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転生とらぶる

作者:青竹
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マクロスF
  0706話

 シェリルからイヤリングを渡され、影のゲートを使ってマクロス・クォーターへと戻って来た俺は、早速格納庫へと向かっていた。
 にしても、イヤリングを返しにいったのに結局そのまま持ってきたってのはどうなんだろうな。いやまぁ、これから出撃する俺をシェリルが心配してくれたってのは分かってるんだが。

「アクセル、遅いぞ! どこに行ってたんだ!」

 俺の機体でもあるVF-25Sへと向かっていると、自分の機体で最終チェックを行っていたオズマからそんな怒鳴り声が聞こえて来る。
 まぁ、色々な意味で特殊な存在の俺だけに、オズマにしても思うところがあるのだろう。

「悪いな、ちょっとした野暮用だ」
「ったく、お前といいアルトといい、新人共はどうも軍人としての自覚が足りないな。そもそも、お前は元々特殊部隊の出身とか言ってた癖に……」
「悪かったって。遅れてきた分はきちんと仕事をするから心配するな」

 特にバジュラに関しては、生物兵器であるという特性上幾らこっちで確保しておいても多すぎるという事は無い。ただ、最大の問題はどうやって機体を誤魔化すかだよな。L.A.Iで映像データとか何やらで俺がコックピットを出たってのを知られるのも面白く無いし。
 にしても、アルトも遅れたのか? 俺みたいに何か用事があったんだろうが……影のゲートがある俺と違って、生身の状態でよくもまぁ。
 そんな風に考えながら、すばやくEX-ギアを身につけていると数分程遅れてアルトがやってくる。

「よう、遅刻だって?」
「それは俺だけじゃなくてアクセルもだろうが」
「ま、ちょっと野暮用でな。そっちは?」
「こっちも野暮用だよ」

 そんな風に会話をしている間にも素早くEX-ギアを身につけ終わり、アルトをその場に置いて俺の機体へと向かう。
 コックピットに乗り込み、機体の状態を確認して最終チェックを行っていく。同時に、コックピットの中に幸運のお守りでもあるシェリルのイヤリングを引っかけ、その効力を最大限に発揮させるようにする。
 イヤリングの中心にある不思議な鉱石に一瞬目を奪われるが、そろそろもう片方のイヤリングを持っているシェリルはコンサートを始めている事だろう。
 約束した通り、俺はギャラクシー船団からこっちに向かって来ている避難船を何としても守ってみせる。それこそが現在俺がシェリルの為にしてやれることなのだから。
 そしてやがてスカル小隊全機の出撃準備が完了する。
 オズマがブリッジにそれを報告するも、何故かそこに映し出されたのはキャサリン・グラス。……新統合軍の軍人が何でマクロス・クォーターに? そう思ったのはオズマも同様だったのか、思わずキャシーとか愛称のようなもので呼んでいた。
 妹の歌手の問題に、元恋人が職場に顔を出すとか……オズマも色々な意味で忙しいよな。このトラブル続きを考えると、意外とオズマがこのマクロスの主人公って可能性も捨てきれないか?
 ともあれ、2人が親しい仲であるのを示すやり取りは本人にその意図は無かったのだろうが、出撃に際して緊張している者達をリラックスさせるような効果はあったのだろう。特に今回がS.M.Sとしては事実上初陣でもあるアルトなんかは特に。

『フロンティアとの全コンジットパージ、スタビライザーを解除』

 通信を通して聞こえて来るジェフリーの命令に従い、マクロス・クォーターに一瞬の振動が起こる。

『反応炉出力5分の1、微速前進!』

 その言葉と共に、マクロス・クォーターが徐々に進み始め……

『S.M.S、マクロス・クォーター、発進!』

 フロンティア船団から離れつつ、徐々にその速度を上げていく。

『フォールド安全エリアに到達次第、本艦は直ちに短距離フォールドを行う。総員フォールドに備えよ』

 艦内に流れるそんな通信を、俺はいつでも出撃出来るようにVF-25Sのコックピットの中で聞く。トルネードパックの状態も良く、いつでも戦闘可能な状態にある以上やるべき事は既に無い。後は戦闘開始を待つだけだった。

『アクセル、お前さん遅刻してきたって? アルトといい、お前さんといい、一体S.M.Sの新人はどうなっているんだろうな?』
『おい、ミハエル。俺は別に……』
『はっ、おいおい、お前が宿舎から抜け出した時に俺は一緒にいたんだぜ? 誤魔化しても無駄だよ無駄』
「俺はちょっとした野暮用だな。アルトも野暮用だと聞いたが?」

