IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
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【第七十二話】
前書き
THE駄文です
書いてても下手くそ過ぎて萎えながらも、書いた
――のは実は投稿する1日前だったりする(諸事情で遅れることも有り)
――1025室内――
「………っ…」
「あ……ひ、ヒルト…?」
徐々に意識が覚醒すると同時に、顎に受けた衝撃がまだ残っているのか痛みが――。
――ゆっくり瞼を開くと、そこには申し訳なさそうに俺を介抱してくれたシャルルがそこにいた。
「う……っ…、シャルル…」
「ひ、ヒルト…ごめんね…?ぼ、僕……」
眉を八の字に下げ、申し訳なさそうにシャルルは俺に謝ってきた。
――悪いのは俺なのに…。
「シャルル……悪いのは俺なんだから謝るなって…。――ごめんな…さっきのはわざとじゃないんだ…」
「う、うん……」
俺がそう伝えると、思い出したかのようにまた頬を赤く染めるシャルル。
つられて俺も、頬に熱を帯びるのを感じたため話題を変えてみる。
「そ、そういやベッドまで運んでくれたんだな?重かっただろ俺?悪いな」
「う、ううん!?そんな事なかったよ!?……あ、後…勝手にシャツ着せちゃってごめん…」
「ん?別に構わないぞ。てか世話やかれすぎだな、俺。はははっ」
――下手したら介護かもしれないが……と不意に思ったりする。
そんな風に笑っていると、シャルルは椅子から立ち上がり、俺のベッドの方へと座り直した。
「……ヒルト…」
そう囁くように俺の名を呟くので何事かと思い、視線をシャルルに向けると――。
「……さ、さっきの続き……したい…?」
「……?」
――さっきの続きとは一体…?
答えが見付からずにいると、シャルルは更にベッドから立ち上がり、俺を跨ぐと俺の上に座り直した――。
それも、わざわざ俺の下半身の上に――。
そのいきなりのシャルルの行動に俺の頭の中が真っ白になり、何が起きたのか理解出来ずにいると――。
「ぼ、僕……ヒルトなら…いいよ…?」
――と、先ほどよりもその白い頬を赤く染めあげ、瞳は潤んで真っ直ぐと俺を見つめてくる。
「い、いいよって……何がいいんだよ…?」
――実際、この時の俺には何が良いのかが全くわからなかった。
「……バカ…。――女の子に…言わせる気なの…?」
そう告げるシャルルは、俺の身体に密着するように寄り添う――首筋に、シャルルの熱のこもった吐息が当たり、少しくすぐったかった。
「しゃ、シャルル……?」
まだ俺は状況が理解できず、シャルルの名を囁くように呼ぶと――。
「……ヒルトなら…僕…何されてもいいから…」
密着していたシャルルは、上半身を起こし、両手で俺の右手を包むように掴むとそのまま自身の胸へと抱くように導いていった――。
――と同時に、さっき言っていた言葉の【意味】を理解し、頭の芯まで熱が上がるように体温が上昇した――。
「……っ!?な、なにやってるんだよシャルル…っ」
ジャージの上からでもわかるぐらいに手の甲には女の子の乳房の柔らかさが伝わってくる。
色んな意味でも今、非常にまずい――理性的に持たない。
「……ヒルト……」
熱っぽく、頬は上気し、潤んだ瞳で俺を見つめてくるシャルルに、俺の胸の鼓動は更に加速していく。
「だ、ダメだって…シャルル…っ」
「……何がダメなの…?」
「だ、だから……その…こ、こんな風に流されてそういう事するのはダメだ…っ」
理性が崩壊する前に何とかシャルルを説得しようと試みる。
「し、シャルルの事は嫌いじゃないぞ?――そ、その…こういう事はシャルル自身もちゃんと好きな人にだけするようにしないと……っ」
「………………」
そう伝えると、胸に抱いていた右手を解放するシャルル。
――だがまだシャルルは跨がったままで…。
