| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

KANON 終わらない悪夢

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

71佐祐理の結婚式(誰と?)


 急だが佐祐理と舞の結婚式が行われることになった。
 偽装結婚なのだが佐祐理と祐一の式も行われ、一弥のお父さんとして戸籍を入れさせられ、勿論認知もさせられる。
 実の姉とは戸籍上結婚できないが、仮のイザナミで滅びの巫女で、妹の立場を選ばなかった名雪に反する存在として、佐祐理のとんち?が効いて親族を組み伏せ、祐一に無理やり嫁入りさせて、実質は佐祐理の嫁?で人格が切り替わると夫になったりネコさ~んになる、お姉ちゃんズが結婚する。
 甥と結婚できない秋子ちゃんを除く、ほぼ全員が敵。なのだが、「え? お姉さま同士が結婚?」と聞くと、ドギマギして以後の女子高生活を期待して「私も? あたしも? もしかするとお姉さまと結婚?」とか考えてしまう、栞(二人共オッケー)とか香里(怒りの左手限定)王子(喜びの足限定)、名雪(憧れの川澄先輩限定)月宮真琴(佐祐理お姉さま限定)美汐(マコピー限定)なので、ちっちゃい怪獣達の実力行使は行われなかった。
 もし美汐プレデターさんが侵入して暴れたり、栞さんがマッスルボディーを行使して、音速で駆け回って暗黒歯車で倉田家を破壊して、ヒットポイントが残り1か2ぐらいしか無い前当主の葬式が必要になったりすると式が延期されていた。

 佐祐理の結婚式(誰と?)。

「うおっ、冷たいっ!」
 まだ寒いのに祐一は水垢離でお清めさせられ、家で風呂?には入ったのだが、BBAと叔母と従姉妹と妖狐のメスのニオイを消された。
御髪(おぐし)を整えさせていただきます」
 大昔の平安時代のような格好をさせられ、髪型も香里を散髪する前に「大和朝廷」とやろうとした、ちょんまげか昔の髪型でも再現されそうだったが、長さが足りないので烏帽子を被らされただけで済んだ。
 結婚するので今夜から佐祐理や姐の頭にオットセイくんを乗せて「ちょ~んまげ」などと失礼なこともできる?かも知れない。
 現在の祐一には女帝で女王の佐祐理が怖すぎて決して逆らえないので、お姉ちゃんの言葉が決定事項である。
 舞以外にも、佐祐理の許可と決定で巫女全員嫁入りする手はずに変更されてしまったので、実質佐祐理の妹で嫁だが、新婦は舞の魔物を貸してもらえた全員。ザコ2号は別の分体を送り込んでくる。
 ハブられているのは香里、名雪など佐祐理と仲が悪い人物、まだ倉田家に呼ばれているのを知らない栞と保健医、招待を断った秋子と家に残したマコピー、あゆの霊体。そして心も体も魂も呼び合う相手、美汐さんである。
 美汐さんは明日の朝合流する予定なので、その時にブッ殺される。
 昨日嫁入したばかりの新嫁を放置して置いてきたゆうくんだが、この家に入れなかったのは天野の事情なので理解、してくれない。
 祐一だけが未来予知で見た、佐祐理お姉ちゃんの壮絶な仕返しの類が怖すぎて、逆らえないのを知らない美汐さん。
 幸い栞のように祐一に直接暴力を振るう方面の人ではなく、浮気女を処刑して排除するタイプだったのと、部屋かベランダでお焚きあげしようとして「お嫁さん同士、仲良くしましょうね?」と秋子様に言われて一回処刑されているので、祐一クンは処刑されない、はずである。

「お、巫女装束か、久しぶりだな」
 月宮一行は一応月宮神社総本山?の巫女だったらしい。他の少女は倉田神社から巫女の衣装を貸し出されて、今後祐一に仕える巫女として式に参加する。
 眼鏡地味子さんと教頭の孫、月宮真琴用の、子供用中学生サイズの、お稚児さん巫女衣装も3着以上あったらしい。
 舞だけは佐祐理が保有する衣装の中から、着丈もバストサイズもウェストサイズもぴったりな「ウェディングドレス」を貸してもらえたが、喜びの人格は一人だけ和風じゃないのが嫌で、空気を読んで自分も巫女服にした。
 仮のイザナミだったのと、滅びの巫女なので装飾が多く、何か儀式のときの「くまみこ」みたいにジャラついて、額にCDだか5円玉引き伸ばしたような、レインボーマン風に月光を表す金色の黄銅付けたり、このすば!のアクアみたいな羽衣背負ったりしていた。
「ああ~、和風で巫女の舞もすばらしいですわ~~」
 さくらちゃんのお友達の「ともよちゃん」みたいに、既に十二単の下の方を着ているのにビデオカメラを用意させて、着替え前から舞の水垢離姿を全裸で激写接写。
 全身の怪我が治ってきれいな体になった「舞ちゃん祐一さんのお嫁さんとして巫女姿で仮祝言の巻」を録画する佐祐理お姉ちゃん。
 目の下のクマと悪役線が少々収まり、自分の夫で嫁の「すばらしいですわ~」を見て表情を輝かせていた。
 祐一は二人の接着剤でサンドイッチの具で、一弥きゅんの胤でしかないが、舞は生まれながらのレズでは無いので、間に「血の繋がった弟」が居ないと佐祐理とは友達以上恋人未満なので結婚はしてくれない。
 勿論式の方は、当事者でカメラ撮影できない佐祐理に代わって、専門のカメラスタッフが業務用カメラで「すばらしいですわ~」をハイビジョン撮影する。

