転生者の珍妙な冒険
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
決着だ。 死は空の月が看取ってくれる・・・・!! いや、コレ作品が違う・・・。by夜集阿
前書き
え~・・・・、少しお詫びを。
以前に募集していたスタンドの元になる物、「太陽」と「恋人」と「女帝」なんですが・・・。
読者の方に出してもらった案でいくと言っていたのですが諸事情により「恋人」だけ変えます、すみません。
次回の話に出ます(※今回ではありません)。
訳が分からん。
アイツは確かにオッサンに首の骨を圧し折られてた。
なのに今、コイツはピンピンしてやがる。
「おいセイト! 何考えてるのかは分からんが、それどころじゃねぇだろ!! 今何とかしなかったらサリナが死んじまうぞ!!!」
っと、そうだった。
サリナが死ぬのは嫌だ。
彼女は俺が異世界に来て初めてのダチだ、絶対に喪いたくはない!!
「お~お~、熱くなるねぇ。だったら一丁ゲームしないかい?」
「ゲーム、ですって・・・?」
俺らの様子を見て熱が冷めたのか、さっきまでの凄い形相はどこへやら涼しげな顔で謎の提案をしてくるカゲツグ。
それにネーナさんが色めきだった。
「貴方は、人の命すらもゲームの道具にするのですか? そこの少女は、私たちの仲間なんですよ! そんな下らない事してる暇はありません!!!」
「だから俺ぁ、ゲームを提案してんだ。上手くいけば普通より早くこの嬢ちゃんを助けられるぜ?」
ネーナさんの怒声にも一切動じずに飄々と返すカゲツグ。
だが、確かにコイツの言う事を今は聞いていおいてもいいか。
何にせよコイツをぶっ殺す事は出来るし、そうすればコイツが約束を破る破らない以前にサッサとサリナを助けられるし。
「分かった、ゲームの内容を言ってくれ。」
「ヨシュアさん!?」
「ネーナさん、今はコイツと揉める時じゃないよ。」
俺に怒りの矛先を向けようとしたネーナさんをやんわりと制す。
マジで今はカゲツグともネーナさんとももめてる場合じゃない、サリナの命がかかってる。
「なに、簡単だよ。俺とアンタらの内の誰かが戦って、俺が勝ったらアンタら皆殺し、俺が負けたらお好きにどうぞ。」
「成程、じゃあ俺がお前と戦おう。」
「セイト、何言ってやがる!!」
「オッサン、コイツの速度とゲブ神、操影の術の全部にそれなりに対応出来るのは俺だけだぜ?」
俺の勝手なエントリーにキレたオッサンを諭す。
だから時間無いってのに・・・。
「はいはい、何か騒いでるけど聖斗クンが戦うんならそれ以外は動かないでね~。」
そう言ってカゲツグが懐から出した苦無のような物がオッサンとネーナさんの影に刺さる。 と同時に
「あ? 何だ!?」
「か、体が・・・・・。」
2人が拘束されたみたいだ。
「影留め。その苦無が抜けるか30分経つまでは絶対に動けないよ。」
「そうか、だったら始めよう。タロットは7番『戦車』の暗示するスタンド、銀の戦車!!!!」
手に持っていたナイフを即座に戦車に変え、カゲツグに斬りかかる。奴は間一髪で躱しやがった。
「危ないな! アンタのタイミングでいきなり仕掛けるってどんだけ卑怯なんだよ!!!」
「五月蠅い、勝てればいいんだよ何でも!!」
そう言いつつ腰を探る。
腰に提げてたクラッカーを全部取り出し、仕込みをしてから振り回す。
「なんだ? 玩具か?」
「さぁな、クラッカーボレイ!!」
波紋を流し込んだクラッカーを投げつける。これも躱したか、そろそろ仕掛けるな。
「まだあるぜ、クラッカーボレイ!!」
「そんな玩具を投げるだけじゃ俺に勝てんぞ?」
馬鹿にしたような口調でクラッカーを全部叩き落とす。そのまま突貫してきやがった。
「流石に早いな、戦車!!」
カゲツグの短刀と戦車のレイピアがぶつかって火花が散り、そのまま押し戻す。
やっぱり速度では勝てんがパワーなら戦車でも勝てるな。
「ヨシュアさん、後ろ!!」
「ん?」
ネーナさんの声に振り返ると、影の槍が俺に迫っていた。
槍は馬車から伸びてる。意外と範囲広いな・・・。
「成程、アンタがそうやって他のと戦ってる間にも影を操るのは容易って訳ね。」
「そうだ。だがそんな悠長な事言ってていいのか? もう貫けるぜぇ!?」
戦車と剣劇を繰り広げるカゲツグの言う通り、俺の真後ろまで迫った槍の刃先が背に届き・・・・・
稲光のようなものに阻まれて散った。
「「は?」」
カゲツグとネーナさんが呆気にとられたような顔をしてる。
オッサンは・・・・、何か満足気だ。勝手に戦ったんだからそれくらいして当然ってか?
