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この凄まじいセカイに祝福を?(カズマがサッキュバスにヤられたり、触手の化け物や両性具有の天使にガチ堀されて出産する話)

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85終わりのお知らせ


 ベルゼルグ王国
 ゴタゴタしていると、魔法が通じない間に女王様を捕らえようとして、魔族軍が遠巻きに近付いていた。
「お、お前行けよ、勇者一行だぞ、捕まえられたら報奨金物だぞ」
「嫌だ、あんな化物女捕まえられる訳がないだろ? あの剣だけでも絶対死ぬ、あの男だって魔王様倒したそうじゃないか? 無理だ」
「あのチッコイのも賞金首の姫だってよお、他のも元王族だから…」
 連れていけば金になるか、傀儡政権の王子として占領政策にも利用できる。
 現在魔法禁止ルール?になっているので、恐れながらもジリジリと近寄ってくる兵士達。
 それでも先頭の者は剣技によって肉の塊に変えられてしまう。包囲を崩されて駆け抜けられると、もう一回屍山血河を作られる。
「あそこに天使と女神いるから、上手く行ったら生き返らせてくれるかも?」
 希望的観測と報奨金と、勇者捕縛の名声に釣られて、後ろからも押されて前進してくる魔族軍。

「魔王軍に囲まれてる? そうだ,アンタ勇者だろ? そこの人も天使だし、あいつら追い払ってくれよっ」
 市民の方も盛り上がっていて、天使と勇者がいるなら魔王軍を追い払うのも簡単なことだと思い始めていた。
「「「「「「「「「「勇者、勇者っ、勇者!」」」」」」」」」」
「「「「「「「「「「天使っ、天使っ、天使っ!」」」」」」」」」」
「「エ?」」
 銀のアクアは背中に羽背負っていたが、天使とのリンクが切れてしまい、頭上の光輪も浮いてはいるが光がオフ状態。
 魔法も使えないアホ女神が二人居るだけで、水を呼ぶのも電撃も光属性?の魔法も停止しているので役に立たない。
 コピーカズマも天使の使用人に匹敵する働きができるはずだが、本人にその認識も無く、魔法も知らないし停止している。
 何より膝が笑っているヘタレなのでので魔王軍には対抗すらできない。
 現在魔族軍に対抗できそうなのは、女王様の剣技だけしか無い、それも百人に襲いかかられると、身動きもできずに剣も震えない。
(ボクちゃんぴ~んち)
 カズマも一応剣に手をかけてみたが、サッキュバス親衛隊もおらず、言葉を喋る知的生物である魔族は斬れない、非常に無力なヘタレだった。

「何の騒ぎだ、静まれいっ!」
 そこに占領軍精鋭の火竜部隊指揮官で次期魔族軍司令官、世紀末覇者ちゃんまで来てしまった。
「ああ~!アタシぶっ殺した悪魔、ここで合ったが百年目」
 カーボン骨格すら持っていない、防御力ゼロの生身で魔法も無い、金のアクアが立ち向かってみたが、喧嘩っ早くてもやっぱり無力で、女神なのに自滅スイッチが入って「汚染」されて「感染」もしている。
「うむ? 貴様は先日倒した拳士(モンク)、うぬは不死身か?」
 破壊不能のコントロールチップから復活できるので一応不死身だったが、実力が伴わないので何回でも殺されるし、キンパツで色分けしてある電撃魔法も光属性魔法も使えない。
「はっ、そなたはカズマ殿(///)」
 世紀末覇者ちゃん、運命の再会であった。ドラゴン城で処女を捧げ、呪いを解いてもらった愛しい男性。
 一度だけ体を重ねて愛し合い?心も体も初めての人を忘れられず、求めて止まなかった人物が目の前にいた。
「カズマ殿~~!(///)」
 魔闘気によって身長が5~10メートルに見えている女性?が地面をズシンズシン鳴らしながら駆け寄ってくる。屋外なので火竜より巨大に見えた。
 アクアだけでなく女王様までエンガチョして、殺意がない恋愛目的の突入を避けた。
「ブチュウ~~~~~~~」
 身長より大きい拳?に抱きかかえられ、強烈なキスをされてしまうカズマきゅん。オーラによって巨人に見えているので、頭から捕食されているようにも見えた。
「「ああっ、カズマがっ!」」
 アルミンの身代わりに食われてしまったエレンみたいに、口の中でペロペロされているのを見てアクア二人も引いた。
 アクアには実力がなく、アイリス姫も性的にはご主人様になったカズマを救うほどの力はなく、女王様も少し腐っているので逞しい男性?がカズマをペロペロするのを見守っていた。
「魔族めっ、カズマ殿を離せっ」
 そこで覇者ちゃんに襲いかかったのは、一番力が弱い王子だった。
 生き返らせてもらった恩があるとは言え、本人にはその状況を知る手段もなく、特にカズマを助ける理由は無いはずだが、従姉妹も救われ、妹と従姉妹が嫁入り?した人物を守るために自分の数倍の体躯を持つ相手にカッターで斬りかかった。
「ぬう? 貴様は何者だ?」
 単分子カッターは覇者ちゃんの魔闘気の前には無力だった。剣に気を込められるような剣士ならまだしも、王子如きの生白い腕では魔獣のような相手には通じなかった。
「人の恋路を邪魔する者は、馬に蹴られて死んでしまえ。このワシに歯向かった事、あの世で後悔するが良いっ」
 また人間の身長よりデッカイ拳が「ボッ!」とか唸りながら繰り出されて、「あべしっ」とか言わされて、虫みたいにプチッと潰されそうな王子。
「やめて~~っ!」
 カズマの絶叫が響く中、女王様ならその拳を止めることもできたが、止めようともしなかった。
 天使が解任されてしまったので、もう王子のコピーも作れないが、占領統治に不可欠な存在でも無いので放置した。
 自分一人居て、魔法が使用可能に慣れば、魔族軍全滅も不可能ではない。

