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転生とらぶる

作者:青竹
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マクロスF
  0726話

 トルネードパックを装備して出撃した後、まず目に入ってきたのは数隻のバジュラ艦がフォールド空間から艦の先端を出してデフォールドしているところだった。
 随分数が少ないが……この程度なら反応弾無しでも何とかやれるか?
 だが、一瞬だけ脳裏を過ぎったその考えが酷く甘いものであったのは、次の瞬間に明らかになる。まるで後に続くかのように次々と大量のバジュラ艦がデフォールドしてきたのだ。その数ざっと20以上。そこで一旦バジュラ艦のデフォールド反応は止まる。
 だがそれを見た瞬間、俺は反射的に変形を開始していたマクロス・クォーターへと通信を入れる。

「こちらスカル4、アクセル・アルマー少尉だ。敵の数がこれが全てでは無い。援軍がいるぞ!」
『これだけの戦力があって、それでも更に全てではない? どういうことかね?』
「送った映像は見たんだろう? あの中にいた、一際巨大なバジュラ艦が……恐らく女王級とでも呼ぶべきバジュラが乗っていた艦の姿が見えない」
『……確かに。至急バトルフロンティアに通信を。アクセル少尉が送って来た映像と共にだ』
「出来れば反応弾の方も何とかしてくれると助かる」
『そちらについては確約出来ん。色々と複雑な手続きや難しい政治的な判断というのが関わってくるのでな』

 そんな風に考えている間にもマクロス・クォーターの強攻型への変形は完了し、その姿が人型に近いものになる。

『敵の出鼻を挫く。マクロスキャノン、発射準備……薙ぎ払え!』

 ジェフリーのその言葉と共に、マクロス・クォーターの右腕に装備されているバスターキャノンから螺旋を描くかのように巨大なビームが、薙ぎ払われるようにして放たれる。
 まだVFが戦端を開いていない今だからこそ出来る、広範囲攻撃。その一撃により、数隻のバジュラ艦が爆散し、それに倍する数のバジュラ艦が中破から大破程の損傷を負う。

『凄ぇ……改めて見ると、もの凄い威力だな』

 通信を通して聞こえて来るアルトの呆然とした声を聞きつつ、オズマへと通信を送る。

「オズマ」
『分かっている。クォーターの攻撃で敵の出鼻を挫く事に成功したんだ。この気を逃すつもりはない。スカル小隊全機、TRY AGAIN! 奴等をフロンティア船団に近づけるな。ここで食い止めるぞ!』
『了解!』

 オズマの声に、スカル小隊のメンバーだけではなくピクシー小隊、他にもS.M.S所属の機体がそう返事をする。
 それぞれが散開し、被害を受けたバジュラ艦から大量に出て来る機動兵隊バジュラと重兵隊バジュラ。バジュラにしても、まさか自分達の艦がこうもあっさりとやられるとは思ってもいなかったのだろう。出撃してくるバジュラ達が少し混乱しているように見えるのは、俺の気のせいだけではない筈だ。
 もっともこうやって待ち伏せしての一撃というのは、あくまでも今回に限った話だ。俺がバジュラと同じフォールド空間を通って先回り出来たというのが最大の要因なのだから。
 だが、今回はそれで十分。バジュラの数がどれ程多いのかは分からないが、ここで可能な限り数を減らしておけば以後の被害は減るだろう。
 ……ランカとバジュラの関係についてはオズマとジェフリーに後できちんと説明する必要があるだろうが、もしバジュラの狙いが俺の考え通りにランカなのだとしたら、その辺を上手く使えばフロンティア船団の被害を減らす事も可能かもしれない。
 そんな風に考えていると、ふと通信からミハエルの声が聞こえてくる。

『うわっ、マジかよ。今回は新統合軍も頑張ってるな』

 その声にレーダーを確認すると、後方に控えていた新統合軍の艦から無数のVFが発進しているのが分かる。これまでにバジュラとの戦いで大きな被害を受けていながら、それでもこれだけの戦力を要しているのはさすがと言うべきか。ここで出撃している機体のパイロットは誰もが曲がりなりにもここまで生き残ってきた者達なのだろうし。……もっとも、中には数あわせとして出撃してきた者も含まれているのだろうが。
 だが、問題はそこではない。問題なのは……

