雲は遠くて
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25章 東京・FM の サテライト・スタジオ にて (3)
25章 東京・FM の サテライト・スタジオ にて (3)
「そうですか、ぼくも、麻衣さんのギターソロには、
しびれている ひとりです。これからのご活躍、
期待してます!それでは、サイド・ギターと
ヴォーカル、
まだ 19歳の若さの 大沢詩織さん」
「わたしは、いい詩や、いい曲を、たくさん作れたらなと
思います。やっぱり、やる以上は、
どこまでがんばれるかと、可能性の追求もしたいですね」
「なるほど、しっかりした考えですよね。期待しています。
それでは、グレイス・ガールズのリーダーで、キーボード、
ヴォーカルの、21歳の清原美樹さん」
「わたしは、ライブとかで、このバンドを、いつまでも、
ながく 続けられたらいいなって、まず 思います。
気の合うみんなと、音楽やるのが、楽しくって…。
その結果、アルバムやシングルを出さたら、
最高ですし、ヒットも出せたら、もっと最高ですけど」
「ははは。さすがは、リーダーですよね。
最初に、みんなと仲よくやってゆければと、
願うんですからね。実際、ロック・バンドって、
いろんな事情から、ながくは続きませんからね。
では、
ドラムス、ヴォーカルで、20歳
菊山香織さん」
「わたしの場合は、楽しく、遊びながら、
子どものような 純真さで、ロック・バンドを
やったゆけたらなあって思います。
結果として、こんなふうに、ヒットが出たりして、
お金になるのも、もちろん、歓迎ですけど…」
「あっはは。そうですよね。アーティストの基本や
原則は、純真さや、無欲さかもしれませんよね。
それで、いい作品ができたら、
きっと、お金にもなるんでしょうね!香織さん。
それでは、次は、男性に、抱負をお聞きします。
えーと、今回、G ‐ ガールズのアルバムに、
パーカッションで 特別参加の、
19歳の 岡昇さん!」
「ぼくの抱負は、こんなに大成功をしちゃった、
G ‐ ガールズのみなさんや、
クラッシュ・ビートのみなさんたちと、これからも、
楽しく、音楽を やってゆけたらなぁと 思ってます。
ぼくの目標は、プロのミュージシャンとして、
やってゆくことなんですけど、
現実には、いろいろな壁があるみたいで。
個人的には、
方向性が 固まっていないといいますか、
しょっちゅう、迷いの中にも いるんです。
でも、楽天的に考えるのが、ロックン・ロールですよね。
あっはっは」
「そうですよ。岡さんは、みんなに好かれる
タイプですから、これからも、きっと、うまくいきますよ。
迷うなんて、ぼくだって、しょっちゅうですよ。
失敗や迷いもあるから、成功もあるんだと思いますよ!」
オールバックの 渋谷陽治がそういうと、
みんなも 「そうなんです!岡くんがいたから、
すべては 好循環して、こんな夢のような
ヒットも生まれたのよ!」とかいったりして、
スタジオは、わらいに包まれた。
「みなさんって、とても仲がいいですよね。そういえば、
みなさん、早瀬田大学の 音楽サークルの
ミュージック・ファン・クラブ(MFC)の部員さんなんですよね。
もちろん、クラッシュ・ビートのみなさんは、
ご卒業されているわけですけど、
あ、おれとしたことが、失礼しました。
松下陽斗さんは、早瀬田大学では
ありませんでしたよね。
松下さんは、東京・芸術・大学の音楽学部、
ピアノ専攻の3年生で、20歳ですよね。
松下さんは、今回のクラッシュ・ビートのアルバム制作に
ご参加されたわけですが…。
クラシックやジャズのピアニストとしても、
ご活躍の松下陽斗さん、
これからの 抱負などが ありましたら、お聞かせください」
テーブルの メモ用紙を ちょっと見て、
渋谷陽治は そう語る。
「そうですね。音楽は、世界中の、人の心にとどく、
国際言語のようなものですから、その音楽で、
仕事をしてゆけることには、とても幸せを感じています。
これからも、みなさんと ご一緒に、
そんな音楽活動で、世の中の役に立てればいいなと
思ってます。あと、そのうち、このスタジオで、
ピアノ・リサイタルができたらいいなって思ってます」
「そうですか、こちらこそ、よろしくお願いします。
ぜひ、近いうち、ピアノ・リサイタルを実現させましょう。
ええと、
それでは、クラッシュ・ビートの、ギター、ヴォーカル、
23歳の川口信也さん、ご抱負を」
≪つづく≫
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