【艦これ】艦隊これくしょん・闇 響・黒編
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闇艦娘の提督
第06話
前書き
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マフポコの巣(艦これ、こちら鎮守府前第二駐在所)
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「はぁッ、はぁッ、はぁッ、はぁぅッ、はぁぁッ」
ふたりは肩で息をしながら、荒れた呼吸を整えている。
ぐったりとなりながらぼんやりと虚空を見つめるふたり。
どうしようもないダルさがひどく心地いい。
凶悪な快楽の嵐が過ぎ去った今、何も無くなってしまった荒野の真ん中で、くすんだ灰色の空を眺めている、そんな気持ちにさせられる。
いろいろな初体験をまとめて体験し、絶命してもおかしくない快楽にさらされ続け、性の終着駅にまで強制的に連れてこらた響。
疲労しきった身体はぴくりとも動かせない……はずなのだが、響は何もなかったかのように静かに立ち上がった。
秘肉門からどろろぉと男濁汁が垂れ、ぼたたぁと床に落とされる。
闇に全身が覆われている響は、腕を大きく拡げて目を閉じた。
すると響を包んでいた闇は響の身体に吸収され、響は身の内に闇を取り込んだ。
「これが闇……なるほど、闇を受け入れて初めてわかったよ……これが闇なんだね」
提督はだるそうに身を起こし、あぐらをかいて響を眺める。
「闇の本質は闇に身を染めた者にしかわかんねぇよ。それよりも、だ。これで、任務“闇の洗礼 闇を受け入れよ!”は達成されたぁ。でもってよぉ、これをもってお前は闇艦娘となったわけだ」
提督は肩から闇を噴き出させ、闇を響へと伸ばす。
それを見た響は闇を身にまとい、闇を提督に向かって伸ばす。
ふたりの闇は絡み合い、まるで口内で絡み合う舌のように、互いを求め合っている。
「今からお前は響・黒だ。ようこそ我が艦隊へ、歓迎するぜぇ」
提督の声が合図であったかのように、部屋の奥から陸奥・黒が現れた。
いや、実は気配を消していただけで、ずっとその場にいたのかもしれない。
陸奥・黒は真っ黒い衣装を響に差し出した。
響は無言のまま陸奥・黒からそれを受け取り、するすると着込む。
「似合ってんじゃねぇか、響・黒よぉ」
響は提督の方に向き直り、まっすぐに提督を見つめながら敬礼する。
「響・黒、着任するよ」
提督は気だるそうに立ち上がり、響の頭をぽんぽんと撫で叩いた。
「期待してるぜ。まぁ、せいぜい頑張りなぁ」
陸奥・黒は軍衣の上着を手にし、提督に羽織わせる。
「陸奥・黒よぉ、当分はお前がめんどう見てやってくれやぁ。俺は他の奴らの相手してくんぜ」
提督は肉主砲がぎちぎちに怒張していて、目が血走っている。
まるで発情期を迎えた野獣、したくてしたくて堪らないという顔をしている。
そして提督は提督室を出て行ってしまった。
「すごいね。私とあれだけのことをしたっていうのに、全然衰えていない。提督は本当に底無しなんだね」
「……底無し……そうね、確かに提督は底無しだわ。でもあれは違う……闇の洗礼の儀を行った提督は、いつもあの状態になってしまう……今日はいつにも増して荒れるわね、提督……むしろそれを悦ぶ娘達がほとんどだけど」
「あの状態?」
陸奥・黒は少しだけ悲しい表情になって、提督が出て行った部屋の扉を見つめている。
「私達は艦娘、提督は普通の人間……私達が闇を扱うのと、提督が闇を扱うのでは意味が違う……そして与えられた使命も……」
――――――
――――
――
「ちぃぃッ……畜生がぁ……たぎる、たぎってやがる……どうしようもないくらいによぉ、主砲がたぎってやがる……ぐぅぅぬぅ……ダメだ……どうしようもなくシてぇ……めちゃくちゃにヤりてぇ……俺の主砲が暴発しそうだぜ……ったくよぉ、とんでもねぇドラ息子だぜ、こんなに女を求めやがってよぉ……無限に性欲が湧いてくるってのはよぉ、良いんだか悪いんだかわかんねぇなぁ……」
提督は壁に身を預けながら、ずりずりと身を擦りつけて廊下を進んでいく。
「て、提督ッ!?」
背後から心配そうな声がした。
そして提督は声の主に肩を抱かれる。
「五十鈴・黒……か……」
息も絶え絶えで苦しそうな提督を、五十鈴・黒は心配そうに見つめている。