「邪魔だ、虫けら!」

 交差する火線。トルネードパックにより機体上部に装備されたビーム砲から放たれた2条のビームと、重兵隊バジュラから放たれた1条のビームがお互いの敵を貫かんと放たれる。そのビームを、機体を斜めに傾げる事で回避し、逆に重兵隊バジュラは真っ正面から貫かれて爆散する。
 その後も機動兵隊バジュラを一掃する為に視線のロックオン機能を使って次々に敵をロックオンしていき、マイクロミサイルポッド、ミサイルポッドからミサイルを一斉に発射する。放たれたミサイルは宇宙空間を複雑な軌道を描きつつ、逃げようとする機動兵隊バジュラの後を追い、背後や上部、下部、あるいは正面から命中しては肉片を宇宙空間へと散らしていく。
 そのままガンポッドを使って敵の行動範囲を狭め、ビーム砲で撃破しながらマクロス・クォーターへと通信を送る。

「マクロス・クォーター、こちらスカル4、アクセル・アルマーだ。さっきも言ったが、襲撃してきたバジュラはここにいるのが全てではない。最低でもナイト級の数倍の大きさを誇る、要塞級とでも言うべきバジュラがいるのは確実だ」
『それで、どうしろと言うのだね?』
「新統合軍に連絡を。向こうの戦力があるのに出してこない以上、恐らくバジュラは伏兵や奇襲といった戦術行動を取る可能性もあると。そしてバジュラがそんな戦術行動を取る場合、最悪フロンティア船団の真後ろにデフォールドして挟み撃ちしてくる可能性もある。あるいは真横にデフォールドしてこちらの横腹を突くか」
『……これまでバジュラが戦術行動を取った事は無かったと思うが?』
「確かに今まではなかった。だが、今までに無かったからといって、これからも無いとは限らない……だろっ!」

 接近してきた機動兵隊バジュラの尾の一撃を、バトロイドに変形して回避。コックピットの数m前を通り過ぎる尾の一撃を見送り、その胴体へとガンポッドの銃口を向けてトリガーを引く。
 無数に放たれた弾丸により宇宙空間に肉片をバラ撒いたバジュラをそのままに、ルカのRVF-25へと向かおうとしていた機動兵隊バジュラへとビーム砲を放ち撃破する。

「何しろ、今回のバジュラ共は女王級とでも言うべき存在がいる。女王級の能力は卵を産んで育てる事だけかもしれないが、違う可能性もある」
『分かった、その旨新統合軍に連絡しよう』
「頼む」

 ジェフリーに短く答え、とにかく敵の数を減らすべくビームとガンポッドを連射して最も弱い機動兵隊バジュラを中心に撃破していく。
 何しろ、バジュラ艦の数が数だ。数隻程度はマクロス・クォーターの先制攻撃で撃破したが、それでもそこから出て来るバジュラはかなりの数になる。
 素早くレーダーで味方機の様子を探ると、スカル小隊、ピクシー小隊、更にはS.M.S所属の他の機体も奮戦はしているものの、バジュラの数に押され気味であるのは事実だ。
 あるいは、新統合軍の援軍が無ければ防衛線を突破されていたかもしれない。
 1度の実戦は数度の訓練に勝るとは良く言うが……
 いや、新統合軍の数が有利に働くのなら、俺は機動兵隊バジュラではなく重兵隊バジュラの方を優先して撃破するべきだな。背中に背負っている重量子ビーム砲は非常に厄介だし。
 ……出来ればバジュラ艦を撃破するのがベストなんだろうが……VF-25Sではトルネードパックを装備しているとしても攻撃力不足だ。普通の艦なら弾薬庫辺りを吹き飛ばしたり、あるいは艦橋を破壊するという手段も使えるんだが、バジュラ艦だしな。

「って訳で……次の狙いはお前等だ。愛」

 精神コマンドの愛を使用し、狙いを付け……トリガーを引く。
 バトロイドの両肩から伸びているビーム砲から放たれた2条のビームは、先頭を突っ切ってこちらへと向かって来ている重兵隊バジュラ2匹の身体を正面から貫き、更に威力を減じる事無くその後ろにいる2匹を貫き、その背後にいるバジュラの表面を焼いてビームとしての熱量が消滅する。
 4匹か。だが、まだだ。

「愛」

 再び俺の口から漏れるその言葉。
 精神コマンドの愛が発動し、再びトリガーを引き、放たれるビーム。
 そのビームはつい今し方起きたように4匹の重兵隊バジュラを貫通し、同時にその背後にいた機動兵隊バジュラ2匹をも貫通する。
 この辺、さすがバジュラの種類ごとに大きく装甲の防御力は異なっているな。

『うおおおおおおおっ!』

 オープンチャンネルで聞こえて来る歓声。新統合軍のパイロット達が、今の俺の攻撃を見ていてあげたものだ。
 意図していた訳でなかったが、今の俺の攻撃は予想以上に新統合軍のパイロットの士気を上げる事に成功したらしい。

