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転生とらぶる

作者:青竹
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マクロスF
  0719話

 短く感じるも、実際には長い旅を終え、俺の乗っているVF-25Sとシェリルとそのスタッフが乗っているシャトルはデフォールドに成功し、次の瞬間目の前に見えたのは巨大な惑星だった。
 ガリア4。ゼントラーディの海兵隊、バジュラの手掛かり、上手く行けばゲートの設置。そして他にも可能性としては以前から念動力が危険性を知らせてきているグレイスが動きを見せるかどうか。正直、色々な意味のある惑星だ。

『スカル4、聞こえていますか? これから惑星に降下します。そちらの準備はよろしいでしょうか?』
「ああ、問題無い。いつでも降下可能だ」

 フォールドパックを外し、衛星軌道上に放置。……一応このフォールドパックにはL.A.Iの最新鋭でもあるフォールド機関が使われているんだが、本当にここに放置しても大丈夫なんだろうな? いやまぁ、くれぐれも地上に持っていくなと言われている以上はここに放置するしか無いんだけど。
 ただ、ここでフォールドパックを外した以上、俺のVF-25Sはノーマル状態に戻ってしまった訳だ。……土産を使うような事態にならない事を祈ろう。
 そんな風に思いつつ、シャトルの隣を飛ぶようにして地上へと降下していく。
 大気圏へ突入する時の衝撃が機体を多少揺らすが、それだけだ。VFというのは基本的に大気圏内外の両方を換装無しで使えるからな。もっとも、その点に関して言えばOGs世界の方が進んでいるが。
 やがてその大気圏を突破すると振動も消え、地表に見えてくるゼントラーディの基地。いや、基地というよりは戦艦の周辺に強引にコンテナとかを置いて基地化しているようにも見える。

『まず、私達が先に降下します。スカル4はその後でお願いします』
「了解、その辺はそっちに任せる」

 何しろ、このマクロス世界で他の惑星に向かうのは初めてで、その際に必要な手順とかも殆ど知らない。それなら、本職に任せておけば問題は無いだろう。
 地上へ……より正確にはゼントラーディの戦艦前に作られている滑走路へと降下していくシャトル。俺もまた、機長の言葉に従ってシャトルのすぐ後ろを飛んでいく。
 やがて滑走路へとシャトルが到着し、VF-25Sも無事に滑走路へと到着する。
 そのままコックピットのカバーを開け、ゼントラーディの代表と思われる相手に敬礼する。

「シェリル・ノームの護衛をしてきた、S.M.S所属スカル小隊のアクセル・アルマー少尉だ。よろしく頼む」
「感謝します、アクセル少尉。第33海兵部隊の隊長、オゴタイ少佐です。遠路遙々ご苦労様でした」

 オゴダイは敬礼しながらそう言ってくるが……確か、前もってオズマから聞いた情報によると、このオゴダイが穏健派のリーダーで、兵士達を実質的に纏めているテムジンとか言う奴が強硬派のリーダーって話だったな。
 にしても、このオゴダイはマクロスに出て来るブリタイを思わせる容姿をしているし、その参謀と思しきゼントラーディはマクロス7にも登場したエキセドルを思わせる。偶然の一致か。いや、ゼントラーディは元々クローン技術で生み出されている存在の筈だ。今では人間のようにして子供を産みだしているが、俺の目の前にいるのはどう考えても中年以上の年齢。それを考えれば、ブリタイやエキセドルと似たクローンであると考えるのはそうおかしな話でもないだろう。
 もっとも、その性格はかなり大人しいというか柔らかいものを感じるが。

「これで連中も大人しくなる事でしょう」

 その視線の先にいるのは、1人のゼントラーディ。なるほど、アレが元凶のテムジンか。口元に嘲笑を浮かべつつ、俺の方を見ながら部下に何かを告げている。さて、何を企んでいる事やら。
 そんな風に考えていると、ゼントラーディが整列してシャトルの中から笑みを浮かべたシェリルが姿を現す。笑みを浮かべて手を振っている辺り、さすがに慣れのようなものを感じさせるな。
 そう思った次の瞬間……シェリルはタラップの途中でバランスを崩して倒れ込みそうになる。
 シェリル!?
 咄嗟に機体のコックピットから飛び出そうとするが、倒れ込みそうになる次の瞬間には近くにいたグレイスが抱きとめる。