「こんなに疲れちゃって……無理しすぎじゃない? 少し休んだ方がいいわね。私の部屋すぐそこだから、休んでいくといいわ」
提督はうつむいたままぽんぽんと五十鈴・黒の頭を叩く。
「違ぇんだ、五十鈴・黒よぉ……疲れてるわけじゃねぇんだわ……むしろ逆だなぁ……」
「逆?」
「身体がよぉ……俺の主砲がよぉ……いや、魂がよぉ……求めやがんだわ……お前らを……闇艦娘をよぉ……シたくてシたくてよぉ……どうにもなんねぇ……」
提督はゆっくりと顔を上げ、真っ赤になった目を五十鈴・黒に向けた。
真っ赤に染まった目は決して充血のせいで赤くなったのはない。
まるで血の色に染まっているかのような深紅の目。
眼球全体が深紅に染まり、変色し、薄ぼんやりと光を放っている。
「その目……提督、もしかして……」
「ったくよぉ、闇の洗礼の儀をするとよぉ、いっつもこうなっちまう……所詮は普通の人間……俺は闇を支配する側じゃなくてよぉ、闇に支配される側ってことなんだろぜ……こんなに簡単に闇に呑まれちまってよぉ……ったく情けねぇ……」
提督は肩を抱いている五十鈴・黒を引き剥がし、よろよろしながら廊下の壁に手とつく。
「お前には疲れてるように見えるんだろうなぁ……でもよぉ、そうじゃねぇんだわ……身体がよぉ、異常なほどに興奮しててよぉ……やべぇぐらいにみなぎってやがんだわ……このままだとよぉ、お前らをめちゃくちゃにしちまう……マジで壊しちまう……もはや制御不能、完全なる暴走、俺が俺を止めらんねぇ……そうなりゃただの暴力……お前らを愛するんじゃなくてよぉ、ただの性的暴力になっちまう……」
“がっつぅッ”
提督は有機物のような壁を叩きつけた。
「ちきしょうッ! たまんねぇッ! 止まんねぇッ! くそぉ、シてぇッ! 抱きてぇッ! めちゃくちゃヤりてぇッ! お前らをよぉッ、めちゃくちゃにしてぇッ! ヤりまくりてぇッ!」
提督は何度も壁を叩きつけ、耳触りの悪い肉打音が周囲に響く。
「どんなにあらがおうがよぉ! お前らんとこに行かねぇようにしてんだけどよぉ! 気がつくとお前らんとこ向かって歩いてやがるッ! お前らんとこに行かないようにすればするほどよぉ、むしろお前らを求めちまうッ! 求めちまうんだよぉ! ちきしょうッ! くそがぁッ! くそがよぉッ!」
提督は拳だけでは飽き足らず、壁に頭を打ちつける。
「お前だって知ってんだろぉ!? 暴走しちまった俺が何をしたのかよぉ! めちゃくちゃに殴りつけて、ぐちゃぐちゃに突っ込んで、踏みつけにして、蹴り飛ばして、ねじ込んで、かき回して、無理やりよぉ、無理やりによぉッ!」
身をいじめるように壁を叩き続ける提督は、拳の皮膚が破けて血がにじみ出ている。
そして額が割れ、血のスジが頬を伝う。
「俺はあいつをよぉ! あんなにしちまってよぉ! ……全身アザだらけになってよぉ! 身体中が腫れ上がってよぉ! 髪の毛を引き千切ってよぉ! 歯も骨も折れてよぉ! とにかくめっちゃくちゃにしちまったぁ! 壊しちまったぁ!」
「やめてぇ! やめてよ提督ッ! そんなに自分を痛めつけないでッ!」
五十鈴・黒は提督に抱きつき、暴れる提督を止めようとする。
「あの時は、あいつがひとりで提督を止めるって言って……それであんなことになったけど……でも、もう身体も治ったし、気にもしていないわ……あれはあいつのミス。勝手なことをした陸奥・黒が悪いのよ」
「違うッ! あいつは俺を止めようとしたんだッ! 暴走した俺を! 闇に呑まれた俺をよぉ! あいつは! 陸奥・黒は! ちっとも抵抗しなかったぁ! 俺にいいように殴られてよぉ! 俺がするとこ全部受け入れてよぉ! ……それなのに俺はぁ! 俺はよぉ! あいつをよぉ! 陸奥・黒をよぉ! ぐちゃぐちゃにしちまったぁ!」
「大丈夫ッ! 大丈夫だから! みんなは大丈夫、闇艦娘のみんなは提督を受け止めてくれるわ! 提督がめちゃくちゃになっても、私達にひどいことしても、ちゃんと受け止められるわ! 私達はそんな簡単に壊れたりしないわよ! みんなで受け止めれば、ちゃんと受け止められる! 陸奥・黒みたいにはならないわ! 大丈夫だから! ね、提督ッ! だから自分を傷つけるのはやめてぇッ!」
五十鈴・黒の声が聞こえているのかいないのか、提督は壁を叩きつけるのを止めない。
壁は提督の血で痛々しい赤色に染まっていく。
「ぐわああぁぁぁッ! ぎゅがあああぁぁぁッ!」
めちゃくちゃに暴れる提督。
