だが指して問題はない、悪魔になったが俺の実力なら光の槍すらどうにかする対処方法はある。今考えていることはこいつを殺しても良いのかどうかだ。
男は黒い翼つまり堕天使の翼を広げ空中から襲ってきた。

「てめぇがはぐれを各地で殺している堕天使かよ!」
「そうだ!だから貴様も私の暇つぶしのために死ねぇぇぇぇ!」

男は空中から走っている俺に向かって光の槍を振りかざしそれを投降した。だが、

熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)!」

だがしかし俺はそれをまるで七つの花弁の様な花の形をした盾で槍を弾き飛ばした。

「貴様!何だ今のは!」
「なに昔古い友人が使っていた技の一つさ」
「貴様ぁぁぁぁ!」

男は新たな光の槍を手にしそのまま俺に突っ込んでこようとし、俺もそれに対抗しようたその時黒く何かの力の波のようなものが男が手に持っていた槍に直撃し男はそのまま地上に降りた。

「今のも貴様の!…………という訳ではなさそうだな」

力が投降されてきた方向を向くと転送陣が浮かび上がっており、そこから紅いストベリーブロンドよりも紅い髪の女性リアス・グレモリーが現れた。

「その子に触れないで頂戴」
(リアス・グレモリー……)
「貴様、何奴だ?」

そう聞くと男は光の槍を瞬時に投影しリアス・グレモリーに投げるが、それは白い髪の少し無愛想そうな顔の可憐な少女に弾き飛ばされた。それをキャッチした男はそのまま彼女たちに突っ込んで行くが頭上から雷光が男ギリギリのところに落ち、黒髪のポニーテール頭の女性が現れた。

「紅い髪…そうかグレモリー家の者か」
「リアス・グレモリーよ。ごきげんよう堕ちた天使さん」
「ふふふ、これはグレモリー家次期当主の管轄であったとは…そやつはそちらの眷属か?」
「この子にちょっかい出すなら容赦しないわ」
「そうか、それでは今回は詫びよう。だが下僕は放し飼いにしないことだ私の様な者が散歩がてら狩ってしまうかもしれんぜ?」
「ご忠告痛み入るわ。私の方も、もしまたこんな事が起きたら躊躇なくやらせて頂くからそのつもりで」
「その台詞そのままそっくりそちらに返そうグレモリー家の次期当主よ。我が名はドーナンシーク再びまみえないことを祈ろう……」

そう言いながらドーナンシークは飛び去って行った。彼を見ていた彼女も俺に視線を向け俺も彼女に視線を向き返した。

「初めまして、ですねリアス・グレモリー先輩」
「そうね、初めましてね光瀬悟志くん」
「取り敢えずお互い聞きたいことが山ほどあるとは思いますが今日のところはお互いに一つだけ質問するというのはどうですか?」

俺はそう提案すると彼女もその提案に賛成してくれたので早速、俺から質問することにした。

「貴女が俺を悪魔に転生させた主ということで良いのですか?」
「ええ、その通りよ。それでは次はこちらからの質問よ、先ほど貴方が使っていた技は何?貴方の神器(セイクリッド・ギア)なの?」
「あれは先ほども言った通り昔の友人が使っていた技を真似ただけです。それとその能力が神器なのではありませんよ。というかさらっと二つも質問しないで下さい」

すると彼女はクスリと笑った。

「それはごめんなさい。なんなら貴方ももう一つ聞いても良いわよ」
「大丈夫です、お気遣いなく。それでは皆さんまた明日学校で」
「ええ、また明日学校で、放課後こちらから使者をだすわ」
「了解しました。では」

こうやって俺の悪魔生活が始まったのであった。 
 

 
後書き
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