Element Magic Trinity
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
銃弾と砲撃
「ティアは―――――――オレの可愛い妹は、どこにいる?」
怒気を含んだ声で静かに―――不気味なほどに静かに告げるのは、クロノヴァイス=T=カトレーン。
評議院の制服を纏い、深い青の髪を緩やかな風に揺らし、同色の瞳でジョーカーを睨みつける。
「……ティア嬢の居場所?教える訳ないだろう」
「やっぱ簡単にゃ教えてくんねーんだ。だったら力づくでも答えさせてやるよ」
はぁ、と溜息をつくと、クロノは小さく俯いた。
ジョーカーは怪訝そうな顔をする。
周りにいるレビィ達はその様子を呆然としたような表情で見つめていた。
「勇敢なる戦士達エインヘルヤルに命じる。“今再び戦場に来い。装備は全て与えてやる”」
――――――刹那。
クロノの周りを囲むように、8つの光が力なく光る。
徐々にその光は強くなり、2つに分かれ、光り、また分かれる。
光は人間の形になっていき、目の位置に赤い光が宿った。
「戦乙女ワルキュルヤに命じる。“戦士達に与えろ。神の加護を受けし武器や鎧を”」
人間の形の光の上空に、駿馬に乗り鎧を纏う戦乙女が現れる。
華奢な腕がふわりと振るわれ、その軌跡から銀色の光が零れた。
人間を形作る光に触れた銀色は武器や鎧になり、光はそれを全身に纏う。
纏う全ては金銀に輝き、戦士達の赤い目が力強く輝く。
「これは……」
カナが小さく呟く。
気づけばそこには、今ここにいる妖精の尻尾のメンバーを軽く超える人数の光の戦士達が立っていた。
武器を取り、鎧を纏い、炎のような瞳でジョーカーを見つめている。
戦士達の中央に立つクロノは、笑みを浮かべ呟いた。
「神話の語り部展開―――――“ヴァルハラの物語”」
「うおおおおおおっ!」
竜殺しの炎を纏う右拳が、力強く振り下ろされる。
シオはそれを危なっかしく思う程にギリギリで避けてから、こんな状況でありながらゆっくりとした歩調で後ろに下がった。
「危ないー、でもー、熱くてー、なかなかー」
「ア?何言ってんだ」
「うーんー、久々にー、楽しめそうー」
ダン、と着地したナツが問う。
が、シオはそれ以上何も言わない。
「そこを退けえっ!」
叫び、頬を大きく膨らませる。
筒のようにした両手を口元に当てるのを見たシオは、何故か右腕の袖を捲った。
その腕を迷う事無くナツに向ける。
「火竜の……咆哮!」
猛る赤い炎が、シオ目掛けて放たれる。
が、シオはといえば避ける素振りも見せず、ただ腕を向けたまま停止するだけ。
フードの下のとろんとした瞳が炎を捉え、どこか眠たげな声でシオは呟く。
「吸収ー」
呟いた、刹那。
紅蓮の炎が一瞬その動きを止め――――――シオの右腕へと、吸い込まれていく。
「!」
「ナツの炎が……!」
ハッピーが驚いたように呟く。
炎を吸い込んでいながら、シオの腕には火傷も傷も全くない。
しゅるん、と炎を全て吸い込んだシオは、何事もなかったかのように右腕をナツに向けた。
小さく、囁くように呟く。
「“第四波動”」
――――――刹那。
「!危ねえハッピー!」
「ナツ!?うわあああ!」
ナツは後ろにいたハッピーを抱え、左へと跳んだ。
先ほどまでナツとハッピーがいた場所が、勢い良く焼け焦げる。
「や、焼き焦げてるよナツ!何したの!?」
「オレは何もしてねーよ!アイツがっ!」
疑われ、ナツはビシッとシオを指さす。
指さされたシオはゆっくりとした動作で首を傾げると、唇を動かした。