「……ヒルト、訊いてもいい?」
「……?あ、あぁ。答えられる内容なら答えるぞ…?」
「……僕の事…ヒルトは女の子として意識してる…?」
「あ、当たり前だろっ!じゃなきゃ、毎日寝不足に何かならないって!」
――実際、最近俺はまともに眠れていない。
女の子が隣に寝ていると考えるだけで疲れていてもまったく眠れなくなるからだ。
――まだ俺は、女の子が隣に寝てて平気で寝起き出来るほど人間出来てはいない。
「あ……だ、だから最近欠伸ばかりしてたんだ…。――ごめんね…僕のせい――」
「い、いや、シャルルのせいじゃないって!――だから気にするなよ?」
そう言い、身体を起こしてシャルルの頭を撫でるとそれが気持ちいいのか目をつぶって――。
「ん……。えへへ、ヒルト…ありがとう」
――と、さっきまでのシャルルと違い、いつものシャルルの笑顔がそこにあった。
……さっきのシャルルも嫌ではないが、さ…流石に流れに流されてそういう事するのはダメだしな…うん。
――正直、結構後悔してはいるが。
「さ、さて、そろそろ寝るか?――シャルル、いつまでも跨がられてると、色々気になって寝れなくなるからそろそろ……」
「…っ!?ご、ごめんヒルトっ!」
跳び跳ねるように俺から離れたシャルル。
そして――改めて指摘され、またまた面白いように顔が真っ赤になるシャルルを見ると、自然と笑みが溢れた。
「はははっ、シャルルって色んな表情持ってるんだな」
「も、もぅっ!笑うなんて酷いよヒルト…」
軽く頬を膨らませるシャルルだが、本気で怒っているわけではなく直ぐに笑顔に戻った。
「んじゃ、そろそろ寝るか…シャルル?」
「え?な、何かな??」
「……いや、何でもないよ。おやすみシャルル」
「……?おやすみ、ヒルト」
そう告げると、俺は瞼を閉じて眠りに――――。
――三十分後――
――眠りにつけず、さっきのシャルルのした行為を思い出すと、余計眠れなくなった。
上半身を起こし、暗い中――とは言っても、月明かりに照らされて思っていた以上には明るかった――シャルルの方を見ると、すやすやと寝息を立てていた。
ベッドから起き上がり、隣のベッドで寝ているシャルルに近づくと、シャルルの顔だけが此方を向いたので起こしたかと思い、暫く様子を見ていると――。
「……すぅ…すぅ…」
「……寝てるか、起こしたかと思ったよ……」
――と、小声で独り言を呟くと、そっとシャルルのさらさらした金髪の髪を撫でる様に――。
「……さっきの…多分俺は忘れられないかもしれない。――シャルル、でも明日からは普通にしてるから…な…?」
そう告げ、そっと立ち上がると俺はまた自分のベッドへと戻り、今度こそ眠れるように何も考えず、瞼を閉じて少しずつ眠気に誘われるように浅い眠りについた――。
――更に十分後――
完全に眠りについたヒルト、その様子をシャルルは一分程前からヒルトのベッドの横にある椅子に座って寝息を立てるヒルトを眺めていた。
「……さっきはごめんね、ヒルト。――僕も、明日からは普通にヒルトと接するから……これだけは許してね…?」
ポツリと、囁くようなシャルルが呟くと、ヒルトの前髪を掻き分けて、そっとその額にキスをし――。
「……でも…いつかは、こっちにしたい…かな…」
指でヒルトの唇に触れ、なぞるように触っていくと不意に――。
「んん……あむっ…」
「―――っ!?」
人差し指を甘咬みされ、シャルルはビクッと反応すると同時になぞっていた指を離す――そして、自分が行った行動に赤面しながら――。
「お、おやすみ……ヒルト…」
いい終えると、そのまま自分のベッドに戻ったシャルル、だが今日の夜に行った自身の行動を思い出すと、恥ずかしさのあまり、なかなか寝付けず、長い夜を過ごしていった――。
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