| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

【第354話】

 
前書き
オリジナルな話

授業内容だが多分こんな感じかなと……φ(..) 

 
――IS学園グラウンド――


 太陽の陽が燦々と降り注ぎ、秋風が駆け抜ける午後の授業。

 乾いた小銃の発砲音がグラウンドに複数響き渡る。

 ――というのも、今日の授業内容というのは射撃訓練だ、勿論ISの――。


「ハハハッ! 穴だらけにしてやんよぉッ!」

「あれれ~? いっつも狙っても当たらない~」

「狙います……!」


 三者三様、各々がターゲットに対して射撃を行っていた。

 今は玲とのほほんさん、鷹月さんの出番でそれぞれラファール・リヴァイヴ、或いは打鉄を纏って狙い撃っているのだがどうものほほんさんは射撃が全くターゲットに当たらない。

 センサー・リンクもされているはずだが、それでも外すのは小銃の照準が狂ってるのか――とはいえ、前に使ってた子はちゃんとターゲットの的に当たっていた為、多分のほほんさん自身が射撃の才能が無いのかもしれない。


「それまで! 次、準備しろ!」

「「「はいっ!!」」」


 織斑先生の号令に、直ぐ後ろでISを纏って待機していた子達は小銃を構え、出てきたターゲットに対して射撃を行う。

 因みに、点数も出るらしく現在最高得点はセシリア、次点にシャル、ラウラ、鈴音と続いていて他の一組二組の生徒も点数的には専用機持ちの代表候補生に劣らない程の点数を叩き出していた。

 そんな中、のほほんさんは――。


「あぅ~。 射撃苦手~」


 一発も当たらなかった為、流石に落ち込んでいるのほほんさんに玲が――。


「おー? 本音ー、元気出せー」

「そうだよ。 落ち込まない落ち込まない。 ほら、後でケーキ一緒に食べよ?」

「わ~♪ てひひ、ケーキケーキ~」


 ケーキの事で頭がいっぱいらしく、じゅるりとだらしなくヨダレが垂れそうになるのを拭うのほほんさん。

 そんな微笑ましい光景を眺めながら俺は次の順番の美冬、未来、美春組へと視線を移す。


「射撃訓練かぁ……。 こういう感じでターゲットを撃つ競技もあればスポーツっぽいよね?」

「うん。 ……でも現状は撃ち合い、斬り合いだからね。 ……もう少しスポーツらしくても良いのに」

「うん。 ……でもこれも人間社会なんだよね? ……ヒルトが私達を嫌っていた理由も――」

「しぃーっ! 美春ちゃん、バレちゃうよ!」

「わわっ!? ご、ごめんなさーい!」


 美冬が慌てて止めると、美春の謝る声がグラウンドに響き渡る。

 その声に、山田先生が慌てた様に駆け寄ると――。


「ど、どうかしましたか? 有坂さん?」

「な、何でもないですー! あ、あはは……」

「吃驚しました……。 こほん、いきなり大声出しちゃうとびっくりしますから気をつけてくださいね?」

「は、はーい……」


 山田先生に頭を下げて謝る美春、頭を下げる度に勢いよくポニーテールが舞っていた。

 そんな様子に、山田先生も「気にしなくていいですよ~」と一声かけると美春も安心したのか表情が和らいだ。

 ……美春は未来や美冬のお陰ですんなりとクラスに打ち解けた。

 まあ苛めとかは無いだろうとは思うが――というか、そういう事あれば俺や美冬に言ってくるだろうし――と。


「何だか美春って面白いよな、ヒルト?」

「……おい、何でお前美春を呼び捨てだよ?」

「え? だってあいつも呼び捨てじゃん、織斑一夏ってフルネームでだけど」

「……だからって呼び捨てにするなよ。 お前にそう呼ばれるの、あいつ自身が嫌がってるのに」

「そうかぁ? 別に嫌がってる感じはしなかったが……」


 そう、美冬や未来と同様に美春も名前呼びを嫌がってるのだが一夏は続けている。

 というのも本人曰く――「美冬や未来だってもう嫌がってないじゃん? 慣れだよ、慣れたら美春も何も言わなくなるって!」――とのこと、それは慣れじゃなく、諦めたんだよ。

