| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

戦え!!正義の兄弟戦士ジャスティスカイザー

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第三話 田母神少佐!名前は気のせいだ!その九

「互いにだ」
「切磋琢磨ですね」
「磨き合うものですね」
「鍛錬はすべきだ」
 それは、というのだ。
「しかしそれはだ」
「一人よがりになってはならない」
「絶対に」
「そうなのだ、それでは歪みかねない」
 これは空手のことだけではなかった。
「人としてもだ」
「その心もですね」
「それもまた」
「身体だけを鍛えていいのではない」
 そうだとも話す田母神だった。
「心も鍛えなくてはならない」
「お互いにですね」
「磨き合って」
「そうなのだ、私もまた」
「少佐も」
「と、いいますと」
「君達と共にだ」
 若者達と、というのだ。
「いてだ、そのうえで」
「ご自身をですか」
「磨かれているのですか」
「私は君達の友だ」
 それになるというのだ。
「だからこそだ」
「切磋琢磨されているのですか」
「私達と共に」
「そうしている」
 こう言うのだった。
「常にな」
「あの、しかしです」
「少佐は我々の師です」
「ですから」
 師匠と弟子だ、この関係にあるからだというのだ。
「切磋琢磨は」
「違うのでは」
「確かに私は君達の空手においての師になる」
 それはその通りだと答える田母神だった、
「実際にな」
「そうです、我々は教えて頂いています」
「師ですから」
「切磋琢磨は」
「違うのでは」
「師であり友であるのだ」
 ここでだ、田母神は若者達にこう言ったのだった。
「私達はな」
「師であり友である」
「そうなりますか」
「師友だ」
 それだというのである。
「我々はな」
「師友ですか」
「師匠と弟子の間柄であり、ですか」
「そして友人同士でもある」
「そうなのですか」
「その通りだ、私もまた人生のことを君達から教えてもらっている」
 空手を教えると共に、というのだ。
「そのうえで友人同士なのだからな」
「だからですか」
「我々は只の空手における師匠と弟子ではなく」
「師友なのですね」
「人生という広い意味においても」
「だから私もだ」
 田母神もというのだ。
「切磋琢磨しているのだ」
「少佐も」
「そうですか」
「私達は師友だ」
 またこう言う田母神だった。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