「ちっ、風邪が悪化したのか?」

 本人はもう治ったと、問題無いと言っていたんだが……強がりだったのか。
 とにかく、シェリルの近くへと向かおうとした時、まるでこの騒動を待っていたかのようなタイミングでテムジンが部下を引き連れてオゴダイへと詰めより、それが切っ掛けとなってオゴダイ派とテムジン派の間で戦闘が開始される。
 とにかく自分の安全とシェリルを確保して、一旦ここを離れるべきだな。
 そう判断し、コックピットハッチを閉じて機体をガウォークに。同時に倒れ込んでシャトルのクルーに解放されているシェリルの方へと向かう。
 VFと同程度の大きさをもつゼントラーディ同士の争いだ。当然普通にVFが戦っているような感じで弾丸が周囲を行き交っている。その中を足のスラスターを使いながら細かくステップしつつ、シャトルの側へと近付いた時……

「ちぃっ!」

 目の前に現れた機体に、舌打ちを1つ。
 そこには色違いとは言っても見覚えのある機体が存在していた。クァドラン・レア。ピクシー小隊が使っているのと同じ機体だ。そのクァドラン・レアが右腕に内蔵されている銃口をこちらへと向けている。
 それだけならまだいい。俺1人ならこの状況にも容易に対処出来るのだから。だが、問題は……

「はっはっは。おら、こいつ等の命が惜しかったらとっとと降伏しろ。お前達には人質という役目があるからな。妙な事をしない限り命の保証はしてやるよ」

 コンサートスタッフの1人を片手で掴み、見せつけるようにして俺の方へと差し出しているテムジンだ。
 さて、どうするか。このままテムジンを含む反乱を起こした奴等をどうにか出来るかどうかと言われれば、実は可能なんだよな。ただし、それは俺が乗っているVF-25Sだけじゃなく、混沌精霊としての力を最大限発揮すればという条件がつくが。
 そんな真似をこんな場所で明らかにする訳にもいかないし、何よりも危険人物だと思われるグレイスの前で俺の力を見せつけるような真似は出来ないし、したくない。
 それに人質を見捨てることになるというのも後味が悪い。シェリル1人くらいなら何とか守る事は可能だろうが、他のスタッフは見捨てざるを得ない。更にそのシェリルも体調を崩しているとなるとな。
 数秒で考えを纏め、少なくても今は向こうに従っておいた方が得策だと判断して、コックピットを開けて両手を上に向けた、いわゆるホールドアップの姿勢で降伏する。

「よしよし、そうやって俺の命令に大人しく従っていればそうそう悪い目に遭わせたりはしねえから安心しな。おいっ、お前等! このマイクローン共を閉じ込めておけ!」

 テムジンの命令に従い、ゼントラーディが近寄ってくる。
 それを見ていたオゴダイも、これ以上ここで戦っても俺達に被害が出るだけだと判断したのか、一旦退いていく。
 それを見ながら、俺はテムジン配下のゼントラーディの持っている銃口に促されるようにコックピットから下ろされ、その支配区域にあるビルの中へと押し込まれるのだった。





「……で、シェリルの様子は?」
「その、少し前から体調を崩してはいたんだけど……」

 俺達が閉じ込められているホテルの部屋の中の一室。現在そこにはベッドで眠っているシェリル、そしてマネージャーでもあるグレイスと俺がいた。
 そんな俺の問いに、グレイスが心配そうに尋ねてくる。
 ……この様子を見る限りだと、真剣にシェリルの心配をしているようにしか見えない。見えないんだが、今こうしている間にも念動力は目の前に立つこの女が危険だと盛んに俺へと訴えているのだ。

「病気って言ってもな。確かにフロンティア船団から出発する時に若干風邪気味だったが……」
「ええ。私も無理をする必要は無いと言ったんだけど、本人がどうしてもやるって。その、妙な噂もあって」
「妙な噂?」

 グレイスの言葉に、首を傾げる。一応出発前にガリア4について調べてはみたが、特に妙に感じるような噂は見つからなかった。あるいは、部隊自体の問題行動が多くあったから、それが覆い隠していたのかもしれないが。

「その、このガリア4にギャラクシー船団の生き残りが隠れているって」
「……何?」

 チラリ、と眠っているシェリルへと視線を向ける。
 そこには、顔を赤くしながら寝苦しそうにしているシェリルの姿があった。……なるほど、そんな事情があればシェリルとしては無理をしない訳にもいかない、か。

「それに、その、フロンティア船団のアクセル君にこう言っては何だけど、今フロンティア船団ではシェリルよりもランカちゃんの方が注目を浴びてきているでしょ? 勿論それはいい事よ? 私としてもシェリルのライバルが出て来るのは嬉しいし。けど、逆に言えばランカちゃんのおかげでシェリルの影が薄くなっているのも事実なのよ。ギャラクシー船団の為にっていう行動もね」
「グレイス! アクセルに余計な事を言わないで!」