「今のはー、警告ー、私にー、楯突くとー、いう事はー、こういうー、事ー」
魔法弾が飛ぶ。
それを回避し前を見据えると、背後から砲撃が放たれる。
背中合わせに立つ“巨蟹宮”クラッベと“人馬宮”フレシュは、唇を噛みしめた。
「フレシュ、どういう事かな?あの男…脇腹と左足に怪我してるはずなのに……」
「女の方も治癒系の魔法は使えないはず…なのに、何であんなに動けるの?」
ヒソヒソと囁くように会話する2人。
が、すぐに何かに気づいたように地を蹴って跳んだ。
それと同時に、魔法弾と砲撃が地面をへこませる。
「ヒルダ!」
一部血で赤く染まった白いジャージを纏うスバルが、エウリアレーを向ける。
2丁の銃が光り、解け合うように1つになり、銃身が長い銃へと変換した。連射可能な銃――――AK-48と呼ばれる種類――――を慣れた手つきで握り、パチンと指を鳴らす。
すると、スバルの両目に小さな魔法陣が展開し、黒い目がじんわりと金色の光を帯びる。
これは銃弾や矢の命中精度を上げる為の魔法。魔法学に長ける“オントス・オン”の召喚魔導士サルディアが、元々存在する似た魔法を自分なりに改造しスバルに教えてくれたもの。
「了解!」
黒いコートを纏うヒルダは、十字架を大きくした様な形の愛杖セルリヒュールの先に魔力を込めた。
先端の魔水晶が輝き、ヒルダは片手持ちから両手持ちへと変更する。
2人は言葉を紡ぐわけでもなく、アイコンタクトする訳でもなく、何の合図も無しに叫んだ。
「ブルーリベリオン!」
「ミーティアブレイカー!」
スバルが放ったのは、水の魔力を込めた魔法弾。本来単体用である弾を1度に沢山装填する事で、連射する。
ヒルダが放ったのは、流星のようなスピードで駆ける砲撃。金色の光を纏い、続けて3発。
同時に放たれた魔法はヒルダの砲撃の方が早く駆ける。
「透明菓子の盾!」
ボウルの中をしゃかしゃかとかき混ぜ、ピッと泡立て器を向ける。
すると、地面からカラフルなゼリーが生み出され、スバルのブルーリベリオンを呑み込むように防いだ。
パチンと指を鳴らして泡立て器を逆方向に向けると、ヒルダのミーティアブレイカーも同じように防ぐ。
「人数増えようと、結局遠距離攻撃なのに変わりはないよねっ!さーて次は……」
ウインクをしつつボウルの中をかき混ぜるクラッベ。
葉で構成された翼で飛ぶフレシュは3人を見下ろし―――――叫ぶ。
「クラッベ!」
「んー?」
名を呼ばれ、動きを止めて空を見上げる。
フレシュは慌てたように何やら手を動かしているが、意味が解らない。
どういう意味?と問うように首を傾げると、フレシュは溜息をついて右手を向けた。
「“守リ花”!」
展開された魔法陣から桃色の花弁が舞い、クラッベを包む。
突然の事にぱちくりと瞬きを繰り返すクラッベだったが、すぐにフレシュの行動の意味に気づいた。
ぼすっ!と音を立てて、花弁に何かが直撃した為だ。
「チッ、防がれた…やはり、単純な奇襲は通用しないか」
軽い舌打ちと共に聞こえたのは、ヒルダの声。
どうやら彼女が新たに砲撃を放ったようだった。
ふわり、と風に流れるように花弁が消え、もう1度クラッベがボウルの中をかき混ぜようとした――――瞬間。
「……単純なら、な」
「同時装填!マーシーレイン×ウィンドストライク×ミリオンフィーバー!」
ヒルダが口角を上げ呟いたのとほぼ同時に、上から声がした。
振り返ると、両手に1丁ずつ銃を構え、更に自分の前に魔法陣を展開し翼がある訳でもないのに空を飛ぶスバルが、見ているこっちが憎たらしくなるほどに清々しい笑みを浮かべている。