 嫌がってるのに気づかないのも鈍感なのかどう表現すればわからないが――こいつ自身が何考えてるかがわからないからな。

 まあ多分だが、つまらない親父ギャグか食事の蘊蓄辺りだろう……。

 因みにシャル、ラウラも名前やあだ名で呼んで欲しくないと言いつつ、いつまでも呼んでくる為若干ラウラがいつか殴りそうで怖い。

 シャル自身はもう諦めかけていて、無心で聞き流す事にしたとか。

 セシリアはあまり気にしてないが、それでも俺に勘違いはされたくないとは俺に言っていた――勘違いしないから大丈夫だが、セシリア自身も不安なのだろう……俺がどう思っているのかというのが。

 心変わりしたらそれは俺自身が悪いという事になるのだが、相変わらずセシリアも含めた好意を抱いてくれてる女性陣からは変わらず好意を向けてくれてる辺りは凄く嬉しい。

 それ故に、ちゃんと答えを出さないといけないが……中々……。

 というのも、皆が皆各々に魅力的だから――こんなんじゃダメなんだが……。

 そんな自分の優柔不断な気持ちに嫌悪していると、美冬、未来、美春組の順番がやって来て三人共にISを身に纏い、各々の射撃武器を構える――未来と美冬は八十八式突撃銃【華嵐】を、美春は【疾風】を呼び出し矢をつがえて準備をすると――。


「それでは――始めッ!」


 織斑先生の号令と共に射撃訓練を開始する三人。

 因みに射撃訓練自体は簡単な的当てみたいな物で、得点を稼ぐだけなら真ん中を中心に狙えばいい。

 ――が、美冬も未来も、美春もそうはしない――何故か?

 真ん中を狙うというのは簡単な事らしく、本人達は自身が思った場所へと狙って撃つ方が訓練になるとか。

 更にターゲットにランダム性をもたせると尚良しらしい――俺も取り入れてはいるが中々上手くいかず、未だに四割程度しか狙った場所に当たらなかったのが村雲・弐式搭乗時の記録だ。

 打鉄改良型に乗っては今回が初めてだから些か緊張する――と。


「それまで! 次、準備しろ」


 その号令に、俺と一夏、そして篠ノ之が各々の射撃武器を構える一方、俺はシャルから予め借りていたヴェントを手に取り、それを眺める。

 ――本当ならロケットパンチで参加したかったが、それだとターゲットの何処に当たったのかが判別しにくいと言われ、已む無くシャルからアサルトライフル――小銃を借りたという訳だ。


『主君、少し良いだろうか?』

『ん? どうした?』

『前に主君に言われた通り、センサー・リンクの解除及びターゲットサイトを解除したのだが――これだと主君は目測でやることになるのだが……』


 実は少し前に雅に言って、射撃関連の補正機能を全面的に切ってもらっていた。


『良いんだよ、それで。 村雲に乗ってた時もそうだったんだし――まあ、村雲に搭載されてなかったってだけのオチだが』

『ふむ。 ……主君は努力家なのだな、私に乗った生徒は皆センサー・リンクの補助もターゲットサイトも使っていたのでな』

『それが普通だからな。 実際、補正機能使えば射撃も楽になるし。 ……でもそれだと訓練にならないし、機能に頼りすぎるといざって時に頼りきり過ぎて何も出来なくなる事態も起きるかもしれないからな』

