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『自分:第1章』

作者:零那
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『初アフター』

店に到着。
注文も素早く済ます。

『さっきも話したけど今日2日目なんですよ。でも、まともに仕事して無いんです。
初日は美香さんや知り合いに助けられて、今日は社長に助けられて...』

『女の子がそれぞれ違うように客もそれぞれ。2日連続運が良かったんなら明日は辛いかも知れんで?覚悟だけはしとかなね!
でも、優チャンは、優しく楽しく笑っとかなあかんよ。「嫌!」ってのを顔に出したら客も楽しくないし、酷いことや痛いことしてくるかもしれんよ?
なるべくニコやかにね♪』

確かに...
ごもっともな意見やな。

『優チャンはすぐ他人を信用するやろ?』

『そぉでも無いですよ!複雑な事情があって、大人だけじゃなく世の中全体を恨んでた。
笑うこともなかった。
荒んだ心で歪んだ精神で異常者だったんですよ。』

『そうは見えんなぁ!!
今普通に笑ってるやんか♪
世の中恨んでるような子には見えん!』

『施設変わってから成長したからね♪
一応、コレでもかなりマシになった方やし♪』

『うちの息子よりシッカリしてるわ!夜の世界は素人やけどな!ははははは!ガンバりぃや!』

『今から勉強します!』

『え~っ!勉強は辞めとき!優チャンはそのまんまが良いわ!』

『でも...』

『接客マニュアルとか教わった?』

『いや、オーダーや灰皿交換の時は挙手で呼ぶとか、グラスの水滴の拭き方とかは教えて貰ったけど...』

『じゃあそのまんまで良いって事よ。さっ!食べ食べ!細いでっ!チャント食べなさい!』

『暫く食べるお金無かったから...』

『いっぱい食べ!店関係無く、御飯くらい毎日食べさしたるで!連絡しておいでっ♪』


店出て、社長がマダ飲みたい言うてBar行くことに。
自分が不気味な寮に帰りたくないとか言ったから...
Bar出る頃には明るかった。

お客さんと10時間も一緒に居るとか、あるいみ凄いことやんね?
しかも最後まで無理なく楽しく過ごせれた。
それが凄い。

歩いて帰れる距離やけど、飲んでるし疲れてるやろうからって、タクシー乗せられた。
『俺も近いんやけどな♪』って笑いながら...
先に寮の前で降ろして貰った。

今日も良いお客さんに恵まれた。
感謝感謝。
次は嫌な客が来るやろな...
それでも仕事なんやから頑張らなあかんよな。
耐えるしかない。
仕事っ!!


部屋入って少し書き物をして2時間位寝た。
風呂入って暫くユウとメールした。
寝れんから探検に出た。
不気味やし。
昼頃あのパン屋さんに行った。

 
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