と、その笑みを確認したと同時に降り注ぐ、無数の魔法弾。
「くっ…透明菓子の盾!飴玉の銃弾!」
「雷花!」
雨の如く弾丸を降らせるマーシーレインと疾風の如き弾丸を連続発射するウィンドストライクをエウリアレーに装填し、魔法陣からは強烈な貫通弾を連続して発車するミリオンフィーバーを放つ。
連射系魔法を同時に3つも使われれば厄介な事この上ない。
表情を歪めたクラッベは高速でボウルの中をかき混ぜ、透明菓子の盾で防ぎながら、飴玉の銃弾で相殺。フレシュは雷を纏う花弁で相殺していく。
「続けていくぜっ!同時装填!ブラストブリット×フレイムチャージ!」
連射を続けながらもスバルは止まらない。
タン、と地面に着地すると、構えたエウリアレーの銃口が赤く輝く。
続いて炎の弾丸を撃ち出す長射程魔法ブラストブリットに、魔力を変換した巨大火球を放つフレイムチャージをぶっ放す。
「え…ちょっ……!フレシュー!」
「解ってる!守リ花!」
慌ててボウルをかき混ぜるが、間に合わない。
泣きそうな声で助けを求めると、フレシュは空いている左手で先ほどの桃色の花弁をクラッベに与える。
炎の銃弾さえも軽々と防ぐ花弁にスバルは表情を歪めた。
「花裂く魔の刃!」
「え!?」
その表情に気づいたヒルダが、セルリヒュールを花弁に向ける。
先端からブーメランの様な形の魔力の刃が飛び、クラッベを包む花弁を容赦なく斬り裂いた。
「なっ……だったらもう1度、守リ――――」
「させるか!サンシャインブレイカァー!」
「ぐっ!」
守リ花を発動させようとするフレシュ目掛けて、ヒルダが砲撃を放つ。
展開しかけていた魔法陣を突破し直撃した砲撃は強く発光し、目晦ましとしての効果も発揮する。
思わず左腕で目を覆ったフレシュに向かって、ヒルダが飛ぶ。
「幻影の砲撃!」
「あああああっ!」
「フレシュ!」
ヒルダの力強い一撃が、フレシュを襲う。
悲鳴に気づいたクラッベが振り返ると、飛んでいたフレシュが地に墜落していくのが見えた。
助けるべく駆け出そうとするが、そんなのを許す訳がない。
「オレを放ってどこ行くつもりだ?」
「しまっ……」
「ゼロ距離!バーストブリット!」
精神を集中して撃ち出すバーストブリットがクラッベの右肩を掠めるように傷つける。
血が噴き出し、痛みで泡立て器を手放しそうになるのを必死に堪え、クラッベは数歩下がった。
地に墜落したフレシュもよろよろと立ち上がり、2人を睨みつける。
ヒルダはスバルの横に着地すると、ちらりとスバルに目を向けた。
「何発いける?」
「無限……とは言えねえが、お前が望むならいくらでもぶっ放してやるよ」
「…連射頼む。あとは私が片付ける」
「了解、任せとけ!」
頷き叫ぶと、スバルはエウリアレーを構える。
銃口が輝くと同時に周囲に魔法陣が展開、その数は5。
身構えるクラッベとフレシュにニヤリと笑いかけると、スバルは吼える。
「まずはコレだ!同時装填!マーシーレイン×ブルーリベリオン×サブゼロクラッシュ!」
エウリアレーから放たれるのは、絶対零度の一撃サブゼロクラッシュ。
魔法陣からはマーシーレインとブルーリベリオンが放たれる。
「なんのなんの!透明菓子の盾!」
地面からゼリーが現れ、銃弾を防ぐ。
サブゼロクラッシュを受け止めたゼリーが凍る以外には特に何も起きず、クラッベは笑みを取り戻した。
ふわりと消えかけるゼリーを突っ切るように、フレシュが駆ける。
「爆発花弁!」
「標的変更!行きなマーシーレイン!」
近くの木や草に触れては爆発する花弁を両手から放つ。