『くたばれバジュラ共!』
『俺達がいつまでもお前等虫けらにやられてばっかりだと思うなよ!』
『S.M.Sのパイロットに負けるな、俺達も続け! 俺達は新統合軍、正規軍なんだ。ならそれだけの意地と実力を見せろ!』

 半ば天井知らずに上がる士気に、思わず苦笑する。
 ……と言うか、今の精神コマンドを使った攻撃を見られていたとなると、後で色々と面倒な事になりそうな気がするな。特にルカ辺り。
 もっとも、使ったのは精神コマンドである以上はこの世界では検証のしようがない。せめてネギま世界なら魔法とかで多少は理解出来るかもしれないが、この世界にその類の技術は無いしな。
 俺がそう思い、とにかく新統合軍の参戦で一時的にバジュラを押し返す事に成功した、その時。

『馬鹿野郎、危ないぞっ!』

 S.M.S用の通信チャンネルからアルトの声が響き、そちらへと視線を向けると、そこではアルトのVF-25Fがピクシー小隊のクァドラン・レアを強引に突き飛ばしていた。

『うわあああああっ!』

 同時に響くピクシー小隊のメンバーでもあるララミアの声。
 次の瞬間にはバジュラ艦から放たれた重量子ビームがララミアのクァドラン・レアの存在していた空間を貫き、後方に存在していた新統合軍のVFを数機纏めて消滅させる。

『おい、無事か!?』
『あ、ああ。助けてくれて感謝する』

 アルトとララミアのそんなやり取りを聞き流しながら、舌打ちを1つ。
 今は何とか回避したが、バジュラ艦からの砲撃が開始したとなると、折角有利になっていたこの状況を再度引っ繰り返される可能性がある。
 どうする……? もう一度バジュラ艦に向けてマクロスキャノンを撃って貰うか? いや。最初に効果があったのは、ある意味で奇襲だったからだ。完全な戦闘態勢になっている今のバジュラ艦では最初程の効果は望めないだろう。
 なら俺が今出来るのは、バジュラ艦への対応は投げ捨てて艦砲射撃に当たらないように敵の数を減らすしかないか。
 やるべき事を決め、5匹程の機動兵隊バジュラに追い回されている新統合軍のVF-171へと近付いていく。

「そのままこっちに向かって突っ込んでこい。俺が擦れ違い様に片付ける!」
『りょ、了解!』

 パイロットが悲鳴のような声で返事をし、こちらに向かってまっすぐ突っ込んで来る。
 それを見ながら、バトロイドのまま肩から伸びているビーム砲でVF-171を追っているバジュラへと狙いを付け……

「くたばれ」

 その呟きと共に、トリガーを引く。
 放たれたビームはVF-171の側面を掠めるようにして飛んでいき、その背後から今にも襲い掛かろうとしていた機動兵隊バジュラを2匹貫いて撃破する。

『ひっ、ひぃっ! 助けてくれるのはいいが、もう少しこっちの事も考えてくれ! 今のは正直死ぬかと思ったぞ』
「悪いな、だが手っ取り早い方法を選ばせて貰った。とにかく、お前を追いかけているバジュラは俺が相手をするから、お前は無理に戦う必要は無い」

 VF-171のパイロットに告げながら、ガンポッドを使って真横を通り過ぎた機体を追っている機動兵隊バジュラ3匹を撃破する。
 VF-171はその場で大きく旋回しながらこちらへと戻って来ながらパイロットが呟く。

『そ、それは……けど……』

 その煮え切らない言葉で確信した。このパイロットは……

「これが初陣なんだろう?」
『……』

 沈黙で返してくるのが、俺の言葉が正しい証拠だろう。

「なら、まずは1機で敵を倒すんじゃなくて複数で敵を倒す事に専念しろ。具体的に言えば、お前の仲間を襲っているバジュラを背後から攻撃して倒せ」
『けど、それじゃ……』
「パイロットとしてのプライドもいいが、今はまず生き残る事を最優先にするんだな」

 短くそれだけを告げ、後は好きにしろとばかりにその場に残して次の敵を探しに向かう。
 ここまで言っても自分のプライドを大事にするようなら、所詮そこまでの男だ。
 そう判断した、その瞬間……

『フロンティア船団後方にデフォールド反応!』

 S.M.S用の回線で、通信担当のラムが悲鳴のように叫ぶ声が聞こえるのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:41
PP:900
格闘:274
射撃:294
技量:284
防御:284
回避:314
命中:334
SP:734
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???
    ???

撃墜数:689 
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