『成る程。 ……流石は我が主君だ。 好意的に見えるぞ? ……む、無論、主君とは主従関係故に、恋慕とかそういうのでは……ゴニョゴニョ』


 何故か歯切れが悪くなる雅。

 ――というか気にしてる場合ではなかった。

 篠ノ之が横目で俺を見ながら口を開く。


「ふっ、有坂。 貴様には負けんからな」

「ん? こんな所で勝負も何もする気無いって」


 勝負する以上勝ち負けはあるが、俺自身訓練に不毛な勝敗は持ち込むつもりもなかったのだが篠ノ之は――。


「ふん。 まあ大方私の勝ちは目に見えてるがな」


 既に勝ったつもりらしく、明らかに馬鹿にした言い様だった。

 だがここで勝負に乗るつもりもないので俺は聞き流していると――。


「おいおい、箒? 俺も居るんだぜ?」

「む? ……そうだったな。 一夏、共に頑張ろう」

「だな。 ヒルトも頑張れよ?」


 ――何故か一夏に励まされる俺。

 疑問符を浮かべつつ、シャルから借りたヴェントを構えるとそれが合図となり――。


「では――始めっ!!」


 言葉を合図に、両隣の一夏と篠ノ之は射撃を開始した。

 一夏の月穿はターゲットに直撃――綺麗に真ん中を貫通していて新たなターゲットが召喚されていた。

 出力を絞っての一撃だろう――流石に最大火力オンリーではダメだと思ったのか、はたまた今回の訓練用にそう設定したのかは一夏のみぞ知る。

 一方の篠ノ之も、雨月による打突――刃から放たれた複数の光弾が、ターゲットの真ん中を中心に穴だらけにしていった。

 俺はというと――補正も無しで目測で狙う箇所を選別――というか、最初だから真ん中で良いかと結論つけて引き金を引く。

 乾いた音が鳴り響き、硝煙の匂いが鼻につく。

 僅かに真ん中から逸れ、小さく弾痕の穴がターゲットに空いた――弾丸が風の影響を受けたのだろう。

 直ぐ様現在の風の風速や流れる風の向きを入力して微調整を行うと二射目――今度は真ん中に風穴が空き、それと共にさっきのターゲット分を含めた得点がハイパーセンサーに表示された。

 一夏と篠ノ之は快調に真ん中に当て続け、得点に差が開き続ける。


「織斑くーん、凄い凄いーっ!」

「篠ノ之さんも最高得点じゃん、頑張れーっ!」


 二人への声援が聞こえる中、俺は新たに出現したターゲットに狙いを定める。

 ――因みにだが、一夏も篠ノ之の武器も共にエネルギー粒子系統の武器で、実質気にするのは雨か大気の摩擦減圧率ぐらいなので基本真っ直ぐと狙ったターゲットへと射撃が可能だ。

 この点はセシリアも同じだが、彼女自身も途中からターゲットの狙う箇所を決めて射撃を行っている。

 それでも現状の最高得点というのは彼女なりの射撃スタイルへの拘りとプライドだろう。

 それはともかく、今度は三つ目のターゲットの右上外側の枠に狙いを定める。

 距離が離れてる為多少狙いにくいものの、三射目を撃つ。

 ヴェントから廃薬莢が落ち、足元に転がる一方、枠の外側を狙った弾丸は逸れ、かする事なくターゲットの横を通り過ぎていった。


「フッ、どうした有坂? 的が停まっているのに外すとは……無様だな」

「ん? ヒルト、調子でも悪いのか?」

「別にそんなんじゃないって。 ……ふぅ」


 軽く息を吐き、四射目――再度同じ箇所を狙うも微妙なズレによってまた弾丸は大きく逸れた。

 その間も、一夏も篠ノ之も順調に得点を稼いでいる――まあたまに真ん中以外に当たっていて二人の得点は徐々に違いが現れ始めているのだが――と、ここで風に乗って俺の事をひそひそと話す女子の声が聞こえてきた。


「……有坂くん、また外してる……。 布仏さんみたいにトロいならまだ笑えるけど……」

「……だね。 ……この間の事件で奪われたコアを奪取したって織斑先生が言ってたけど本当かな……? ……本当は織斑くんが取り戻したんじゃ……」

「……だよねー。 ……ああやって射撃訓練の的を外すのを見るとそっちの方が信用性高いしねー……」

「……後、やっぱり専用機没収されたんじゃない? ……一応有坂くんが義理の妹の美春さんに譲ったって事になってるけどさぁ……。 ……どう考えてもそれって本人のプライド守るための辻褄合わせだとしか思えないなぁ……」

「ぅわぁ……。 ……有坂くんだっさーい……。 ……その点、織斑くんはカッコいいよねぇ……『仲間は俺が守る!』……だもん♪ 仲間のところを私の名前で言われたいなぁ……♪」


 ――俺の悪口から一夏を称える様な会話になり、キャッキャッとはしゃいでいる女子グループに対して織斑先生からの出席簿による一撃を受け、頭を抱えて涙目になっている姿がハイパーセンサーに表示された。