スバルがくいっと右手に持ったエウリアレーを動かすと、これから着弾する予定だったマーシーレインが軌道を変え、花弁を貫いた。
「なっ…」
「驚くには早えよ!同時装填!アースシェイカー×アースインパクト!ウィンドストライク×ライトニングショット×グランバースト!」
水属性の魔法弾3種類を維持したまま、右の魔法陣から地の力を借りて撃ち出すアースシェイカーと大地と一体になり放つ連射攻撃アースインパクトを放ち、左の魔法陣からウィンドストライクと雷の魔力を込めた弾丸ライトニングショット、更に暴風を圧縮し目標に打ち込むグランバーストを追加で装填、発射する。
「ちょっ…何この数!アタシの魔法じゃ間に合わないしーっ!」
「雷花!炎花!氷花!光花!闇花!」
急いでボウルの中をかき混ぜるが、魔法を発動するよりスバルの銃弾が着弾する方が早いのは目に見えていた。
製菓職人は“ボウルの中をかき混ぜて発動する”のが絶対条件である為、1回の発動に時間がかかるのだ。
助けを求めるより早く、フレシュはカラフルな花弁を投げつけるように放ち、魔法弾を相殺していく―――――が。
(マズイ…魔力を使い果たして花弁を生み出したとしても、奴の魔法弾の数には追いつけない!)
スバルはデバイス・アームズの相手をし、ヒルダが来るまではクラッベとフレシュの相手を1人でしていた。
当然魔力の消費もかなりのものであるハズ…というかそもそも脇腹と左足の怪我は大きなハンデとなっているはず。
それがどうだ。白いジャージの一部を赤く染めながらも、スバルは何事もないかのように立っている。しかもバンバン魔法弾を撃っている。もう魔力が尽きてもおかしくないだろうに、次から次へと。
「同時装填!バーストブリット×ミリオンフィーバー×レグルスレイ!」
更に魔法陣を展開、無属性のバーストブリットにミリオンフィーバー、光を束ねて放つ最終銃弾魔法レグルスレイを同時に放つ。
腕や脚を次々に掠め、攻撃も防御も容赦なく貫いていくスバルの魔法弾は尽きる事を知らないかのように魔法陣から生まれる。
「何なのコレー!何で君の魔力尽きないの!?」
出来る限りの最高スピードで魔法菓子を生み出していくクラッベが叫ぶ。
それが聞こえたのか、スバルは口を開いた。
「何でって……んなの決まってんだろ」
その声は、不思議と聞こえた。
魔法弾が放たれ何かを貫いていくこの状況で、ハッキリと。
怖いくらいにはっきりと聞こえる声は、楽しそうに告げる。
「アイツが片付けるって言ったんだ。だったらオレはそれまで自分の任された事をする」
言って、笑う。
少し目を細めて、魔法弾の光に照らされながら。
「それが従者の仕事だって、昔っから教え込まれてきたんだよ。オレ達は」
黒髪まじりの銀髪が揺れる。
気づけば、彼の横にいるはずの藤紫髪の少女は姿を消していた。
それに気付くのと、すぐ近くで黒いコートが靡いたのはほぼ同時だった。
「だから、魔力が尽きるなんて事考えてるヒマはねえ。主の為に動くのが従者だからな」
先端に魔力の刃を備えたセルリヒュールを構えたヒルダは、魔法弾の嵐を器用に避けながらフレシュの目の前に現れた。
――――否、避けているのは魔法弾の方だ。
これほどの数の魔法弾の軌道を1つ残らず操っているスバルの顔には、疲労は無く笑みが浮かんでいる。
そして――――――ヒルダが、吼えた。
「機械仕掛けの神の撃!」
一瞬だった。
その攻撃が何であったか、自分は悲鳴を上げたのか、そもそも攻撃されたのかさえ理解出来ない一撃。
遅れるように痛みが走るまで、フレシュは攻撃を受けていた事に気づかなかった。
「フレシュ!―――――――きゃあああああっ!」