 そんな俺の言葉を聞いたミハエルの口元には、EX-ギアのバイザー越しでも分かるの程の笑みが浮かんでいる。

『そうだな。まぁ、野暮用と言えば野暮用かもしれないな。なぁ、アルト?』
『ぐっ!』

 何故か悔しそうな表情を浮かべるアルトだが……空を飛ぶ訓練とかそんなのじゃないよな? さすがにこれから戦闘になるって時にそんな真似をする筈も無い。となると……
 そんな風に考えていると、突然オズマ機からの通信が入ってくる。

『お前等、聞け! いいか、誰1人死なせはしない。必ず生きて、フロンティアに帰ってくるぞ!』

 その言葉と共に、マクロス・クォーターがフォールド空間へと突入していく。
 VF-25Sの映像モニタに艦外の様子を映し出すが、こうして見るとフォールドっていうのは俺達シャドウミラーが使っている転移装置のシステムXNとはやっぱり似て非なるものなんだよな。フロンティア船団に来てから勉強した内容によると、フォールドというのはワープとは言ってもイメージ的にはデフォールド先の空間とを亜空間で繋いで近道をしているという印象だ。その近道にしても、フォールド断層とか何やらで結構なタイムロスが発生するしな。
 そう考えると、やっぱりシステムXNの方が自由度は高い。ただ、多少の時間が掛かってもフォールドはマクロス世界だと普通に一般企業にも使える程に普及している。この辺を考えると……

『さて、そろそろ俺達の出撃も近い。全機、いつでも戦闘が可能なようにしておけよ。特にアルト! お前はこれが初陣なんだ。気合いを入れるのはいいが、入れ込みすぎるなよ!』
『了解! けど、何で俺だけ……』

 オズマの言葉に不満そうな表情を浮かべるアルトだが、その視線が向いているのは俺だろう。……まぁ、実際俺もバジュラ相手の戦闘はこれが2度目だ。前回のフロンティア船団内に生き残りがいた時はアルトと一緒に避難壕にいたしな。……機体が使えないというのもあったが。

『そもそも、アクセルと互角に渡り合えるなら心配はいらなさそうだけどな。けど、アルトはまだそこまでの実力は無いだろ?』
『抜かせ、お前だってそれは同じだろ? 聞いてるぞ、お前が得意としている狙撃でアクセルに負けたって』
『ま、あの時はあの時だったしな。それよりも隊長』
『ああ、分かっている。無駄話はそこまでだ』

 こうして会話をしている間にも、格納庫で待機していた俺達の機体は甲板へと移動させられ、リニアカタパルトへとセットされる。

「アクセル・アルマー、VF-25S、出る!」

 その言葉と共に、リニアカタパルトから射出され俺の機体は宇宙へと向かって飛翔し、俺より前に射出されていたオズマ機の背後へとつく。
 同時に、ルカ機、ミハエル機、アルト機もまた射出され、オズマ機を中心にした隊形を取る。

『スカルリーダーより各機へ、俺達は軍の露払いだ。ついでにバジュラの情報収集もある』
『試作のフォールド通信誘導システム、良好。これならバジュラにかく乱されずに済む筈です』

 電子戦機でもあるルカの機体は、ゴーストを3機指揮下に置いている。以前の戦いでは新統合軍が使っていたゴーストがバジュラに電磁パルスによってまともに使えなかったのを考えるに、使い捨てに出来るゴーストがいるというのは心強い。……まぁ、ルカの場合はゴーストに対して何故か妙な愛情を持っているから、使い捨てにするような真似はしないのだろうが。

『了解だ。……それからアクセル、お前はアルトと一緒に行動しろ』
「……何?」

 その言葉はさすがに予想外だったので、思わず尋ね返す。

『この部隊で前衛機は俺とアクセルとアルトの3機だけだ。かと言ってこれが初陣のアルトを1人で行動させるのは怖い。だからと言って、俺と一緒に行動するにはアルトの腕はまだまだ信用出来ん。それに軍の露払いである以上、なるべく多くのバジュラをここで倒してしまわないといけないからな』
「……俺の腕がお前に劣ると?」
『そう突っかかるな。確かにシミュレーターでお前の腕は知ってるが、それでもバジュラ相手の実戦はまだ1度だけだろ。なら実績のある俺の方が自由に行動して敵を多く撃ち落とした方がいい』

 ちっ、確かにオズマの言っている事は正論か。何だかんだ言いつつも、俺はVFという兵器を操縦し始めてから日が浅い。それこそアルトよりも。それを考えれば、腕が未熟な俺とアルトを一緒に行動させるという行為はオズマにとってはある意味当然の事なのだろう。それに、オズマ自身が言っているように俺達は軍の露払いである以上、少しでも多くのバジュラを倒しておく必要があるというのも事実だ。