 今の話の途中で起きたのだろう。シェリルが鋭い目付きをグレイスへと向けている。
 全く……
 小さく溜息を吐き、上半身を起こしているシェリルの頭へと軽く手を乗せる。

「少しは俺を頼れ。これでもお前の友人だぞ? その友人が頑張っている事くらいは応援してやるから」
「……何よ、アクセルの癖に生意気よ。大体、今のアクセルに何が出来るのよ。飛行機も取られているってのに」
「そうだな、差し当たりはこの反乱を鎮めるってところか?」
「あのね、幾ら何でも出来もしない事を言わないで」

 落ち着かせるように髪を撫でていた手を払い、俺へと視線を向けて来る。
 病気で倒れたばかりだというのに、それでもシェリルの目に宿っている意志の強さは些かも衰えてはいない。この辺はさすがと言うべきだろう。
 さて、なら俺も行動を開始するか。俺の能力を発揮しつつも、それをグレイスに確認されないように……特に以前のシェリルの言葉から考えると、カメラの類がある場所では絶対に使う訳にはいかない。その辺の匙加減が難しいが……

「問題無い。俺の操縦技術はS.M.Sでもトップクラスだ。それはつまり、フロンティア船団の中でもトップクラスだって事だからな、機体を取り返して反乱軍の背後で暴れれば、オゴタイ少佐率いる部隊があっさりと鎮圧してくれるだろうよ」

 もっとも、その過程でテムジンに従っているゼントラーディが少なくない数死亡するだろうが。……それはシェリルに告げる必要は無い、か。

「……シェリル、ここはアクセル君に任せてみましょう。彼が凄腕だというのは間違いの無い事実よ。それなら、ここは賭けてみるのも悪くないわ」

 グレイスが俺のフォローをした? いや、考えて見れば当然か。グレイスにしても、ここでテムジン達に殺される訳には……待て。今何か違和感があったな。何だ?
 一瞬の違和感。それが何だったのかを考えようとした、その時。再びグレイスが口を開いて、考えが中断される。

「それにギャラクシー船団の生き残りの情報を集めるにしても、自由に動けないとどうにもならないでしょ?」
「……分かったわ。けど、いいわねアクセル。危険な真似をするなとは言わないけど、絶対に怪我をするような事はしないようにするのよ!」
「任せろ。この反乱については俺が何とかするから、お前はとにかく病気を治す事だけを考えておけ。……反乱が終わったら、ライブをやるんだろ?」

 その言葉に、意表を突かれたかのように目を見開くシェリル。
 自分の考えが見破られてるとは思わなかったのだろうが、歌に関してはこれ以上ない程真摯に取り組んでいるシェリルだ。1度舞台が駄目になったからと言っても、そう簡単に諦める訳が無いのはシェリル・ノームという人物の性格を少しでも知っていれば明らかだっただろう。

「気を、つけてね」
「ああ、任せろ。お前の邪魔をする奴は全部俺が倒してやるから、心配はいらない」
「……馬鹿」
「あのー、シェリル? アクセル君? そう言うシーンは私がいない場所でやって欲しいんですが……」
「ちょっ、グレイス!? べ、別にそんなんじゃ無いわよ、全く! その、もういいからアクセルも行きなさい! いい、このあたしに向かってここまで偉そうな口を利いたんだから、絶対に成功させなさいよ!」
「問題無いさ、俺には幸運のお守りがあるからな」

 そう告げ、ポケットから出したように見せかけて空間倉庫からシェリルのイヤリングを取り出す。
 ……そう言えば、これ結局ずっと俺が預かったままになってるんだけど、いいのか?
 そう思ってシェリルの方へと視線を向けると、何故かそこでは先程までの風邪よりも更に真っ赤に、それこそ熟した林檎の如く染めていた。
 その様子に内心首を傾げたものの、とにかく今はこの反乱を止めるのが最優先だろうと判断し、この部屋の窓を開ける。

「ちょっ、ちょっと、アクセル? 窓なんか開けてどうするのよ?」
「こうするんだよ。……じゃ、ちょっと行ってくる」

 シェリルにそう告げ、グレイスの様子を一瞥してから一気に窓から飛び下りるのだった。
 15m程度の高さがあるが、この程度の高さは鍛えた人間ならなんとでもなる。そして俺も当然何とかなる。
 フワリ、と音を殆ど発さずに着地すると、そのまま物陰に隠れながら反乱の鎮圧を開始するのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:41
PP:710
格闘:274
射撃:294
技量:284
防御:284
回避:314
命中:334
SP:734
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???
    ???

撃墜数:651 
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