 倉田家裏門から祐一の待機部屋
 そこで佐祐理一行ユリクマ会が倉田の家に帰ったと知った用務員の叔父さんが、車で保健医と教頭ともう一名を連れて秋子の家に挨拶に行き、今後の流れも読んでいたので、孫同士二人が嫁入りする現場に連れて来ていた。
「あの、私は天野の先見衆なので、倉田本家には入ってはいけないんです」
「硬え事言いなさんな、今日は無礼講らしいし… あんたの部屋か天野の家に戻ったら、刺客が待ってるぜ」
「エ?」
、セリフの後半、語り口調を変えて諭す叔父さん。家に帰ると殺されそうな巫女の一人も仕事場から家に帰らないように助言し、何ならそのまま倉田で保護してもらうつもりでいた。
「教頭センセ、ちっと早いがお孫さんの祝言の日だ。最近の若いもんだから順序が逆だが、腹ん中にひ孫がいて、これから同じ旦那に嫁ぐ親戚同士だ、今後も頼みますぜ?」
 孫の結婚式と聞かされて、胃痛で入院するはずの病人が退院して、それでも仕事を済ませようとしたので用務員の叔父さんが無理やり秋子の家と倉田の家に連れ回して、外部には一切漏れていないはずの結婚式に間に合わせた。
 巫女の祖父二人、巫女ではないがお手付きの一人として天野の保健医でも、自分の名前を出して無理やり入場させた。
「ああ、まさか12歳で嫁入りとは思わなかった…」
 もう少し我が天使(マイエンジェル)で妖精のような孫娘を養って男親として可愛がりたかったが、孫の意思でも「パパのお嫁さんになる~(瞳孔が開いたレイプ目)」と言われてしまったので観念した教頭。
 快感の津波で心の根幹までへし折られて、体が言わせているのは知らなかったが、秋子の家に挨拶に行って魔物5匹と霊体を見て、佐祐理の城塞まで見てしまい、妖狐の血族や一族の力や権力の強大さを思い知らされ、硬い頭でも無理やり理解させられた。
 娘のようにチャラ夫に騙されて大麻とか麻薬に溺れて、警察の厄介になるような人生を歩むよりはよほどマシだと思うことにして、世界が滅びたとしても孫だけは生きてくれるように願った。
「昔ならこんなもんでしょうが、15とか行き遅れで、12,3歳で親同士で決めて、良い嫁ぎ先を探すもんでさあ。まあ、ちょっと嫁に行くとこが良すぎて競争相手も多すぎるけんど、明日以降は手遅れになるとこで滑り込めたみたいですぜ」
 周りの空気を読んで、明日は月宮、明後日は天野へと祐一が連れ回されるのを読む用務員の叔父さん。
 これは既に術で能力で、先見だとか予知能力に近く、誰も理解できなかった委員長の言葉を理解したというより、未来のビジョンを読み取って災厄の大半が解決しているのも知っていて、明日や明後日の祐一の惨状も知っている。
 自分の目前に迫っている死すら予感できない保健医などより、余程先見衆に向いている人物だった。

 その頃には参加させられる佐祐理の母とママ友、陸上部女子なども水垢離で叩き起こされ、「私誰?ここどこ?」状態なのを、巫女の母として着物を着せられたり、コスプレに使うようなペラい巫女衣装に着替えさせられて式に参加する用意をさせられた。
 全員天使の人形の術にも掛かり、快楽堕ちさせられていたので、ご主人様、旦那様と内々に結婚できる式なのを喜んで参加した。
 名雪の後輩は月宮教団の草だったようで、逃げないでも済んだらしい。
「あの、私はあの人の妻として参加するんでしょうか? それとも舞の母親として?」
 まだ混乱している舞の母。祐一と自分の運命の相手、祐一の父との区別が付かない状態になっている。
「どちらでも良いんじゃないですか? 式には出ますし、母親として妖狐の巫女(生贄)になる娘を祝福してもよし、自分も妻の末席に加わると思えばそれもよし」
 PTA会長は達観しているので、戸籍上の夫の事など気にせず嫁入して、娘の夫をいつでも寝取って娘にも見せつけ、何重にも及ぶ不幸を味あわせて喜ばせてやる気でいた。
「会長さん… 平気なんですのね?」
 佐祐理の母は、これから式で顔を合わせる夫に対して、別れの言葉を告げて、自分も妖狐の嫁で巫女として「ご主人様」にお仕えすると公表して、夫は秘書のセンセイとでも結婚しろと言うつもりだった。もちろん「もう貴方のじゃあ奥までに届かないの」も言う。

