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怪盗ドランプ

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怪盗ドランプ登場

 
前書き
キャラクターなどその他諸々架空ですので。 

 
ファオンファオン(パトカーのサイレン)

夜9時。
いつもこの時間帯は、人はとっくに寝ていてとても静かなのだが今日はパトカーのサイレンがやたらとうるさい。
・・・・何故ならあの怪盗ドランプが来ているからである。

怪盗ドランプとは、(ちまた)で噂されている女怪盗。どんなお宝でもあっさり盗んでしまう。
そんな彼女だが今日は早く帰れそうにない。パトカーに囲まれてしまったのだ。

「やっばぁ~囲まれちゃったぁ・・・・どうやって逃げようかなあ。」

屋根の上で腕を組んでうーんと考え始めた。突然「あ!!」と言ってスカートのポケットから何かを取り出した。小型の通話機だ。そして急いでそれに話だした。

「ミニット!悪いけど今すぐに迎えに来て!!場所は、分かるよね?!」

『はあ?!なんだよ今更!今日は一人でいいって言ってたじゃん。」

「そうだけど・・・・じゃあよろしくね?!」

『あっ?!おっ・・・・』ピッ

彼女が話していた相手は、ミニットという仕事仲間。彼は、ドランプの兄貴分的な存在である。
その割には、ドランプにこき使われているが。

「やばいよ~やばいよ~!ミニット早く来ないかなあ・・・・」

下からは、警官が何かを言っている。しかし、焦っているドランプの耳には、全く届いてない。
しばらく待っていると突然警官達が屋根の方へと登り始めた。

「うげっ!ポリが登ってきた?!もう、ミニット遅いよ~」

さらにドランプが焦ってるといきなり通話機が鳴った。驚きながらでると・・・・
『ドランプよく聞けよ。』 とミニットがゆっくりとドランプに指示をした。

『ポリの最後の方が半分くらいまで登ったら急いで裏のパトの方に飛び降りろ。降り方は、教えたよな?』

ドランプ少しためらったがそれしか方法がないので仕方なく。「・・・・分かった。」とこたえた。



・・・・
警官達が半分ぐらい登った。
ドランプはドクドクなる心臓を落ち着かせて飛ぶ準備をはじめた。

「大丈夫。私なら絶対に出来る!出来ないはずが無い。落ち着け。」

ふー・・・・と息を吐いて少しだけ後ろに下がった。そして勢いよく走って屋根を飛び降りた。
薄い金色の長い髪が月の光に照らされながら風になびく。

思ってたより凄い勢いで落ちた。
ミニットに言われた通りに降りたがこのままでは、パトカーにぶつかってしまう。
いやもう危ない!そう思った瞬間・・・・

ガバッいきなりパトカーの上が開いた。

「へ?!ちょ?!きゃぁぁぁぁぁぁぁあ!!」ドスッ

ドランプが落ちたのはパトカーのちょうど後部座席。無事怪我無く乗れた。
もちろん盗んだお宝も傷一つ、つけずに盗むことができた。

「おい。ドランプちゃんとベルトしろよ。てか早くこれ着て前に乗って。」

ミニットが渡したのは女性警察官の服だった。どうやって手に入れたのかなあと思ったけど兎に角、ドランプは、急いで着替えて前に乗った。



・・・・
その後二人は誰にも見つからず屋敷に戻ることができた。

「すすす・・・・すみませんでしたぁぁぁぁあ!!私としたことが結局ミニットに頼ってしまって!!」

ドランプが頭を下げているのは、屋敷の統領。分かりやすく言えば親分だ。
この統領普段は、結構厳しいのだが・・・・

「まあまあ。無事戻ってこれてよかったよ。」

「もう!ドランプにだけ、甘いんだから。もう少し厳しくしてくださいよ。」

というような感じなのである。

「だって、家のアイドルが居なくなったら私も困るからなぁ。わっはははは。」

「・・・・だめだこりゃ・・・・」

「して、ドランプ宝は手に入れたか?」

統領に言われ急いで袋からその品をだした。

「もちろん。本物の青い(ブルームーン)を盗ってきました!」

ドランプが手に持っている宝石は透き通った紅い色をしていた。
ミニットは、宝石を見て 「これ本当に青い月なのかよ?」 と聞いた。

ドランプは、チッチッと言って説明をした。

「あのねえ元々は、この宝石青色だったのよ。」

「じゃあ何で紅なんだよ?」

「ミニット言っても信じてもらえないと思うんだけど・・・・」

「?」

「この宝石は、心の綺麗な人が持っていると青色のままで心に(けが)れがある人が持つと・・・・」

「紅色に変わるんだったよな。」

「そうです。」

ドランプは、まだ理解してないミニットの為に今度は、主旨を説明した。

「つまり私がこれを盗んだのは、汚れを取るためだったのよ。」

そう言って紅の青い月を手で撫でると・・・・

「あ、紅が・・・・青に変わったあ?!」

「まだ完璧じゃないけどね。それを完璧にするためには・・・・明日海へ行くのが一番、というわけでミニット。朝早いから早く寝よう。おやすみなさぁい。」

ミニットが突っ込む前に部屋を出て、パタンとドアを閉めてしまった。
結局ミニットはため息だけついて、突っ込まなかった。
 
 

 
後書き
閲覧サンクスでした☆
これ書いてスランプから頑張って抜けようと思います。
感想・評価よろしくお願いします。

ciao(ゝω∂) 
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