 ……まあ俺自身、どう思われても対して気にしないからな……気にしたらいつまでも気になるし。

 余計な考えをしつつも、五射目、六射目と外して上手く当たらない事に若干もやもやしつつ、七射目にて漸く狙った箇所を掠める様に弾丸が当たり、得点が入った――と、ここで織斑先生が――。


「それまで! 次のグループ、直ぐに準備を始めろ」

「「「は、はいっ!!」」」


 織斑先生の号令で構えたライフルを肩に担ぎ、得点を見ると160点――真ん中に当てたのとその横に外れたの、最後に的の外側に当たったのが得点だ。

 ――まあ、得点低いのは外してばかりで次のターゲットが召喚されなかったのもあるが……と。


「フッ、私の圧勝だな有坂? 一夏も、惜しかったが今回は私の勝ちだな」


 勝ち誇ったように腕を組むとたわわに実った乳房がその上にずしりと乗る。

 相変わらずの巨乳だなとは思うが、別段欲情したりしない辺りは俺も流石に篠ノ之の暴力行為に拒否反応を示し、女として見てない正常な判断が出来るからだろうと思った。


「もう少しだったんだけどな……箒、腕を上げたよな?」

「う、うむ。 これも日々一夏と一緒に行った鍛練のお陰だ。 ……無論、少しはあの生徒会長のお陰もあるが――主にマニュアル操作で……」

「え? 何だって?」

「な、何でもないっ! 顔が近いぞ馬鹿者!!」


 一夏の難聴が発症し、訊くために篠ノ之に近づくと顔面を手で押し退けられていた。

 割とどうでもいいやり取りに軽くため息をつくと俺は空を眺める。

 清んだ秋空に浮かぶ大きな雲がゆっくりと流れていくのが見える中、乾いた発砲音が耳に届く、そんな午後の授業だった……。 
 

 
後書き
普通ならオリ主も持て囃され学園ハーレム的なのが普通な昨今、女尊男卑をピックアップしたらこんな感じにΣ(゜∀゜ノ)ノ

ヒルトが嫌いだからこんな風にしてる訳では無いので悪しからず――まあ、一部からモテるからそれで大丈夫かと

若干篠ノ之が嫌な奴化してるが……まあこれもこれまでのヒルトとのいがみ合いの結果という事で脳内保管してくださいませ

割と二人目の男子が居ると仮定して、一夏を殴る場面(理由のある制裁)を目撃したら……こうなるはず

後、これを書き上げた日に九巻買ったので早速酷評をばφ(..)

まず、三点リーダー(…←これ)が目立つ、時間経過を表してるのは分かるがエロゲーかよって突っ込み入れざるおえないぐらい入ってる。

後、描写のワンパターンは相変わらず、行稼ぎとしてのヒロインズの返事とか、会話ばかりのページで何してるか今一わからない所、極めつけは【煮込みおにぎり】

米は煮込んでもお粥にしかならないはず……またはリゾット的な物?

最後はフィクション故に俺も突っ込みたくは無いが……制服着たまま数十キロ遠泳は普通にどざえもんになる。

ISスーツがウェットスーツみたいに保温機能的な物があるにしろやはり無茶……楯無さんが一夏を空母に連れていくのも意味がわからん(・_・;)

作中のアラスカ条約の矛盾については弓弦氏のその場その場の適当な考えとしか認識できない

学園外でのIS展開が条約違反だとすると八巻の連続瞬時加速で帰ってきたあれはどうなるのか

まあ突っ込めば突っ込むほど粗しか出ない、パロディ笑えない(中の人ネタ、ジョジョ等)、下らんギャグいらない、飯の要素いらない、原作者が一番いらない(これが一番重要)

モッピー知ってるよ。
暴力は酷いって事。

    _/⌒⌒ヽ_
   /ヘ>―<ヘヽ
   ((/ ̄ ̄ ̄\))
   /    ) \
  /  | | //ヽ ヘ
  |  ハ | /イ | |
  レ |/ レ| N\|||
  /| |≧ ヽ|≦ |||
 / ヽ|゙    ゙|/ /
 \_(ヽ  ̄ /⌒)ヽ
  / | T ̄ ̄| ヽ |
 / /ヽノ   \_ノ|
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