「ぬうっ!」
 そこでオリックスの谷より守備範囲が広いカズマなので、覇者ちゃんにもキスすると動きも拳も止まった。セラフ達のように公開ガチレイプしないでも止まってくれた。
「カ、カズマ殿、このような大勢が見ている前で…(///)」
 自分はスカルキス?をしたのに、小鳥のような口づけでも、相手からされると乙女のような顔で恥じらう。
 大通りを、大勢が見ている前で屍山血河に変えようとした本人が、耳まで赤くなって恥じらった。
 若い女なので、群衆前レイプすると自殺物の恥だったようで、そこまでセずに済んだが、股間のユピテル砲?も縮み上がっていたので、実際には砲撃不可能でもあった。

「そんな酷い事しちゃダメだよ、もうアクアも壊さないで」
「し、しかし小奴らはカズマ殿を…」
 デモデモダッテ言い始めた覇者ちゃんの頬を、恐怖に震える手でペチンと叩いてみたクズマさん。もし滑ったら自分の身長より巨大な拳で粉砕されてしまう。
「あっ、あああっ、うわああああああ~~~~っ!」
 アクアには秘孔?を突いて三穴を破壊した少女?は、軽いビンタをされただけで、この世が終わったような絶望にとらわれて、座り込んで泣き出した。
「駄目だよ、周りの人も言ってるよね?「城の守備隊を焼いて死体を積み上げたのはあの女だ」「民衆側に回ってくれた最高の騎士も、あの女の拳で一瞬で血祭りにあげられた」って、もう二度とそんな事しちゃ駄目だよ、今度やろうとしたら、俺が君を殺すよ、いいね?」
 泣きながら、自分にとっての神?でもある少年からの新しい命令を受け入れ、号泣して話せないので何度も何度も会釈して答えた。
 剣技でも魔力でも、レベルが低い冒険者程度では「世紀末覇者?」に敵うはずが無いが、相手が処刑を受け入れて、愛する人から罰を受けて死を賜る場合は、どんな防御力も関係がない。
 泣きじゃくる少女に目線を合わせ(どうやって)、頭を撫でながら言い渡したカズマ。覇者ちゃんはオーラが弱まって屋内サイズになってもカズマよりデカかった。
 周りで見守る市民からは当然、
「え? あのバケモン泣かすって何者?」
「天使とか、魔族軍と革命軍の悪魔の頭領両方屈服させるって、どんな化け物?」
「魔王を倒した勇者だからな」
 と噂されてしまったがキニシナイ。

「お、義弟よ…」
 魔獣でも一撃で倒せる拳を持った女に飛びつき、言葉を交わしただけの義理の兄?の命乞いをしてくれた少年に少し感動して、頬をペチンと叩いただけで一千万パワー超えてそうな悪魔大将軍を大泣きさせたのも驚いた王子。
 民衆も王子のメスの顔?を見て、勇者カズマも命がけで王子を救ったのを見て、
「あ、この兄ちゃん、男もイケる口で、王子のを口で「YOU来ちゃいなYO(伏せ字)」して若いオスの精子を吸い出して若返りしたり、ケツ「平井堅(伏せ字)」まくってガラスの少年砕いちゃったな?」
 と勘違いされてしまったが、愛しのアイリスちゃんの兄上は、ラ王さんの秘拳の被害から守られたので特に気にしなかった。