顔は怪物のように歪み、全身の筋肉が膨張して太い血管が何十本も浮き出ている。
壁を殴りつけるたびに怒張した肉主砲からびゅるッと男走汁が吹き漏れ、床をぬるぬるにしていく。
“がっつぅぅぅんッ”
「きゃああぅッ」
振り下ろした拳が五十鈴・黒の頬を殴りつけ、五十鈴・黒は突き飛ばされてしまう。
吹き飛んだ五十鈴・黒は壁に激突し、全身を強打してしまう。
「うぅ……ぅぅう……」
五十鈴・黒はくぐもった声を漏らしながら悲しそうに提督を見つめる。
その目は、以前陸奥・黒を半殺しにして犯しまくってしまったときに見せた、ひどく悲しそうな陸奥・黒の目と同じであった。
「うぐぉぉッ! うおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおッッッ!!!」
提督は思い出したくない記憶のフラッシュバックに襲われ、叫び上げた。
そして思いきり自分の頬を殴りつけた。
「て、提督ッ!」
よろめく提督に駆け寄る五十鈴・黒。
提督はちぃッと舌打ちをして、ペッと床に口の中の物を吐き出した。
床には血の混じった唾液と、へし折れた歯が転がっている。
「ああ、提督……無理しないでよぉ」
「ヘッ、大丈夫だ。ちゃんと元通りになるからよぉ。ここの施設ならそれも可能だろぉ?」
「それはそうだけど……」
提督は五十鈴・黒に抱かれながら、歯抜けの笑顔を見せる。
「お前のおかげですっかり目が覚めたぜ。闇に呑まれずに済んじまった」
「よかったわね、提督ッ」
五十鈴・黒は提督の頬にキスをした。
「五十鈴・黒よぉ、お前はマジで可愛いよなぁ」
提督は五十鈴・黒を抱き締め、舌を挿れ込むキスをする。
口の中が傷だらけな提督のキスは、五十鈴に生々しい味を与えてしまう。
「提督の味……提督の血の味がするよぉ……」
五十鈴・黒はうっとりとした顔で提督を見つめる。
「お前の部屋、すぐそこなんだっけなぁ。ならよぉ、今からたっぷりと可愛がってやるぜぇ。シてほしいって言ってたろぉ?」
「え? ダメだよ、提督。まずは傷の治療しないと」
提督は血で濡れた拳をぺろりと舐めた。
「ハッ、このまましようぜ。たまには変わったプレイがしたいだろぉ? ぼろぼろな俺をよぉ、お前が舐めて治療してくれよぉ。俺に犯されながらよぉ、俺を慰めてくれや」
五十鈴・黒は心配そうに提督を見つめている。
「痛くないの?」
「痛ぇ! めちゃくちゃ痛ぇ! でもよぉ、だからいいんだろぉが。痛みに逆らってよぉ、痛みを受け入れてよぉ、お前を犯しまくる! なんならお前が俺を犯したっていいんだぜぇ? 傷だらけの俺をよう、お前がめちゃくちゃに犯してみろや」
ぞくぞくとしたものが五十鈴・黒の全身に流れた。
提督を犯す、その甘美すぎる響きは五十鈴・黒をこの上なく興奮させた。
「……いいの、そんなこと言っちゃって……私が提督を犯す? そ、そんなの……本当にいいの?」
「いいも悪いもよぉ、そんなにぼったぼた愛油を漏らしてよぉ、したくてしょうがねぇんだろぉ? いいぜぇ、俺を元に戻してくれたささやかな礼だ。今日は好きなだけ、俺をお前の好きにすればいいぜ」
五十鈴・黒のスカートから、ぽたッ、ぼたッ、と愛油が垂れ落ちている。
もはや我慢できないとばかりに五十鈴・黒はとろけた目で提督を見つめて、ぐいぐいと提督の腕を引っ張る。
「好きにするッ! 好きにしちゃうッ! 提督が言ったんだからね! 提督を好きにしていいって!」
五十鈴・黒の目がほのかに赤く輝く。
「おいおい五十鈴・黒よぉ。お前が闇に呑まれてきてんぞぉ?」
「しょうがないでしょ! 提督が五十鈴・黒を興奮させたんだから! もう我慢できないわ! 興奮しすぎでおかしくなりそうだよぉ! ぼろぼろの提督を私が犯すなんて! あああぅ、それはたまらない! たまらないわぁ!」
ぶわわぁぁぁと五十鈴・黒の身体から闇が噴き出る。
五十鈴・黒はよだれを垂らしながら、下卑た笑いを提督に向けている。
「……因果応報ってやつか……陸奥・黒の悲劇を俺自身が追体験することになりそうだなぁ……」
傷だらけの提督は興奮しきった五十鈴・黒に首根っこを掴まれ、ずるずると引きずられていく。
「うふふふッ、今日はいい日だわ! 最高の一日になりそうだわぁ!」
「……今日はいい日だったのになぁ……最凶の一日になりそうだなぁ……」
(任務達成)
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