「不思議か? 俺は敵に技の正体教える程優しくないんでね、今できた隙をつくぞ!! 『甲冑脱衣』!!!」
甲冑を脱ぎ捨て一気に身軽になった戦車がカゲツグに斬りかかる。至近距離から油断してるところに戦車に斬りかかられて流石に躱せる訳もなく・・・。
「ぎゃぁぁぁ!!!」
悲鳴を上げて切刻まれた。
「どうせまだ死なんだろ? 吹き飛べ!!!」
戦車の最後の一突きを腹に突きこみ(鎖帷子か何かで防がれはしたが)、吹き飛ばす。その体がある地点まで来た瞬間・・・
「あぁぁ!?」
後方に張ってあったワイヤーに体が引っかかり、クラッカーに結び付けて会ったワイヤーがカゲツグに絡みつく。
「な、何だコレ・・・!?」
「俺の仕込んだワイヤーだよ。丈夫なヤツだから滅多に切れんぜ。」
あのクラッカーに仕込んだ仕掛け、それはこのワイヤーだ。
そしてそのワイヤー同士を絡ませて投げて、それを弾かせればワイヤーは辺りを囲うように落ち、この戦場の周囲に俺が自在に波紋を流せる結界が完成する。
さっき影を防げたのも、後ろのワイヤーに波紋を流したからだ。
「お前は俺の結界にハマったんだよ。波紋を喰らってくたばりな!!!」
そう言ってワイヤーを掴んで波紋を流そうとしたその瞬間。
カゲツグの口が、ニヤァっと裂けた。
「狙撃。」
「ッ、戦車!!」
俺が反応した時には少し遅く、結界の内側の地面から凄まじい勢いで飛び出したゲブ神は、弾丸のように戦車の胸部を貫き破壊した。
「ぐ・・・・あ・・・・!?」
形勢逆転だ。
今この場にあるのは、戦車から元に戻った、破壊された事で刃の折れたナイフ。
ワイヤーから抜け出したカゲツグ。
そして、戦車と同じ位置に傷を作って倒れた俺だった。
後書き
夜集阿 聖斗
身長175cm
体重60kg
ギルドランク:A+
所持金500万ペリ
魔法適性『適性なし』
ジョブ『格闘家』『奇術師』
スキル:波紋の呼吸法(常時発動)
《派生》波紋カッター
波紋ズームパンチ
波紋疾走
仙道・波紋疾走
銀色の波紋疾走
山吹色の波紋疾走
クラッカーボレイ
スタンド「タロット大アルカナ」
【0番「愚者」の暗示する『 愚者』】
【1番「魔術師」の暗示する『魔術師の赤』】
【4番「皇帝」の暗示する『 皇帝』】
【7番「戦車」の暗示する『 銀の戦車』】
【8番「正義」の暗示する『正義』】
【10番「運命の車輪」の暗示する『運命の車輪』】
【21番「世界」の暗示する『世界』】
サリナ・テッド
身長160cm
体重50kg
ギルドランク:C
所持金5万ペリ
魔法適性『回復』
ジョブ『騎士』
スキル不明
タルタス・フォード
身長200cm
体重100kg
ギルドランク:A
所持金1000万ペリ
魔法適性『強化』
ジョブ『重戦士』『★:ソードマスター』
スキル:武器庫空間
金剛両断
金剛棒・豪風
双龍の鎖
チェーンデスマッチ
ネーナ・チュミン
身長165cm
体重55kg
ギルドランク:C+
所持金100万ペリ
魔法適性『強化』
ジョブ『アーチャー』
スキル:魔導弓
ページ上へ戻る