「やかましいわっ、クズ共がっ! カズマ様に近寄るなあっ!」
 気が短い拳王様が拳圧だけで全員を引かせた。
 呪文不要で手を振って払い除けようとすると、風圧が起こって実現するタイプの、可愛い魔女っ子特有の魔法?である。
「はいはい、女の子がそんな汚い言葉使っちゃあだめだよ、この怖い制服もプレイ中だけにして」
 制服の上着も取られ、アーマークラスが少々上がる拳王様。ウィザードリーでもニンジャとかは何も着てない方が装甲が上がるので、鋼鉄の肉体のほうが防御力も高かった。
「あっ、ああっ、こんな人前で、それにこれが無ければカズマ様をお守りできません」
 群衆に向けた鬼の表情からコロッと入れ替わって、恋する乙女の顔になり、服を脱がされるのを恥じらう化け物。
 やっぱり制服の裏側には「やっぱ裏側にはドラゴンの刺繍欲しいよなあ?」「ここに短歌縫い込んで、カズマ様への愛を誓わないとよう」とか、独特のソッチ系の思考と趣味で、自分で手縫いした刺繍入り、血で染めた糸で短歌が内側に入って、死ぬの生きるの来世がどうのこうの歌った詩が書いてあり、背中には「カズマ様命!」の大看板。本性は完全にヤンキー女だった。
「言っただろ、次にあんなことしたら俺が君を殺すって」
 二枚目でジゴロでホストの下衆野郎の表情をして微笑むカスマ、女の経験値だけは上がって、女を騙す手段だけは格段にレベルが上がっていた。
「ああっ、殺して、私をカズマ様の手で殺して~~っ」
 市民も、クッサイ三文芝居を見て引いた。
「君はもう俺が捕まえたからね? 刑期は永遠の無期懲役。日中の作業に清掃とか洗濯、食事の支度もしてもらうよ」
 言葉は違ったがプロポーズされていると気付いて真っ赤になり、目も合わせられずにモジモジしながら抵抗してみる。
「でも、まだ世界を制圧した平和な世界をカズマ様にプレゼントできてません」
 そんな子供の戯言のような言い訳は聞かずに畳み掛けるホスト。
「毎年10ヶ月ほど俺の子供をお腹に入れて、その細い体を10キロも太らせて重くて苦しい思いもしてもらって、そしたら酸っぱいものが欲しくなったり悪阻(つわり)もあるよね? 物凄い痛い出産痛も味わって貰うよ。それを毎年繰り返してもらって、大変な子育てもするんだ」
「あっ、ああっ」
 抱きしめられて頭も撫でられ、何か「もう逃げられない、この人の腕の中からは」みたいな妄想とか、子供連れで公園とか丘の上にお弁当持って遊びに行く幻覚とかも見えてしまい現実の視界ゼロ。
 脳汁も出まくって、ドーパミン、エンドロフィン、セロトニンが奏でる三重奏のハーモニーで、お花畑の中でダンスを踊り、覇者ちゃんも「私が主人公~」になった。
「上の子が大きくなったら手伝わせてもいいけど、刑期が続いてる間はずっと子育て。それが終わったら孫の子育てもしてもらうよ?」
 さっきまで鬼で悪魔で化け物で魔物で悪鬼羅刹だった女が、完全にバカみたいな顔になって、ナメクジみたいな表情で溶けてヌメヌメ。
 本物の方の天使なんかも降臨しちゃって、以前ヤッた分で受胎告知もされて受精着床妊娠。
 ウェディングベルが頭の中でガランゴロン鳴り響いて、白目剥いて卒倒寸前。
「沢山の孫に見守られて、最後は二人で同じ日に手を繋いだまま死ぬんだ。それでお墓も同じ所で眠って、来世もまた巡り合って結ばれるんだ… いいね?」
 完全にクズマに騙されて完落ち、もう立っていられなくなって足もガクガク。
「はい…」
 一言だけ紡いで卒倒して、カズマにタイホされて胸の中に転げ込んで、刑期が永遠の永久就職をした世紀末覇者ちゃん。

「「「「「「「「「「おお~~~~っ!」」」」」」」」」」
 男たちからは、下衆男に騙されて結婚も出産も、A(キス)~D(妊娠)を超える、小山田いく提唱の「Z婚」同じ骨壷に入って眠る。まで了承させ来世でも巡り合って二世を誓い合う約束で騙したホストに賞賛の拍手が送られた。
「いやっ、女の敵っ」
「女殺しっ、フケツよっ」
「あんな硬そうな子?まで騙すなんて最低っ」
「一体何人の女の耳元で同じセリフを言ったの?(二人目)」
「近寄ったら駄目っ、妊娠させられるわっ」
 落書きだらけのアイリス姫と大公の娘を引っ張っているクズ野郎だったので、女からは評判最悪だったが、「自分も言われてみたい、落書きされたい」と言う破滅型の変態もいて、拍手まで巻き起こって祝福された。
「いやあ、マイッタマイッタ」

 ゲスマさんが微笑んでいると、鍛冶屋の親父さんまでこいう言った。
「この娘もやる、三人共やる、俺はこれから鬼になって山篭りして剣を打つ」
「エ?」
 貴族から取り戻せずに、革命の中で失った長女まで差し出され、確かに貴族に召し出されたアンネローゼ様ぐらい美人だったが、一応拒否権を行使してみる。
「イエ、ダイジナオジョウサントカ、イタダケマセンカラ」

 そこで、空の上を端から端まで、ユピテル砲の軌跡が尾を引いて、目が眩むような光を発してから跳躍して消えていった。
 シリウスさんとこの世界の終わりのお知らせである。
 
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