「……了解。アルト、そっちもいいな?」
『分かったよ、アクセルと一緒に行動してバジュラ共を倒せばいいんだろ。俺にだってそのくらいは出来るさ。あいつに……無事に帰るって約束したんだからな』

 あいつ? アルトの言葉に一瞬首を傾げたが、それを追究する前にルカからの警告の声が飛んでくる。

『来ます!』
『全機、プラネットダンス!』

 オズマの言葉に、その場にいたスカル小隊各機が一斉に分散する。
 オズマは新統合軍の露払いとして1匹でも多くのバジュラを撃ち落とす為に、ミハエルは狙撃でこちらを援護する為に、ルカは全体的なフォローをしつつ出来るだけ多くバジュラの情報を収集する為に。そして俺は、アルトのフォローをしつつオズマと同様に1匹でも多くのバジュラを撃破する為に。

「アルト、幸い俺のオプションパックは機動力の高いトルネードパック、そしてお前のVF-25Fも機動力重視のスーパーパックだ。機動力の高いバジュラを相手にするには打って付けだ。……行くぞ!」
『ああ、分かってるさ! 俺は絶対に生きて帰るって約束したんだからな!』

 トルネードパックによって追加されたブースターを全開にし、こちらに近づいて来ているバジュラを回避するような軌道を取る。

『って、アクセル! こっち向かって来ているバジュラはいいのかよ!』
「あっちはオズマに任せておけ! 伊達にスカル小隊の小隊長じゃないんだからな」

 オズマが他のバルキリーパイロットと一線を画しているのは、防御力と攻撃力重視のアーマードパックを使っているにも関わらず素のVF-25と殆ど変わらない程の機動力を見せるところだ。
 その実力は、まさにかつてフォッカーが乗っていたスカルリーダーを名乗るのに相応しいレベルだ。
 実際、レーダーで見る限りでは真っ直ぐにこちらに近付いてきているバジュラの群れへと向かって突入し、次々にその数を減らしていっている。
 この辺、もしオズマが言っていたようにアルトをオズマに付けていれば、ここまでスムーズにはいかなかっただろう。

「レーダーを見て理解したな。俺達もバジュラの数を減らすぞ!」
『りょ、了解!』

 アルトが多少声を上擦らせながらもそう答える。
 ……さすがにいざ戦闘となれば緊張するか。なら、まずは落ち着かせるべきだな。それをするには、バジュラがそう大した相手ではないと実際にその手で撃墜させるのが一番手っ取り早いだろう。
 そう判断し、トルネードパックで追加された高機動バーニアを噴射しながらバジュラへと向かって突っ込んでいく。
 幸いオズマが中央で思う存分暴れているせいか、バジュラの意識はその殆どがオズマへと向かっている。更にミハエルが後方の岩塊に隠れたまま放っている狙撃銃の弾丸が、オズマを攻撃しようとしているバジュラを次々に撃ち落としていく。

「アルト、俺が引っかき回すからお前が落とせ!」
『分かった、任せろ!』

 コックピットの隅に掛けられているシェリルの幸運のお守りに一瞬だけ視線を向け、そのまま横合いからオズマへと向かおうとしていたバジュラの群れへと突っ込んでいく。

「はあああぁっ」

 VF-25特有の、視線を使ったマルチロックオンシステムを使って10以上のバジュラ全てをターゲッティング。同時に、トルネードパックで追加されたマイクロミサイルポッドとミサイルポッドからミサイルを一斉に発射。更には背部へと装着されているビーム砲のトリガーも引く。
 次々にミサイルが着弾、同時にビームがバジュラを消し飛ばし、この一瞬でほぼ全てを撃破し、数匹のみが残って攻撃してきた方、即ち俺の方へと向かってくる。

「アルト!」
『分かってる!』

 俺の指示に従い、ミサイルによってダメージを受けたバジュラへと向かってアルトがミサイルを放ち……複雑な軌道を描きつつバジュラへと向かい、ダメージを受けたバジュラはそれを回避出来ずに命中、爆散するのだった。

『俺が……バジュラを……やった?』
「そうだ。お前が倒したんだ」

 回線越しに呆然と聞こえて来る声にそう答え、すぐに次の目標へと目を向ける。
 こちらへと向かって来るバジュラの群れはまだまだある。いや、寧ろ今倒した事によって俺とアルトの存在を看過出来ないと知ったのだろうバジュラ達が我先にとこちらへ向かってきているのだ。

「アルト、次に行くぞ!」
『おう!』

 ようやく実戦の緊張が解れたのか、俺の言葉に力強く返事をするアルトだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:41
PP:460
格闘:274
射撃:294
技量:284
防御:284
回避:314
命中:334
SP:734
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???
    ???

撃墜数:601 
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