気づいたクラッベがボウルの中をかき混ぜるが、もう遅い。
フレシュに一撃喰らわせたヒルダは自然な流れでクラッベの前にも表れ、今度は無言で一撃。
カァン、と音を立ててボウルと泡立て器がクラッベの手を離れ吹き飛び、スバルの魔法弾がトドメを刺すように降り注ぎ、クラッベも倒れた。
「……ふぅ」
短く息を吐き、ヒルダは改めて前を見据える。
足元には倒れるクラッベ、振り返れば倒れるフレシュ。目線を上げればドサリと座り込むスバル。
空を見上げ大きく息を吐くスバルにヒルダは歩み寄った。
「大丈夫か?」
「平気平気。お前の幻影の砲撃のおかげで銃弾数誤魔化せたし」
――――――幻影の砲撃。
それは敵に攻撃を与えると同時に、術者が選んだ者に幻覚効果を与える魔法。
その効果を2人に与える事で、本当は少ないスバルの魔法弾を多く見せかけたのだ。
……とはいえ相当な数の魔法弾を放った事に変わりはないし、脇腹と左足の傷も放ってあるままだし、スバルの疲労は凄まじいはずだ。
「とりあえずウェンディのトコだな。治癒魔法で治してもらえ」
「大丈夫だって、この程度。心配しすぎだよ、お前は」
少しよろけながらも立ち上がったスバルは、ヒルダの額にコツリと拳を軽く当てる。
そしてそのまま歩き出し―――――
「おっ……と」
――――――よろけた。
それを見たヒルダは溜息をつく。
口では大丈夫だと言っているが、左足を引き摺って歩いているのは事実。右手は脇腹の傷を抑える様に服越しに当てられ、表情にも疲れが出始めている。
「全く……何が平気だ。全然平気じゃないだろう」
「……バレた?」
笑うスバルにもう1度溜息をつくと、ヒルダは肩を貸す。
先ほどまで平気だと言っていたスバルだがやはり平気ではなかったようで、素直に肩を借りる。
「お前がこういう奴だという事は昔から知っているが…毎回呆れるな」
「未来の夫がこんなじゃ困るなー、って?」
「バッ……バカ言うな!お前が私の夫になる訳があるかっ!願い下げだそんなの!」
「うわー…そんな言い方ねーだろうよ。オレ繊細だから傷付くだろ」
「本当に繊細な奴は自分で繊細だなんて言わない!」
照れているのか怒っているのか、頬を真っ赤に染めて喚くヒルダをからかうようにスバルはくつくつと笑う。
心底面白そうに笑うスバルからふいっと顔を背けると、ヒルダは赤い頬を隠すように俯いた。
心の中で、更に喚く。
(…っこのバカスバルが!私の想いに気づきもしないでそんな事……この鈍感バカがーっ!)
飛んで、着地する。
“金牛宮”キャトルと睨み合うアランは、唇を噛みしめた。
―――――――忌々しいなんて言葉じゃ足りないくらいの幼少期を思い出しながら。
(あの魔法を使う覚悟さえあれば……だけど……)
“あの魔法”が全ての原因だった。
化猫の宿にいた頃からの仲間であるウェンディとシャルル、ココロでさえも知らない、アランの魔法。
隠している事には、それ相応の理由がある。
その魔法の事を思い出し口にするだけで幼少期の全てを思い出してしまう事が、何よりも嫌だった。
(僕にあの魔法を使う資格はない。あれの事を考えただけで怖がる、僕には……)
後書き
こんにちは、緋色の空です。
次回はアラン君の出番かな。そしたら後はナツとアルカとクロノとココロ!減ってきたあー!
……そういや、アストラルってどういう意味なんですか?
最近ハマってるログ・ホライズンに「アストラルバインド」とか「アストラルヒュプノ」って魔法があるんですけど…アストラルの意味が解らない。
誰か教えてくださーい…。
感想・批評、お待ちしてます。
ページ上へ戻る