「ちわ~、ここが相沢の旦那の部屋かい? 北川の草で、キンパツヤンキーのバカ娘のジジイでさあ」
 祐一はこの類の軽い挨拶を聞くと、ホモ軍団かスナッフビデオの撮影班が来たのかと思って身を固くしたが、160サイズにも梱包されず、ノックの後に用務員の叔父さんが入って来たので安心した。
「コ、コンバンワ、おっjYO,おまぐぉさんと結婚式をあげるくぉとになはTDHったようで、その…」
 梱包されて誘拐される恐怖と、これだけ巨大なお城のお姫様である佐祐理お姉ちゃんをヤってしまったので、グリフィスさんコースで地下牢行きだと思っていた祐一は、ガッタガタ震えながら噛みまくって、吃音も発症しながら挨拶をした。
「相沢君、うちの孫も宜しく頼む。今日のために教育して、どこに出しても恥ずかしくない娘に育てたつもりだ」
 教頭にまで腰の角度が90度になるまで頭を下げられ、その場で土下座すると礼に反するのでしないだけの人物にも頼み込まれた。
「ア、アタマをアゲテクダサイ、キョウトウセンセイ」
 恥ずかしくないどころか、周りの人間の方が礼儀に違反していて恥ずかしい思いをするぐらい、きちんとし過ぎている教頭の孫。式場にも喜びの舞とかヤンキー娘とか非常に恥ずかしい存在もいた。
「お引けえなすって」
「ハ?」
 3人目の人物は和服に雪駄というヤクザスタイルで、任侠893挨拶を始めた。
「ああ、コイツは奴の父親でして、籍は入ってないが家の息子同然で、娘と恋仲になって駆け落ちまでしようとしたのを止めて、親分筋に婿入させた男でさあ」
「ハ、ハイ」
 ヤンキー娘の親父まで紹介され、モノホンの893の人だったので度肝を抜かれる祐一きゅん。
「テメエッ、クソ親父、ナニしに来やがったっ?」
 親父とジジイの気配を感じたのか、髪の毛を茶色に染め直されて巫女装束になっていたヤンキー娘が親父に食って掛かっていた。こっちも多分祖父譲りの能力者だった。
「遊子…」
「テメエに名前で呼ばれる筋合いはネエッ、さっさと消えろっ、ドサンピンがっ!」
 祖父譲りの啖呵を切って、遺伝上の父親を追い払おうとするヤンキー娘。
「まあ、そう言ってやるな、昔っから言ってる通り、コイツは今でも俺の息子で娘の旦那だ。駆け落ちしたら草の根分けて探されて、娘もお前もお陀仏だったから、逃げないように諭して別れさせて、親分とこに婿入させたのは俺だ」
 悪役は全部自分で買って出て、息子?の顔も立ててやるジジイ。予知能力で娘も孫も殺されるビジョンを見たので、その場で別れさせたのは事実である。
「姐さんにも苦労を掛けたな、俺がこの世界に入って駆け出しの頃、親父さんの所に預けられて、姐さんと二人に礼儀や挨拶、料理まで一から十まで仕込んでもらったのによう… 俺ぁ姐さんと世帯持つつもりだったんだぁ…」
「親父…」
 涙ぐんでしまった父を見てヤンキー娘も黙ったが、後ろを通過したPTA会長がいらん事を一言言ってから通過した。

「あら、北川くんのお父さん、お久しぶり」
「「「エ?」」」
 娘と息子を同日に同一人物に貫通されてしまった気の毒な父親。
 本来なら長ドスかポン刀一本持って「唐獅子牡丹」の一番が流れる中を合流してきた兄弟(きょうでえ)に「どうして付いてきた?」と野暮なことを聞いてしまい笑顔で答えられ、一緒に殴り込みに逝って途中で兄弟が刺されて死に、相手の組員を全員ぶっ殺す大殺陣(おおだて)をやり切ってから、祐一に「死んで貰うぜ」とか言って刺して、エンディングは唐獅子牡丹の2番以降が流れる中を、パトカーが来て連行されたはずだが、これも親父さんに諭されてグッと堪えて涙を呑んで、娘と孫のために挨拶に来た広域暴力団北川組現組長でもある婿養子の北川潤クンの父親でヤンキー娘の親父。
 妖狐関連の汚い仕事をしていて、前夜には栞ちゃんに下っ端組員百名以上をぶっ飛ばされて老人にされたおやびん。
「き、キタガワのオトウサン?」
 ヤンキー娘の方は、おじいさんの許可と佐祐理お姉ちゃんの命令を貰ってから貫通したのだが、潤きゅんの場合は佐祐理お姉ちゃんに処刑されて、実の姐に背中を押されまくって貫通して快楽堕ちさせたので言い訳の仕様がない。
 祐一的には、北川が血の気を失ってしまった後の救急救命行為だと言い張りたかったが、潤きゅんは快楽堕ちしてしまって男の娘化シている。
 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